2018年2月25日更新

『魔法戦隊マジレンジャー』はスーパー戦隊初の魔法戦士!ウルザードの正体とは?

『魔法戦隊マジレンジャー』は他のスーパー戦隊作品とは違った内容が人気を呼びました。あらすじやキャスト紹介、さらには他作品との比較を交え、その魅力に迫ります!

魔法で闘うスーパー戦隊、それがマジレンジャーだ!

1975年に『秘密戦隊ゴレンジャー』が放送されて以来、男の子を中心に愛されてきたスーパー戦隊シリーズは、東映制作、テレビ朝日系列で放送という基本的なシステムはそのままに、時代毎に様々な変化を遂げてきました。 その中の一つ、『魔法戦隊マジレンジャー』は、2005年から2006年まで全49話が放送されました(各話はStage◯◯で表記)。それまでのスーパー戦隊シリーズは宇宙やサイボーグ、恐竜などの科学的でSF映画のようなモチーフを用いたものがほとんどでしたが、本作は「魔法」をキーワードにし、今までにないファンタジー映画のような内容です。 今回は『魔法戦隊マジレンジャー』のあらすじやキャストの紹介はもちろん、他のファンタジー作品との比較や登場するキャラクターの意外な秘密にも迫ります!

ハリー・ポッターがみんなの憧れだった頃

『魔法戦隊マジレンジャー』では、隊員全員が魔法のステッキ「マジスティック」を持ってマントを身に着け、それぞれの色にちなんだ魔法を使い、というように「魔法」や「魔法使い」をモチーフにしており、それまでにないファンタジー要素の強いものとなっています。 オープニングで最初に流れるキャッチコピーも「魔法......それは聖なる力。魔法......それは未知への冒険。魔法......そしてそれは勇気の証!」と「魔法」を強調。 これには、2001年に一作目が公開されて以来、世界的な社会現象となっていた「ハリー・ポッター」シリーズの影響が考えられます。シリーズ4作目の『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』が公開を控えていて、子どもたちが魔法使いに憧れを抱いていた2005年当時の世相に応えたものだといえるでしょう。

『魔法戦隊マジレンジャー』のあらすじ

とある平和な街の家族・小津家。母の深雪が育てた長男の蒔人、長女の芳香、次女の麗、次男の翼、そして三男で末っ子の魁は、仲睦まじく日曜日の朝を過ごしていました。 しかし、突如一家の前に魔法陣が現れ、謎めいた化け物が出現。すると母の深雪が突然変身し、いとも簡単にその化け物をやっつけてしまいます。 実は深雪の正体は天空聖者から魔法の力を授かった魔法使い「マジマザー」であり、先ほどの怪物は天空聖者によって封印されていた、地底冥府インフェルシアの冥獣トロルだったのです。 深雪は子どもたちにマージフォンという携帯電話のような道具を渡し、これを使って「魔法戦隊マジレンジャー」となりインフェルシアと闘うよう促すのでした。

これがマジレンジャーの素顔だ!キャスト紹介

マジレッド/小津魁(おづ かい)役:橋本淳

末っ子の高校生・魁。正義感はあるものの、その無鉄砲な性格と年の若さから当初はマジレンジャーの仲間入りを果たせませんでした。しかし、Stage1で現れる魔導騎士ウルザードから家族を守り、本当の勇気を見せたため、晴れてマジレッドとして活躍する事になります。赤の魔法とマジスティックソードを使い、錬成術を得意とします。 演じた橋本淳は『WATER BOYS2』でデビュー。2007年には連続テレビ小説『ちりとてちん』でヒロインの弟役を好演。その後は『ヒストリーボーイズ』や『トロワゲロ』、『キネマと恋人』などの数々の舞台で目覚ましい活躍を見せています。 また、特技としてサッカーを挙げていて、本作でもその腕前を披露しています。

マジイエロー/小津翼(おづ つばさ):松本寛也

冷静沈着な次男・翼は、元ボクシング部で頼りがいがありますが、時折皮肉を口にして揉め事を起こしてしまいます。黄色の魔法の使い手であり、マジスティックボーガンを使った射撃攻撃と魔法薬の調合を得意とします。 演じた松本寛也は2003年、第16回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで準グランプリを獲得してデビュー。『特命戦隊ゴーバスターズ』や『宇宙戦隊キュウレンジャー』といった他の特撮作品にも出演しています。2017年からは東映特撮ファンクラブにて配信されている『今宵は気まぐれ運任せ』という番組にスーパー戦隊親善大使として登場しています。

マジブルー/小津麗(おづ うらら):甲斐麻美

次女の麗は成績優秀。真面目な性格で怒るととても怖いので、母親の代わりをつとめる事もあります。青の魔法を使い、水晶を使った未来占いを得意とします。 演じた甲斐麻美は高校生の時に事務所にスカウトされてデビュー。以来、ドラマ『女子アナ一直線!』や映画『学校の階段』などのドラマや映画に出演し、グラビアアイドルとして活動していました。しかし2009年に芸能活動から離れています。

マジピンク/小津芳香(おづ ほうか):別府あゆみ

長女の芳香は小津家のなかの誰よりも明るく天然。普段はモデルをしていて自由奔放に振舞います。桃色の魔法を使い、さまざまなものに変身する事を得意としています。 演じた別府あゆみは出身地である大阪で芸能活動をスタート。朝日放送の関西ローカル番組『おはようコールABC』でリポーターとして登場していました。上京後の2007年には連続テレビ小説『どんど晴れ』にてヒロインの友人役を好演。 2012年に一般人男性と結婚、2015年からはフランスに移住していました。

