『キングダム』黒羊丘の戦いのあらすじ・ネタバレ!史実との関連や何巻から何話までかを解説

アニメ新シーズンや実写新作の情報が続々と発表され、注目度が改めて上昇している漫画『キングダム』。 この記事ではそんな本作のなかでも特に人気が高いエピソード「黒羊丘(こくようきゅう)の戦い」について徹底解説!戦いの流れはもちろん、史実との比較や漫画・アニメのどこで描かれたのかなど、気になるポイントをまとめて紹介していきます。 ※この記事は『キングダム』の重要なネタバレを含みます。 ※ciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。
『キングダム』黒羊丘の戦いは何巻の何話?
本作の大きな山場となる「黒羊丘(こくようきゅう)の戦い」。原作漫画では41巻441話から45巻484話まで、単行本約5冊分をかけて描かれています。アニメ版ではシーズン5が該当。こちらの1~13話、1クールまるまる使ってこの戦いを映像化しました。 このエピソードには大人気キャラ・桓騎(かんき)の活躍が描かれており、ファンからも高く評価されています。
2025年10月からのアニメ6期は「黒羊丘の戦い」の続きから
2025年10月4日からスタート予定となっているアニメ版『キングダム』第6期。前シーズンで「黒羊丘の戦い」に終止符が打たれたため、6期ではその続きとなる「鄴(ぎょう)攻略戦」が描かれると思われます。こちらは46巻から59巻にわたり繰り広げられた長編エピソード。 6期だけで終わらせることは難しいと思われるため、7期も含めて「鄴攻略戦」を描き切るのではないでしょうか。
【ネタバレ】黒羊丘の戦いのあらすじ
5つの丘を占拠せよ!「黒羊丘の戦い」開戦
中華統一のため趙への侵攻を開始した秦。信をはじめとする飛信隊は、桓騎軍と共に黒羊丘をめぐる戦いに参戦します。この地には5つの丘があり、それらを占拠するのが勝利の条件。彼らは早速進軍を開始しますが、敵の急襲を受けて出鼻をくじかれてしまいました。 飛信隊は何とか挽回しようと2日目の戦いに挑み、少しずつ形勢を優位に変えていきます。その一方、桓騎軍は趙の名将・紀彗(きすい)の登場により、苦戦を強いられてしまうのでした。
全て計画通り?桓騎が戦場をかき乱す
戦いは3日目に突入し、優勢になっていた飛信隊は桓騎軍が有利になるよう、中央にある丘へ向け戦力の大半を注ぎ込みます。それに対応しようと、紀彗は防衛陣を展開。このまま激戦の幕が上がるか……と思いきや、なんと桓騎は全く動かず。意図の読めない奇行に走ったのです。 明くる日、これまで微動だにしなかった桓騎がついに行動を開始します。それにより戦場は大きく乱され、信はその隙に敵側の総大将・慶舎(けいしゃ)を討ち取ることに成功。これにより趙は窮地に立たされますが、紀彗たちは諦めきれず戦いの継続を選択するのでした。
ついに決着!黒羊丘はどちらのものに
5日目、桓騎軍が再び予想外の行動に出ます。なんと彼らは周辺の集落で虐殺・強奪など、悪行の限りを尽くしたのです。それを知った信たちは激怒しますが、桓騎はあくまでも「勝利のためにおこなっている」と主張します。 彼は殺した人々の死体で醜悪なオブジェを作り、紀彗たちに対し「これ以上の惨劇をお前らの城で起こす」と脅迫。これに動揺した紀彗は城に戻ることを選択し、結果として丘にいる軍が手薄に。その隙をついて飛信隊たちが中央にある丘を奪取し、秦が勝利を掴んだのでした。 桓騎の蛮行はこの圧倒的勝利のための布石、趙軍を混乱させる会心の一手だったのです。
【史実】黒羊丘の戦いは存在した?
「黒羊丘」という地名は存在しない
結論から言うと、「黒羊丘の戦い」は史実にありません。そもそもかつての中国には「黒羊丘」という地名すら存在しないのです。複数の丘があるとされるこの地域は『キングダム』のオリジナル、作者が生み出した架空の場所と見て間違いないでしょう。 この戦いが本編に組み込まれた理由は明かされていませんが、これには桓騎の存在が強く影響していると思われます。史実における桓騎軍は活動時期が短く、参加した戦もそれほど多くありません。 黒羊丘の戦いはそんな彼らに見せ場を与えるため、読者に桓騎を強く印象付けるために追加されたものと思われます。
秦が趙に攻め込んだのは事実
「黒羊丘の戦い」は本作のオリジナルとなっていますが、秦と趙の戦い自体は実際にあったものです。史実を確認してみると、秦は趙の軍事拠点となる「晋陽(しんよう)」をはじめ、重要箇所を次々に制圧。領土の大部分を支配することに成功しています。 さらに、秦は桓騎・王翦(おうせん)・楊端和(ようたんわ)の最強連合軍で攻め込み、鄴(ぎょう)や周辺の城を落としました。『キングダム』では強敵として描かれている趙ですが、史実だと秦が圧倒的。途轍もない強さで侵攻を続けていたことがわかります。
桓騎の10万人の斬首・李牧との戦闘
「黒羊丘の戦い」で住民の虐殺、その死体を使ったオブジェ制作など、とんでもない行動に出た桓騎軍。その残虐性は史実にも残っています。なんと彼らは単独で趙の平陽(へいよう)などを落とし、そこで10万人の斬首をおこなったというのです。 桓騎はそのまま周辺地域にも攻め込みますが、そののち趙の名将・李牧(りぼく)と対決することに。『キングダム』内でもトップクラスの策略家2人が激戦を繰り広げることになったのです。
桓騎が大活躍する「黒羊丘の戦い」!アニメ6期の前に復習を
桓騎が途轍もない強さを見せつける「黒羊丘の戦い」。こちらの予想を裏切る彼らの戦い方はもちろん、このエピソードには飛信隊内部の対立や仲間の絆など、見どころが盛り沢山です。 2025年10月から開始するアニメ第6期には、この戦いの終結後が描かれるはず。アニメの新シーズンがスタートする前に、漫画やアニメで「黒羊丘の戦い」を復習してみてはいかがでしょうか!