第1話:明石家さんま
1996年1月10日放送、タイトルは「しゃべりすぎた男」。
明石家さんまが演じるのは敏腕弁護士・小清水潔。有力弁護士令嬢との婚約が決まり、出世に敏感な小清水は現在の恋人・向井ひな子が邪魔になりました。アリバイを用意した上で殺害することを計画。
ひな子の部屋を偶然訪れた今泉(西村雅彦)が罪をなすりつけられることに。
小清水、向井、今泉は大学時代をともに過ごした友人同士。容疑をかけられた今泉はそうとは知らず真犯人の小清水に弁護を依頼します。
元々は落ち目のロッカーの話になる予定でしたが、「古畑と犯人の会話だけで成立するような話」という明石家さんま本人のアイデアを採用し本作の設定に変更されました。膨大なセリフ量と慣れない法廷用語に辟易したとか。
第2話:沢口靖子
1996年1月17日放送、タイトルは「笑わない女」。
沢口靖子が演じるのは厳しい戒律のある女学院の教師・宇佐美ヨリエ。生徒として在学していた頃から率先して戒律を守り、周りにも守らせることに心血を注いでいます。同僚の阿部は自由奔放な考え方で宇佐美とは全く相容れない存在。
このままでは学院の存続に関わるとばかりに阿部の殺害を決行したのです。
犯行現場の状況、犯人が残したと思しき洋服のボタン。捜査に訪れた古畑は犯人特定にはさほど時間を要しませんでしたが、なぜ殺したのか動機に関してはまるで検討がつきませんでした。
第3話:草刈正雄
1996年1月24日放送、タイトルは「ゲームの達人」。
草刈正雄が演じるのは医師・乾研一郎。推理作家・花見禄助の主治医を務めています。往診の際、花見から妻の浮気の相談を持ちかけらた乾は、狂言自殺をして妻の真意を確かめることを提案しました。しかししかし、乾自身が実は当の浮気相手だったのです。
花見の妻を邪魔に感じていた乾は、無理心中に見せかけて2人まとめて殺害することを考案。家政婦を使ってアイバイを成立させた上で花見夫婦をそれぞれ射殺し、無理心中に見えるように偽装するのでした。
第4話:木村拓哉
1996年1月31日放送、タイトルは「赤か、青か」。
木村拓哉が演じるのは天神大学電子工学部研究助手の林功夫。大学近くにある遊園地に忍び込み観覧車に爆弾をセット。自転車に乗り帰ろうとした時カギを紛失したことに気付き、やむなくチェーンを切ろうとしていたところに警備員が現れます。
犯行が露見することを恐れた林は手にしていた懐中電灯で殴殺。
翌日、殺人の捜査のため遊園地を訪れた古畑でしたが、林から入った脅迫電話の対策として爆弾の専門家として呼び寄せられたのは林本人だったのです。
第5話:加藤治子
1996年2月7日放送、タイトルは「偽善の報酬」。
加藤治子が演じるのは脚本家の佐々木高代。いくら仕事で稼いでもマネージャーの妹・和子が全てをチャリティー等に寄付金としてつぎ込んでしまいます。長年の恨みが募りついには妹を殺害、強盗に襲われたように偽装するのでした。
捜査に当たった古畑は高代の犯行であることをすぐに看破しますが、どうしても凶器が見当たりません。探索のため今泉をお手伝いとして佐々木家へ潜入させました。
第6話:唐沢寿明
1996年2月14日放送、タイトルは「VSクイズ王」。
唐沢寿明が演じるのはクイズ王・千堂謙吉。制作スタッフから事前にテーマをリークしてもらうことでタイトルを守ってきました。突然リークを差し止められ窮地に陥った千堂は、自ら出題テーマを見つけようと衣装部屋に乗り込みますが、美術スタッフともみ合ううちに誤って殺害してしまいます。
あわてて逃げ出そうとしますが、衣装部屋の前には常にたくさんの人が行き交っています。千堂が考えた、人に見咎められずに抜け出す方法とは?
