2017年7月6日更新

『ベター・コール・ソウル』を観るべき10の理由

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ベター・コール・ソウル

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『ベター・コール・ソウル』ってどんな話??

本作はアメリカのTVドラマシリーズ『ブレイキング・バッド』に登場する弁護士ソウル・グッドマンが主人公のスピンオフドラマです。 ストーリーは、『ブレイキング・バッド』の6年前にあたる2002年、ソウル・グッドマンは本名のジミー・マッギルを名乗る貧乏弁護士で、一方彼の兄チャックは大きな弁護士事務所を経営する優秀な人物。 しかしチャックは病気を患ってひきこもりの生活を送っているため、ジミーが必死に二人の生活を支えるというもの。 全10エピソードからなるシーズン1は2015年2月8日からAMCで放送されると、そのクオリティの高さとユーモアなストーリーが話題に。そしてシーズン2(全13話)の放送が2016年から開始されます。 日本ではシーズン1が2015年9月2日からNetflixで配信されており、本作の認知度は着実に上がってきています。そこで本作を観るべき理由を今からご紹介したいと思います!

1.新たなキャラクターが登場

第一話の『駆け出し』では、双子のスケートボーダーの当たり屋ラースとキャルに危うく金銭を要求されそうになるジミーが「カモにする相手を間違えたな」とばかりに自己防衛に成功する様が描かれています。 クライアントが取れず貧乏な生活を送るジミーは、後のこの双子の当たり屋に仕事を依頼することに...。 この双子をはじめ、ジミーの兄チャックやトゥコ(『ブレイキング・バッド』に登場したギャング)の手下であるナチョといった新キャラが登場するのも見どころのひとつです!

2.ギリガンの世界が再び見れる!

スピンオフや続編は前作と比較されがちで、そのストーリーの内容は新しいものでなければなりません。 例えばマーベルコミックが原作の映画やドラマは、作品は違ってもストーリーやキャラクターがリンクしていたり、クロスオーバーしていることが多く、ファンが熱狂するのも無理はありません。 『ベター・コール・ソウル』は『ブレイキング・バッド』の特別篇というものではなく、ジミーが後にソウルとなる彼の物語なので、『ブレイキング・バッド』の主人公であるウォルター・ホワイトがストーリーの核ではないのです。 しかし『ベター・コール・ソウル』でも、『ブレイキング・バッド』の発案者であるヴィンス・ギリガンの世界を堪能することができるので、ドキドキの展開が期待されます!

3.裁判所でのシーンが多い!?

本作は弁護士であるジミーの物語ですが決して訴訟ドラマではありません...しかし本職は弁護士なので法廷シーンは必須であり、ソウルファンは彼の活躍を見たいはず。 そんなジミーの日々はというと、高額な裁判費用を要する冷淡な相手と争ったり、完全に有罪であろう被告人の弁護を務めたりと、お金にならない仕事ばかり...。なぜジミーが貧乏で仕事を欲しているかが理解できます。 またこの法廷シーンでは、ジミーのエンタテイメント("ああ言えばこう言う"口達者)というべき弁護士としてのスキルが見れるのも見どころのひとつです。

4.『ブレイキング・バッド』のマイクも登場します!

本作は新キャラ以外にも『ブレイキング・バッド』でおなじみのキャラクターも登場しており、そのなかの一人がジョナサン・バンクス演じるマイク・エルマントラウトです。 マイクと言えば、諜報活動、証拠隠滅、殺人までも請け負う私立探偵で、裏稼業にもどっぷり足を突っ込んでいる、常に冷静沈着な男ですが、今回のスピンオフではジミーが使用している駐車場の料金所で地味に働く姿が描かれています。 マイクは元警官で息子も警官だったのですが、ある事件に息子が巻き込まれ、その事件がキッカケでマイクは裏稼業に足を入れることになり、弁護士としてジミーを指名したことにより奇妙な利害関係を築いていきます。

5.トゥコもゲスト出演してます!

『ブレイキング・バッド』に登場するドラッグ・ディーラーのトゥコ・サラマンカのファンの皆さん!なんとトゥコもエピソード1でゲスト出演しています! 気になるトゥコのシーンはというと、詐欺まがいギリギリの手口で弁護士業を営むジミーが、トゥコの祖母を騙して金を稼ごうとした際に、祖母の家に居たトゥコに見つかり、ジミーが絶体絶命のピンチに陥るというもの。 派手なシャツを着て恐ろしいほど暴力的だけどなぜか憎めないトゥコは昔から健在でした!

