2019年10月9日更新

『キングダム』政と漂について徹底解説!始皇帝となる政は暴君だった?史実と共に2人の人生を紹介

キングダム 2、嬴政(えいせい)

『キングダム』に登場するもう1人の主人公で秦王の政と、政に瓜二つの漂について紹介します。後に秦の始皇帝となる政は史実でどんな人物だったのかも解説。

目次

『キングダム』政と漂について解説!瓜二つの2人が歩んだ壮絶な人生とは

『キングダム』は週刊ヤングジャンプ誌上で連載されている、古代中国を舞台とした歴史戦国漫画。下僕だった少年・信(しん)が天下の大将軍を目指す物語で、アニメ化や実写映画化を果たすなど大人気を博しています。 もう1人の主役とも言えるのが、少年ながらも秦(しん)の王である政(せい)。この記事ではそんな政がどんな生い立ちを持ち、どんな活躍をするのか、史実を交えながら解説します。また信の幼馴染で政と瓜二つの漂(ひょう)が何者かについても紹介。

政と漂のプロフィール

政のプロフィール

三十一代目秦国皇帝の嬴政(えいせい)。物語序盤ではまだ少年ですが、王だった父が亡くなったため秦王となることに。 政が王になることを快く思わない弟の反乱を受けたために王都から逃げ、その先で出会うのが信です。信の''天下の大将軍になる''という大それた夢と同様に、政もまた中華の統一という果てしない野望を語り、信から認められる存在へ。王都を奪還するために共に戦い、以降も互いの夢のために乱世を生き抜きます。 年齢の割に大人びた、落ち着いた性格です。常にポーカーフェイスを崩しませんが民を思う気持ちは強く、平和な世を作るため中華統一を目指します。昌文君(しょうぶんくん)をはじめとした家臣たちからは強く信頼を寄せられており、政にとっても家臣たちは頼れる存在。強烈なカリスマ性を持っており、敵味方問わず王の資質を感じるほど。 ただまだ若い政に代わって政治を執り行っていた呂不韋(りょふい)とは長く対立していました。後に政治闘争に負けた呂不韋は政の成長を認め、現在は隠居しています。 政の印象的なエピソードがあります。合従軍(がっしょうぐん)と呼ばれる隣国が協力して結成した軍隊により、秦が滅亡の危機に瀕した時のこと。王都に通じる蕞(さい)という場所が最後の砦となりました。この時秦軍は主力を別の場所へ送り込んでいたため、蕞に戦える兵士はほとんど残っていません。そこで蕞に住む一般の民たちを民兵として登用することに。しかし民は圧倒的な戦力差に絶望し今にも降伏しかねない状態。 政は王であるにも関わらず自ら出陣し、民衆に語り掛けます。政の飛ばした檄により民衆は声を上げ沸き立ちました。この立派な王としての姿に昌文君は感動し涙を流すほどでした。政の檄と作戦により、秦は非常に不利な戦況を覆し見事合従軍に勝利するのです。 またビジュアルでは整った顔と力強い目が特徴です。34巻ではそんな政に似た麗(れい)という子供が政と宮女の向(こう)の間に生まれました。漫画で描かれているのは麗だけですが、もう一人子供がいます。

漂のプロフィール

戦争孤児だったため、信と共に下僕として育った漂。実力は信と拮抗しており、2人で天下の大将軍となることを約束していました。 政の部下である昌文君(しょうぶんくん)が政と瓜二つの漂を見つけ、影武者とするため漂を王宮へ連れて行きます。漂は初めそのことを知らされておらず、仕官に向かった先で政から影武者の事実を知らされることに。命の保証ができないと言われますが、天下の大将軍に繋がる大任だと引き受けます。 政が逃げるための脱出作戦を決行。交戦した際には政のフリをした漂が指揮を執り、その姿は''将''であったと語られました。下僕の身分だったものの政も優秀さを認めており、才気あふれる人物だったことが伺えます。しかし作戦は失敗し、漂は瀕死の状態で信の元に。信に夢を託し息を引き取ります。 漂にはモデルとなった人物は存在せず、『キングダム』オリジナルのキャラクターです。

政のモデルは秦の始皇帝!史実との人物像の違いは?

