【結末ネタバレ】「ヴェノム3:ザ・ラストダンス」あらすじを解説!「俺たち」の泣ける最後をクレジットシーンまで考察
2018年に1作目が公開され、スマッシュヒットとなった「ヴェノム」シリーズ。これまでの2作で、謎の宇宙生命体シンビオートとジャーナリストのエディ・ブロックが融合して誕生したヴェノムの戦いが描かれてきました。 そんな大人気シリーズの最終章となる『ヴェノム:ザ・ラストダンス』の先行上映が2024年10月25日から27日まで開催!2024年11月1日(金)に全国公開されます。 ここではこれまでのシリーズのおさらいとともに、最新作『ヴェノム:ザ・ラストダンス』をネタバレありで紹介していきます。
映画『ヴェノム:ザ・ラストダンス』はシリーズ完結編に?
公開日 | 2024年11月1日(金) 2024年10月25~27日に先行上映 |
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キャスト | トム・ハーディ , キウェテル・イジョフォー , ジュノー・テンプル |
監督 | ケリー・マーセル |
突如地球に飛来した宇宙生命体のシンビオートであるヴェノムと寄生のジェーナリスト、エディ・ブロック(トム・ハーディ)が主役の「ヴェノム」シリーズ。シリーズの魅力といえば、やはりシンビオートの恐ろしい見た目とはギャップのある愛嬌です。エディとのバディ感が多くの観客の心をつかみました。 これまで別のシンビオート共生体であるライオットやカーネイジを戦いをくり広げてきたヴェノムですが、本作はシリーズ完結編とされており、彼らの物語にどんな終止符が打たれるのか注目です。
映画「ヴェノム3」のあらすじ【ネタバレなし】
MCUのユニバースから戻ってきたエディ(トム・ハーディ)とヴェノムは、自分たちがマリガン刑事(スティーヴン・グレアム)殺害容疑で全米指名手配されていることを知ります。サンフランシスコに戻れなくなった彼らは、ヴェノムの提案でニューヨークを目指すことに。 そのころヴェノムの故郷クリンター星では、かつてシンビオートの反乱で幽閉された邪神ヌルが、牢の鍵である「コーデックス」を狙って、手下たちを宇宙の隅々まで送り出していました。 一方、エリア51では閉鎖のための解体が進んでいましたが、地下施設ではシンビオートの研究がつづけられていました。彼らは死亡したと思われていたマリガン刑事にシンビオートを寄生させて蘇らせますが、そこで衝撃的な事実が語られます。
【ネタバレ】『ヴェノム:ザ・ラストダンス』の結末を解説
「コーデックス」を狙われるヴェノムたち
シンビオートの創造主である邪神ヌルは、かつてのシンビオートの反乱により、クリンター星に幽閉されています。彼はその牢の鍵となる「コーデックス」を探して、手下のゼノファージを全宇宙に放ちました。 「コーデックス」は、シンビオートと寄主が完全に共生したときのみにできるもので、宇宙でエディとヴェノムだけが持っていたのです。実は、1作目の『ヴェノム』でのライオットとの戦いにおいて、一度死んだエディをヴェノムが蘇生した際に「コーデックス」を作成していました。 ゼノファージはある条件のもとでだけ、「コーデックス」を見ることができます。エディとヴェノムはその特性を利用して逃亡劇をくり広げます。 くわしいあらすじはこちら
シンビオートVSゼノファージ!最後の戦いへ
エリア51に連れてこられ、引き離されてしまったヴェノムとエディ。エディはマリガン刑事に再会し、彼に寄生したシンビオートから、絶対にゼノファージにコーデックスを渡してはならないと忠告されます。その後ペイン博士はシンビオートたちを解放し、ヴェノムも再度エディに寄生します。 シンビオートたちは軍人や研究員に寄生し、ゼノファージに立ち向かいます。しかしゼノファージが仲間を呼び寄せ、シンビオートたちが次々と敗れるなか、最後の手段として強い酸の出る巨大な装置でゼノファージを倒すことに。 ヴェノムは2人が共存する限りヌルが追いかけてくることを悟り、自分を犠牲にエディを助けることを心に決めていました。「彼女(自由の女神)に会いたかった」と弱気なヴェノムをエディは「会いに行くんだよ」と励まします。 ゼノファージの装置もとへおびき寄せるため、命がけでバイクを走らせるエディとヴェノム。うまくおびき寄せたところでヴェノムはエディの体を離れ、ゼノファージに寄生しました。
ヴェノムの最後と「自由の女神」の約束
エディの体から離れ、彼に鉄のドアを乗せて爆発から守ったヴェノム。「お前のことを忘れない。俺のことも忘れないでくれ」という彼のセリフには泣けてきます。 「今は、お別れだ」という言葉を残し、ヴェノムはゼノファージもろとも強い酸で溶かされていきました。ヴェノムは世界とエディを守るために、自らの命を投げ打ったのです。 はじめは互いを排斥しようとしていた2人が、シリーズを通して「俺たちはヴェノム」という関係を築いてきた道のりを振り返ると、このラストは胸に迫るものがあります。たとえヴェノムが死んでも、エディがいるかぎり「俺たち」は生きつづけるのです。 すべてが終わったあと、エディはヴェノムと2人で来ようと約束していたニューヨークへ。ヴェノムとの思い出に浸りながら歩いていたエディは、ヴェノムが見たいと言っていた自由の女神をひとり眺めるのでした。
【ネタバレ】「ヴェノム3:ザ・ラストダンス」クレジットシーン
【ミッドクレジット】ヌル復活への伏線?