6.期待を裏切らないヤバイシーンもある!?

『ブレイキング・バッド』は心臓が止まりそうなほど衝撃的で、胃がムカムカしそうな過激なシーンが含まれていることでも有名ですが、『ベター・コール・ソウル』もどうやらこの伝統を継承しているようです。 例えば、ジミーが弁護した3人の10代の少年たちは、死体の頭(切れてる)にオーラルセックスをさせ、その様子をビデオで撮影していたり(結果ソウルは敗訴)、双子の当たり屋がジミーの車にぶつかるシーンは、人間大砲と表現してもおかしくない衝撃度100%! また、トゥコが祖母をだまそうとしたジミーと双子を砂漠へと連れて行き、ジミーの指を切ろうとする場面は思わず目を背けたくなるようなシーンになっています。

7.冒頭シーンが意味するもの

約6分間のシーズン1の冒頭シーンでは『ブレイキング・バッド』のその後のソウルの姿が描かれているのですが、ショッピングモール内にある「シナボン」の店長として身を隠しながら働いているという、少しショッキングな内容になっています。 家に帰って一人、ボサボサ頭で酒を浴びるほど飲みながら、VHSのビデオテープを再生します。 画面を見つめる先には自身が過去に出演していた「ソウルに電話しよう」のTVコマーシャルで、かつての自分を悲しそうに見つめています。 ソウルの運命は冒頭シーンで分かってしまうわけですが、プロデューサーのギリガンは、「最後には大どんでん返しがあるかもしれない」と示唆しており、「核戦争や疫病が起きようが、ソウルは人々が目指す日の当たる場所へと向かうだろう」と述べています。 もしかするとギリガンが示唆するように、ソウルは再復活を遂げるのかもしれません。

8.リスクを伴うかもしれない

5年間アメリカで放送され、狂気とも言える圧倒的ドラマとして君臨した『ブレイキング・バッド』。 ラストにあたるシーズン5は、観客に目が飛び出るほどの衝撃度を与え、大成功を収めました。 しかし、過去の成功は時にアダとなり、前の栄光を抱えたまま再びセットに戻ってくるのはリスクを伴うものでもあります。 そのため、ギリガンをはじめとする製作スタッフや脚本家にとって『ベター・コール・ソウル』の製作は非常に大きなギャンブルだったと言えます。

9.ソウル役ボブ・オデンカークの演技力

ソウルと言えば、ズル賢くて偉そうな態度を取って言葉巧みに人を操る弁達者ですが、小心者の一面もある憎めないキャラクターです。 彼から発せられる膨大なセリフ(しかも早口)や喜怒哀楽の激しいリアクションを見て、視聴者は少し疲れてしまうかもしれません。 そんな主人公ソウルを演じるボブ・オデンカークは、俳優以外にコメディアン/放送作家/脚本家/映画監督というマルチな才能を兼ね備えた人物! 本作ではありえない量のセリフを早口かつスムーズに披露しないといけないわけですが、これはボブの妙技と言えるかもしれません。

10.みんなジミーを好きになっちゃう!?

ジミーのすごいところは脳で考えながら同時に話すことができる能力です。 また、抜群の交渉力と同時に優れた想像力を駆使して、人々の記憶に残るような侮辱ワードを連発する才能もあります。 しかし、自分の命を危険に冒して双子の当たり屋を助けたり、兄チャックの面倒を見たりと、良心と思いやりのある優しい一面もあります。 ジミーは貪欲な気持ちでただお金が欲しいのではなく、人生は報われるべきだという考えがあります。 ジミー役のボブは
「彼のキャラクターが変わっているのは、ダークな部分というより過去の経験から形成されたもの。"皮肉者"と呼ばれる人は世の中にたくさんいるけど、彼らは自分の感情を傷つけられた、現実を受け入れられない夢想家なんだよ」
と語っています。 本当のジミーの正体を見つけ出すまでに時間がかかりそうですが、ギリガンはこのキャラクターを"黄金の心を持った悪党"と呼んでおり、「極悪非道というよりかは弱い部分を持った奴」だと定義しています。