2021年3月31日更新

【エヴァ】ロンギヌスの槍について役割から他の槍との関係まで徹底考察!

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エヴァ ロンギヌス 槍

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エヴァ最重要ツールの1つロンギヌスの槍について徹底解説する!【ネタバレ注意】

ロンギヌス

「エヴァ」の物語の中で最重要ツールの1つがロンギヌスの槍であり、その独特の造形美と登場する時の見栄えが特徴的な槍です。単なる強力な武器というだけに留まらないロンギヌスの槍とは何なのでしょうか? 今回の記事ではロンギヌスを含めた3種類の槍や名前の由来、物語上の役割を丁寧に解説します。エヴァファンはぜひチェックしてください! ※この記事は2021年3月現在までのネタバレを含みますので、読み進める際は注意してください。

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ストーリーの行方を左右する3種類の槍を紹介!

「エヴァ」には合計3本の槍が登場します。「ロンギヌスの槍」「カシウスの槍」「ガイウスの槍」の3本です。それぞれ以下の作品群に登場しています。

ロンギヌスの槍テレビアニメ版『新世紀エヴァンゲリオン 』
『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』
カシウスの槍『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』
ガイウスの槍『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』

ロンギヌスの槍は全3種の槍の中でもシリーズ登場数最多を誇り、作品を支えた屋台骨の1つだと分かります。カシウスの槍、ガイウスの槍との比較を交えつつ解説していきます。

ロンギヌスの槍の基本情報を解説!

絶望を司るロンギヌスの槍の力とは

ロンギヌスの槍

ロンギヌスの槍はエヴァシリーズで「絶望」の象徴として描かれており、その性能はもはやチートレベルといっても過言ではありません。アンチATフィールドを展開してATフィードを無効化し、刺し貫いて破壊します。また、自動追尾機能もあるのです。 「出てきた瞬間に勝負が決まる」という本当の意味での「必殺」武器であり、対抗手段としては同じ威力を秘めた別の槍をぶつけるしかありません。旧作において終盤まで出てこなかったのは、あまりにも強大な力だったからでしょう。 しかも後述する物語上の重要な役割を担うSFガジェットでもあるのです。基本設定を見るだけでも、いかに緻密に設定された武器なのかが伺えます。デザインもとても美しく、洗練されています。

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ロンギヌスの槍は由来は聖書から

ロンギヌス

ロンギヌスの槍の由来は聖書であり、十字架に磔にされたキリストが本当に死亡したかを確かめるために刺された槍です。聖書ではキリストの死亡がこの槍によって明示されています。「エヴァ」シリーズでもキリストの死を彷彿させる画と共に用いられており、まさに絶望の槍にふさわしい使われ方ですね。 本物の槍は世界各地の教会などで保管されており、創作物では本作以外にも「アーサー王物語」や「ソード・アート・オンライン」など様々な作品で用いられています。それほどの神秘性と高い人気を誇る槍なのです。 エヴァが使徒に対してロンギヌスを使用することは「死刑執行」を意味します。すなわち観客に「殺し」という残虐性をトラウマと共に植えつけたのです。良くも悪くも絶大な印象を残した槍であることは間違いありません。

ロンギヌスの槍の果たした役割を考察

アニメ版ではセカンドインパクトを引き起こす原因となる

アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』碇シンジ
©ADV Films/Photofest/Zeta Image

旧作のテレビアニメ版及び『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』ではセカンドインパクトの原因の1つです。インパクトが起こる前に第1使徒アダムと共に南極で発見されました。 調査隊の目的はアダムを卵に還元することでしたが、その時に南極大陸が崩壊するレベルの爆発が起こったのです。それでもロンギヌスの槍だけが残り、碇ゲンドウらが後に崩壊した南極を訪れて回収します。 その後アラエル殲滅の際に碇ゲンドウの指示でEVA零号機によって用いられました。回収不可能となりましたが、旧劇場版で碇シンジの絶望が再び槍を引き寄せることになりました。 人間の負の感情で動くというというのは非常に斬新かつ魅力的な設定・描写でしょう。

