2025年1月7日更新

【ネタバレ】映画『ハリー・ポッターと謎のプリンス』を解説!スネイプの正体・すべての真相とは?

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ハリー・ポッターと謎のプリンス
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ハリーポッターシリーズ第6作目の『ハリー・ポッターと謎のプリンス』。完結編を間近に控え、ヴォルデモート、ドラコ、スネイプ、そしてハリー自身……主要キャラの秘密が明かされていくストーリーに、緊張感が高まります。 前作『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』でヴォルデモート卿の復活が確実なものとなりましたが、本作ではその脅威は現実の世界にまで拡大。物語は結末に向けて大きく動き出します。 本記事では『ハリー・ポッターと謎のプリンス』のネタバレを含むストーリーの解説や、重要な伏線などを紹介していきます。

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『ハリーポッターと謎のプリンス』のあらすじ

公開年 2009年
監督 デイビッド・イェーツ

ヴォルデモート卿の脅威が魔法界やマグルの世界にまで及び、ホグワーツの中も決して安全では無いことを悟るハリー。ダンブルドアに伴われてロン・ウィーズリーの実家に向かう途中、彼のかつての同僚であるホラス・スラグホーンに面会し、もう一度ホグワーツの教壇に立つように説得します。 これ以降、ダンブルドアはハリーに対して個人授業を行うことに専念し、来るべき決戦への準備を整えていきます。 ハリーは図書館で手にした『半純血のプリンス』の研究、そしてダンブルドアの個人授業によって、急速に実力を付けます。 さらに、分霊箱のありかと、ヴォルデモートの過去に迫り、ヴォルデモートを完全に倒すためには7つの分霊箱すべてを破壊しなければならないという結論に至ります。 ダンブルドアとともに分霊箱の一つを探し当てるも、罠によってダンブルドアは衰弱。ホグワーツに帰還した2人は、死喰い人によって交戦状態になっていることを目の当たりにし、戦いに挑みますが……。

【ネタバレ】「謎のプリンス」結末までのあらすじ

「謎のプリンス」のおかげで魔法薬学の天才に

新学期が始まり、闇の防衛術担当になったスネイプに代わり、魔法薬学の教師としてやってきたスラグホーンの授業を取ることになったハリー。そこで複数の書き込みがある古い教科書を見つけます。 半純血のプリンスと名乗る何者かのメモ通りに薬を調合したハリーは、なんとクラス1位の成績を獲得。ご褒美にフェリックス・フェリシスという幸運の液体をもらいました。 優秀な生徒としてスラグホーンに気に入られたハリーは、ダンブルドアから「スラグホーンからトム・リドルに関する記憶を聞き出せ」という指示を受けます。しかしスラグホーンは記憶を改ざんしていて、真実を得ることはできませんでした。 そんな中、ドラコが不審な動きをし始めます。ハリーは最近ホグワーツで起こった呪いのネックレスの事件にドラコが関わっていると考え、監視をすることに。 その結果、ドラコがヴォルデモートの命令で動いていることや、スネイプがドラコの母と破れぬ誓いを立て彼を守っていることを知るのでした。

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分霊箱と消えた記憶の真相

スラグホーンがダンブルドアに贈ろうとしていた酒を飲み、ロンが失神するという事件が起こります。「呪いのネックレス」に引き続き、ダンブルドアが狙われていると確信したハリーは、ドラコを問い詰めることに。 ドラコから攻撃を受け、対抗してプリンスの教科書に書かれていた呪文を使用したところ、大怪我を負わせてしまいます。ハリーは責任を感じ、教科書を手放すことにしました。 打つ手がなくなったハリーは、幸運の液体を使おうと決意します。そして体が赴くがままにハグリッドのもとを訪ね、偶然出会ったスラグホーンから本当のトム・リドルに関する記憶を聞き出すことに成功したのです。 記憶の中でスラグホーンは、トムに分霊箱の作り方を教えていました。分霊箱とは殺人を犯すことで魂が引き裂かれるという現象を利用し、魂の一部を別の物体に移すという闇魔法。 この記憶からヴォルデモートが7つの分霊箱を作り上げ、彼を倒すためには全てを破壊する必要があることが判明します。

