2017年7月6日更新
北村一輝、ゲイからローマ人、殺人鬼まで演じる役作りのすごすぎるエピソードまでまとめ10選
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1:海賊に憧れて商船高専に入学
北村一輝(きたむら かずき)は、1969年7月17日生まれ大阪府出身の日本の俳優です。本名は北村康(きたむら やすし)でフロム・ファーストプロダクションに所属しています。
1991年映画『雪のコンチェルト』に出演し、ドラマや映画など出演作はこれまで200本にも及び、主演や助演、変態役や悪役、正義のヒーローなど様々な役柄に挑戦しています。
映画好きだった母や兄がよく映画館に連れて行ってくれていた少年時代。『スター・ウォーズ』、『インディー・ジョーンズ』、『ジョーズ』、『スーパーマン』などを観て彼らのようにかっこよくなりたいと思うようになったそうです。
ですが、ただただ正義の味方というよりも、例えば『スター・ウォーズ』のハン・ソロのようにアウトローな魅力のある役に憧れを持っていたといい、それは『海の征服者』という洋画を観て、海賊に憧れを抱くようにったことからもよくわかりますね。
憧れの海賊になりたいという気持ちとは別に北村には「船に乗って世界中を旅したい」という思いもあり、船の学校に入学したといいます。子供の頃からもっと広い目で世の中を見て感じたいと思っていたからだとか。
結局卒業することなく3年で中退してしまいますがこの世界を旅したいという思いはのちの人生に活きてくることになります。その後19歳で上京。
「役の上ならどのような人間にもなれる。海賊にもなれる」と考え、もう一つの憧れであった役者の道に進んでいく事になります。
2:無名時代は4年間海外で放浪生活していたことも
東京に行けばすぐに事務所に入れてもらえると勝手に思って上京してきたが、住み込みバイトをしつつ芸能事務所の面接を受けるも鳴かず飛ばず。
焦りながらもエキストラのオーディションを一から受け続ける日々。ようやく事務所に所属できたのはそれから10年後。その内の4年間は実は一度挫折し俳優業を「廃業」していたのです。
・オーストラリア
・東南アジア
・南アフリカ共和国
などという国々を回りおよそ4年間にも渡る放浪生活をしていたといいます。子供の頃から思っていた世の中を自分の目で見て色々感じたいという思いをここで実行しているわけですね。
しかし後にこの放浪生活が小林政広監督作に出演するきっかけにもなるのです。
小林政広は日本の監督・脚本家。カンヌ映画祭やロカルノ映画祭などでも高い評価を受けるなど日本国内だけでなく海外での評価も高い監督です。
小林との出会いは新宿三丁目の映画関係者が多く訪れる居酒屋で、当時厨房でアルバイトしていた北村は小林の脚本作や色々な話をする中でお互い海外生活の経験があることで意気投合したといいます。
『LUNATIC』に去勢された男役で出演したのをはじめ、『CLOSING TIME』ではゲイのホームレスを演じ、その後も様々な役どころを演じ、2013年公開『日本の悲劇』では仲代達也演じる父親による息子である自分の為の狂気じみた自殺行為に激しく反発する息子役を熱演しています。
3:『鬼火』演じたゲイバーのママ役の役作りがすごい
本名である北村康として役者活動していた1997年に公開された望月六郎監督の映画『鬼火』にて、主人公の原田芳雄演じる殺し屋の国広に想いを寄せるゲイの坂田を切なく演じています。
出会いは刑務所の中。先に出所した坂田は後に出所し行く当てのない国広を自分の家に居候させるが、国広と国広の女・麻子が原因でとある事件に巻き込まれていってしまう、というストーリー。
北村の本作での本物かと見紛うほどのゲイらしい立ち居振る舞いに、彼の徹底した役作りの凄さを感じることが出来るでしょう。
ゲイバーのママ役を演じるにあたって、ゲイの集まるスポットとして有名な新宿二丁目にて本場のゲイの実態を把握しようと来る日も来る日も通っていたといいます。
その際ゲイバーに入るお金がなかったため、店の通りに立ち客に声をかけてもらって一緒に入店したというのです。ゲイの事を教えてくれと言うと、ゲイの方々から「やってみないとわからない」と様々な誘いを受けたこともあったそうです。
4:役作りのためなら歯を抜くこともいとわない
1998年に公開された映画『JOKER疫病神』のワンシーンにチンピラ役で出演することとなった北村一輝。撮影前に徹底した役作りの為に見える部分すべて、数にして11本ほどを抜いたり削ったりしてみせたとか。
当然抜いた歯はすべて差し歯になりました。2010年2月19日放送のトップランナーで北村は「まあ、髪の毛切るみたいなことですよね」と何でもない事のように言ってのけているのですから驚くべき役者魂です。
5:ドラマ『あなたの隣に誰かいる』では不死身の殺人鬼を怪演
2003年に放送された実話を元にしたオリジナルストーリーのホラーサスペンスドラマ。2004年に亡くなったいかりや長介の最後の出演作でもあります。
物語の主人公は松本欧太郎(ユースケ・サンタマリア)・梓(夏川結衣)夫妻。父の残した一軒家に引っ越し後次々と身の回りで不可解な事が起こります。北村は松本の妻・梓の昔の浮気相手の久遠駿介にそっくりな隣人の男・澤村数馬を演じています。
梓を必要に追い回す澤村はただの人間ではなくその正体は物語の中にも出てくる「蟲姫物語」に登場する何度殺されても死なない不死身の虫でこれまで多くの人を殺してきた連続殺人犯という難しい役どころを演じ、見る者を戦慄の恐怖へと誘いトラウマにまでなるほど強烈なインパクトを与えました。
「蟲姫物語」とは?
