2019年12月19日更新

「ダウントン・アビー」がもっと面白くなる12の事実 エリザベス女王御用達のドラマだった?

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ダウントン・アビー
©T.C.D / VISUAL Press Agency

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名作ドラマ「ダウントン・アビー」トリビアを紹介 こだわりの衣装がキャストを困らせていた?

映画『ダウントン・アビー』
© Supplied by LMK/zetaimge

2010年から本国イギリスで放送が開始され、世界中で大人気となった「ダウントン・アビー」。20世紀初頭のイギリスを舞台に、貴族とその使用人たちの生活を描いた本作は、シリーズ累計でエミー賞に70回ノミネート。そのうち18回受賞。これは、イギリスのドラマ史上エミー賞最多ノミネートの記録となっています。 今回は、そんな大人気海外ドラマの12のトリビアを紹介します。

1. 意外なアメリカのドラマからインスピレーションを得ていた

米PBSで放送された特別番組で、本作の脚本家ジュリアン・フェローズが語ったところによると、彼は『ER緊急救命室』(1994年〜2009年)や『シカゴ・ホープ』(1994年〜2000年)、『ナイス・サーティーズ』(1987年〜1991年)といったアメリカのドラマからインスピレーションを得たのだとか。 フェローズは「ダウントン・アビー」で、これら作品のような群像劇を作ることを目指したそうです。たしかに、さまざまな場所で別々のストーリーが進む構成になっていますね。

2. 脚本はアカデミー賞受賞経験のあるジュリアン・フェローズ

本作の脚本を手がけたのは、同じく貴族の邸宅を舞台とした映画『ゴスフォード・パーク』(2001年)でアカデミー賞脚本賞を受賞したジュリアン・フェローズです。 フェローズは、企画・製作総指揮も手がける多才な脚本家ですが、実は男爵の爵位を持ち、イギリス貴族院の議員の政治家でもあります。 本作でマギー・スミス扮する先代の伯爵夫人バイオレットは、フェローズの大叔母がモデルとの噂も。自身がよく知る世界だからこそ、視聴者を惹きつける、充実した脚本に仕上がっているといえるでしょう。

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3. 1シーズンの話数を少なくして質を高いドラマに

イギリスのドラマは日本でも数多く放送され、その質の高さに感銘を受けている人も多くいるでしょう。イギリスドラマの特徴は、話数を無理に増やさず、じっくりと時間をかけて製作し、製作側がしっかりと納得したものを放送していることです。 「ダウントン・アビー」も1年に1シーズン、また基本的に1シーズンに8話(シーズン1のみ7話)、それにクリスマススペシャルが加わり、合計9話というペースを保ち、製作・放送されました。 このようにゆっくりとしたペースで納得のいくドラマを仕上げていくことにより、視聴者を飽きさせることのない、質の高いドラマが製作されました。 しかしプロデューサー、ジェシカ・フェローズによると、「ダウントン・アビー」1エピソードの製作費は約1億円だったとか。イギリスドラマシリーズの製作費としては、かなり破格です。

4. “ダウントン・アビー”で結婚式が挙げられる?

『ダウントン・アビー』
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本作の舞台“ダウントン・アビー”として撮影で使用されたハイクレア城は、1679年からカーナーヴォン伯爵家が実際暮らしていた場所です。夏の間は約30ドルの入場料で一般公開されています。またこの城は結婚式の会場としても人気が高いようです。 ちなみにドラマの舞台はヨークシャーになっていますが、実際のハイクレア城はハンプシャーにあります。

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5. 母と姉妹は寝室をシェアしていた!?