分霊箱の破壊へ向かうハリーとダンブルドア

ダンブルドアが見つけ出した分霊箱を破壊するため、彼と共にとある島へと出向いたハリー。地底湖の中心に隠されていたその分霊箱は、物体が沈んでいる液体を全て飲み干さなければ取り出せない仕掛けになっていました。 しかしこの液体はヴォルデモートが作り出した毒薬で、ダンブルドアは耐え難い苦しみを味わうことになります。ハリーの力を借りながらダンブルドアは何とか液体を飲み干し、分霊箱の1つであるロケットを手にするのでした。 その後、命からがらヴォルデモートの罠から抜け出し、ハリーたちはホグワーツへと戻ってきます。ちょうどその頃ホグワーツでは、ドラコの手引きによってデスイーターが校内へ侵入していました。

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【結末】衝撃的すぎるダンブルドアの死

天文台の塔でドラコを始めとするデスイーターたちに追い詰められてしまったダンブルドア。ドラコがヴォルデモートの命令に従いダンブルドアを殺害しようとするも、怖気づいてしまい、代わりにスネイプが前へと出ます。 そしてダンブルドアが「セブルス、頼む」と言った瞬間、スネイプは彼に向って死の呪いを放ったのです。 物陰に隠れて見ていたハリーは、スネイプを追いかけプリンスの術で攻撃を仕掛けました。しかしいとも簡単に弾き返されてしまい、半純血のプリンスの正体がスネイプだったことを知ります。 結局スネイプたちはそのまま逃亡し、ホグワーツに残された教師や生徒は一同にダンブルドアの死を悼むのでした。 その後ハリーは分霊箱のロケットに、1枚の紙が入っていることに気が付きます。そこにはR.A.Bと名乗る人物が本物の分霊箱をすり替えた、ということが書かれていました。 そしてハリーはヴォルデモートを倒すため、ロン、ハーマイオニーと共に分霊箱を探す旅に出ると決意します。

【真相】「謎のプリンス」の正体はスネイプ!彼は敵なのか

今作のタイトルにもなっている「謎のプリンス」。ハリーが新任のスラグホーン先生の受け持つ魔法薬学の授業で教科書を忘れたため、本棚にあったお古の教科書を手に取ります。その教科書には沢山書き込みがされてあり、「半純血のプリンス」とサインがされていました。 その書き込み通りに実験をすると、全て成功!一体、この「半純血のプリンス」とは何者なのかというのが、今作の謎にあたります。 「半純血のプリンス」は独自で「セクタムセンプラ」という呪文を作っています。ハリーはその呪文を、何が起きるか知らずにドラコにかけるのですが、これは「切り裂けの呪文」であり、ドラコは血まみれになってしまいます。 ズバリ、このプリンスとはセブルス・スネイプ先生のこと!スネイプ先生は父親が普通の人間(マグル)、母親が魔女の混血だったのです。この教科書は、彼がホグワーツ在学中に使っていたものでした。そして彼は、自身が開発した呪文によって血まみれになったドラコに癒しの呪文をかけて助けます。

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スネイプは騎士団を本当に裏切ったのか?

