SFテレビドラマ『プライミーバル』とは?
海外ドラマ『プライミーバル』をご存知ですか?
今作は2007年から2011年にかけて放送されたイギリスの人気SFドラマ。タイトルの「プライミーバル」とは「太古の」という意味です。タイトルから予測できる通り、ドラマ内には古代・未来生物が登場。今回はそんなSFドラマの魅力を大紹介します。
『プライミーバル』あらすじ解説
イギリス各地に奇妙な時空の亀裂が出現。その時空の亀裂からは、なんと危険な古代生物・未来生物がやってくるのです。動物学者のニック・カーターはチームを編成。そして現代に送られてきた危険な生物を捕獲する人間と動物の戦いが始まります。
もちろん描かれているのは人間と動物の戦いだけではありません。亀裂の調査、人間同士の裏切り、殺人、そしてイギリス軍の陰謀などが複雑に絡んできます。
『プライミーバル』キャスト紹介
コナー・テンプル/アンドリュー・リー・ポッツ
アンドリュー・リー・ポッツが演じるのはSF映画などを好む大学生。技術者としてもかなり優秀で亀裂探査装置、亀裂封鎖マシン、遠隔操作式ロボットなどを製作しています。動物学者のアビーに想いを寄せていて、彼女とともに白亜紀に1年間過ごすことになります
アンドリューはイギリスの俳優。主な出演作には2001年の映画『ニュー・イヤーズ・デイ 約束の日』にジェイク役として、そして2009年にはドラマ『Alice』に帽子屋役として出演しました。
アビー・サラ・メイトランド/ハナ・スピアリット
ハナ・スピアリットが演じるのは動物学者のアビー。アビーは元飼育員だったため危険動物を殺すことに抵抗を感じています。意外と武道派な一面があり空手と思われる格闘技を使って、武器を使わずに生物と戦うこともあります。実際に格闘技で生物を倒したことも。
そんな彼女を演じるハナ・スピリアットは2003年に解散したS Club 7のメンバー。様々なドラマ・映画に出演しており、代表作には今作のほかに2007年のドラマ『ミス・マープル バートラム・ホテルにて』でのティリー・ライス役があります。
ニック・カッター教授/ダグラス・ヘンシュオール
ニック・カーターはやる気のない大学教授。古代生物が現代に登場してからはすぐに内務省に入り、時空の亀裂を防ぎ古代生物と戦うことにします。
第1章で内務省の職員クローディア(ルーシー・ブラウン)と交際しますが、第1章の後半エピソードでカッターたちが古代へ向かったことによって歴史が変わります。そのためクローディアがいない世界になるのです。
第2章ではクローディアがいなくなった世界に混乱し、周囲の人々に危険な存在とみなされます。第3章では行方不明になっていた妻で時空の亀裂をどんな手段をしてでも見つけようとするヘレン(ジュリエット・オーブリー)に射殺されてしまいました。
ダグラス・ヘンシュオールはスコットランド人の俳優です。2013年のテレビドラマ『シェトランド』では主演のジミー・ペレスを演じ、2014年には映画『悪党に粛清を』にマリック役で出演を果たしています。
ダニー・クイン/ジェイソン・フレミング
第3章から登場するのはジェイソン・フレミングが演じるダニー・クインです。彼はロンドン警視庁の刑事で射撃の名手。時空の亀裂を修復し危険生物と戦うチームのリーダーに任命されます。ダニーが警察になったきっかけは弟パトリックが行方不明になったからです。そのため行方不明事件には過剰に反応し自身をコントロールできなくなることもあります。
第3章のラストエピソードでは白亜紀に向かいますが時空の亀裂が閉じられてしまい現代に戻ることができません。第4章で何とか現代に戻ってくるダニーですが、弟パトリックが生存していることを知ると再び亀裂の中へ向かいます。それ以来彼は物語には登場しません。
ダニーを演じるのはイギリスの俳優ジェイソン・フレミング。彼は1997年の映画『カーテンコール』で主演のトニオを演じジュネーブ映画祭主演男優賞を受賞しました。主な出演作には2000年の映画『スナッチ』でのダレン役、2011年の映画『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』でのアザゼル役があります。
シーズン毎の解説
第1章
第1章では時空の亀裂が出現。亀裂が見つかった場所はディーンの森でした。謎の生物が森で見つかったと聞いた動物学者のニック・カッターは、助手のスティーブン、そして学生のコナーとともに調査を始めることにします。
実はディーンの森はカッターの妻ヘレンが行方不明になった場所でした。ヘレンは亀裂を使って時空を旅してまわっていたのです。
動物園に飼育員として勤めていたアビーもディーンの森に来ていました。彼らが森で発見したのは時空の亀裂。この時空の亀裂から古代生物が現代にやってきていたのです。彼らは内務省の管轄のもとチームを組み、時空の亀裂の謎の解明と危険生物と戦うという任務に就きます。
第1章のラストエピソードではカーターとヘレン率いる軍隊がペルム紀へと向かいます。しかしベルム紀で未来の捕食動物に襲われたため生き残るのはカーターとヘレンだけに。
