『キングダム』馮忌(ふうき)は飛信隊と戦い死亡！実写キャストや史実も解説

『キングダム』の馮忌は趙の将軍で、武力ではなく知力を強みとしています。頭脳だけで敵を葬り去る姿は、本能型の将軍たちとはまた違った意味で魅力的です。 本記事ではそんな馮忌のプロフィールや作中での活躍について紹介していきます！元ネタや死亡シーンについても解説しているので、気になる人はぜひチェックしてみてください。

※この記事は『キングダム』の重要なネタバレを含みます。

馮忌は11巻で初登場を果たした趙の将軍のひとり。「頭脳の馮忌」という通称で知られているとおり、力というよりは頭脳で戦います。 鋭い目とキリッとした眉毛、口の上と顎に生やした髭が特徴で、いかにも聡明そうな雰囲気を漂わせる人物です。実際にどんなときも冷静沈着で、状況に合わせた判断を即座に下すのを得意としています。その一方で武力の面では他に劣るため、長距離戦で早々にカタをつけようとするタイプです。

実写版で馮忌役を演じるのは、歌舞伎役者で俳優の片岡愛之助です。歌舞伎はもちろん、テレビドラマや映画でも大活躍しており、幅広い役柄をこなす演技力の高さで知られています。 おもな代表作といえばやはり、お茶の間に強烈なインパクトを与えた『半沢直樹』の黒崎駿一役でしょう。そのほかにも、『刑事7人』や『劇場版 仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!』などといった作品で知られています。

馮忌は知略型の武将で、戦場全体を見渡し的確な指示をだすことができます。その冴えっぷりは軍師さながらと言われるほどで、敵である王騎からも厄介な相手として認められていました。 無駄なく効率よく敵を倒していくことを第一とする馮忌は、自身の苦手とする近距離戦が始まる前に決着をつけます。間近に迫られれば負けてしまう可能性もありますが、敵は鮮やかな戦略に翻弄され、そもそもその段階に持ち込むことすらできないというわけです。

馬陽の戦いにて、馮忌は策略をめぐらせ秦左軍を翻弄します。はじめは相手側に善戦かと思わせておいて、自分たちの戦いやすい場所に誘い込むところは、やはりさすがとしか言いようがありません。 王騎はそんな馮忌にはじめから目をつけており、彼を真っ先に排除しようとしていました。そしてそのために、信率いる百人隊――飛信隊を、彼のもとに差し向けます。たかが百人隊が敵将を討ち取るなど、普通に考えれば無理な話。しかし信は不可能などとはまったく思っていないようすです。 そんなことはつゆ知らず、目の前の戦いに集中しすぎていたことが、馮忌の運命を変えてしまいました。

飛信隊は何も知らない馮忌軍に忍び寄り、奇襲を仕掛けます。それを知った馮忌は王騎が自分の首を狙っていることに気付き、まずは守備を固めました。 やがて近距離戦に追い込まれると、馮忌は一度距離をとって形勢を立て直すという賢い判断をとります。勝てない戦いはせず、必要であれば退くこともいとわないのは、聡明な彼ならではの思考回路ですね。 しかしその中で焦って隙ができた瞬間を狙って、信がその背後に飛び上がり思いきり剣を振り下ろします！その見事な一撃によって、馮忌は命を落としてしまうのでした。

馮忌は実在する人物ですが、将軍ではありません。『戦国策』という歴史書に登場する人物で、その立ち位置は文官です。 この書のなかで馮忌は、趙の君主である平原君が燕への侵攻を考えていたとき、無駄な戦いはしないよう進言していました。その数十年後、趙は燕への出兵をきっかけに滅亡しており、彼の判断が正しかったことが証明されています。 冷静沈着なところは『キングダム』の馮忌と同様なので、史実の馮忌ももしかしたらいい武将になっていたのかもしれません。

アニメ版で馮忌の声を担当するのは、マウスプロモーション所属の浜田賢二です。アニメやゲーム、海外映画の吹替えなど、幅広い分野で活躍しています。 どこか誠実さが感じられる、大人の男性の魅力を兼ね備えた声質の持ち主です。おもな代表作としては、『デュエル・マスターズ』の切札勝利役や『黒子のバスケ』の木吉鉄平役などが挙げられます。

すぐれた頭脳と的確な判断力で多くの敵を葬ってきた馮忌。しかし最後は一瞬だけ見せた隙をつかれ、信に討ち取られることになってしまいました。最後まで武器をとることがなかった馮忌ですが、その事実もまた彼の頭脳がいかに素晴らしいものだったかを証明していますね。