さて、「半純血のプリンス」であるセブルス・スネイプは映画の冒頭でベラトリックス・リストレンジによって、ドラコの母ナルシッサ・マルフォイと「破れぬ誓い」を立てられます。 これは文字通り破ることが出来ない(破ると死ぬ)、ドラコを守りぬくという誓いでした。ベラトリックスはスネイプがダンブルドアの手先ではないかと疑っていたため、誓によって決して裏切らないように縛ろうとしたのです。 確かにスネイプは『ハリー・ポッターと賢者の石』でクィレルからハリーを守ろうとしたり、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』でリーマスのために薬を調合したりと、ダンブルドア陣営のために尽力してきました。ダンブルドア自身もスネイプに多大な信頼を置いていると発言しています。 ベラトリックスが疑うのも無理はないでしょう。こうしてダンブルドア側だったスネイプ先生は、ヴォルデモート側に立つ事を余儀なくされてしまいました。そして、映画のクライマックスではそのダンブルドアを自身の手で殺めてしまいます。

完全にヴォルデモート側についたかのように見えるスネイプ先生ですが、実はすべてはダンブルドアの計画だったことが、「死の秘宝 part2」で明かされます。 スネイプ先生が完全にヴォルデモートに信頼されるため、そしてドラコの手を汚させないために、ダンブルドアはあらかじめスネイプ先生に自分を殺すように頼んでいたのです。

【解説】ドラコの策略と理由を時系列でネタバレ

ドラコがダンブルドア暗殺を計画した理由は?

ドラコが様々な計画を立て、何度もダンブルドアの命を狙ったのはヴォルデモートの命令でした。 前作「不死鳥の騎士団」にてドラコの父・ルシウスは、ハリーとヴォルデモートに関する予言を手に入れることに失敗しアズカバン送りになりました。ヴォルデモート復活前は、彼を裏切るような発言を繰り返しており、忠誠心を疑われていたため、度重なる失態で完全にヴォルデモートの信頼を失ってしまいました。 つまりドラコはルシウスの尻ぬぐいで任務を与えらえ、何とか忠誠を示そうと奔走したのです。

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ケイティ・ベルと呪いのネックレス

ドラコはまず呪いのネックレスを使ってダンブルドアを殺そうと画策します。ホグズミードにある三本の箒のトイレにネックレスを置き、やってきたホグワーツ生からダンブルドアへと渡させるという計画でした。 しかしダンブルドアの手に渡る前に、発見者のケイティ自身がネックレスに触れてしまったため計画は失敗に終わってしまいます。 呪いをかけられてしまったケイティは、宙に浮き体が硬直したまま失神するという悲惨な目に合います。 しかし本来なら触った人間が即死するほどの呪いがかけられていましたが、ケイティは手袋越しに触れただけだったため命拾いしました。

スラグホーン先生と毒入りの酒

次にドラコはスラグホーンの蜂蜜酒を毒薬とすり替えるという計画を思いつきます。この蜂蜜酒はスラグホーンがダンブルドアへ贈る予定だったものです。 しかしスラグホーンは、蜂蜜酒をロンの回復を祝う乾杯酒として使ってしまったため、またしても計画は失敗します。 毒入りの酒を最初に口にしたロンは、口から泡を吹き体中を痙攣させました。これも命に関わるものでしたが、ハリーが咄嗟に毒消しに効果のあるベゾアール石を口に含ませたことで、一命を取り留めました。 スラグホーンはこの酒を誰に貰ったのかは全く覚えていなかったため、ドラコに操られていた可能性があります。

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姿をくらますキャビネット

ベラトリックスたちデスイーターをホグワーツに侵入させるため、一役買ったのもドラコです。ドラコは新学期が始まる前、ホグズミードにあるとある店で「姿をくらますキャビネット」を見つけます。 このキャビネットは名前の通り、入った人や物が忽然と姿を消すもので、対になっているキャビネットから出てくる仕組みになっていました。 そしてドラコは対のキャビネットを、ホグワーツの必要の部屋の中で見つけます。キャビネットは壊れていましたが、リンゴや小鳥でテストを繰り返し修復に成功。 そしてハリーとダンブルドアが分霊箱を探して戻ってきた夜、キャビネットを移動経路にして、まんまとデスイーターをホグワーツに侵入させたのです。

【伏線】「死の秘宝」へと繋がる布石をネタバレ解説

分霊箱とは?

