2021年7月27日更新

映画『ヴェノム』のあらすじ解説!ラストに続編の伏線も【2021年続編公開】

ヴェノム
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映画『ヴェノム』のあらすじ!「スパイダーマン」スピンオフの魅力を考察【ネタバレあり】

マーベル・コミック「スパイダーマン」シリーズの人気ヴィランを主人公とした映画『ヴェノム』。2018年に公開された本作は、主演のトム・ハーディの好演もあり大ヒットを記録し、高い人気を獲得しました。 この記事では、そんな『ヴェノム』のネタバレあらすじ、キャラクターやストーリーの魅力、そして続編への伏線などを紹介します。 ※この記事には『ヴェノム』結末までのネタバレが含まれます。本編を未鑑賞の場合はご注意ください。

スパイダーマン史上最凶のライバル・ヴェノムとは?

シンオビートと人間の憎悪が生んだ怪物

ヴェノム
©Supplied by LMK

コミック版「スパイダーマン」にヴェノムが初めて登場したのは1989年。 スパイダーマンに記事のでっち上げを暴露された人気記者のエディ・ブロックは、仕事も家庭も失いスパイダーマンを逆恨みするようになります。 一方スパイダーマンは、異星でエイリアン・コスチュームと呼ばれる黒いコスチュームを手に入れ、それを纏っていましたが、地球に戻ってから体の異変に気づきます。 実はコスチュームの正体は、身につけた者の体を乗っ取ろうとする共生体シンビオートだったのです。 それに気づきコスチュームを脱ぎ捨てたスパイダーマン。シンビオートを休眠させることに成功しますが、エディの憎悪の心が再びシンビオートを覚醒させてしまいます。

最凶で魅力的なダークヒーローの誕生

こうしてシンビオートに寄生されたエディは「もう1人のスパイダーマン」ことヴェノムとなり、スパイダーマンの宿敵ヴィランとして暗躍することになるのです。 スパイダーマンに対して並々ならぬ憎悪と敵対心を燃やすヴェノムですが、戦いの際には一般市民が巻き添えにならないよう配慮するなど、紳士的な一面もあります。 巻がすすむにつれて時にはスパイダーマンと協力して敵を倒すなど、単なるヴィランではなく、アンチ・ヒーローとして非常に高い人気を誇るキャラクターとなっていきます。

映画『スパイダーマン3』では敵役で登場!

『スパイダーマン3』
©MARVEL/COLUMBIA PICTURES/zetaimage

映画版では、サム・ライミ監督のスパイダーマン3部作の最終作『スパイダーマン3』(2007年)にヴェノムが登場しました。 謎の液状生命体シンビオートに取り憑かれ、凶暴なブラックスパイダーマンと化してしまったピーター。自らの意志でなんとかシンビオートを引き剥がしたピーターでしたが、シンビオートは今度はピーターに恨みを持つカメラマン、エディ・ブロックに取り憑きヴェノムが誕生します。 巨大化してスパイダーマンに襲い掛かり死闘を繰り広げるものの、最後はスパイダーマンと2代目グリーン・ゴブリンの共闘により、爆弾パンプキン・ボムを投げ込まれエディもろともヴェノムは消滅しました。 『スパイダーマン3』でエディ/ヴェノムを演じたのは、のちに『インターステラー』(2014年)などに出演することになるトファー・グレイスです。

映画『ヴェノム』のストーリーを起承転結で紹介【ネタバレ注意】

【起】ホームレス失踪事件とライフ財団の陰謀

ヴェノム
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ジェーナリストのエディ・ブロックは、ここ数週間で発生しているホームレス失踪事件を調査していました。そんなある日、彼はライフ財団の弁護士を務める恋人アンのPCを盗み見し、彼らが人類の宇宙移住計画を進めていることを知ります。 これが失踪事件と関係しているのではと考えた彼は、ライフ財団に乗り込み責任者のドレイクを問い詰めますが、追い返されてしまいました。 このことが原因で仕事も恋人アンも失い、自暴自棄な生活を送っていたエディは、あるとき顔見知りのホームレス、マリアがいなくなっていることに気づきます。心配する彼のもとにやってきたのは、ライフ財団で働くドーラという女性でした。 彼女はエディに、ライフ財団がホームレスを拉致し、宇宙生命体シンビオートを寄生させる実験を行っていると明かします。

【承】ヴェノムに寄生されたエディ

ドーラの助けを得て、エディはライフ財団の研究所に忍び込むことに。彼はマリアを発見し助けようとしますが、彼女は正気を失っており、彼に襲いかかってきました。 呆然とするエディの目の前でマリアは絶命。彼女の体から黒い物体シンビオートが流れ出し、彼に寄生しました。 マリアが暴れたことで警報が鳴り、警備員たちが駆けつけます。必死に逃げる途中、自分の身体能力が上がっていることに驚くエディ。彼はなんとか無事に自宅に帰りつきました。 翌日目を覚ました彼は、異常な空腹を感じます。冷蔵庫や冷凍庫の中身を食べ尽くし、気がつくとゴミ箱に捨てた残飯にまで手を出していました。 そこへドレイクの部下が突入してきます。銃を向けられたエディの体から、無数の触手が伸びてきて応戦。そして彼の体から大きな白い目のついた黒い顔が現れ、自分は「ヴェノム」だと名乗りました。