マジグリーン/小津蒔人(おづ まきと):伊藤友樹

小津家の長男である蒔人は「アニキ農場」という菜園で野菜を育てています。リーダーである反面、マイペースな性格のため、他の兄弟をイライラさせる事もしばしば。緑の魔法とマジスティックアックスを使い、植物と心を通わせる特殊能力を持っています。 演じた伊藤友樹はもともとは劇団ひまわりに所属する子役でした。『リリイ・シュシュのすべて』や『バトル・ロワイヤル2 鎮魂歌』などの映画に出演後、本作に参加。その後は俳優として以外にも、THE SPAM69のベーシストとしても活動しています。

『オズの魔法使』へのオマージュ

蒔人(まきと)、芳香(ほうか)、麗(うらら)、翼(つばさ)、魁(かい)の順に頭文字を並べ、最初に小津(オズ)を入れると、「オズの魔法使い」となります。 ただの面白いダジャレのようですが、本作と『オズの魔法使』それぞれの設定を比較すると、いくつかの共通点が見えてきました。

天空聖界マジトピアとルナジェル

まずは、「マジレンジャー」の設定から見て行きましょう。 Stage16から登場するキャラクター・リンは記憶喪失の少女として描かれますが、実は彼女は天空聖者たちが住む「天空聖界マジトピア」の長・マジエルの御側付であるルナジェルでした。 彼女はその命と引き換えに冥府門を閉ざす「鍵」をかけたのでした。そのために、インフェルシアから狙われる身となります。

『オズの魔法使』との比較

本作を『オズの魔法使』と比較してみると、いくつかの共通点があります。 本作に出てくるマジトピアは宙高い雲の上に築かれた魔法の国で、中心にはマジエルの住む神殿があります。 マジトピアはマジエルという長を中心にした魔法の国という点で、『オズの魔法使』に出てくるオズを中心としたオズの国と似ているといえるでしょう。 『オズの魔法使』のドロシーは記憶喪失ではないものの、故郷であるカンザスに戻れなくなり命を狙われている、という点ではルナジェルと近い立場です。つまり、ルナジェルの立場から見ると、本作は『オズの魔法使』とは真逆の物語(魔法の国から来た少女が故郷に帰ろうとする)が展開されていると言えるでしょう。 (『オズの魔法使』表記は映画邦題に準じます)

『魔法戦隊マジレンジャー』に登場するナイとメア

インフェルシアの女スパイである妖幻密使バンキュリアは地上界を偵察するヴァンパイアですが、普段はナイとメアという二人の少女の姿に分身します。Stage16でリンを狙うのもこの二人でした。もちろん、名前の由来は、ナイトメア(悪夢)。 ナイの着るパンクファッションとメアが着るゴスロリファッションはそれぞれ本作が放送された頃に一般に知られ始めたものであり、見た目のインパクトは絶大。 現実世界におけるカモフラージュのためにナイとメアに分身するバンキュリアなのですが、ナイとメアの姿のときは力も半減してしまうようです。会話をする時に喋るのはナイが先で、メアはそれをただ繰り返します。

ナイを演じていたのは、ホラン千秋だった!

ナイを演じたのは、後に「NEWS ZERO」や「バイキング」などでキャスターやタレントとして活動するホラン千秋です。 14歳の時にアミューズにスカウトされて芸能界デビューしたホラン千秋は、本作のナイ役でドラマデビューをしましたが、派手なパンクファッションと厚化粧のため、一見すると分からないかもしれません。放送開始当時、16歳でした。 ブレイクして以降、ナイとして本作に出演した映像が「黒歴史」としてバラエティ番組で紹介された事もありました。

【ネタバレ注意】魔導騎士ウルザードの正体とは!?

小津家の子どもたちは父・勇が冒険家で、行方不明になったために不在なのだと聞かされ、育ちました。 やがて成長し、マジレンジャーとして闘う彼らの前にたびたび現れるのが、「魔導騎士ウルザード」です。ウルザードは地の底に封印されている「冥獣帝ン・マ」の復活を目論み、その桁違いの魔法力と戦闘力でマジレンジャーを苦しめます。 長らく謎の存在とされてきたウルザードでしたが、その正体は「天空聖者ブレイジェル」であり、他ならぬ小津家の父・勇その人。実はブレイジェルとしてン・マを封印した時に呪縛転生という呪いによって記憶を失い、ン・マに忠誠を誓う存在に変わってしまったのでした。 物語の後半ではマジレンジャーの勇気と家族の絆を前に本来の姿と記憶を取り戻し、自らの体のなかにン・マを封印。ウルザードの姿のままマジレンジャーを見守る存在となります。 その後、一度冥府へ堕ちてしまうものの、「天空勇者ウルザードファイヤー」として復活。物語の最後では、家族全員で力を合わせ、ン・マを滅ぼすのでした。

家族の絆が悪を制する『魔法戦隊マジレンジャー』

最終的には家族の愛と絆により、インフェルシアを滅ぼしたマジレンジャーこと小津一家。スーパー戦隊作品としてはちょっと意外かもしれませんが、この家族愛というテーマが、『魔法戦隊マジレンジャー』の最大の魅力に他なりません。 今まで観た事がなかった方も、ぜひご覧になってみてはいかがでしょうか?