本作ではヴォルデモートが7つの分霊箱を作り、その全てを破壊しなければ彼を倒せないということが明らかになりました。 なお分霊箱の1つであるリドルの日記は『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の中で、ハリーがバジリスクの牙を使い破壊しています。 また本作で登場したもう1つの分霊箱、ゴードンの指輪はダンブルドアが自身の手を犠牲にして破壊に成功しました。

R.A.Bとは何者なのか?

本作のラストでは、ヴォルデモートの分霊箱を偽物にすり替えたR.A.Bという謎の人物が登場しています。R.A.Bが分霊箱に残した手紙には「このロケット(分霊箱)は偽物。本物は自分が破壊するつもりだ」と書かれていました。 続編となる『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』でR.A.Bの正体は、シリウスの弟であるレギュラス・ブラックだと判明します。 レギュラスは16歳という若さでデスイーターになったほどヴォルデモートに傾倒していました。しかしブラック家の屋敷しもべであるクリーチャーを、ヴォルデモートが苦しめた挙句見殺しにしようとしたことで、彼への忠誠心が無くなってしまいます。 そしてロケットを手に入れたのちクリーチャーに破壊を命じて、自身はそのまま洞窟の中で命を落としてしまいました。 結局ロケットはクリーチャーの力では破壊できず、その後17年間ブラック家で保管されることに。最終的に盗人のマンダンガスからアンブリッジの手に渡ります。

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命運を分けたダンブルドアの死亡シーン

ダンブルドアの死亡シーンでは、まず最初にドラコがダンブルドアと対峙します。そして武装解除の術でダンブルドアの杖を取り上げました。 その後ドラコはベラトリックスにとどめを刺せと言われますが、自分で手を下せず、結局スネイプが代わりにダンブルドアの命を奪っています。 この最初にドラコが武装解除の術を使ったこと、そして最終的にスネイプがとどめを刺したことが、後の戦いの命運を分ける重要なポイント。本作の最も大きな伏線と言えます。

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』のキャラクター、キャスト、吹き替え声優

ハリーポッター

前作では確かなリーダーシップを発揮し、仲間とともに戦ったハリー。成長した姿をみせてくれました。 本作ではどちらかと言うとハリーと大人たちの絆がメインに描かれ、来るべき決戦に備えて、孤独な戦いを繰り広げる、渋い姿を見せてくれます。

ハリーポッター役:ダニエル・ラドクリフ

シリーズ1作目から主人公のハリー役を担当。本作の撮影に関するインタビューでは「戻ってきた」という表現を使うなど「ハリー・ポッター」シリーズへの思い入れの深さが覗えます。楽しんでいる様子が伝わってくるのは見る側にとっても心地良ですね。

ハリーポッターの吹き替え声優:小野賢章

声優から舞台俳優まで広く活動する小野賢章。『黒子のバスケ』の黒子テツヤや、舞台『テニスの王子様』の室町十次など、女性に人気のキャラクターや、『田中くんはいつもけだるげ』の田中などを演じています。

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ハーマイオニー・グレンジャー

知的で勝ち気なイメージのハーマイオニーですが、今回はちょっと別の顔を見せてくれます。 「恋」です。ラベンダーとロンの関係に対する嫉妬。ロンもじつはハーマイオニーのことは気にかけているのですが、やっぱり素直に好意を伝えてくれる相手にはデレデレしてしまうものです。しかし、プライドの高いハーマイオニーにはかなりショックだった様子。

ハーマイオニー・グレンジャー役:エマ・ワトソン

シリーズ序盤からハーマイオニー役を務めてきたエマ・ワトソン。彼女もまた、物語とともに成長しています。キュッと小柄でブレザーが似合う小柄な女の子から始まり、本作では思春期を乗り越えつつある女性としての一面が見え隠れ!ハーマイオニーの揺れる恋心を見事に演じています。

