『キングダム』紀彗(きすい)は死亡した?無能説や声優・「離眼の悲劇」を徹底解説!

紀彗(きすい)は趙国の離眼城城主として黒羊丘の戦いに登場します。城主として仲間や民を一番に思う紀彗の原点とは?『キングダム』オリジナルキャラである紀彗について、「離眼の悲劇」やその強さ、弱点などとともに紹介します。 ※この記事は『キングダム』の重要なネタバレを含みます。 ※ciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。
『キングダム』紀彗(きすい)は誰よりも仲間思い!

所属国 | 趙国 |
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役職 | 離眼城城主→灰城城主 |
初登場の話数 | 41巻 |
声優 | 石井康嗣 置鮎龍太郎(青年期) |
実写出演の有無 | なし |
黒羊丘の戦いで登場した紀彗(きすい)は趙国の将軍であり、離眼(りがん)城の城主でもあります。彼は城主としての務めを優先していたため、武功をあげる機会には恵まれておらず国外での知名度はいまいち。とはいえ、知勇兼備の名将として趙では知られていたようです。 名将であると同時に、彼は民思いの名君として有名でした。民はもちろん、仲間を大切にしていたため、配下の者たちからは厚い信頼を寄せられている人物です。
紀彗は死亡した?黒羊丘の戦いで一体何があったのか
紀彗はまだ生きている
紀彗は死亡していません。黒羊丘の戦いでは桓騎(かんき)の戦略によって敗北したものの生存。離眼城を離れ、灰城へと逃れています。敗走したこと、彼の軍の者たちが多数戦死したことから、紀彗も死亡したという誤った噂が流れたようです。 後日、秦の鄴攻めの際には、朱海平原での趙軍右翼の指揮を李牧(りぼく)から任されていました。
仲間思いが裏目に?黒羊丘の戦い敗北の理由
秦の総大将を務めた桓騎は、黒羊一帯の集落の村人を虐殺。その死体をアーチにして紀彗に送りつけるという非道な行いをしました。これは後述する紀彗の過去のトラウマを刺激するものであると同時に、撤退しなければ離眼の民も同じように虐殺されるという脅迫です。 過去の出来事から離眼の民を見捨てることはできず、紀彗は黒羊から撤退。さらに離眼城も捨てて、民とともに灰城へと敗走することになったのです。
紀彗が仲間を大切にするのはなぜ?父・紀昌(きしょう)を亡くした「離眼の悲劇」

残酷な事件「離眼の悲劇」とは?
離眼城の城主が紀彗の父・紀昌(きしょう)だった頃、離眼は一帯の覇権を巡り、ながらく暗何城と戦争状態でした。紀彗が20歳を過ぎた頃、彼が暗何城主・唐寒を討ち取り離眼は勝利します。 ところが紀彗不在の間に、唐寒の息子が離眼を占拠し城民たちを人質にしたのです。紀昌は人質を助けるため投降し、紀彗の目前で火刑が執行されました。
大切な者たちを守ると誓った紀彗の覚悟
紀昌は人質交換に応じる際、「武将である前に離眼城の城主であるとともに、投降に同行する側近の兵もまた離眼で生きる大人達である」と紀彗に言葉を遺します。 さらに紀昌は火に包まれながら「離眼の子らを守り抜け、頼んだぞ倅よ」と息子に遺言を伝えました。紀彗はこれを血の涙を流しながら聞き届け、「必ず」と誓いを立てます。 父の非業な死は紀彗の人生観に大きな影響を与え、黒羊でのあの選択へと繋がったのです。
戦いの根本にあるのは仲間を守るという使命
紀彗はこの出来事から8年後、城の復興と暗何城の制圧を完了させます。それから黒羊の戦いまで彼が城を離れることはありませんでした。黒羊の戦いで敗戦という選択をしたのも、すべては自分の民や仲間を守るため。 彼の行動理念の根本には、仲間や民を助けるという思いが第一にあるのです。これ以降、紀彗が戦いに参加するようになったのも、戦って勝たねば秦国によってさらに故郷や民が失われてしまうと考えたのでしょう。
紀彗は無能?強みと弱みは表裏一体!
情に厚いのは不利?舞台は厳しい戦の場
父の遺志を継いだ、民を思う名君である紀彗。人としては素晴らしいのですが、その仲間思いなところが黒羊丘の戦いでの敗因を作ってしまいました。戦国乱世で勝ち続けることを考えると、非情になりきれない武将というのはどうしても甘い人物に見えてしまいます。 情の厚さが敗北を招いてしまったため、読者からの厳しい評価に繋がっているようです。
強みはやはりチームワーク?紀彗の両腕は馬呈(ばてい)と劉冬(りゅうとう)!

紀彗には幼馴染である馬呈(ばてい)と劉冬(りゅうとう)という頼れる仲間がいました。馬呈は紀彗軍きっての猛将で、劉冬は紀彗軍随一の智将です。知勇兼ね備えた紀彗を、さらにこの2人が両翼として支えていました。 幼馴染ということもあって、お互いに深い信頼関係で結ばれています。その抜群のチームワークで秦国軍を相手取りました。 馬呈は生存しているものの、劉冬は黒羊にて羌瘣(きょうかい)に敗れ戦死しています。
史実に紀彗は存在しない?『キングダム』オリジナルキャラクター!
紀彗は『キングダム』オリジナルキャラクターで、史実には登場しない人物です。黒羊丘の戦いや離眼城も架空のもの。関連する紀昌や馬呈、劉冬もオリジナル設定です。 黒羊丘の戦いも架空のものではありますが、信と桓騎という底辺から大将軍を目指した2人の対比を描くうえで大きな意味を持つ戦いに位置づけられています。
【予想】紀彗は今後死亡する!?
秦国の将軍によって敵将として討たれる、劉冬の敵討ちで飛信隊に挑んで敗れる、といった展開が妥当でしょうか。将軍として戦死する可能性は高そう。 一方で、大敗を喫するも紀彗にお咎めがなかったのは、それだけ彼が名君として国民に愛されていたからだと考えられます。秦としても無用に趙の国民感情を煽りたくはないはず。離眼の民の感情を抑える目的で、趙攻略後に秦に重用される未来もあるかもしれません。
【アニメ】紀彗の声優は石井康嗣!原作読者からは厳しい声も?
紀彗をアニメで演じているのは、響く低音が持ち味の石井康嗣(いしいこうじ)です。回想シーンの青年時代の声は置鮎龍太郎(おきあゆりゅうたろう)が担当しました。 あえて回想で別声優を起用したことで、声のギャップに違和感を感じてしまった視聴者もいたようですが、どちらも大ベテラン。さすがの演技で紀彗の生い立ちに深みをもたらしていました。
『キングダム』紀彗の原動力は仲間の存在!今後の展開にも期待
作中でも重要な戦いとなる黒羊丘の戦いにて登場した紀彗について紹介しました。漫画オリジナルキャラですが、今後の趙との戦いにおいて重要人物になるかもしれません。紀彗がどんな運命をたどるのか、今後の展開を待ちましょう!