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『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』ではアディショナルインパクトの手段に

一方『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』では設定が変わっており、アダムが4体いるために少なくとも4本はあることになっています。碇ゲンドウの目論見であるアディショナルインパクトを実行する手段と知って用いられました。 ここが旧作劇場版との大きな違いであり、旧作ではシンジが抱えていた絶望の感情で初号機の元に来ました。しかし、「シン・エヴァ」ではその絶望をゲンドウが担うことになったので、最終的に碇ゲンドウが乘る13号機の手に渡ります。 つまりラスボス専用の武器となったわけであり、これに対抗するには同等の力を持った初号機とカシウスの槍が必要です。物語の落とし所としては非常に納得のいくものとなり、物語の中に綺麗に収められました。

ロンギヌスの槍とカシウスの槍との関係を解説!

希望の槍カシウスの槍と合わせて使えば世界を修復できる

ロンギヌス

「Q」及び「シン・エヴァ」ではカシウスの槍が「希望」の象徴として用いられています。渚カヲルの口からロンギヌスとカシウス、そして13号機が全て揃うことで世界を「やり直せる」ということが語られました。 つまり「破」までの段階ではバッドエンドに思われた物語にようやくハッピーエンドへの道筋が示されたのです。旧作がバッドエンドの道を歩むしかなかったのはカシウスの槍が登場しなかったからに他なりません。 シンジとカヲルは世界の修復が可能だと意気込みますが、それすらも碇ゲンドウの罠によって裏目に出てしまうのです。この予期しないゲンドウの謀略で物語に大きな潮流が生まれます。 ストーリーをこの方向の流れにもっていったことで「シン・エヴァ」の最終決戦への布石を打っています。

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「シン・エヴァ」劇中では2つの槍で碇親子が激突!

ロンギヌス

「シン・エヴァ」では13号機と共にロンギヌスの槍を奪取した碇ゲンドウと、初号機に乗ってカシウスの槍を持つシンジの親子対決へと物語は進んでいきます。ゲンドウが起こそうとしたアディショナルインパクトをシンジが阻止するためです。 最後の決戦は単なる親子対決に留まらず、とても美しいテーゼとアンチテーゼの対比になっています。「親」と「子」、「絶望」と「希望」、そして「始まり(初号機)」と「終わり(13号機)」という綺麗な対比になっているのです。 難解な設定を物語に散りばめつつも、最後は非常にシンプルな二項対立へと落とし込みました。しかし、武力では決着がつかず、心の対決となります。力の源が同一であることを踏まえて、非常に説得力のある流れとなりました。

ロンギヌスの槍とガイウスの槍との関係を解説!

「シン・エヴァ」では2つの槍を超越したガイウスの槍で物語は終結へ

ロンギヌス

心の対決へ雪崩れ込んだシンジとゲンドウの親子対決は心の弱さを認めたゲンドウの負けでした。本来の目的である「ユイ」との再会は、ユイがシンジの心の中に居たことで、叶わぬ夢となったのです。 シンジの心の強さと向き合えなかったゲンドウが負け、シンジはガイウスの槍を手にして戦いを超越します。2人の対立は、希望というテーゼと絶望というアンチテーゼを超えて、「創生」という新たな次元へ行き着きました。 同時にこの結末が「新世紀」というタイトルとも重なっており、エヴァにおける「新世紀」とはシンジがラストで起こした「ネオンジェネシス」でした。 本作における「ネオンジェネシス」とはシンジの望む「エヴァがいない世界」という平和な世界のことです。25年がかりの壮大な物語に幕引きがなされ、エヴァンゲリオンの物語は綺麗に完結しました。

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ロンギヌスの槍はエヴァの世界を決定付ける存在だ!

ロンギヌスの槍は「エヴァ」シリーズにおいて一貫して登場し、作品世界そのものを支える存在として描かれていました。旧作ではバッドエンドの引き金となり、新作ではハッピーエンドを実現するためのアンチテーゼとして機能しています。 単なるチート武器では終わらず物語上の鍵まで担った、素晴らしいSFガジェットと言えるでしょう。

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