アレクサンドル・デプラ、『ハリーポッター』の作曲家で知られる映画作曲家に迫る!

2017年7月6日更新

「ハリー・ポッター」最終章の作曲を担当したアレクサンドル・デプラ。実はこんなにたくさんの映画の音楽を担当していたんです!2014年になんと二つの作品で同時にアカデミー賞にノミネートされたという、映画音楽界の天才アレクサンドル・デプラに迫ります。

アレクサンドル・デプラって誰?

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アレクサンドル・デプラと言う名前を聞いたことがありますか?デプラはフランス出身の映画作曲家です。1990年代からフランス映画の作曲を多く手がけ、2000年以降には多くのハリウッド映画にも楽曲を提供しています。

この記事を読めば、アレクサンドル・デプラと言う名作曲家についてもっとよく知ることができるでしょう!この作品でも作曲していたの?と驚く事間違いなしです!

作曲家アレクサンドル・デプラの生い立ち

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アレクサンドル・デプラは1961年フランス生まれ。フランス人の父とギリシャ人の母を両親にもちます。原語ではAlexandre Desplatと書く彼の名前は、日本語ではアレクサンドル・デスプラと表記される事もあります。

幼い頃からピアノを習い、映画音楽にも親しんでいたデプラ。子供の頃に好きだったのはアニメ『101匹わんちゃん』と『ジャングルブック』の音楽や、『スパルタカス』のテーマだったそうです。10代になって彼は自ら映画音楽の作曲に挑戦するようになります。

1990年代から多くのフランスのテレビや映画に楽曲を提供。そして2000年代にはフランス国内外を問わず、よりメジャーな作品に起用されることが増えます。映画賞へのノミネートや受賞も相次ぎ、今では映画音楽界の巨匠の一人として名を馳せています。

有名になるきっかけを作った『真珠の耳飾りの少女』

フランスで着実なキャリアを積んでいたデプラですが、彼の名を世界に広めたのは、2004年のイギリス映画『真珠の耳飾りの少女』。

この作品でゴールデングローブ賞にノミネートされたデプラは、以後数々の名作の作曲を担当します。

作曲家としてアカデミー賞ノミネートラッシュ!

2007年の『クィーン』を皮切りに、2009年に『ベンジャミン・バトンの数奇な人生』、2010年に『ファンタスティックMr.FOX』、2011年『英国王のスピーチ』、2013年『アルゴ』そして2014年『あなたを抱きしめる日まで』と、デプラは立て続けにアカデミー賞作曲賞にノミネートされます。

その中でも『英国王のスピーチ』や『アルゴ』は作品賞を受賞しましたが、デプラの手にオスカー像が渡ることはありませんでした。

そしてついに…!悲願の作曲賞を受賞したアレクサンドル・デプラ

そして2015年、デプラはなんとともに作品賞の候補にも上がっていた『グランド・ブダペスト・ホテル』と『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』と、2作品同時に作曲賞にノミネートされます。これは珍しいことで大変な快挙でした。

デプラの悲願の受賞はもう確定していましたが、多くの人が興味を持っていたのは果たしてどちらの作品で取るのか、ということ。いずれにせよ、全くテーマも雰囲気も違う2作品ともにノミネートされたことは、デプラの作曲家としての非凡なる才能を明らかにしています。

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結局受賞したのはウェス・アンダーソン監督の『グランド・ブダペスト・ホテル』のテーマでした。

「中部ヨーロッパのイメージにするために、モルダビア人のシンバロンからアルペンホルン、ヨーデルや修道士の歌、バラライカまで様々な音を使った」
引用:ameblo.jp
「魂のこもった、いつまでも耳に残る音を組み合わせ、明るい気持ちから暗い気持ちまで様々な感情を網羅した。キャラクターの過去や将来、心に秘めた思いを表現するために、プロとして一度もやったことのない実験的な音楽を作曲した」
引用:ameblo.jp

とデプラも語るように、殻破りの実験的な精神が評価されたのです。

なんと「ハリー・ポッター」の作曲も!?