現代に戻ったカーターはヘレンが行方不明になる前にスティーブンと不倫をしていたことを知るのです。またペルム紀に向かったことで歴史が変わったため、恋人のクローディアの存在が消滅していました。
第2章
シーズン1で存在が消滅したクローディア。彼女がいなくなっている理由を知っているのはカッターだけです。チームにはクローディアによく似たジェニファー・ルイスが参加します。スティーブンとカッターは関係を修復しようとしますが、ヘレンが現代に戻ってきて再びスティーブンと恋に落ちます。
クローディアのポジションにはオリバー・リークという男が就きます。実は彼は秘密裏にヘレンのために働き時空の亀裂を政治的力に利用できないかと考えているのです。第2章の最終エピソードではスティーブンが死にます。彼はカッターを救うために生物に殺されるのでした。
第3章
カッターは時空の亀裂の調査を続けています。死んだスティーブンの代わりにはヒラリー・ベッカー大尉がチームに参加。そのころレスターは昔から因縁のあるクリスティンと対立します。クリスティンは時空の亀裂と未来の捕食者を軍事利用したいと願っているのでした。カッターは時空の亀裂が次に起こる場所を予測できるようになります。
ヘレンが清掃員のクローンとともに亀裂調査センターを占拠して爆破。ヘレンはカッターに調査をやめさせるために彼を射殺します。カッターの死後、刑事のダニーがチームのリーダーに就任することに。ヘレンはクリスティンとともに未来へ向かうのでした。
最終エピソードでヘレンは鮮新世へ向かいます。ヘレンの後を追ったのはダニー、コナー、そしてアビー。ヘレンはラプトルによって崖から落とされ死亡します。ダニーは鮮新世に、コナーとアビーは白亜紀に閉じ込められるのでした。
第4章
1年間白亜紀で生活をしていたコナーとアビーが亀裂を発見し現代へ戻ってきます。現在チームを率いているのは口数の少ないミステリアスなマット・アンダーソンでした。当初コナーとアビーはメインチームに復帰するのを許可されませんでしたが、何とかチームに復帰。
時空をさまよっていたエミリーとイーサンが亀裂からやってきます。マットがエミリーを保護して、彼女に自身の秘密を明かし、コナーはセンターの新たな責任者フィリップと行動を共にすることに。フィリップもコナーと同様に亀裂を作っているのでした。彼らは「新たな夜明け」という謎のプロジェクトをともに行います。
そしてダニーも現代に戻ってきますが、なんとイーサンはダニーの行方不明となった兄弟でした。ダニーとイーサンは過去に戻り、エミリーもまた彼女が生きていた時代へ戻ります。そしてダニーの代わりにリーダーとなったマットの過去が明らかに。彼はなんと未来からやってきたのでした。
第5章
第4章で未来からやってきたことが判明したマット。彼の任務は「ある未来」を失くすこと。マットの計画を知ったアビーは彼に協力することにします。コナーは逆にフィリップの「新たな夜明け」計画に参加するのでした。このアビーとコナーのすれ違いが、彼らの関係を悪化させます。
マットとアビーの「新たな夜明け」計画が未来を破壊するという恐れは的中。コナーは自分が間違いだったと気づいたため、彼と残りのチームメンバーはマットとアビーに協力することにします。
仲間がいなくなったフィリップは「新たな夜明け」計画を実行。しかしチームが何とか止めることに成功して未来を救うのです。その後、マットは傷だらけの未来の自分と接触します。
あのカップルは実生活でもカップルだった!?
ドラマ内のカップルと言えばコナーとアビーですよね。アビーに想いを寄せたコナーは、彼女と共同生活を送ることになり、1年間も白亜紀でともに生き抜くことになります。そんなドラマ内でも息ぴったりの2人は実生活でも恋人関係だったのです。
2008年に2人は婚約し、2011年に結婚する予定でした。しかし2013年には婚約解消をしています。残念ながら実生活はドラマみたいにはいかなかったようです。
『プライミーバル』衝撃の最終回※ネタバレ注意
『プライミーバル』の最終回は第5章のエピソード6です。2012年には『プライミーバル:ニューワールド』が放送されましたが、これはあくまでスピンオフ作品です。
フィリップの「新たな夜明け」計画を阻止するためにチームは必至を尽くします。フィリップはコナーと同様の技術で大型の亀裂を作っていたのでした。
マットはフィリップを止めるために亀裂の中に飛び込んでしまいます。しかしマットが亀裂に飛び込むことは未来を変える可能性があり、自身の存在が消滅する危険性がありました。しかし皆の心配をよそに彼は無事に現代に戻ってきました。その後アビーがコナーにプロポーズして誰もが幸せに。
レスターはフィリップのマシーンによって亀裂は永遠に封じられただろうと言います。しかしレスターのもとに電車が消えたという通報が。チームは問題解決のために現場へと。しかしマットだけは彼の電話を回収しに向かいます。
電話を回収しに向かったマットはぼろぼろの姿となった未来の自分と出会います。未来のマットは「戻る必要がある」と警告。エミリーが現れて問題はないかと尋ねます。マットは問題ないと言い、振り返った時には未来のマットの姿は消えていました。マットは明らかに震えています。未来は変わってしまったのでしょうか?