ミッドクレジットシーンでは、場面はクリンター星へと移ります。そこには未だ牢からの脱出をあきらめていないヌルの姿が。そしてヌルは「黒の王」の復活を高らかに宣言するのでした。 本作でのヌルの登場はほんの顔見せ程度となっており、コミックではサノス級の大物ヴィランである彼は、今後のSSU(ソニー・スパイダーマン・ユニバース)作品に登場する可能性が非常に高いです。 しかし彼が囚われている牢の鍵となるコーデックスはヴェノムの死によって消滅してしまったので、ヌルがどのように解放されるのかに注目が集まります。
【ポストクレジット】シンビオートは消滅していなかった
ポストクレジットシーンでは、冒頭でエディたちと話していたバーテンダーがゼノファージの襲撃により廃墟となったエリア51に空いた穴から這い出てきます。 エディたちを追跡しバーにやってきたストリックランド将軍が彼を連行していたため、彼もエリア51にいたのでした。困惑した様子の彼は、混乱のなか職員から忘れ去られていたようですね。 走って逃げる彼の後ろ姿とともに、ペイン博士(ジュノー・テンプル)に寄生していたシンビオートが入っていた試験管の中で、稲光のようなものが光るのでした。 ゼノファージとの戦いで活躍したペイン博士とシンビオートの共生体は、まだ生きているようなので、今後のSSU作品に登場する可能性が高いと言えるでしょう。
「ヴェノム3:ザ・ラストダンス」楽曲に隠された意味
Queen『Don't Stop Me Now』
ヴェノムが馬に寄生して走り出すシーンでは、日本でも親しみのあるQueenの『Don't Stop Me Now』が使われています。 「俺は空に飛び込む流れ星/虎のように重力の法則に抗って」という歌詞のように崖から飛び降りたり、とにかく止められないヴェノムの高揚した気分を表しているようであります。 疾走感のある曲に乗せて、荒野を駆け回る馬ヴェノム。エディは必死にしがみつくのがやっとです。有名な曲だけに、テンションが上がった人も多いのではないでしょうか。
Maroon5『Memories』
ニューヨークにたどり着いたエディが1人で街を歩くシーンで流れているのは、Maroon5の『Memories』です。 「分かち合った思い出に乾杯/叶わなかった願いに乾杯/飲めば思い出がよみがえるから/ともに経験してきたあらゆる思い出が」という歌詞は、ヴェノムとの日々を思い返しながら歩くエディの表情にピッタリとマッチしています。 歌詞にあるとおり、エディは「永遠を信じていたんだ/なにも変わらず/すべてが同じままだと」と、ヴェノムとの別れを想像したこともなかったのではないでしょうか。 エディが酒を飲みながら、ヴェノムを思い出して泣いている姿すら想像できてしまいます。
Tom Morello x grandson『One Last Dance』
エンディングで最初に流れるTom Morello x grandsonの『One Last Dance』は、本作のために書き下ろされた曲です。 「倒れる前に最後のダンスを踊らせて」「今のところ次はない」「これが最後のカーテンコール」という歌詞は、本作が「ヴェノム」シリーズの最終章であることを強く印象づけます。
【感想】ヴェノムとの思い出を胸に生きていくエディ
『ヴェノム:ザ・ラストダンス』は、エディとヴェノムの冒険の最後を飾るにふさわしい作品でした。1作目のヴェノムのギャップ萌えからはじまり、これまで2人が築き上げてきた友情、文字通り「2人で1人」というバディ感の行き着く先が、ヴェノムが自己犠牲によってエディを守るという展開なのが本当に泣けます。 また本作は、エディの元婚約者アニーが登場しなかったことで、よりエディとヴェノム2人の関係にフォーカスしています。 「ヴェノム」シリーズは、もはやブロマンスというよりロマコメのようでもあります。1作目で出会い意気投合した2人が、2作目で倦怠期を迎えながらもやはりお互いの大切さを痛感し、そして本作で最後の別れを迎えますが、思い出はエディの心に残りつづけるのです。
「ヴェノム3:ザ・ラストダンス」の続編の可能性は?