ハーマイオニー・グレンジャーの吹き替え声優 :須藤祐実

ハーマイオニーの声を演じるのは須藤祐実。『逮捕しちゃうぞ』の“まほ”や、人気ゲーム『龍が如く』シリーズの綾子など、あどけない少女の役ならお手の物。映画『奇跡の人ヘレン・ケラー物語』のヘレン・ケラー役など、芯のあるキャラクターを担当することが多いのも特徴的です。

ロン・ウィーズリー

前作ではとても頼りがいのある青年として活躍したロンですが、本作ではちょっと脇が甘いといいますか、鼻の下が伸びている様子。とはいえ、ハーマイオニーとロンの絶妙で甘酸っぱい距離感は、物語の緊張感を適度にほぐしてくれます。

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ロン・ウィーズリー役:ルパート・グリント

第一作からロン・ウィーズリーを演じているルパード・グリント。彼自身もハリー・ポッターシリーズの大ファン。大の動物好きで、ミニブタや亀、ヤギなど、様々なペットと暮らしていることでも知られています。

ロン・ウィーズリーの吹き替え声優:常盤祐貴

ロンの素朴な人柄を演じる常盤祐貴。 人気ゲーム『キングダムハーツ』のピーターパンや、『ウミガメと少年』の哲夫、『ラマになった王様』のティポなど、素朴な好青年役には定評があります。

ドラコ・マルフォイ

1作目より、ハリーのライバルとして活躍してきたドラコ・マルフォイ。始めの頃は「ずる賢く意地が悪い」という、単純なキャラクターでしたが、回を追うごとに成長し、信念や葛藤が見え隠れする「どこか共感してしまう」キャラクターとなりました。 本作では大きな運命を背負うこととなります。

ドラコ・マルフォイ役:トム・フェルトン

ハリーポッターシリーズでは「悪役」として、冷酷さや高慢さを持ったキャラクターを演じていますが、本人はいたって気さく。日本に対しても好意的で、東日本大震災の際にはチャリティ活動を行っていました。あしなが基金に寄付をしたり、タンパク源が不足する被災地に温泉卵2000個を送ったりなど、温かいエピソードも知られています。

ドラコ・マルフォイの吹き替え声優:三枝享祐

シリーズを通してドラコ・マルフォイの吹き替えを担当する三枝享祐。俳優としても活動していて、ドラマ『〜夢見るサッカー少年たちへ〜中村俊輔物語』では主人公を担当しています。

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アルバス・ダンブルドア

物語の始まりから、良き指導者として、ハリーたちを支えてきたダンブルドア先生。序盤ではどちらかと言えばのんびりしたキャラクターでしたが、本作ではハリーに個人授業を行うなど、心強い「師」として活躍します。

アルバス・ダンブルドア役:マイケル・ガンボン

イギリスの由緒ある劇場、ナショナル・シアターに所属し、数々の舞台をこなす他、映画やテレビに出演するマイケル氏。ハードでタフな役柄から柔和なおじいさんまで、渋い役にはピッタリとハマる演技派俳優です。 『モブスターズ〜青春の群像〜』や『スリーピー・ホロウ』、『英国王のスピーチ』など、数多くの作品で活躍しています。

アルバス・ダンブルドアの吹き替え声優:永井一郎

俳優出身の実力派声優、永井一郎。深みのある堂々とした声色と演技に対するストイックさで存在感のあるキャラクターを演じてきました。 その実力を買われ、かのジョージ・ルーカス監督からヨーダの声を担当できないか打診されたというエピソードまで! 『機動戦士ガンダム』のデギン・ザビのような老獪なキャラクターから、『サザエさん』の波平に代表される、人情味あふれる頑固親父までこなしました。

セブルス・スネイプ

シリーズ第1話から登場し、いかにも「スリザリンらしい」陰険で厳しい先生としての印象が強いセブルス・スネイプ。ハリーのライバルであるドラコ・マルフォイに肩入れするなど、敵対的な印象を抱かせる人物でした。 しかし、物語が進むに連れて、ハリーとのつながりが明らかになっていきます。本作ではドラコ、ハリー双方の運命に対して、重い責任を背負いながら孤独な戦いを繰り広げています。

