『シン・ウルトラマン』のゼットンは天体制圧用最終兵器!大きさや倒し方・声優を解説
特撮ヒーロー『ウルトラマン』のリブート作『シン・ウルトラマン』に登場するゼットン。初代ウルトラマンの時代から、ウルトラマン最大の宿敵として君臨し続けています。 この記事では、「ウルトラ」シリーズに登場してきたゼットンを詳しく解説。『シン・ウルトラマン』の天体制圧用最終兵器ゼットンと初代ウルトラマンの宇宙恐竜ゼットン、さらに歴代のゼットンを一覧で紹介します。
『シン・ウルトラマン』天体制圧用最終兵器ゼットン
名称 | 天体制圧用最終兵器ゼットン |
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大きさ | 片手で持てるサイズのカプセル →起動するととにかく巨体 6000m以上? |
強さ | ・1テラケルビン(=1兆度)の超高熱球 ・強力なバリア ・光学兵器も備える |
倒し方 | マルチバースへ飛ばす |
声優 | ?(おそらく機械音) ピポポポ…ゼットン… |
どうして「怪獣」から「天体制圧用最終兵器」に?
『ウルトラマン』ではゼットン星人の切り札となる最強怪獣だったゼットン。しかし『シン・ウルトラマン』ではゾーフィが人類を処分するというストーリーの中で、怪獣ではなく兵器として登場しています。 ゾーフィたち光の星は「ウルトラマン」ことリピアを追っているうちに、ベータシステムによって生物兵器となりうる人間の存在が、宇宙の脅威だと気付いてしまったのです。この貴重な生物資源をめぐって戦争が起こる前に、人類を滅亡させることにしたのでした。 そのために持ち出したのが「天体制圧用最終兵器ゼットン」。“怪獣”のときより圧倒的な絶望感を伴うビジュアルで登場しました。
見た目
映画『#シンウルトラマン』#大ヒット上映中
— 映画『シン・ウルトラマン』公式アカウント (@shin_ultraman) June 25, 2022
天体制圧用最終兵器
「ゼットン」 pic.twitter.com/39LdgDP2Ia
初代と比べて信じられないほどの大きさで登場したゼットン。ウルトラマンの100倍ほどあり、力の差を絶望的に痛感せずにはいられません。 デザインはエヴァファンなら興奮してしまうくらい使徒っぽさが散見されます。色合いこそゼットンカラー(黒と黄色)ですが、無機質で禍々しい雰囲気はまるで『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの第7、第8の使徒のよう。
またテレビシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する第14使徒ゼルエル(新劇場版の第10使徒△)の外見も、ゼットンに近いものがあります。ゼルエルは力を司る天使。最強の使徒といわれたゼルエルに似ているのは偶然か必然か……?
強さ
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— 映画『シン・ウルトラマン』公式アカウント (@shin_ultraman) August 4, 2022
行ってくる。#ウルトラマン vs #ゼットン pic.twitter.com/864d6yxxlm
『シン・ウルトラマン』のゼットンも、初代ウルトラマンのゼットンと同じく1テラケルビン(=1兆度)にもなる高熱球を作り出し、発射することができます。さらに自律型の防御・攻撃能力を兼ね備えており、ウルトラマンの攻撃にもびくともしません。 初代ゼットンを思わせるバリアや光線を放つ能力でウルトラマンを圧倒していました。
倒し方
ウルトラマンが倒される姿を見て、禍特対のメンバーは絶望します。しかし神永が残していたベーターシステムに関するデータを発見し、メッセージを受け取った彼らは人類の英知を結集させてゼットンを破る方法を見出しました。 その方法とはマルチバースにある別のプランクブレーンにゼットンを飛ばすこと。しかしそれにはウルトラマンの犠牲が伴います。それでも神永は再びウルトラマンとなり、ゼットンを別次元に飛ばすことに成功したのでした。
トリビア
出演が予告されていた!