第7話:澤村藤十郎
1996年2月21日放送、タイトルは「動機の鑑定」。
澤村藤十郎が演じるのは骨董商・春峯堂の主人役。犯人役ですが最後まで名前は明かされません。美術館の館長・永井と組んで贋作を用いた詐欺行為を重ねていました。陶芸家の川北百漢は2人を告発するため贋作の壷を作り、真作であると誤った鑑定をさせることに成功します。
このままでは目利きの力を疑われてしまう。発覚を恐れた春峯堂の主人は川北百漢を射殺。更には怖気づいて自首しようとした永井までも殺害し自殺に見せかけて全ての罪を擦りつけようとするのでした。
第8話:山城新伍
1996年2月28日放送、タイトルは「魔術師の選択」。
山城新伍が演じる南大門昌男はマジッククラブ「ゴーストキャッスル」を経営する元一流マジシャン。女性マジシャン・毛利サキと遊び人として名高い倉田勝男の交際に反対していました。
そこでジュースに毒物を混入、マジックの最中に倉田が自ら毒入りジュースを選んで自殺したように見せかけました。
撮影に使われたのは三谷作品『王様のレストラン』と同じ撮影場所。主役を演じた松本幸四郎の次女・松たかこが毛利サキ役で出演していますよ。本作の視聴率は第2シリーズ最高となる27.8%をマークしました。
第9話:風間杜夫
1996年3月6日放送、タイトルは「間違われた男」。
風間杜夫が演じるのは雑誌編集者の若林仁。山荘で妻の不倫相手を射殺した帰り道、車のタイヤがパンクして立ち往生。通りがかった車に無事乗せてもらいましたが、車の持ち主の鴨田はやたら饒舌な男でした。若林に遭遇したことを早速自宅の留守番電話にしゃべってしまいます。
このままでは犯行がバレてしまうと思った若林は鴨田を殺害。
風間杜夫をゲストに迎えた本作では代表作『蒲田行進曲』を連想させるキーワードが散りばめられています。鴨田が「蒲田」のもじりであることは勿論のこと、若林が車を拾うのは「かまたがわばし」、鴨田は「平田満」の目撃談を披露しています。平田満は蒲田行進曲で相棒ヤスを演じた役者ですね。
第10話:鈴木保奈美
1996年3月13日放送、タイトルは「ニューヨークでの出来事」。
第2シーズン最終話には鈴木保奈美が登場!豪華ゲストに合わせてアメリカ・ニューヨークに舞台を移します。古畑は知人(第1シーズン第1話の小石川ちなみ)の結婚式に出席するため渡米し、ニューヨークに向かうバスの中で鈴木保奈美扮する、のり子・ケンドールと知り合いになりました。
本作はほとんど古畑とのり子の会話だけで進行します。長旅を紛らわすため、のり子は“知り合いの話”と断りを入れた上で話始めます。それは既に無罪判決が確定している「完全犯罪」の話でした。
スペシャル:山口智子
1996年3月27日放送、タイトルは「しばしのお別れ」。
山口智子が演じるのは花道家の二葉鳳翆。師匠である二葉鳳水から独立し、生け花に踊りを加えた前衛的なスタイルで生徒を確保しフラワーアレンジメントのスクールを開設しました。しかし鳳水からの度重なる嫌がらせで経営が悪化傾向に。
痺れを切らした鳳翠は発表会に家元を招待し病死に見せかけて毒殺することを計画します。
発表会当日、楽屋を訪れた鳳水に睡眠薬入りのお茶を飲ませることに成功。発表会が始まってから客席で眠っている鳳水を殺害したのです。
スペシャル:SMAP
1999年1月3日放送、タイトルは「古畑任三郎vsSMAP」
レギュラー放送の木村拓哉に続きスペシャル版ではSMAP全員が登場します。役名もそのままアイドルグループSMAP。5人に両親はなく同じ児童施設で育てられたという設定です。草なぎ剛は富樫明男という男に恐喝されていました。
これを知った他のメンバーは草なぎを救うために富樫をコンサートに招きいれ殺害することを計画したのです。
当日会場に現れた富樫の首を絞めて殺害、自殺にみえるように偽装工作しました。5人は口裏を合わせてアリバイ作りをしたのですが古畑に怪しまれてしまいます。
スペシャル:緒方拳
1999年4月6日放送、「黒岩博士の恐怖」。
緒方拳が演じるのは観察医の黒岩健吾。遺体の肛門からおみくじが検出される猟奇的な連続殺人事件が発生しました。
被害者の近辺を探っても共通点が全く見えてきません。捜査が膠着状態となり、警察犬訓練所に異動になっていた古畑を呼び戻すことに。
古畑が発見した共通点とは?すべての被害者が監察医・黒岩の検案を受けているということだったのです。そもそも検死結果が狂言だったのでしょうか?殺人の目的は?