永瀬正敏主演!ドラマ「濱マイク」の魅力を徹底解説
カルト的人気を誇った「濱マイク」を知ってる?
永瀬正敏が主人公の私立探偵を演じる「濱マイク」シリーズ。ドラマ版は2002年に放送されていました。1話完結の構成で毎回異なるストーリーが展開していくドラマは、2018年現在ではよくあるものかもしれませんが、こちらの作品は今尚新鮮で斬新な魅力を放っています。 当時カルト的な人気を誇った名作「濱マイク」の魅力をまとめてみました。
ドラマ『私立探偵 濱マイク』って?
ドラマ『私立探偵 濱マイク』は、2002年に放送され豪華なキャスト陣とユニークなストーリー展開で一躍人気のドラマとなりました。探偵の濱マイクと仲間たちが巻き込まれる事件は、毎回異なる脚本家や監督たちが手がけています。 横浜にある映画館・日劇で事務所を構えている、私立探偵の濱マイク。元は2階にあった事務所ですが、家賃が払えず屋上に追いやられてしまいました。というのも、マイクは探偵らしからぬ流されやすい性格。 それが災いして彼はいつも金がない状態で、妹にも呆れられているほどなのです。そんな異色の私立探偵・マイクと仲間たちが不思議な騒動に巻き込まれていく様子を独特のレトロでおしゃれでかっこいい映像で綴ったドラマ『私立探偵濱マイク』。 放送から15年以上の月日が流れた今尚多くのファンを持つ、伝説的名ドラマです。
「濱マイク」は映画版も公開【1994年~1996年】
「濱マイク」は劇場映画としても公開されています。1994年に第一作目の『我が人生最悪の時 THE MOST TERRIBLE TIME IN MY LIFE』に始まり、1996年公開の完結編『罠 THE TRAP』まで計3作品が公開されました。 映画版はドラマとは登場人物やキャスト、ストーリー設定も異なっているので見比べてみるのもおすすめです。
ドラマ『私立探偵 濱マイク』を彩るキャストたち
濱マイク/永瀬正敏
主人公の濱マイクは私立探偵で、横浜日劇の屋上に事務所を構えています。少年院に入っていた過去があり、取り乱すと昔のように凶暴な一面を見せることも。 いつもサングラスをかけておりファッションには並々ならぬこだわりを持っています。女と金にだらしないけれど実はお人好しの性格です。 映画とドラマ両方で濱マイクを演じたのは永瀬正敏。これまで多数の映画作品に出演してきた永瀬正敏は、1983年に『ションベン・ライダー』でデビューします。 その後も出演作に恵まれ、1991年の『息子』や1992年の『死んでもいい』などで数々の映画賞を受賞しました。 プライベートでは1995年に女優の小泉今日子と結婚、その後2004年には離婚を発表しています。
濱茜/中島美嘉
マイクの妹であり、一緒に暮らしている濱茜。マイクとは仲が良いのですが、兄のだらしない性格にはあきれており、生活や収入などはまったく当てにしていません。現在は予備校生ながらもアルバイトをしています。 マイクのしっかりものの妹・茜を演じたのは中島美嘉です。オーディションで歌手デビューの道を掴んだ中島美嘉は、2001年放送のドラマ『傷だらけのラブソング』で主演に抜擢され、同ドラマの主題歌『STARS』を発表しました。 その後もドラマや映画に出演し、歌手としても好調なセールスを記録、「レコード大賞」で新人賞や金賞を受賞します。 プライベートでは2014年にバレーボール選手の清水邦広と結婚しますが、その後2018年には離婚を発表しました。
丈治/村上淳
マイクの幼なじみで、今も仲の良い関係が続いている丈治は、近所加賀美自動車の店主でもあります。マイクがいつも乗っている赤いクラウンの整備は丈治の役目なのです。そんな丈治は村上淳が演じました。 モデルとして芸能活動をスタートさせた村上淳は、1992年ごろからドラマや映画に出演するようになります。1997年の『失楽園』や1999年の『双生児』などの話題の映画に多数出演し、2001年には『人間の屑』では主演を務めました。 1999年に歌手のUAと結婚、現在は俳優として活躍している村上虹郎が誕生しています。
「濱マイク」シリーズと言えばここ!舞台となった横浜
マイクの事務所がある横浜日劇は横浜市に実在していた映画館で、映画版では2階を、ドラマ版では屋上を事務所としていました。 横浜日劇は2005年には閉館し、2年後の2007年には取り壊しが決定しています。その前月には特別イベントが行われ、マイクの愛車であるナッシュ・メトロポリタンが展示されファンを喜ばせました。 横浜日劇以外にも「濱マイク」シリーズにはレトロな雰囲気漂う横浜のスポットが多数登場。マイクが劇中で仲間たちと訪れたり調査に関わってきたりと、「濱マイク」シリーズは横浜の魅力がいっぱい詰まっています。
ドラマを盛り上げる音楽にも注目!