【公開まであと3ヶ月】
— 映画『シン・ウルトラマン』公式アカウント (@shin_ultraman) February 13, 2022
皆様のもとへ映画をお届けできるまであともう少し。
どうかお身体に気を付けて今暫くお待ち下さい。#シンウルトラマン #5月13日公開 pic.twitter.com/jRkrGQphY1
公開前の2月13日に、『シン・ウルトラマン』公式Twitterで「9時39分」を指す時計の写真が投稿されました。実はこの時間は、初代『ウルトラマン』ゼットンが登場する最終回で、科特隊が最後に出撃した時刻。これがゼットンが『シン・ウルトラマン』に登場する予告だと、大きな話題を呼びました。
『ウルトラマンコスモス』に登場していた?
2003年に公開された『ウルトラマンコスモス』劇場版3作目には、ゼットンと同じように地球を宇宙から排除するための最終兵器「ギガエンドラ」が登場しています。 その巨大で絶望的な存在感や、ウルトラマンコスモス・ジャスティスも歯が立たない強さは、まさに天体制圧用最終兵器ゼットンと同じ。巷では『シン・ウルトラマン』が公開されてからギガエンドラのグッズ売り上げが上がっているのだとか……。
初代ゼットンの格好良さ
『シン・ウルトラマン』に登場した最終兵器ゼットンは絶望的に禍々しく尖ったデザインでしたが、初代ウルトラマンのゼットンには初代ならではの異なる魅力があります。
初めてウルトラマンを倒した衝撃
最終回「さらばウルトラマン」では、ゼットン星人の切り札として登場。ゼットン星人の消滅直後に、大型円盤から出現し、科特隊基地への襲撃を始めます。 本部に迫ったところでウルトラマンにキャッチリングで拘束されますが、回転するウルトラマンの足元に火球を数回当てリングの効力を弱め、すぐに脱出。瞬間移動で後ろに回り、目から光弾を発射してウルトラマンに猛攻をかけます。 ウルトラマンの八つ裂き光輪もスペシウム光線もバリアで平然と受け止め、2度の波状光線の攻撃でウルトラマンのカラータイマーを破壊、倒してしまいました。
多様すぎる能力
ゼットンの能力としては1兆度の火級であるメテオ火級が有名ですが、実はかなりのマルチスペック。テレポートや攻撃をものともしない全方位のバリアが使えるだけでなく、ゼットンブレイカー(波状光線)やゼットン光弾も圧倒的な威力を誇ります。 さらにスペシウム光線を吸収して増幅して撃ち返すこともできるため、攻撃がまったく効きません。加えて元々はゼットンがウルトラマンを投げ飛ばしカラータイマーを踏み潰す設定まであったそうで、そのパワフルな凶暴さもゼットンの恐ろしいところです。
最強・最凶の存在にするために
レッドキング×アントラーのデザイン
ゼットンの強さの理由については、「合成怪獣説」があります。それはこれまでウルトラマンを苦しめてきた怪獣たちの能力を移植したサイボーグ怪獣ではないかというもの。 角はアントラー、手足の筋肉はレッドキング、背中の甲羅はケムラー、バリア能力は二代目バルタン星人など、それぞれの強みが合わさっているようです。
ウルトラマンのアンチテーゼな色使い
黒とオレンジの配色は、メフィラス星人と同じです。正義を表すウルトラマンの赤とシルバーに対して、対極となる邪悪な色使いが施されています。
昆虫デザインは飛行能力の名残
ウルトラマンとは空中戦が行われる予定でしたが、空を飛ぶ設定などメフィラス星人と被る部分が多いため、飛行能力はなくなったそう。その名残として、羽の代わりに甲羅が付けられたのだとか。
歴代ゼットン一覧
△EXゼットン
初代ゼットン | ・別名「宇宙恐竜」。 ・ゼットン星人の切り札である地球侵略の生体兵器。 |
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ゼットン2代目 | ・『帰ってきたウルトラマン』(1971-1972年)に登場する二代目。 ・バット星人によってウルトラマンジャックを倒すために育てられた初代ゼットンの同族。 |
パワードゼットン | ・『ウルトラマンパワード』(1995年)に登場するゼットン。 ・サイコバルタン星人が製造した最強怪獣。 |
