2018年6月19日更新

【7月から実写ドラマ開始】すずさんに会いたい!『この世界の片隅に』ゆかりのロケ地巡りのススメ

(C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会

祝・実写ドラマ化!すずさんが戻ってきます!実写化記念に、ロケ地となった広島市内と呉市のゆかりの地を実際にciatrライターが巡ってきました。最後に効率的なルートも紹介しています。

『この世界の片隅に』ゆかりのロケ地を巡ってみよう!

『この世界の片隅に』劇中写真
(C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会

2018年現在、いまだ日本各地でロングラン上映を続けている『この世界の片隅に』。いまや世界各国での上映も順次行われており、その勢いは止まることを知りません! 2018年7月からはいよいよ実写テレビドラマ化もされ、ますます広く深く浸透していくに違いない本作。この機会にすずさんや周作たち北條家の人々が暮した広島市・呉市のゆかりの地を巡ってみませんか? この度、広島在住のライターが広島市内と呉市を2日間にかけて、ロケ地撮影巡りを敢行。ドラマ放映、原爆の日も近い夏、いざ広島へ!効率的に回れるルートも紹介します。

【平和公園周辺】すずと周作が出会った相生橋はここ!

すずが海苔を届けるおつかいで江波から舟で出てきた時にスケッチしていた中島本町は、現在では平和記念公園になっています。すずの幼少期、昭和8年の中島本町は賑やかな繁華街でした。

大正屋呉服店

この世界の片隅に
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平和公園内のレストハウスとして現存するのが元・大正屋呉服店です。すずが江波から出てきた時に中島本町の商店街を通りますが、その中でも一際目立つお洒落なビル。すずはこのお店の窓辺にもたれていましたね。 その先を少し行くと駄菓子が売られるヒコーキ堂もありました。その付近は現在「平和の灯」のある区画になっています。実は大正屋呉服店は中島地区ではただ一つの現存する建物だそうで、片渕監督がどうしても画面にいれたかったとか!

産業奨励館

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現在では負の世界遺産となっている原爆ドーム。原爆が落とされる前の姿を知っていますか?緑のドームが美しい「広島県産業奨励館」という立派な洋館でした。 すずが対岸からスケッチしていましたが、写真もその角度から撮ってみました。実は平和公園内ではなく、元安川を挟んだ向こう側に位置しているのです。原爆の日の晩には、この元安川から灯籠流しが行われます。

相生橋

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幼い日の周作とすずが初めて出会ったのが、元安川と本川の合流点にある相生橋の上。昭和20年にT字型になりましたが、原爆投下前には産業奨励館の横から元安川と本川を渡す橋が架かっていたそうです。 相生橋はその当時から路面電車が通る道路でしたが、今も同じように電車が通り過ぎる風景を撮ることができます。

すずがスケッチしていたのは福屋百貨店

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すずが呉に嫁いだ後、里帰りで広島市内へ戻ってきた時に街へ出かけますが、そこでスケッチしていたのが福屋百貨店。1938年に建造された福屋の建物は、被爆してもなお倒壊せずに現存しています。現在でも同じく福屋八丁堀店として営業している歴史深い建造物なのです! 周りの建物はすっかり様変わりしていますが、すずがスケッチしていた場所と同じ角度から撮影しています。もちろん路面電車も同じ方向から!

【江波】すずの実家周辺へ行ってみよう!

すずの実家・浦野家は広島市内でも海沿いの江波という土地にある設定でした。江波は昔から海苔の養殖が盛んだった地域です。本川河口付近に浦野家があり、海苔を売ることで生計を立てていました。

皿山・江波山気象台

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皿山は浦野家から見える江波の町中に位置するこんもりした山。町中にあるもう一つの山が江波山気象台がある江波山です。皿山の付近には広島高速3号線が出来ていて、3号線沿いに本川側へ向かうと浦野家がある江波港へ行けます。 すずが幼馴染みの水原哲と波のうさぎの絵を描いていたのが、この江波山です。椿が美しく咲いているシーンが印象的でしたが、江波山公園は広島市内屈指の桜の名所としても有名です。