【転】ヴェノムの弱点

『ヴェノム』リズ・アーメッド
© Columbia Pictures/Photofest/Zeta Image

エディはライフ財団の研究所で得た情報を、以前勤めていた会社に渡しに行きます。彼はヴェノムの力で壁を登り、写真の入ったスマートフォンを事務所に置いてくることに成功。しかし、下りてきたところにドレイクの部下が待ち構えていました。 エディはヴェノムに変身し全員を倒しますが、彼を迎えに来たアンにその現場を目撃されてしまいます。彼女の運転で病院に行く途中、エディはヴェノムに促され、これまでのことを謝罪しました。 病院に到着すると、エディから離れまいと抵抗して暴れるヴェノムでしたが、超音波が苦手なヴェノムはMRIの機械音でエディから離れ閉じ込められてしまいました。外に出たエディはドレイクに拘束されてしまいます。 実はドレイクも、実験で逃げ出したシンビオート「ライオット」に寄生され、支配されていたのです。そして彼は、シンビオートによる地球征服を手伝っていました。

【結】抜群の相性で悪を倒す!

なんとか脱出したエディのもとへ、ヴェノムに寄生されたアン(シー・ヴェノム)がやって来ます。彼女からヴェノムを受け取ったエディは、ドレイクとライオットの計画を阻止するため、ともにロケット発射場に向かいました。 そこではドレイクの指示で、シンビオートを地球に連れてくるためのロケットが発射されようとしていたのです。 エディに体を託されたヴェノムと、ドレイクを支配したライオットの壮絶な戦いが始まります。そして厳しい戦いの末、エディから離れたヴェノムは自らの体でドレイク/ライオットをロケットに縛りつけ、自らを犠牲にして彼らを破壊することに成功しました。 後日、エディはお礼を言うためにアンのもとを訪れます。ヴェノムはもういないのか、と言う彼女にエディは頷きました。しかし実はヴェノムは助かっており、再びエディに寄生していたのです。ヴェノムに催促され、エディは食事に向かうのでした。

映画『ヴェノム』の評価!ダークヒーローの魅力が爆発的ヒットに

最強最悪にふさわしい見た目!一方で可愛いギャップも

ヴェノムは「最強最悪」というキャッチコピーにふさわしく、不気味な外見をしています。しかし本作が人気を博した理由は、意外にもその「かわいさ」でした。 大食いで人間が好物のヴェノムですが、エディに寄生してからは「人間を食べてはいけない」と口を酸っぱくして言われ、それをきちんと守っています。またチョコレートを気に入るなど、その見た目からは想像もつかないギャップが魅力的。 「悪」であるヴェノムに寄生されたエディは、善と悪の間で苦悩することになりますが、もともと社会の悪を暴くジャーナリストである彼は、絶対に一般市民は戦いに巻き込みません。 さらにヴェノムはアンに思いを伝えられずにいるエディを後押しするなど、チャーミングな性格であることも描かれています。

悪対悪……絶対正義のヒーローものにはない感情移入

「悪」であるはずのヴェノムは、ジャーナリストとして強い「善」の心を持つエディに寄生したことで、ダークヒーローとして活躍することになります。 『ヴェノム』の魅力はエディとヴェノムのバディ感にあります。2人はお互いに「落ちこぼれ」として共感したことで、結びつきが強くなっていきました。こうしたエディ/ヴェノムの人間臭さに、観客は感情移入できたのではないでしょうか。 また、映画後半からヴェノムは「エディのため」に行動するようになります。ヴェノム自身に善と悪の区別がついているかはわかりませんが、相棒であるエディの望みを叶えるため、そして彼を守るためにヴェノムは戦いました。 こうした2人の絆が、本作最大の魅力となっていることは間違いないでしょう。

2021年に続編公開!実は結末に伏線があった

:『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』カーネイジ
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エンドロール後のシーンで、ジャーナリストとして復帰したエディはある人物の取材に行きます。それは、刑務所に厳重収監されている連続殺人鬼のクレタス・キャサディです。 FBIの取り調べにも応じなかった彼は、なぜかエディに興味を持ち独占インタビューを依頼してきます。そして刑務所を訪れたエディに「俺がここを出たら、大殺戮(カーネイジ)になる」と不穏な言葉を残すのでした。 これは、2021年に公開が予定されている続編『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』への伏線だったのです。

映画『ヴェノム』のキャスト紹介!

