「X-MEN」シリーズの10の矛盾を解説【何故、プロフェッサーXは歩けた?】

2018年1月6日更新

多くのキャラクターが登場し、時系列も複雑な「X-MEN」シリーズ。実はこのシリーズにはいくつもの矛盾が存在します。今回は10個の矛盾をご紹介しましょう。

「X-MEN」シリーズには矛盾がいっぱい!?

人気スーパーヒーロー映画「X-MEN」シリーズは、数多くのキャラクターが登場するうえ、三部作と新三部作に加えスピンオフも多く、時系列も複雑になっています。 そんな本シリーズには、明らかな矛盾がいくつも指摘されていることをご存知ですか? 多くのキャラクターが登場するためか、作品ごとに監督が異なるためか、一目見て気づくこともよく考えるとおかしいことも、実は多くの矛盾があります。 この記事では、「X-MEN」シリーズの10の矛盾点とその解釈をご紹介しましょう。

1.デッドプールの能力が作品によって違う?

2016年に公開された単独映画『デッドプール』と、2009年の『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』に登場したデッドプールでは、持っている能力が明らかに違います。 『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』に登場したウェイド・ウィルソンはもともとミュータントで、超人的な身体能力や動体視力を持ったキャラクターでした。 その後、「ウェポンⅪ計画」によって他の多くのミュータントの能力を移植され、デッドプールとなります。 その能力とは、テレポーテーションや目から放つ破壊光線オプティックブラスト、ヒーリングファクター、アダマンチウム合金の骨格と手の甲から日本刀のような刃物が生える能力など。

しかしこの設定は原作を大幅に無視したもので、2016年の『デッドプール』では原作に忠実なものに戻されました。 ウェイド・ウィルソンはもともと普通の人間で、ガンの治療のためと思い受けた手術でミュータントになってしまいます。 ミュータントとしての能力はヒーリングファクターのみで、戦闘能力は人間として身につけたもの。強いて言えば「第4の壁」を超越する能力も持ち、観客に話しかけるようになりました。 2016年の『デッドプール』は「X-MEN」シリーズの関連作品ではありますが、その時系列とは直接関係のない位置付けで仕切り直しとなった作品ですので、これは矛盾というより故意に変更したものです。

2.エマ・フロストが若返っている

全身をダイアモンド化する能力を持つミュータント、エマ・フロストは『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(2009)と『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)に登場しています。 「ファースト・ジェネレーション」に登場するエマ・フロストは、セバスチャン・ショウが組織したヘルファイア・クラブ の一員で、その外見は30代くらいです。 『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』では、ローガンの恋人ケイラの妹としてほんの少しですが登場し、その外見は20代前半くらい。 『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』で彼女が登場するシーンは1981年なのに対して「ファースト・ジェネレーション」はそれより前の1962年を舞台としています。 その約20年程度の間に、エマ・フロストが10歳ほど若返っているというのは、明らかに矛盾ですね。

3.セイバートゥースの見た目、性格が全然違う

セイバートゥースことビクター・クリードは、シリーズ第1作目『X-メン』(2000)と『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(2009)に登場します。 『X-メン』に登場したセイバートゥースはマグニートー率いるブラザーフッドの一員で、獣のような外見をしており、あまり頭がよくなさそうな印象。 一方、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』のビクター・クリードは、数々の戦場をくぐり抜けた兵士で、頭も切れる人物です。

全く別人のように見えますが、シリーズの流れから考えると2人は同一人物。 しかも『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』のビクターは、ウルヴァリンの異母兄として長らくともに戦ってきましたが、『X-メン』のセイバートゥースはウルヴァリンのことを覚えていません。 ウルヴァリンは記憶を失くしているので覚えていなくても不思議ではありませんが、セイバートゥースがウルヴァリンを覚えていないのは明らかにおかしいですね。 しかし、『X-メン』の物語は『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)で過去を変えたことで、なかったことになったのかもしれません。

4.プロフェッサーXが歩いている!?

プロフェッサーXといえば車椅子に乗っているイメージですが、実は彼が歩いている姿もシリーズで何度か登場しています。 『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』(2006) の最初のシーンで、マグニートーとともにジーン・グレイの家を訪れたプロフェッサーXは歩いています。このシーンは1980年ごろの設定。 また、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』の終盤で、捕らえられていたミュータントの子供たちを助けにきたプロフェッサーXも、歩いて彼らを迎えました。この出来事が起こったのは1981年の設定です。

しかし『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』では、1962年にプロフェッサーXが歩くことができなくなったことが描かれました。 ということは、最初に紹介した2作品のときには、彼はすでに車椅子に乗っているはずです。 「ファイナル・ディシジョン」については、『X-MEN:フューチャー&パスト』で発生した新たな時間軸上では、なかったことになっているのかもしれません。 しかし、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』の方は説明のつかない矛盾として残ってしまいます。

5.プロフェッサーXは死んだんじゃなかったの?

