朝ドラ『どんど晴れ』シリーズのあらすじ・登場人物・キャスト【ネタバレあり】

2017年7月6日更新

横浜でパティシエの見習いとして働いていた夏美が、突如盛岡の旅館の女将候補として奮闘していく2007年上半期の朝ドラ『どんど晴れ』。ヒロインを務めた比嘉愛未の代表作である今作のあらすじや見どころ、出演キャストをご紹介します!

岩手県盛岡市を舞台にした女将奮戦記『どんど晴れ』

2007年の上半期に放送された『どんど晴れ』は、朝ドラでは初となる岩手県盛岡市とを舞台に、突如旅館の女将修行をすることとなった女性を描いた女将奮戦記です。

岩手県に古くから伝わる『遠野物語』と宮沢賢治のモチーフをベースに描かれた今作は、平均視聴率19.4%を記録し、応募者数2156人の中からオーディションによってヒロインに選ばれた比嘉愛未の代表作の一つとなりました。

婚約者で夫となった征樹役を内田朝陽が、征樹の叔母で旅館の女将役を宮本信子、征樹の祖母で大女将役を草笛光子が演じています。2011年には続編となる、『どんど晴れ スペシャル』がNHK BSプレミアム開局記念の一環として放送されました。

NHK広報は今作について、

「『効率の優先』『個人主義』『ネットコミュニティー』『勝ち組・負け組』…目に見えるものしか価値をもたなくなった現代人に欠けている『見えないものを信じる勇気と力』を描こうとした」

と語っており、現代人向けの朝ドラとなっています。

朝ドラ『どんど晴れ』のらすじ

2005年春、実家の横浜にあるケーキ屋でパティシエ見習いとして働きながら、同じ横浜のホテルマン・加賀美柾樹と婚約中だった浅倉夏美。しかし婚約者である柾樹は突然、実家の老舗旅館「加賀美屋」を継ぐ為盛岡へ帰ってしまいます。夏美も柾樹について盛岡へ行き、旅館の女将となるべく仲居として孤軍奮闘していく物語です。

「加賀美屋」の古くからの伝統と格式を守りつつ、自分の信念も貫きながら「おもてなしの心」を学んでいく夏美。さらに婚約者の地元が盛岡だった事から、偶然にも幼少期に慣れ親しんだ盛岡の民話と運命的再会を果たしていきます。

『どんど晴れ』の出演キャスト

浅倉夏美/比嘉愛未

明るく前向きな23歳。「世の中に悪い人はいない」という信念を持っており、人の喜ぶ姿が好きな少々お節介な性格。同じ仲居とのトラブルがきっかけで、一旦は女将修行を諦めて横浜へと戻りますが、女将になりたいという想いから再び修行を開始していきます。

比嘉愛未(ひがまなみ、1986年6月14日生)は沖縄県出身の女優です。今作がきっかけで知名度が上がり、その後2009年『天地人』の菊姫役や、2014年の連続ドラマ『GTO』などに出演しました。

2016年には自身出演の映画『カノン』の舞台挨拶にて、曾祖母から比嘉自身が琉球王朝の末裔だと教わったことを明かしています。

加賀美柾樹/ 内田朝陽

夏美の婚約者で後の夫。盛岡の老舗旅館「加賀美屋」を営む家に生まれた柾樹の母は既に他界し、父は5歳の時失踪。その為祖母で大女将のカツノに育てられました。そのカツノが突如体調を崩してしまい、亡き母への想いもあって旅館を継ごうと決意します。

そんな柾樹を演じたのは、俳優の内田朝陽(うちだあさひ、1982年5月30日生)です。2000年の「21世紀ムービースターオーディション」でグランプリを受賞し芸能界デビュー。その後2009年フジテレビドラマ『あんみつ姫2』 などに出演。

2014年には7歳下の一般女性との結婚を発表しました。

加賀美カツノ/草笛光子

柾樹の祖母で加賀美屋七代目大女将。夏美を座敷童子(ざしきわらし)と見間違えた事で加賀美屋に幸運をもたらす座敷童子ではないかと思い、夏美を女将として仕込むことに生きがいを感じていきます。

物語に重要な大女将を演じたのは、代表作に『犬神家の一族』や『熱中時代』などがある草笛光子(くさぶえみつこ、1933年10月22日生)です。近年では2015年の朝ドラ『まれ』や2016年の大河『真田丸』にも出演しています。

加賀美環/宮本信子

柾樹の叔母である環はカツノの次男・久則の妻で、優秀な女将の為従業員からも信頼されている加賀美屋九代目女将です。長男の伸一を後継者にしたい為、夏美のことは少々煙たがっています。

環役は宮本 信子(みやもとのぶこ、1945年3月27日生 )が演じました。2007年の映画『眉山-びざん-』や2011年の映画『阪急電車 片道15分の奇跡』などに出演した名女優です。

浅倉啓吾/大杉漣

横浜の洋菓子店「ル・ヴィザージュ(Le Visage)」を経営し、夏美の危機には動揺を隠せない子煩悩な父親役を演じたのは、大杉漣(おおすぎれん、1951年9月27日生)です。

2016年だけでも『シン・ゴジラ』や『闇金ウシジマくんPart3』など計6作の映画出演していると同時に、テレビドラマでも脇役からレギュラーまで幅広く多数の作品に出演しています。