EXゼットン | ・ゲーム『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS NEO』のオリジナル怪獣として初登場したゼットン。 ・「大怪獣バトル」のゼットンの進化形態。 |
ファイヤーゼットン | ・円谷プロダクション主催「ゼットン強化アイデアコンテスト」グランプリ作品。 ・ゼットンの遺伝子に強化改造を施して生み出された個体として登場。 |
ハイパーゼットン | ・映画『ウルトラマンサーガ』(2012年)に登場したゼットンの新たな進化形態。 ・バット星人がこれまでのゼットンの優れた部分だけを抽出して作り出したもの。 ・繭から幼体、最終形態イマーゴへと変態する。 |
ハイパーゼットンデスサイス | ・『ウルトラマンオーブ』(2016年)の第5話「逃げない心」に登場したハイパーゼットン。 ・ゼットン星人マドックによって操られているオーブを倒す切り札。 |
クローンゼットン | ・舞台『ウルトラマンライブステージ2・宇宙恐竜最強進化!』(2001年)に登場するゼットンの進化形態。 ・別名「人工宇宙恐竜」で、地球侵略を企むレギュラン星人の生体実験によって生み出されたもの。 |
闘士ゼットン | ・『ウルトラマン超闘士激伝』に登場する闘士怪獣。 ・かつては凶悪怪獣だったが、銀河最強武闘会で闘士ウルトラマンに敗れてからは心を入れ替えて闘士に。 |
マガゼットン | ・『ウルトラマンオーブ』に登場するゼットンの亜種。 ・光の巨人(初代ウルトラマン)によって北欧の森林地帯に封印された光を司る魔王獣。 |
プロトマケット怪獣ゼットン | ・『ウルトラマンメビウス』(2006-2007年)に登場した人造怪獣。 ・地球防衛組織「GUYS」が作り出したもので、ゼットンのデータを元に試作したプロトマケット怪獣。 |
ゼッパンドン | ・『ウルトラマンオーブ』第16話と第17話に登場した新怪獣。 ・ゼットン、パンドン、マガオロチの尻尾を融合させて誕生した合体魔王獣。 |
ペダニウムゼットン | ・『ウルトラマンジード』(2017年)に登場するベリアル融合獣。 ・宇宙ロボットキングジョーと怪獣カプセルでフュージョンライズしたもので、サイボーグ化したゼットンといった外見が特徴。 |
宇宙恐魔人ゼット | ・「ウルトラマンフェスティバル2016」のライブステージ第2部「ウルトラマン episode‐Z ~脅威のゼットン軍団~」に登場したキャラクター。 ・バット星人によって作られたゼットンの頂点に君臨する人工生命体。 |
ゼットン・ファルクス | ・『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』(2020年)に登場したゼットンの亜種。 ・ゼットンバルタン星人によく似ている。 |
合体ゼットン | ・雑誌『てれびくん』連載版「アンドロメロス」に登場する合体怪獣。 ・ゼットンとグワガンダが合体してパワーアップした形態。 |
ゼットンバルタン星人 | ・「ウルトラマンフェスティバル2016」ライブステージ第1部「新たなる光 バルタン星人の襲来!」に登場した合体怪獣。 ・ゼットンとバルタン星人を融合して生み出されたもの。 |
天然ゼットン | ・漫画『ウルトラマンSTORY0』(2005-2013年)に登場した怪獣。 ・とある星の生物がデファレーター因子によって変異し、巨大化したもの。 |
ゼットン君 | ・特撮バラエティ番組『ウルトラゾーン』(2011-2012年)の「不良怪獣ゼットン」に登場。 ・地球防衛高校の生徒。 |
△ペダニウムゼットン
『シン・ウルトラマン』まで最凶のラスボスであり続けるゼットン
1966年放送の『ウルトラマン』、いわゆる初代ウルトラマンの最終回に登場し、初めてウルトラマンを倒した最強怪獣として名高いゼットン。登場から半世紀を経ても、その人気は衰えることを知りません。 人気の秘密は、登場する作品によって常に変化しつつも、変わらない強さ。『シン・ウルトラマン』で再び注目を集めましたが、いつまでもウルトラマンの宿敵であり続けるゼットンは、これからも愛されていくことでしょう!