ヴェノムが死んだことでエディとヴェノムの物語は本作で完結したことは間違いなく、2人が主人公となる続編の可能性はほぼないでしょう。 ミッドクレジットではヌルが、ポストクレジットではほかのシンビオートの存在がほのめかされており、今後は彼らが登場する物語が紡がれていくのではないでしょうか。
ヴェノムは本当に死亡した?可能性を考察
ヴェノムが本作で死亡したことはほぼ確実ですが、この見出しではヴェノム生存のわずかな可能性について考察していきます。 まず、注目したいのは「ヴェノム2」のクレジットシーンでアース616(MCUの世界線)に残されたヴェノムの一部です。「ヴェノム3」ではこのシーンはカットされてしまいましたが、生き残る為に自分の一部をいくつかの場所に残すというシンビオートの性質を踏まえると、ヴェノムの欠片がまだどこかにあるという可能性はゼロではないと言えるでしょう。 ヴェノムの欠片が別の宿主に取り込まれた場合は、性格や能力も以前とは変わってしまいますが、ファンとしては生き残ったエディとヴェノムが再開する未来を期待したくなりますね。そう考えると、「今は、さよなら」というヴェノムの最後のセリフは嘘ではないのかもしれません。
「ヴェノム3:ザ・ラストダンス」のくわしいネタバレあらすじ
【起】2つの勢力に追われるエディとヴェノム
クリンター星。幽閉されている邪神ヌルは、牢の鍵であるコーデックスを探すため、部下のゼノファージたちを全宇宙に送り出します。 一方、メキシコでバーテンダーから「紫の宇宙人」の話を聞いていたエディ(トム・ハーディ)とヴェノムは、突然光の輪に吸い込まれ、もとの世界に戻ってきました。喜びも束の間、2人はマリガン刑事(スティーヴン・グレアム)を殺害した容疑で、自分たちが全米指名手配になっていることを知ります。サンフランシスコに戻れなくなった彼らは、ヴェノムの提案でニューヨークを目指すことに。 一方、閉鎖が決まったエリア51では、ストリックランド将軍(キウェテル・イジョフォー)の指揮のもと、強力な酸を出す巨大な機械で様々な証拠を跡形もなく処分していました。しかし地下の研究施設では宇宙人の研究・インペリウム計画がつづいており、多くのシンビオートが囚われています。 責任者であるペイン博士(ジュノー・テンプル)は、瀕死の状態だったマリガン刑事にシンビオートを寄生させる実験を行います。すると彼はシンビオート共生体をして覚醒し、「宇宙でヴェノムしか持っていないもの」を狙って、ゼノファージが地球に迫っていると告げました。 これを聞いたストリックランド将軍は、エディに寄生しているヴェノムを確保するため、部下を派遣します。
【承】ラスベガスでまさかの再会
ニューヨークへの逃亡の最中、エディとヴェノムは飛行機にしがみついて移動していました。しかしそこにゼノファージが現れます。なんとか攻撃をかわし、砂漠に着陸した2人でしたが、ヴェノムはゼノファージがコーデックスを狙っていることに気がつきます。完全体になるとゼノファージに見つかってしまうため、できるだけエディの姿で移動することに。 しかしそんななかエリア51の部隊が現れ、2人を追い始めます。川に転落し、激しい追跡を逃れようとするエディとヴェノム。しかし完全体となって部隊と戦っているとゼノファージも姿を現します。2つの勢力と戦いながら、2人はなんとか逃げ切りました。 川から脱出した彼らは、解体される前にエリア51を見ようと旅をしていたマーティン(リス・エヴァンス)一家に遭遇します。事情を話すと、彼らはラスベガスまでなら送っていくと言ってくれました。 2人はラスベガスで思いがけずミセス・チェン(ペギー・ルー)と再会します。カジノで大勝ちした彼女は、宿泊しているスイートルームに2人を招きました。ヴェノムが楽しく踊っていると、気配を察知したゼノファージが襲ってきます。そこへエリア51の部隊も現れ、エディとヴェノムは捕まってしまいました。
【転】エリア51でシンビオートの仲間と合流
ゼノファージの脅威を目の当たりにしたことで、ストリックランド将軍はインペリウム計画の全権を与えられ、ペイン博士に計画の中止を命じます。一方、ヴェノムから引き離されマリガン刑事と再会したエディは、シンビオートの仲間がここにいる間に、なんとしてもゼノファージからコーデックスを守らなければならないと忠告されました。 しかしその後、ゼノファージが施設内に侵入。再びヴェノムと合流したエディはほかのシンビオートたちを解放し、基地からの脱出を試みます。シンビオートたちは研究員たちに寄生し、ゼノファージに戦いを挑みます。 そんななか、こっそり基地に侵入していたマーティン一家と再会したエディとヴェノムは、ペイン博士の協力で、なんとか彼らを逃がすことに成功しました。