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セブルス・スネイプ役:アラン・リックマン

スネイプ役として、冷徹で重厚感のある演技を見せるアラン氏。『ダイハード』で冷酷でキレ者のテロリスト、ハンス・グルーバーを演じたのをきっかけに数多くの映画作品で活躍し、映画『ラスプーチン』ではエミー賞、ゴールデングローブ賞など、主演男優賞を総なめにしました。

セブルス・スネイプの吹き替え声優:土師 孝也

どっしりとした声がスネイプのイメージにピッタリとハマる土師 孝也氏。『ハリー・ポッター』シリーズ以外にもアラン・リックマンの吹替えを数多く経験しています。 『銀河英雄伝』や『帝都物語』で主要キャラクターを演じたほか、特撮番組にも数多く出演しています。『うしおととら』ではナレーションを担当しています。

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』のトリビア

映画『ハリー・ポッター』シリーズで唯一のアカデミー賞ノミネート!

全世界での興行収入が歴代19位と、高い人気を集めたことももちろんですが、作品としてのクオリティも高く評価されていました。 『ハリー・ポッター』シリーズの作品としてだけでなく、映画作品のひとつとして批評家から好意的に受け止められた作品でした。 シリーズとして唯一、アカデミー撮影賞にノミネートされているほか、英国アカデミー賞、グラミー賞などの数々のエンターテインメントの賞にノミネートされています。

原作にはなかったオリジナルシーンとは!?

『ハリーポッターと謎のプリンス』原作にはなかった映画オリジナルシーンも多数挿入されています。 ひとつは、ミレニアムブリッジが崩れていくシーン。そしてハリーの登場シーンで、ダンブルドアと会う前に地下鉄の駅で売店に務める女性からハリーが逆ナンされるというシーンです。 また映画オリジナルシーンとして印象深いのは、ベラトリックスら死喰い人がハリーがかつて暮らしていた「隠れ穴」を襲撃し、ハリーやジニーらと、死喰い人との戦闘になるというシーンです。映画ならではの迫力のある重要なシーンとなりました。

ヴォルデモートの甥っ子が出演!?

のちのヴォルデモート、トム・リドルの少年時代を演じたヒーロー・ファインズ・ティフィンは実はヴォルデモートを演じた俳優レイフ・ファインズの甥っ子だったことをご存知ですか? 監督によれば、レイフと似ていたことが起用された一つの要因になったようです。

ハリー役ダニエル・ラドクリフにとっては忘れたい一作?

シリーズの一作としての人気のみならず、目の肥えた映画評論家からも高い評価を受けている『ハリーポッターと謎のプリンス』。 ハリーの演技も多くの評論家から称賛されていましたが、実はハリーを演じたダニエル・ラドクリフ本人にとってはあまり満足できなかった作品だそうです。 彼は2014年のインタビューで本作をシリーズ中で自分の演技が一番気に入らない作品として挙げており、「見るに堪えない」とまで言っていました。

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の疑問をネタバレ解説

前作の『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』では、頑迷な大人たちに愛想をつかし、自ら仲間とともに立ち上がるという、熱気あふれる展開でした。 本作『ハリー・ポッターと謎のプリンス』も「仲間」や「決意」、「信頼」と言った人間関係を濃く描き出すストーリーですが、今回は「過去」や「真実」「後悔」という、より深く重いテーマを扱っています。 その一方で、ロンやハーマイオニーの恋模様も見どころ。ハーマイオニー役のエマ・ワトソンはロンの魅力を、「ハーマイオニーと真逆のところ」と語り、「女の子は自分のことを大事にしてくれなさそうな悪い男に惹かれてしまうもの」ともコメントしています。 そしてここから物語は一気にクライマックスへ。結末に関わる重要な伏線の数々も踏まえたうえで、ぜひもう一度本作を鑑賞してみてください。

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