「ハリー・ポッター」シリーズの音楽は、ジョン・ウィリアムズの原型はあるものの、作品によって作曲担当者が変わっていきました。そんな「ハリー・ポッター」シリーズのラストを飾る2作品『ハリー・ポッターと死の秘宝パート1・2』の作曲を担当したのがアレクサンドル・デプラなのです!

シリーズの幕を飾る「死の秘宝」は、多くの謎や秘密が明かされる重要な場面や、激しい決戦の場面など、パワフルな音楽が必要とされるシーンがとても多く存在します。

世界中のファンの期待を背負ったデプラは、巨匠ジョン・ウィリアムズの後を担うというプレッシャーにも負けず、最終章にふさわしい壮大な音楽を作り上げることに成功しました。

RISE OF THE GUARDIANS

誰もが思うかべることのできる有名なテーマ音楽がすでにある中で、デプラはどのようにしてオリジナリティを出すことに成功したのでしょうか?

(死の秘宝は)今までの映画とは違っていたから、創作の余地はたくさんあった。もうホグワーツが舞台ではないし、主人公たちはもう子供ではないから。実は、ウィリアムズの作曲したテーマを使うことはすごく少なかった。彼らの無垢さが失われている、ということを示す時だけに少し使ったよ。
引用:mtv.com

とデプラは語っています。

ウェス・アンダーソン監督作品の常連!

『グランド・ブダペスト・ホテル』でアカデミー賞を獲得したことは先に見たとおりですが、実はアレクサンドル・デプラはウェス・アンダーソン監督のお気に入りの作曲家です。

そのため、他のアンダーソン監督作品にも楽曲を提供しています。『ムーンライズ・キングダム』や『ファンタスティックMr.FOX』の音楽も彼の手によるものなのです。

アレクサンドル・デプラは作曲の幅が広い!

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デプラが作曲を担当した映画のリストを見ると、映画のジャンルの多様さにも驚かされます。ファンタジーから『ツリー・オブ・ライフ』と言ったアート性の高いもの、そして『ゼロ・ダーク・サーティ』のよな重厚なアクションまで、なんでもこなす天才です。

2014年には、たった一年のうちに『グランド・ブダペスト・ホテル』『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』『GODZILLA ゴジラ』『不屈の男 アンブロークン』『ミケランジェロ・プロジェクト』といった、全くタイプの違った5つの作品の作曲を担当しているのです!

アレクサンドル・デプラの結婚相手も映画音楽家

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実は、アレクサンドル・デプラの妻ドミニク・ルモニエもまた、映画の作曲に携わっています。ルモニエはもともとバイオリニストで、音楽の録音の際にデプラに出会ったそうです。

現在では数々のハリウッド映画のスコア・プロデューサーとして、夫にも劣らぬ活躍を続けています。代表作に『ゼロ・ダーク・サーティ』や『リリーのすべて』が挙げられます。

アレクサンドル・デプラが「スターウォーズ」制作に参戦!

2016年現在、デプラの作曲を担当した作品の中で最も注目すべきは、ズバリ『ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー』です!日本では2016年12月16日に公開が予定されています。

正規の「スターウォーズ」シリーズのスピンオフ第1作目となる『ローグ・ワン』には、世界中の厳しい批評眼と期待が向けられています。

そしてそれはストーリーや映像だけでなく、音楽に対しても同じこと。ジョン・ウィリアムズが担当した「スター・ウォーズ」シリーズの音楽は、単なる映画のBGMの域を超えて、一つの文化として根付いています。そんな「スター・ウォーズ」の音楽を新たに担当することは、大きな意味を持つのです。

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果たしてアレクサンドル・デプラはどのようなスターウォーズの世界を見せてくれるのでしょうか?楽しみですね!