政は史実の秦の始皇帝をモデルとしており、いずれ政が始皇帝になるのだと思われます。史実ではどんな人物だったのでしょうか。 一言で言ってしまうと史実の始皇帝は暴君とされています。多くの犠牲を出した暴虐の王と語られており、漫画の政とは随分違った印象。また人を信用しない疑り深い性格とも言われており、家臣たちも極力近くに置かず、気に入らない者はすぐに左遷されてしまったそうです。そんな性格ですから、漫画のように自ら戦場に赴いたという事実は残っていません。 政は王族としての身分が低かったために、幼少期を敵国の趙で人質として母と過ごしていました。漫画では母からも愛されず虐待される日々で、呂不韋の手引きによって秦へ逃げ帰ることに。その際に女商人の紫夏(しか)から人を信じる気持ちなどを教えられ、紫夏との別れを経て命からがら秦へたどり着きます。史実に趙で幼少期を過ごした記録は残っていますが、すでに秦は巨大な国家だったため丁重に送り届けられたそうです。 漫画での呂不韋と政の関係性は史実に近いものですが、史実では呂不韋を自殺に追い込みさらに子供たちまで殺しています。 正式に王となった政は次々と隣国を滅ぼしていきます。中でも趙を滅ぼした際には自分と敵対していた人物たちを生き埋めにする暴挙に出ており、中華統一後には自分に反感を抱く学者を400人以上虐殺しました。この他にも多くの人々が犠牲となっており、漫画の民を大切に思う政とは大きな違いが。 そんな暴君の政ですが、中華を統一した後に政治制度や漢字書体を整え、陵墓や万里の長城を建設するなど、歴史的な偉業も多く果たしており名君としての一面も。このような賢い王としてのイメージは漫画の政にも見受けられます。

政は今後どうなる?

上記の通り、史実では秦の始皇帝となると政。2019年10月現在、最大の敵国・趙と戦っていますが、史実に従えば謀略により敵将の李牧(りぼく)を陥れることで趙を破るとされています。その後他国も滅ぼすことで、中華の統一を果たします。 しかしそこで『キングダム』が完結するのかどうかはまだわかりません。政は50歳ごろに病死するとされています。また秦も中華統一後にわずか15年で滅んでしまいます。統一後はどの程度描かれるのでしょうか。 作者の原泰久はテレビ番組のインタビューで、武力統一の肯定をしてはいけないという思いで最終回を描きたいと語りました。武力によって天下の大将軍となった信と始皇帝となった政が、一体どんな顔をするのかについて考えているとのこと。

政と漂を演じたのは声優・福山潤と俳優・吉沢亮

声優・福山潤がアニメ『キングダム』で政と漂を演じた

殺せんせー役の福山潤
(C)松井優征/集英社・アニメ「暗殺教室」製作委員会

アニメで政と漂を演じたのが、『暗殺教室』の殺せんせー役などで知られる声優の福山潤。幅広い役柄を演じこなしますが、政の高貴でありさらに冷静で優れた指揮官という役どころは「コードギアス」シリーズのルルーシュ・ランペルージに通じるものがありました。幼さの残る漂と落ち着いた政の声をトーンの違いで表現しています。

俳優・吉沢亮が実写映画『キングダム』で政と漂を演じた

キングダム  吉沢亮
(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

実写映画ではブレイク中の吉沢亮が政と漂を好演。吉沢と言えば映画「銀魂」シリーズの沖田総司役では、原作を忠実に再現したビジュアルの完成度の高さが話題を呼びました。さらに剣道二段の腕前からアクションにも定評があります。顔が瓜二つの2人を表情で見事に演じ分けました。

若くして王となった政と運命に翻弄された漂

この記事では政と漂について紹介しました。漂は序盤で命を落としてしまいますが、信や政に大きな影響を与えており物語を語る上では欠かせない存在です。 政は漫画で民のことを考えた優しい王として描かれていますが、史実では暴君として知られていました。今後政はこのまま立派な人物として中華統一を果たすのか、それとも史実のような一面が見えることがあるのでしょうか。完結まで政から目が離せません。