ドラマ「濱マイク」の主題歌はEGO-WRAPPIN'の『くちばしにチェリー』ですが、これはこのドラマのための書き下ろしです。 主演の永瀬正敏がファンであったため、主題歌として起用されることが決まったそうですが、書き下ろしとあってオープニング映像ではドラマの雰囲気とぴったりとマッチしています。 現在も俳優として精力的に活動を続けているドラマーの中村達也がレギュラーキャストとして出演していることにも注目です。また、ドラマの各話ごとに登場するゲスト陣の中にも人気ミュージシャンが多数いました。
ロックでクールでかっこいい!マイクの独特のファッション
ファッションには並々ならぬこだわりを持っている濱マイク。いつも好んでしているファッションはロックやロカビリースタイルです。 サングラスがトレードマークで、レザーコートや派手な柄シャツが定番でした。靴が大好きなマイクですが、中でも白のラバーソールは毎回のように登場しています。その他小物などの組み合わせもマイク独特のセンスが光ります。 爪にはブラックのマニキュア、たくさんの指輪にピアスととにかくおしゃれでかっこいいマイクのファッション。「濱マイク」の独特の世界は彼のファッションなくしては語れないものなのです。
ミュージシャンも多数出演!豪華すぎるゲスト陣
レギュラー出演車も豪華な顔ぶればかりですが、「濱マイク」には毎回豪華なゲストが登場し、それもドラマの大きな魅力のひとつでした。また、このドラマだけの魅力として、ミュージシャン出身の俳優や演技未経験のミュージシャンが数多くゲスト出演しています。 最終回の「ビターズエンド」では、マイクの少年院時代の友B役で、ミュージシャンのSIONがドラマ初出演を果たしています。エンディングでは、SIONの歌う『通報されるくらいに』が流れ、ドラマのラストをしっかりと盛り上げていました。
監督も毎回異なる!意外な人気監督が参加
ドラマ版では監督や映像作家、脚本家の全てが毎回異なることでも注目を集めました。第4話の「サクラサクヒ」では行定勲監督、第9話の「ミスター・ニッポン~21世紀の男」では中島哲也監督という大変豪華な顔ぶれとなっています。 また、他では考えられないこのドラマだけの魅力としてイギリスのアレックス・コックス監督が第11話の『男と女、女と男』を担当しています。 アレックス・コックス監督と言えば、実在するパンク・ミュージシャンのシド・ヴィシャスを描いた『シド・アンド・ナンシー』でメガホンを取った人物です。 主人公マイクのロックなファッションや劇中に流れる魅力的な音楽、そしてミュージシャンをゲスト俳優に迎えるなど、「ロック」な魅力に溢れるドラマ「濱マイク」ならではのユニークな人選です。
マイクの名台詞と注目の最終回!
濱マイクの名台詞は?
濱マイクの中で何度も出てくる特に印象的なセリフは、「俺の名前は濱マイク、本名だ」と、「困ったときにはいつでも来な。」ではないでしょうか。探偵であるのに本名で活動しているところや、情に流されやすい一面が現れているなど、マイクの人となりが良くわかる台詞です。
名場面いっぱい!気になる最終回【ネタバレ】
ある日、卓球場にいたマイクでしたが、そこに拳銃を持った謎の男が乱入してきました。彼はマイクが少年院にいた時代、仲が良かったBという男でした。キレたら何をしでかすかわからない雰囲気のBは、拳銃を取引した金を持って姿をくらました男・ヨシオの行方を追っていました。 マイクはBに協力することにし、また二人で昔のように語り合う時間が訪れました。しかし、Bにはマイクのお人好しすぎるやり方が、マイクにはBの乱暴すぎるやり方が気に食わず、相いれません。 Bはマイクにもう少し人を疑った方がいい、というようなことを告げ、調査を始めているマイクを無視して単独行動に出ました。Bはヨシオの居場所を突き止めましたが、彼に撃たれてしまいます。 Bはマイクに言われた人を軽々しく殺すな、ということを守り、持っていた拳銃に弾を込めずに来ていたのでした。 マイクにもう少し人を疑うようにと苦言していたBでしたが、最後には居合わせたマイクに人殺しになるなと告げて息を引き取りました。
異色の名ドラマ、「濱マイク」をもう一度!
リアルタイムで「濱マイク」に出会えた人もそうでない人も、今もう一度この作品をじっくりと味わいと思っていることでしょう。ドラマ版『私立探偵 濱マイク』はDVDとして発売されているので、もう一度マイクとその仲間たちに会うことができます。