漫画『はだしのゲン』は全巻無料で読める？ネタバレあらすじやアプリ・サービスの調査も！

1973年から『週刊少年ジャンプ』で連載されていた漫画『はだしのゲン』は、作者・中沢啓治自身の被爆体験をもとにした自伝的な内容です。 戦争の悲惨さや、当時の人間の心模様をリアルに描いており、社会的にも大きな反響を呼びました。 本記事では、漫画『はだしのゲン』を全巻無料でお得に読む方法が無いか調査し、また、作品の見どころやあらすじ・ネタバレについても考察しています。本記事を参考に、本作品を楽しんでくださいね。

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主人公・中岡元は、広島県広島市に住む国民学校の2年生。両親と、姉、弟と一緒に暮らしていました。元の父親が戦争に反対する思想を持っていたため、周囲から非国民扱いされ、嫌がらせを受ける日々。 昭和20年8月6日、元は突然の爆風と閃光を受け気を失います。幸い、彼は無傷でしたが、町は一面押しつぶされており、全身やけどを負った人たちであふれていました。 自宅につくと、父、姉、弟の3人が自宅の下敷きになっています。母と協力して助け出そうとするも、うまくいきません。そのまま3人は、燃え広がってきた火の犠牲となってしまい……。 原爆で家族を失った元が、強く生きて欲しいと願った父の思いを胸に、戦後の日本を強く生きていく姿が描かれています。本作は、元の生き様を通じて、戦争の悲惨さを後世に遺す作品です。

昭和20年、主人公・元は国民学校2年生。父・大吉、母・君江、姉・英子、弟・進次と5人で暮らしていました。元の長兄・浩二は、海軍の予科練に志願し、次兄・昭は山間部に疎開。戦争の影響で生活が苦しくなる中、元の一家は家庭菜園で麦を育て凌いでいました。 竹やり訓練を目にして大吉は、それではアメリカには勝てないと口にします。そんな大吉たちは、周囲から非国民扱いされてしまい嫌がらせを受ける日々。 昭和20年8月6日、元は小学校の門の前にいた所、突然の閃光と爆風を浴びて気を失います。幸い無傷で済みますが、目を覚ますと周囲の町は押しつぶされ、全身やけどを負った人たちが徘徊していて……。 何が起こったか理解できない元が自宅に戻ると、家は爆風により押しつぶされていて、大吉、英子、進次が下敷きになってしまっていました。

元は、無傷だった母・君江と再会し、下敷きになった家族を救出しようと試みます。しかし、崩れた家を取り除くことができず、迫ってきた炎の前にどうすることもできません。 大吉、英子、進次は、炎に巻き込まれ焼け死んでしまいます。死の間際、大吉は元に強く生きるようにと思いを伝えるのでした。 家族の死を目にして、半狂乱状態になった元と君江。そんな2人に手を差し伸べたのは朝鮮人・朴でした。身重だった君江は、ショックのあまり産気づき、女児を出産。友子と名付けられます。 原爆の影響で、髪の毛が抜けてしまった元は、死の恐怖と向き合いながら、家族の為に、食料を調達しようと奔走するのでした。

元たちは、君江の友人・キヨの家に身を寄せます。しかし、そこでの生活は2人にとっては肩身の狭いものでした。というのもキヨの姑や子供達から、嫌がらせを受けていたのです。 そんなある日、元は亡くなった弟・進次にそっくりな少年・近藤隆太と出会います。彼は原爆で両親を亡くした孤児で、同じような境遇の子供たちと、盗みをして食いつないでいました。元は隆太に手を差し伸べて、それが縁で隆太は元を兄のように慕うようになっていきます。 仕事を探していた元は、全身大やけどの青年・吉田政二の世話をすることに。画家志望だった政二は、やけどで絵が描けなくなり自暴自棄になっていました。元や隆太の励ましもあり、口で筆をくわえて絵を描くように。しかし、原爆の影響は政二に大きな影を落とし……。

昭和20年8月30日、連合軍総司令官マッカーサー元帥が訪日。これを機にアメリカ兵が日本にやってくるとの噂を耳にした元と隆太は、アメリカ兵に対抗するために捨ててあった武器をあさります。 元たちが帰宅すると、長兄・浩二が予科練から戻ってきていました。亡くなった家族の遺骨を目にして、涙を流し、無気力状態になってしまい……。 そんな浩二を励ますために、君江は遺骨を家の外に投げ捨て喝を入れます。ただそれは本意ではなく、浩二たちが去った後、君江は遺骨を拾い涙を流すのでした。 ある日、息子を戦争で失ったキヨの姑から、家を追い出されてしまいます。家族で建てたバラックで過ごすことになりますが……。

終戦から2年が過ぎ、小学校の授業で家族についての作文を書く課題に取り組んでいた元は、原爆投下後から現在に至るまでの出来事を思い出していました。 町が押しつぶされ、父たちを失ったこと。戦争が終わり、2人の兄が帰ってきたことや、妹・友子との死別、仲良くなった隆太との別れなどを振り返り、元は涙を流すのでした。 ある日、元は隆太と学校で再会を果たします。彼は、ヤクザの鉄砲玉として働いていましたが、仲間の死をきっかけにヤクザとは絶縁。その時に出会った老人・平山松吉との生活を送ることになりました。