エディ・ブロック(ヴェノム)/トム・ハーディ

トム・ハーディ
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映画『ヴェノム』で主演を務めるのはトム・ハーディです。コミック版でのエディ(ヴェノム)は、スパイダーマンを凌ぐほどの圧倒的な腕力を誇ります。そのイメージに相応しい肉体派のマッチョ俳優が選ばれるのではないかという噂でしたが、トム・ハーディは完璧なキャストと言えるでしょう! 1977年9月15日イギリス生まれのハーディは、2001年公開の戦争映画『ブラックホーク・ダウン』で映画デビュー。 その後、『インセプション』や『裏切りのサーカス』など数々の良作に出演します。そして、2015年『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で主役マックスを演じ高い評価を獲得したことで、人気俳優としての地位を確固たるものとしました。 今回がマーベル作品初参戦となリますが、クリストファー・ノーランがメガホンを取ったバットマンシリーズ最終章『ダークナイト・ライジング』でヴィランのベインを演じているので、DCコミック映画にも出演した経歴を持っています。

カールトン・ドレイク(ライオット)/リズ・アーメッド

リズ・アーメッド
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更に、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』でパイロットであるボーディー・ルック役として出演していたリズ・アーメッドがライオット役で出演。 リズ・アーメッドは近年、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』以外にもジェイク・ギレンホール主演『ナイトクローラー』(2015年)や、マット・デイモン主演『ジェイソン・ボーン』(2016年)などにも出演しています。

アン・ウェイング(シーヴェノム)/ミシェル・ウィリアムズ

ミシェル・ウィリアムズ

今作のヒロイン役、アン・ウェイングを演じたのはミシェル・ウィリアムズ。彼女は『ブルー・バレンタイン』や『マンチェスター・オブ・ザ・シー』等、深みのあるヒューマンドラマに多く出演しています。 公開前から、彼女が演じる『ヴェノム』のヒロインは、「スパイダーマン」ユニバースの中でも、より大人なヒロイン像が描かれるのではないかと期待されていました。 他のキャラクターの心を揺さぶる見事な演技と魅力的な立ち振る舞いは、まさにアンのイメージにぴったりだったと言えます。

監督は『ゾンビランド』のルーベン・フライシャー

ルーベン・フライシャー

映画『ヴェノム』の監督を務めるのは、アメリカ・ワシントン州出身のルーベン・フライシャー。『ゾンビランド』、『L.A. ギャング・ストーリー』などで知られる映画監督です。 長編映画監督デビューするまでは、M.I.A.やゴールドチェインズなどのミュージックビデオなどを手がけていました。

吹き替えキャストも豪華なラインナップ!

『ヴェノム』 吹き替えキャスト
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トム・ハーディ、ミシェル・ウィリアムズなど豪華キャストが名を連ねる映画『ヴェノム』。そんな本作の気になる日本語吹き替えキャストも合わせて紹介します。

諏訪部順一/エディ・ブロック

主人公のエディ・ブロックの声を担当するのは諏訪部順一。「テニスの王子様」の跡部景吾役などで知られる諏訪部は持ち前の甘い声で多くの人々を魅了してきました。 「中村獅童さんとのタッグでお届けする最高に魅力的な「俺たち」に御期待下さい。」とヴェノム役の中村獅童とのコンビネーションの良さがうかがえるコメントを残していました。

中村獅童/ヴェノム

シンビオートのヴェノムの声を担当するのは中村獅童。歌舞伎役者の中村は、『硫黄島からの手紙』や映画「レッドクリフ」シリーズなど多くの映画に出演してきました。また、公の場でコスプレを披露するなど、大のスパイダーマン好きとしても知られています。 「『スパイダーマン』作品に縁深い僕が今度は、スパイダーマンの宿敵を演じる!ということで……また一歩憧れのスパイダーマンに近づけると、とても興奮しています。」と喜びのコメントを残していました。

中川翔子/アン・ウェイング

エディの彼女役アンの声を担当するのは中川翔子。歌・演技などマルチに活躍する中川は、これまでも多くの作品で声優を務めてきました。 「世界中が熱狂してきた最高の歴史があるマーべル作品に参加できるなんて、本当に光栄です! マーベル作品は心の底から血湧き肉躍る面白さが保証されている世界!今まで感じてきた興奮に 恩返しの気持ちで自分の経験値を込めて頑張りたいです。」と意気込みを語りました。

日本語吹き替え版主題歌はUVERworldの「GOOD and EVIL」

『ヴェノム』UVERworld
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海外版では大御所ラッパー・Eminem(エミネム)が楽曲提供し、音楽業界でも大きな話題となった今作。日本語吹き替え版主題歌には、大人気バンド・UVERworld(ウーバーワールド)の「GOOD and EVIL」が使用されています。 これまでに映画『銀魂』主題歌や映画『新宿スワン』シリーズ挿入歌ほか、アニメやゲームと様々なジャンルとタイアップ経験のある彼ら。ヴォーカルのTAKUYA∞は「マーベル作品をずっと見て来ていたので決まったときはとても嬉しかった」と、今作への参加に歓喜していた様子。 疾走感溢れるサウンドが魅力の彼らの楽曲が『ヴェノム』の世界観とマッチし、作品をさらに盛り上げてくれています!

映画『ヴェノム』のあらすじを確認して続編に備えよう

『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』ヴェノム
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不気味な見た目ながらもチャーミングな性格と、寄主であるエディとの絆が微笑ましいヴェノム。そんな彼らが再び活躍する続編『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』が2021年に公開されます。 続編にそなえて、『ヴェノム』でバディ結成の経緯をもう1度楽しんでみるのもいいかもしれませんね!