【結末】ゼノファージとの最終決戦!そして……
ゼノファージに立ち向かっていったシンビオートたちが次々と返り討ちにされるなか、ストリックランド将軍は、強い酸の出る巨大な装置でゼノファージを倒す計画をエディたちに話します。 エディとヴェノムはゼノファージを装置のもとへおびき寄せるため、バイクで基地内を疾走。まんまと引っかかったゼノファージを装置のそばまで連れて行くことに成功すると、ヴェノムはゼノファージに寄生し、装置の中へ。エディははじき出され、ヴェノムは彼に別れを告げます。 ヴェノムは抵抗するゼノファージを押さえつけらながら、はじき飛ばされたストリックランド将軍を触手で連れ戻し、再び装置を稼働させます。そしてヴェノムはゼノファージとともに酸に溶かされていきました。 すべてが終わり解放されたエディは、1人でニューヨークに向かいます。ヴェノムとの日々を思い返しながら、彼は自由の女神を眺めるのでした。 結末について詳しく知る
「ヴェノム」シリーズのネタバレあらすじをおさらい
『ヴェノム』(2018年)
サンフランシスコに住むジャーナリストのエディは、ライフ財団がホームレスを使って危険な人体実験を行っているという情報を手に入れ、財団の代表であるカールトン・ドレイク(リズ・アーメッド)を問い詰めます。しかしそのことで会社をクビになってしまいました。 半年後、良心の呵責に耐えられなくなったドーラ・スカース博士(ジェニー・スレイト)の手引きにより、エディはライフ財団の研究所に侵入。被験者となっていた顔見知りのホームレス女性を助けようとしたエディは、宇宙生命体シンビオートに寄生されてしまいました。 体の急激な変化に戸惑うエディでしたが、シンビオートは彼を気に入り、2人は1つの体を共有する「ヴェノム」となります。 そんななか、別のシンビオートがドレイクに寄生。シンビオートと融合すれば人類は宇宙空間でも生きていけると信じるドレイクは、さらに多くのシンビオートを地球に連れてくるためロケットを飛ばすことに。しかしシンビオートの狙いは地球で人間を捕食することでした。 ロケット発射を阻止するため研究所に向かったエディたちは、彼のかつての婚約者アン・ウェイング(ミシェル・ウィリアムズ)の協力でドレイクらを止めることに成功。 その後、エディはヴェノムに悪人以外は食べないと約束させ、共生することにします。
『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(2021年)
前作以降、人間を食べたい衝動を抑えきれず暴れまわるヴェノムに手を焼きながら、なんとか共同生活を送っていたエディ。ある日彼は記者としての再起をかけ、連続殺人鬼クレタス・キャサディ(ウディ・ハレルソン)の取材に臨みます。エディはヴェノムの協力で未発見だったキャサディの被害者の遺体の場所を言い当て、その死刑が確定します。 しかし次の取材でキャサディに挑発され、激怒したヴェノムが彼に掴みかかり、取材は台無しに。その後エディとケンカ別れし、ヴェノムは新たな寄主を探します。しかしエディに代わる寄主はなかなか見つかりません。 一方、トラブルの際にエディに噛みついたキャサディは、死刑執行中にシンビオート寄生体「カーネイジ」として覚醒。脱獄したカーネイジは、若い頃に引き離されたキャサディの恋人フランシス・バリソン(ナオミ・ハリス)を探して、街中で殺戮をくり返します。彼らはフランシスを見つけますが、彼女の超音波を出す能力は、シンビオートとは相性最悪でした。 その後、アンの協力で再会したエディとヴェノムは、力を合わせてカーネイジに立ち向かうことに。終始カーネイジの強さに押される彼らでしたが、キャサディとシンビオートが「共生」していないことを見抜き、勝利を収めます。
「ヴェノム3:ザ・ラストダンス」でエディたちの最後を見逃すな
恐ろしい見た目とは裏腹に愛嬌のあるヴェノムとエディの掛け合いが魅力の「ヴェノム」シリーズ。その完結編となる『ヴェノム:ザ・ラストダンス』で、エディたちの活躍は一旦見納めになると言われています。 一方で本作のヴィランであるヌルは、コミックではサノスと同等の大物で、この1作で彼の物語が終わるわけではなさそう。今後、ソニー・スパイダーマン・ユニバースのほかの作品とつながっていくかもしれません。 『ヴェノム:ザ・ラストダンス』は2024年10月25日(金)、26日(土)、27日(日)に先行上映。11月1日(金)全国公開です。