愛する姫の為に蟲に巣食われる男の歪んだ愛の物語です。姫を失った男は、成人した己の娘に手をかけ子供を作りますが、男の本当にほしい愛は手に入りません。
姫の呪いにより死ぬことも年をとることもない命を持つ男は、己の娘を愛しその間に子が出来れば今度はその子供を愛し、娘を殺す。これを何百年と繰り返してきました。そうすることで男は姫との永遠の愛を手に入れようとしたのです。
6:『夜王〜YAOH〜』ではカリスマホスト役で女性人気を獲得
同名のマンガが原作のこのドラマは、2005年5月11日にTBSの水曜夜9時からの水曜プレミアで単発ドラマとして放送され、その後2006年1月13日より金曜ドラマ枠にてワンクールで放送された連続ドラマ。その中で北村はホストクラブロミオで圧倒的な美貌とカリスマ性を持つNo.1ホスト、上条聖也を演じています。
松岡昌宏(TOKIO)演じる主人公・的場遼介とのNo.1対決は毎週目が離せないハラハラドキドキの熱い場面でした。もう一つの熱い場面といえば、歌舞伎町四天王と呼ばれる、「ロミオの聖也(北村一輝)」「ブルーナイトの赤城達也(保坂尚希)」「ダンディークラブの沢村慎吾(岡田浩暉)」「ドンファンの一之瀬優(金子昇)」が歌舞伎町の中心で一堂に会する場面に心躍らせた人は多かったのではないでしょうか。
その4人の中でも、特に独特の雰囲気を纏い内からあふれる高貴さと野心を漂わせていた聖也。その絶妙な塩梅がなんともいえない色気を醸し出しており、このドラマで北村一輝のファンになったという声も多く、聖也が出てくるだけで画面を通して当時の世の女性たちの心を潤すまさに夜王そのものでした。
7:『キル・ビル』に出演していた
千葉真一や栗山千明が出演しているのでお馴染みの、クエンティン・タランティーノ監督作『キル・ビル』ですが、北村がこの映画に出演するきっかけは来日中だったタランティーノ監督が泊まっていたホテルへの突撃アポなし訪問での出演要請だとか。
その結果役が決定し、青葉屋でのあの名台詞「ヤッチマイナー」でお馴染みのルーシー・リュー演じるオーレン石井がユマ・サーマン演じるブライドと対峙する場面で、オーレン石井の配下のクレイジー88として総動員で迎え撃つ役で田中要次らと共に出演しています。
黒いカトーマスクと黒いスーツ・黒のネクタイと、黒ずくめの衣装。しかしブライドの圧倒的な剣技を前にあっという間に敗れ散ってしまいます。
他にもオーレンがトップを務める東京を支配するヤクザの組長会のメンバー、小路親分役としてもちょこっと出演しています。
8:実は息子がいた!