松下商店〜丸小山不動院〜海神宮

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江波港へ行くと本川沿いに松下商店があります。残念ながらすでに閉店していますが、看板がないだけで外観は変わっていません。そのすぐ隣に赤い鳥居の丸小山不動院があり、もう少し行くと海神宮も見えます。 松下商店はすずとすみが学校に行く途中にあったお店。当時の風景を忠実に再現したこれらの場所が、浦野家の生活を作品の中に息づかせています。

【呉市】北條家の人々が暮らした軍港

ロケ地巡り2日目は呉市へ!浦野家から北條家へ嫁いだすずの生活が描かれています。

下士官兵集会所

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戦後から海上自衛隊呉集会所(青山クラブ)として使用されていた下士官兵集会所は1903年建造の建物。すずが周作に帳面を届けるシーンに登場しています。 2017年に老朽化のため閉館しましたが、『この世界の片隅に』のヒットにより多くの署名が集まり歴史的価値が見直され、市が保存することを前向きに検討。今後は耐震診断をして、呉の歴史や特産品の展示などに活用する予定だそうです。

海軍病院前の階段

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戦後1956年に国立呉病院となった元・海軍病院が、周作の父・円太郎の入院する病院として登場しています。劇中ではすずと晴美が円太郎を見舞うシーンで病院前の階段を上っていました。 前に信号機がある以外はあまり外観に変わりなく、ちょうどすぐ隣の入船山記念館の前から写すと同じ角度から撮ることができます。

すずが町へ通った道にある澤原邸三ッ蔵

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北條家は呉市街の少し山側の長ノ木町にあるという設定。周辺にはすずとリンがお花見に行った二河公園もありますが、なんといっても見逃せないのが澤原邸三ッ蔵!すずが北條家から町へ出る時には必ず通る道にある澤原邸の蔵で、国の重要文化財に指定されている由緒ある建物。 市街地から少し離れた場所ですが、呉駅裏にある「くれ観光情報プラザ」で配布している巡礼ガイドに三ッ蔵への詳しい行き方が書かれています。

すずと周作が小春橋から眺めた灰ヶ峰

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呉市は周りを大きな山々に囲まれた海辺の町です。休山、鉢巻山とともに当時の呉市民の生活を守っていたのが灰ヶ峰。この頂上には高角砲があり、突然の空襲などに応戦していました。劇中にもそのシーンが登場。現在では山頂に丸い展望台として高角砲の台基部が残されています。 呉市内からも灰ヶ峰を望むことができ、すずと周作は町中の小春橋から眺めています。二人が出会った戦災孤児の少女を連れて眺めるのも灰ヶ峰。呉市民にとって「悲しくてやりきれない」時もいつも変わらず、そこにある山なのです。

【実際に回ってみよう!】効率的なルートを紹介!

『この世界の片隅に』劇中カット4
(C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会

1日目【広島市内】

1日目の広島市内、広島駅から行く場合は宮島方面の路面電車に乗って原爆ドーム前電停で降ります。広島バスセンターからは徒歩6分ほどで平和記念公園へ行けます。福屋があるのは八丁堀で、路面電車なら原爆ドーム前から八丁堀まで約10分、歩いても行ける範囲です。 次にまた路面電車で八丁堀から江波行きに乗ります。終点の江波で降りると皿山がすぐ見えます。江波駅前の通りと高速3号線が交わるところまで出れば、江波山気象台も撮影できます。そのまま高速3号線沿いの道を川へ向かって歩けば江波港です。

2日目【呉市】

2日目は呉市へ!呉駅に着いたらまずくれ観光情報センターへ行って、ロケ地マップと三ッ蔵への行き方を入手しましょう。まず青山クラブと国立病院がある幸町へ。徒歩で約9分と近いところにあります。すぐ隣に呉市立美術館と入船山記念館もあるので、ぜひ立ち寄ってほしいポイントです。 幸町から三ッ蔵までは車では9分ほどですが、公共交通機関で行く場合は長の木長迫線のバス停「四道路」から東中央四丁目まで約13分。三ッ蔵から小春橋までは呉市役所がある蔵本通りまで降りて、市の中心部商店街「れんが通り」を通りながら歩くのがオススメです! ぜひこの機会に、すずさんたちの足跡を辿ってみませんか?