作中ではコーラ、メアリー、イーディスにはそれぞれに寝室が与えられていましたが、撮影では同じ1つの部屋が使い回されていたそうです。 毎回、それぞれの部屋に合わせて内装が変えられました。 注意して見てみると、窓から見える景色がいつも同だということがわかります。

6. 使用人たちの部屋やキッチンはロンドンにあった

本作の撮影に使われたハイクレア城は、時代を感じさせる内装が美しい建物ですが、それは貴族たちの住む地上階だけだったようです。 作中で、キッチンや使用人たちが暮らす部屋がある地下は、現代的にリフォームされていたため、撮影には使用できなかったとか。そのため、これらのシーンはロンドンのスタジオで撮影されました。

7. 画面に映る食べ物は全部本物

『ダウントン・アビー』
© Supplied by LMK/zetaimge

ドラマや映画の撮影で、偽物の食べ物が使われることは珍しくありません。しかし、大人数での会食のシーンが多い「ダウントン・アビー」では、画面に映る食べ物はすべて本物。 フードスタイリストのリサ・ヒースコートによれば、「偽物の食べ物は偽物らしく見えるもの」だそうです。

8. 家具の一部はかつてナポレオンのものだった!?

ダウントン・アビーの音楽室にあるマホガニーの机と椅子、そしてピアノはかつてナポレオンが所有していたものだそうです。 現在のカーナーヴォン伯爵夫人によると、椅子はナポレオンのために作られたもので、机も同時期のものと考えられているとのこと。また、これらは彼の流刑地となったセントヘレナ島にも送られたようです。 1821年、ナポレオンの死後に3代目カーナーヴォン伯爵がこれらを買いました。

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9. 衣装の3分の2はお下がり

「ダウントン・アビー」の魅力の一つとして、出演者が身につける華麗なドレスを挙げることができます。 本作で登場する衣装はどれも、品がありながらきらびやかなものばかりですが、実は経費節減のため、ほとんどの衣装が「お下がり」であることをイギリスの地元メディアが伝えています。 例えばメアリーを演じるミシェル・ドッカリーが着用していた花模様のブラウスは、『ハワーズ・エンド』(1992年)でエマ・トンプソンが身につけていたもの。また赤色のドレスは『奇術師フーディーニ〜妖しき幻想』(2007年)でキャサリン・ゼタ=ジョーンズが身につけていたものです。

10. 衣装が洗えず臭かった!?

『ダウントン・アビー』
© Supplied by LMK/zetaimge

また、本作の衣装には、物語の舞台と同じ1910年代から1920年代のアンティークのものも使われています。 これらの衣装は非常に繊細なため洗濯ができず、ひどい臭いがしていたそうです。料理人助手のデイジーを演じたソフィー・マクシェラが英Daily Mailに語ったところによれば、それらの衣装は脇の下の部分にパッチが縫い付けられ、そのパッチだけを取り外して洗っていたそうです。

11. グランサム伯爵と夫人が結婚するのは2回目?

本作で、“ダウントン・アビー”の主人であるグランサム伯爵ことロバート・クローリーを演じたヒュー・ボネビルと、その夫人コーラを演じたエリザベス・マクガヴァーンは、2008年に放送されたシットコム『Freezing(原題)』でも、夫婦の役で共演しています。

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12. エリザベス女王が間違いを指摘していた

エリザベス女王は「ダウントン・アビー」シリーズの大ファンとして知られています。 歴史にも詳しい女王は、本作のいくつかのエピソードで間違いを指摘していたといわれています。 あるエピソードを鑑賞中には、第一次世界大戦の兵士がメダルを授与される場面で、第二次世界大戦のメダルが授与されていることを指摘したのだとか。

魅力満載の「ダウントン・アビー」を楽しもう!2020年には映画も公開

歴史的事実も織り交ぜながら、20世紀初頭の貴族と使用人の生活をリアルに描いた人気海外ドラマ「ダウントン・アビー」。2020年1月10日には、全米で公開初週No.1興行収入を獲得した映画『ダウントン・アビー』が日本公開されます。 今回紹介した意外な事実を踏まえながら、もう1度本作を鑑賞してみるのも面白いのではないでしょうか。