実は離婚歴がある独身の北村一輝ですが、2016年現在、北村将清という22歳になる息子がいます。
父と同じく俳優の道に進みました。2010年に放送されたドラマ『ヤンキー君とメガネちゃん』や、2011年に公開された映画『忍たま乱太郎』等に出演しています。
気になる今後の活動ですが現在はどこの事務所にも所属していなく俳優業は休業しているとのことですが、親子でいつか共演するのを見れる日が楽しみです。
9:上戸彩と共演が多い
『ひと夏のパパへ』
2003年放送のTBSの連続ドラマ。母を病気で亡くした主人公のまりも(上戸彩)は母の遺言状により今まで知らされていなかった父親の存在を知り、不安と期待の中初めて父親と対面するといった内容。
自称私立探偵だというまりもの父親・桐島 薪平(北村一輝)のだらしなさに幻滅し反発するまりもですが、薪平とともに難事件を解決する内に少しずつきずなを深めるようになっていくという、ハートウォーミングなドラマです。
『ホカベン』
2008年放送の日本テレビの連続ドラマ。新人弁護士の堂本灯(上戸彩)は司法修習過程を終了後法律事務所「エムザ」へ入所し、配属された先のプロボノセクションで、セクションリーダーである教育係の杉崎(北村一輝)と出会います。
しかし堂本は依頼の相談を受ける中で杉崎と法律に対する考え方で対立することになります。正義とは何か-堂本の「法律は弱者を守ってくれる」杉崎の「弱者を守らないどころか殺せる武器」-それでもただ必死に弱者救済を夢見る最弱女弁護士のリアルな戦いと成長を描くヒューマンドラマです。
『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』
2014年放送のフジテレビの連続ドラマ。フランスのカトリーヌ・ドヌーブ主演映画『昼顔』のオマージュとされる本作は、淑女のような顔をしているその影で夫がいない平日昼間に不倫をする主婦達の禁断の物語。平凡な主婦である主人公の紗和は、勤め先のスーパーの駐車場で利佳子という美しい主婦と知り合います。
彼女は裕福で幸せな家庭がありながら遊び感覚で不倫を繰り返していました。彼女が不倫に使用していた車が車上荒らしに合い、そのアリバイ作りに協力したことから彼女と知り会い交流を深めることになります。
そして紗和は彼女から、車上荒らしの高校生の担任である北野裕一郎を紹介される。お互いの孤独と寂しさに次第に惹かれ合う二人。そして訪れる別れ。
北村は美しい主婦の利佳子が本気になった不倫相手の加藤修という雑誌挿絵画家の役を演じています。
『テルマエ・ロマエ』シリーズ
2012年に第一作が、2014年に第二作がそれぞれ全国東宝系で公開。古代ローマ時代の浴場と現代の風呂をテーマにしたヤマザキマリ原作のコメディ映画です。
上戸彩は漫画家志望の派遣社員山越真実を演じており、阿部寛演じる主人公のルシウスが古代ローマから現代日本へタイムスリップする度に彼と接触し彼を助ける内に徐々に惹かれるようになります。
北村はローマ国の次期皇帝候補であるケイオニウスを演じています。シリーズ2作目では兄のジェイオニオスとの一人二役を演じています。
『あずみ』シリーズ
シリーズ1と2がそれぞれ2003年・2005年に全国東宝系で公開。2006年にはアメリカでも公開されています。全ては泰平の世の為-江戸時代の初期、内乱の芽を摘む暗殺集団の一人として育てられた少女あずみ(上戸彩)の苦悩と戦いを描く物語です。
北村は側近をして仕えていた主君・加藤清正をあずみに討たれ、主君の仇を討とうとあずみを付け狙う井上勘兵衛役を演じています。
これらは上戸彩と共演したドラマや映画です。何か理由でもあるのかというくらい何度も
共演していますね。
10:主演も務めた『猫侍』では猫愛が炸裂
『猫侍』は、2013年10月に放送が開始された北村一輝主演のほっこり時代劇ドラマです。
かつて「まだら鬼」と恐れられた凄腕の剣術士・久太郎(北村一輝)は、江戸の奉公先をクビになり浪人として毎日を過ごしていました。そんなある日、「猫を討ち取れ」という依頼を多額の報酬で受けることになります。しかし、いざその猫・玉之丞の可愛い姿と澄んだ瞳を目の当たりにした久太郎は、結局討ち取ることができず、依頼主には殺したことにして玉乃丞と生活を始めるのでした。
放送開始から話題となったこのドラマは、2014年には劇場版が、そして2015年4月にはドラマのシーズン2が放送され、9月には劇場版第2弾が公開されるという人気ぶり。
劇場版第2弾の『猫侍 南の島へ行く』では原案と脚本にも北村一輝が名を連ねています。
玉乃丞は3匹の白猫がシーンに合わせて演じていますが、『猫侍 南の島へ行く』ではほぼ全てのシーンを3匹のうちの1匹、あなごが演じています。
北村一輝はそのあなごについて、同作のインタビューでは「あなごとの撮影で不安は一切ない、むしろ寝られているかな、寒くないかなと心配していた」とも語っています。あなごが気持ちよさそうに寝ている姿が好きで、見ていると幸せな気持ちになるんだとか。「別に僕はいいから、あなごが倍くらい写っていればいいのに」とも思ったそうです。
北村一輝の猫への愛が伝わってきますね。
数々のエピソードや人柄、何よりも役者にかける熱意は一人の役者として本当に素晴らしいですね。北村一輝の今後の役者活動がますます楽しみです。