このころになると、原爆の被害にあった人たちが、放射能の影響で次々と命を失っていきます。元の母・君江も同様で、日々、体調が悪化していってしまい……。 そんな君江に恩返しをしようと思った隆太は、ヤクザの賭場を荒らして大金を手にし、その金で君江を入院させます。 しかし、胴元であるヤクザの怒りを買い、隆太は命を狙われる事態に巻き込まれます。そんなピンチに君江は隆太を警察に行くように諭し、彼は警察に自首するのでした。

隆太のおかげで医者に診てもらえた君江でしたが、医者は元たちに彼女の余命が4ヶ月であると告げます。健気に振る舞う君江を、家族は京都旅行に連れ出しますが……。旅行中に君江の状態は急変。元たち家族に看取られ、君江は息を引き取ります。 君江の火葬の際、放射能の影響で遺骨がほとんど残っていません。そんな姿を見て、気落ちする元でしたが、大吉や君江の幻によって励まされ立ち直ることができました。

昭和25年を迎え、中学生になった元。世間では、朝鮮半島で北と南に分かれて争う朝鮮戦争についての話で持ちきりでした。また戦争に巻き込まれるかもしれないと気にかける元は、戦争を肯定的に捉えている同級生・相原と口論になってしまいます。 実は相原は、原爆症を患っており自分の命が長くないことを知っていました。それが原因で、悲観的になっているとわかった元は、彼に手を差し伸べ励まします。 元の気持ちにほだされた相原は、元たちと共に、戦争反対の行進に参加するのでした。

家族たちと過ごしていたバラック小屋が、市の方針によって取り壊されることになりますが、元は、命令には従わないと抵抗する姿勢を見せます。強制撤去に訪れた所員たちに、肥溜めの肥を投げかけるなどして抵抗。しかし、抵抗むなしく壊されてしまうのでした。 その後、元は父・大吉の遺志を継ぎ、画家を目指すことに。知り合った画家・天野の指導を受けて絵の腕前を上げていくのでした。 ある日、元は看板屋の看板を壊してしまいます。さらに看板屋の職人の大月たちと乱闘騒ぎをおこしてしまい、天野にも迷惑をかけてしまうことに。壊してしまった看板を天野が描くことになって……。

昭和28年、元は中学校を卒業。髪を伸ばし始めて、色気づいた様子を見せるようになります。広島の町は急速に復興してきており、市民球団広島カープのブームに沸いていました。 卒業式では、当初歌う予定だった君が代の斉唱を元は拒否します。理由は、元は戦争責任が天皇にあると考えていたため、その天皇を称えるような歌を歌うわけにはいかないと思ったから。代わりに卒業生は、元の指揮で青い山脈を合唱するのでした。 卒業式を終え、新しい生活を迎える元でしたが、仲間の1人・ムスビが麻薬中毒になったり、隆太が殺人を犯して東京に逃亡したりと、周囲では事件が絶えません。 そんな中、元は未来に挑戦するため広島を離れる決心をして……。

本作は、作者・中沢啓治の実体験をもとにした作品となっています。そのため、当人しか知りえないリアルな描写で物語が描かれています。 時折、目を背けたくなるような場面もありますが、それが実際にあった光景なのだと思うと、感情が大きく揺さぶられ、涙してしまうこともしばしば。 原爆の悲惨さだけでなく、戦中・戦後の人間の内面までリアルに描かれており、現代では想像もできないような過酷さが伝わってきます。 作者の戦争に対する哀しみや怒りが込められた本作は、後世の平和のためにも遺していってほしい名作です。

家族を失い、生きる希望を失ってもおかしくない状況に追い込まれた主人公・元でしたが、父親の言葉を胸にたくましく生きようともがきます。 まだ年齢も若いのに数々の修羅場を乗り越えていく姿に、勇気づけられる人も少なくないでしょう。 もし、自分が同じ立場だったら、元のように生きられただろうかと、彼の境遇を想像しただけでも震えが来るほどの恐怖を感じる人もいるはずです。 想像を絶する時代をたくましく生きる元の生き様が描かれた作品を、是非、読んでみてください。

漫画『はだしのゲン』は、10巻で完結しています。ただし、その後に続編を出す計画があったようです。 ただ、作者の中沢啓治はすでに亡くなられており、続編に関して正式に公開されることはありませんでした。 残されていた下書きによると、元が絵の修行のためにフランスにいく姿が描かれていたようです。もしかしたら、元の幸せな人生を描きたかったのかもしれませんね。

漫画『はだしのゲン』は、1983年7月と、1986年6月に、合わせて2度アニメ映画化されました。 原作者・中沢啓治が一部私財を投じて製作された本作品では、漫画や実写映画では描ききれない原爆の実情が表現されています。 複数の動画配信サイトでアニメ映画『はだしのゲン』が配信されていますが、なかでもおすすめはU-NEXTです。 U-NEXTを利用すれば『はだしのゲン』のアニメ映画を無料で観ることができます。初回登録から1ヶ月間はトライアル期間で、映像が見放題だけでなく600円分のポイントがもらえて、書籍を購入して読むことも可能。 ただし、使わなかった月でも月額料金が発生するため、映像や書籍を利用しなくなった際には注意が必要です。