2017年は漫画実写化ブーム!?
漫画から映画化というコースも確立されている現在。 2017年も『3月のライオン』『ReLIFE リライフ』『無限の住人』『銀魂』など人気漫画がジャンルを問わず実写化されています。数えてみると7月時点でなんと26本もの漫画作品が映画化されていました。さらに、下半期も『あさひなぐ』『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない第一章』など話題作が続々。日本映画界はまさにマンガ実写化ブームです。 今回はアクションから恋愛ものから人気作品スピンオフまで、実写化されそうな男性漫画5作品を予想してみました。
年の差恋愛を限りなく爽やかに描いた『恋は雨上がりのように』
17歳の女子高生・橘あきらは感情表現が苦手で、黒髪にキリっとしたつり目という見た目のせいもあって勘違いされがちな女の子。そんなあきらが思いを寄せているのは、45歳でバツイチ子持ちのバイト先の店長・近藤正巳でした。 女子校生と冴えない中年男性の28歳差の恋愛をさわやかに描いたのが『恋は雨上がりのように』。『ビックコミックスピリッツ』で連載中のこの漫画は、読者層とも見事にマッチして男性読者の心を鷲掴みにしています。 モノローグの少ないコマ割りはまさに映画を見てるような感覚で、タイトルにもなっている「雨上がり」の描写も印象的。非常に映画映えしそうな漫画です。キャラクターの生々しさと爽やかな読後感が魅力で、2018年に放送が決まっているアニメと立て続けの実写化もありそうな作品です。
30歳OLと少年の不思議な関係『私の少年』
意図せず年の差ものが続きましたが、次はweb媒体のpixivコミックから、高野ひと深の『私の少年』。 多和田聡子はスポーツメーカで働く30歳のOL。いつもの帰り道の途中、夜中の公園でサッカーの練習に励む12歳の美しい少年・早見真修に声を掛けます。最近不審者のニュースも耳にしていた聡子は、帰ろうとしない少年を放っておくこともできず、夜の間だけ少年にサッカーを教えることに。互いに孤独を抱えていた二人は徐々に関係を築いていきますが…….。 2017年の『このマンガがすごい!』オトコ編第2位にランクインしている話題作。18歳も離れている聡子と真修の関係性を軸に描いていく作品で、男女問わず一読すれば真修の魅力に引き込まれること間違いなしです。真修のピュアなリアクションに心温まる場面もあれば、みずみずしい感性にハッとする場面もあり、読み進めるほどに心が揺さぶられます。 さらに二人の微妙に危うさを保った関係性も絶妙。家族にも他人にもなりきれない二人の不思議な関係の行く末にも注目です。実写化の際には中性的な美少年・真修のキャスティングが気になるところです。それこそ子役時代の神木隆之介くんのような新たなイケメンスターの誕生もありえるかもしれません。
異色のコンビが挑む金塊争奪戦『ゴールデンカムイ』
『週刊ヤングジャンプ』の看板作品の一つでもある『ゴールデンカムイ』は、いつ実写化されてもおかしくないメジャータイトルです。 日露戦争を生き抜き「不死身の杉元」の名で恐れられた元陸軍兵・杉元佐一は、戦死した親友の願いを叶えるため、一獲千金を目指して北海道に足を踏み入れます。アイヌが隠したと言われる金塊の噂をたどる道中、杉元は森の中で獰猛なヒグマに襲われ窮地に陥りますが、アイヌの少女・アシリパに命を救われます。偶然にも目的を同じくする二人は協力して金塊を探すことに……。 金塊を巡り各勢力がせめぎ合うストーリー、個性的なキャラクターも魅力ですが、何より膨大な取材に基づいて作中に盛り込まれたアイヌ・北海道の知識が読者の好奇心を掻き立てます。特にアイヌの少女・アシリパが振る舞う珍味だらけの狩人料理は高評価で、そんな料理シーンの映像化にも期待が高まります。
カイジの”圧倒的”スピンオフ『中間管理録トネガワ』
2017年の『このマンガがすごい!』オトコ編第1位に輝き、今が旬のギャグ漫画が『中間管理録トネガワ』です。すぐにピンくるタイトルと表紙は、すでに実写映画化されている人気漫画『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ。 映画では実力派俳優・香川照之が演じた人気キャラクター・利根川を主人公に据え、会長の兵藤と部下の黒服たちとの間で奮闘する悲しき中間管理職の姿がコミカルに描かれています。本編ではあれだけ恐ろしかった会長・兵藤のわがままぶりも利根川目線だと新鮮です。 福本伸行の絵と見分けのつかない再現度の高さはもちろん、カイジの作風を逆手に取ったギャグが見どころ。緊張と笑いは紙一重とはよく聞きますが、大仰なセリフ回しや「ざわ…ざわ…」に代表される福本演出も、一転して笑える要素になっています。見分けがつかない部下の黒服たちに悩まされる利根川の姿を実写でも見てみたいところです。
映画以外はメディアミックスしている人気作『ヒカルの碁』
囲碁という映像化しやすい題材を扱いながら、意外にも実写化されていないのが『ヒカルの碁』です。 小学6年生の進藤ヒカルは、祖父の家で古い碁盤に宿っていた平安時代の天才棋士・藤原佐為に取りつかれ、囲碁の世界に飛び込みます。囲碁界のエリート塔矢アキラと戦いながら、ヒカルが一人前の棋士として成長していく姿が描かれています。 『週刊少年ジャンプ』で連載され、累計2500万部を突破と今でも根強い人気を誇る漫画作品ですので、2017年の将棋ブームに乗っかって映画化されるかもしれません。
次に実写化される男性漫画はどれ!?
やはり実写化される作品は、「男女問わず感動できる人間ドラマ」、あるいは「すでに知名度のある人気作」、あたりがポイントになるのではないでしょうか。 そんな観点から選んだ今話題の5作品、チェックしていないものがあれば、映画化が決まったりする前に、「あ〜これ映画化されると思ってたんだよね。読んでる読んでる」と少しドヤれるように、読んでみては?