浅倉房子/森昌子

現在も女優や歌手として活動している森昌子(もりまさこ、1958年10月13日生)は、夫や子供たちをこよなく愛する母・房子を演じました。

頑固な啓吾と意地っ張りの夏美の間を取り持つ役割を担っており、森昌子にとって森進一との離婚後に初めて出演した連続ドラマ作品です。

浅倉智也/神木隆之介

神木隆之介(かみきりゅうのすけ、1993年5月19日生)が演じた智也は姉想いの心優しい性格を持ち、時には事態を打開する案も出す聡明な夏美の弟です。夏美と柾樹の一番の理解者でもあり、柾樹のことを兄のように慕っています。

神木隆之介は2016年、様々な作品に出演。特に声優を務めたアニメ映画『君の名は。』は日本の歴代興行成績2位を記録する大ヒットとなりました。

加賀美伸一/東幹久

環の長男で、学生時代ホテル経営を学ぶ為ロンドンに留学した経験を持つ支配人を演じたのは東幹久(あずまみきひさ、1969年8月12日生)です。

現在はバラエティ番組での活躍が目立つ東ですが、蝶ネクタイにサスペンダーを着用するなど身なりに対して独特のこだわりを持つ伸一を見事に好演しています。

加賀美恵美子/雛形あきこ

雛形あきこ(ひながたあきこ、1978年1月27日生)は秋田の老舗旅館の娘で、女将としての素質を持ちながらも子供を優先し、主婦業に専念する伸一の妻・恵美子役を演じました。

雛形はバラエティ番組のレギュラーを務めながらも、時代劇などを中心に女優として活躍する元グラビアタレントです。

原田彩華/白石美帆

表向きは夏美を応援するような事を言っていますが、自分が女将になりたい為夏美を孤立させたり、蔵の皿を割るなど密かに嫌がらせをする彩華。

そんな女将候補の一人である仲居・彩華を演じたのは白石美帆(しらいしみほ、1978年8月8日生)です。2016年11月29日、V6の長野博との婚約を発表し世間を賑わせました。

石川政良/奥田瑛二

映画監督、画家としても活動する俳優・奥田瑛二(おくだえいじ、1950年3月18日生)が演じたのは、失踪していた柾樹の父・石川政良です。

政良は物語後半に登場し、夏美と出会ったことがきっかけで柾樹と再会。10年以上も前から里子を引き取り、その子どもと一緒に古い民家で生活しています。

秋山譲二/石原良純

伸一がスナックで出会った外資系の乗っ取り屋を演じたのは、気象予報士資格も持ち俳優・タレントとして活躍している石原良純(いしはらよしずみ、1962年1月15日生)です。

加賀美屋乗っ取りの足がかりにしようと伸一に近づき、加賀美屋全面建て替え案を推し進めようとしていきます。

ジュンソ/リュ・シウォン

環や時江がファンの韓国の人気俳優・ジュンソを演じたのは、2004年放送の韓流ドラマ『美しき日々』に出演し話題を集めた韓流スター、リュ・シウォン(1972年10月6日生)です。

2年前に知り合った恋人を探す為盛岡に来ており、その後加賀美屋の経営危機を救うきっかけを担っています。

物語に度々登場する「座敷童子」とは?

座敷童子(ざしきわらし)とは、岩手県などの東北地方にて、見た者に「幸運が訪れる」や「家に富をもたらす」などと言い伝えられている精霊的存在です。

柳田國男原作の小説『遠野物語』の他、水木しげる原作の漫画『ゲゲゲの鬼太郎』などにも登場した事で全国的に知られるようになりました。

今作では老舗旅館の古くからの守り神が座敷童子で、ヒロインの夏美の独特な雰囲気が座敷童子と重なったことが、女将修行をするきっかけの一つとなっています。

夏美の下宿先の店名「イーハトーブ」には深い理由があった!

ヒロインである夏美は、「イーハトーブ」という店で下宿しながら女将修行に励んでいます。その店名に用いられた「イーハトーブ」とは宮沢賢治の作中に度々登場する、心象世界中にある理想郷を指した造語です。

言葉として“岩手”の歴史的仮名遣い「いはて」をもじったという見解が唱えられていますが、賢治自身は具体的な説明を残していない為、確かな事は不明なままとなっています。

宮沢賢治が理想郷という意味で使っていた言葉だという事から、『どんど晴れ』では下宿先の「イーハトーブ」がヒロインの厳しい女将修行を支える憩いの場として描かれました。

タイトル『どんど晴れ』の意味とは?

「どんどはれ」とは岩手県遠野地方に伝わる方言で、昔話を語る際最後に「めでたし、めでたし」という意味で使われます。番組公式サイトでNHKは、

「物語は『どんど晴れ』を迎えるのです!」とドラマがハッピーエンドになることも意味している。

と独自の見解を述べています。

なお、盛岡市観光課の観光用サイトではタイトルの由来を以下のように語っています。

タイトルの「どんど晴れ」は、岩手の民謡の最後に使う「どんどはれ」という言葉と、岩手の広く晴れ渡る空のイメージからとった造語です。 民話でつかわれる「どんどはれ」は、めでたしめでたしの意味。 「どっとはれ」「どんとはれ」とも言われています。