『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』で、プロフェッサーXはフェニックスによって衝撃的な死を迎えました。 しかし、その後の物語である『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013)や、『X-MEN:フューチャー&パスト』には何事もなかったかのように登場します。 これには多くの人が疑問を抱いたのではないでしょうか。 プロフェッサーXの復活については「ファイナル・ディシジョン」と、そのポストクレジットシーンで、すでにヒントが描かれていました。 プロフェッサーは本作の中で、他人に意識を移すことの倫理的問題について生徒に問いかけています。

ポストクレジットシーンでは、どこかの病院で昏睡状態だった男性が目覚め、モイラという医師に話しかけました。はっきりとは描かれていませんが、これがプロフェッサーXの復活シーンです。 つまり、プロフェッサーXは死の直前に自分の意識をこの男性に移したのでした。 ではなぜ、この男性はプロフェッサーXにそっくりなのでしょうか。 この点にもヒントがあり、昏睡状態の男性が眠っていたベッドには「P・エグゼビア」という名札がついています。実は、彼はプロフェッサーXの双子の兄弟なのだとか。 かなり無理な設定ではありますが、一応は矛盾なくつながっています。

6.ミュータントの能力を消す「キュア」はビーストが開発していた?

『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』では、ミュータントの能力を消す薬「キュア」が物語の中心になっています。この薬が完成したのは2000年代後半。 しかし1962年、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』で、CIAの研究員をしていたハンク・マッコイ博士は、ミスティークことレイブンのDNAを使って、外見の変化を隠す代わりに能力が無くなる薬を開発しました。 この薬は失敗作で、マッコイ博士は完全に獣化し、ビーストになります。 また『X-MEN:フューチャー&パスト』では、やはりハンクが開発した能力を抑える薬を過剰投与し、不安定になったプロフェッサーXが登場。ハンク自身もその薬で変身を止めていました。これは1973年のことです。 開発者が違うとはいえ、同じ薬の開発に20年以上もかかるのは、少し時間がかかりすぎではないでしょうか。 それだけ、ビーストことマッコイ博士が天才だということかもしれません。

7.マグニートーの能力がなぜか復活している

『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』で、マグニートーは「キュア」を投与されてしまい、能力を失ってしまいました。 しかし、それより後の『X-MEN:フューチャー&パスト』の2023年のシーンでは、マグニートーは当然のように能力を使っています。 彼は一体どうやって能力を復活させたのでしょうか。 実は、「ファイナル・ディシジョン」の最後のシーンで、マグニートーが能力を使ってチェスの駒を動かしている様子がちらりと映っています。 その時すでに、彼の能力は少しずつ回復していたのでしょう。その後どうやって完全に回復したのかはわかりませんが、「キュア」の効果は一時的なものだったのかもしれません。

8.プロフェッサーXはウルヴァリンの記憶喪失の原因を見落としている?

シリーズ第1作『X-メン』でウルヴァリンを仲間に入れた際、プロフェッサーXは彼の全身の骨格がアダマンチウム合金であることを知ります。 しかし、ウルヴァリンの記憶喪失の原因はわかりませんでした。 シリーズ4作目の『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』で、ウルヴァリンの記憶喪失の原因は、脳にアダマンチウムの銃弾を受けたことだと明かされます。 しかし、1作目でウルヴァリンの全身のレントゲンを撮った時には、頭蓋骨に銃弾を受けた穴は残っていませんでした。 これは明らかな矛盾ですが、1作目製作時にはそこまで考えていなかったということでしょう。

9.ウルヴァリンの爪は折れてしまったのでは?

『ウルヴァリン:SAMURAI』でシルバーサムライと戦った際、ウルヴァリンはアダマンチウムの爪を折られてしまいました。 しかしその後の『X-MEN: フューチャー&パスト』では、彼の爪は元に戻っています。 『ウルヴァリン:SAMURAI』が2013年、「フューチャー&パスト」が2023年の出来事なので、その10年間の間になんらかの理由で元に戻ったのでしょうか。 「フューチャー&パスト」のブライアン・シンガー監督は、マグニートーが能力を使って元に戻したというような発言をしています。 マグニートーが金属操作の能力を使ってウルヴァリンの爪を伸ばしたのか、それとも新たに金属を埋め込んだのかは不明です。

10.ウルヴァリンは第二次世界大戦を覚えている?

シリーズ全編を通して過去の記憶を失っているはずのウルヴァリンですが、スピンオフ2作目『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013)では、第二次世界大戦中に彼が命を救った日本人が登場します。 ウルヴァリンはその日本人・矢志田のことを覚えており、日本に行って彼と再会し昔の話をしています。 これは明らかな矛盾ですが、『ウルヴァリン:SAMURAI』での出来事は、他の作品との兼ね合いで別の時間軸となるので、なかったことにしてもいいかもしれません。 しかし、『LOGAN/ローガン』(2017)にはイースターエッグとして『ウルヴァリン:SAMURAI』に登場した日本刀がちらりと映っています。

いかがでしたでしょうか。 今回は10個ご紹介しましたが、他にも矛盾する点があると言われています。シリーズを見返して探してみるのも楽しいかもしれません。