2018年7月25日更新

原作ではクズ?初代アントマンでワスプの父・ピム博士【マーベルの強い父親】

MCUに登場する世界最小ヒーロー!アントマンの生みの親にして、初代アントマン「ピム博士」。今回は天才科学者である彼の経歴や、2代目ワスプとの親子関係などをご紹介します!

初代アントマンこと、ヘンリー・ハンク・ピム博士をご紹介!

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)12作目にして、フェイズ2の終幕を飾った『アントマン』(2015)で、主人公スコットを導くピム博士。科学者である彼は、本名をヘンリー・ハンク・ピムといい、第二次大戦後から冷戦中に活躍した初代アントマンでした。 国際平和維持組織「S.H.I.E.L.D.」の元エージェントであり、ハワード・スタークらの同僚でしたが、妻の死などをきっかけに引退しました。 その後、ハイテク企業「ピム・テック」を創設。本編開始時はすでに会長職に退き、長年の活動とアントマンの秘密の「ピム粒子」の悪影響から、もはや戦える状態ではありません。それでも、現役時代にも劣らない体力と機転で、2代目アントマンを支えます。 そこで今回は、身長1.5cmの世界最小ヒーロー「アントマン」の生みの親となったピム博士の経歴や、2代目ワスプとの親子関係などに迫ります!

ピム粒子とアントマンスーツを開発した天才科学者

ピム粒子とアントマンスーツの秘密とは?

ピム博士は研究の末、原子間の距離を任意に変えられる亜原子粒子「ピム粒子」を発見し、それを液状化して搭載したアントマンスーツを開発しました。 ピム粒子の原理は、ある物体を構成する全原子それぞれの距離を小さくすると物体そのものが縮小、距離を大きくすると拡大するというもの。分子をすり抜けるレベルまで縮小可能ですが、量子の領域にまで到達してしまい、 時間と空間の概念が曖昧になります。 この状態になると、二度と元の身体のサイズには戻れなくなってしまうのです。 そのため、スーツには縮小化の弊害から身を守る様々な機能があり、アリと意思疎通する装置を内蔵したヘルメットも、粒子の悪影響から頭部を保護するためのものでした。

悪用されるピム粒子、2代目アントマン誕生へ!

そしてピム博士は、自身の研究が世界へ及ぼす影響、危険性を誰よりも理解していました。 だからこそ、ピム粒子を兵器に利用しようとしたハワードと袂を分かち、研究の内容を秘匿にしたまま封印することに……。そんな決意もむなしく、元教え子のダレン・フロスが軍事転用を目論んだために、『アントマン』のストーリーへ繋がっていくのです。 ピム博士はダレンの暴走を止めるべく、窃盗の腕と正義の心を併せ持つスコット・ラングに目をつけ、2代目アントマンにスカウトしたのでした!

実の娘ホープ・ヴァン・ダインとの親子関係が複雑

ピム博士はアントマン時代の相棒「ワスプ」こと、故ジャネット・ヴァン・ダインと結婚し、娘のホープ・ヴァン・ダインが誕生しました。ですが、ホープが母の姓を名乗っている点からもわかるように、2人の親子関係は少しばかり複雑なのです……。 ホープは母の死以来、自分を遠ざけ始めた父と距離を置き、ピム博士の後継者ダレン・クロスの秘書としてピム・テックで働いていました。 かつては役員として、ダレンと共にピム博士を会社から追い出した張本人でもあります。 しかし、稀代の天才の父に対する敬愛は本物で、ダレンがピム粒子の悪用を目論んでいると察して以降は協力し合い、密偵として活動。当初は、娘の自分ではなくスコットにスーツを託そうとする父への反発心から、スコットに厳しく当たりました。

ではなぜ、ピム博士はホープを自分から遠ざけようとしたのでしょうか? それは任務中の1987年に、ジャネットがソ連のICBMを止めるため自ら分子レベルまで縮小し、量子領域から生還できず"死亡扱い"となった事件が原因でした。

父と和解したホープが続編『アントマン&ワスプ』で2代目ワスプに!

娘を愛するが故に、自身が開発したピム粒子が原因で母を奪った罪悪感を抱き、粒子をめぐる危険から守ろうとしたピム博士。一方、事情を知らないホープは見捨てられたと感じ、大切に思い合っているはずの親子は見事にすれ違っていたわけですね。 2人はスコットの働きかけもあって、互いの本心やジャネットの死の真実を打ち明け、ホープは父を許し、和解することができました。 2018年8月31日公開の続編『アントマン&ワスプ』では、前作のラストでお披露目されたワスプのスーツが完成し、ホープが2代目ワスプに!謎の敵「ゴースト」からピム粒子を守るため、再びピム博士の依頼を受けたアントマンの相棒として戦います。 予告編では、ゴーストに襲撃されたピム博士が研究所の巨大ビルを持ち運びサイズまで縮小し、転がしながら逃げるという機転の利いたシーンも公開されました!

ピム博士を演じるのはオスカー俳優のマイケル・ダグラス

初代アントマンこと、ヘンリー・ハンク・ピム博士を演じたのは、1987年に『ウォール街』でアカデミー主演男優賞に輝いたマイケル・ダグラス。 『危険な情事』、『氷の微笑』などでお馴染みの名優ですが、マーベル・スタジオ作品への出演は『アントマン』が初めてでした。何とヒーロー映画自体に初出演で、ジョーカー役を務めたジャック・ニコルソンら経験者の話を聞き、羨ましく思っていたとのこと。 過去の出演作は大人向けのものが多く、マーベル映画に出ているのを自分の子供たちに見て欲しいとの思いもあって、オファーを受けたそうです。ペイトン・リード監督は彼の“笑いのセンス"を絶賛しており、MCUの中でもコメディ要素の強い作品で大きな役割を果たしました。 また、続編『アントマン&ワスプ』でも、ピム博士役を続投すると発表されています。

ピム博士のクズ疑惑って?原作ではDV夫だった!?

Googleで名前を入力すると、検索候補に"ハンク・ピム クズ"と出る上に、日本の原作ファンの間で「DVマン」の異名がついているのは知っていますか? これらの汚名は、原作コミックにおいて「アベンジャーズ」創設メンバーのピム博士がやらかした、数々の失態が原因なのだとか。原作設定での彼は、アントマン以外に「ジャイアントマン」、「2代目ワスプ」など複数のコードネームで活動していました。 その一方で、MCUでも最強クラスのヴィラン「ウルトロン」を開発したせいで分裂症になるなど、精神面の弱さが目立ちます。挙句には、自作の巨大ロボを自分で倒して皆に認めてもらう、といった自作自演の名誉挽回策まで計画し始めるのです。 さすがに見かねたワスプが説得するも彼女を殴り、これがDVマンの異名の由来に!ワスプを殴ったのは一度きりですが、日本の読者に大きな衝撃を与えたようです。 結果、計画自体が失敗に終わり、創設メンバー初の除名処分が決定してしまいました。

映画には反映されない設定ですが、天才とはいえ気弱な科学者がヒーローを続けていく上で、精神的な負担が大きかったのかもしれません。 それでも、決してピム粒子の悪用を許さない正義感は、原作も映画も同じです。 妻を助けるために研究に没頭し、実の娘に恨まれても不器用な愛を注いだピム博士は、間違いなく"強い父親"と言えるのではないでしょうか?