2021年12月3日更新

不死鳥の騎士団について知っておきたい10のこと【ハリー・ポッター】

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ヴォルデモート率いる闇の軍団に立ち向かうべく結成された「不死鳥の騎士団」。闇に対する光として、物語を終結へと導く重要な役割を果たしています。多くの仲間の死をなくしてなしえなかった勝利という切なさが物語に深みも与えます。 ここでは、映画にも登場はしたけれどあまり掘り下げられることのなかったキャラクターを含め、メンバーや歴史など、騎士団に関する情報をご紹介します。これらを知ることで、物語で描かれきれなかった部分まで推測でき、ハリー・ポッターシリーズが何倍も楽しめることでしょう。

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そもそも不死鳥の騎士団とは?

不死鳥の騎士団が復活した経緯は?

「不死鳥の騎士団」とは、アルバス・ダンブルドアがヴォルデモートに対抗するために作った秘密組織です。ポッター一家襲撃の年に負傷したヴォルデモートは、体が回復するまで身を潜めていました。その間、不死鳥の騎士団の活動は停止していました。しかし『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』でヴォルデモート復活を確信したダンブルドアは、再び騎士団を集結したのです。

不死鳥の騎士団に所属できるメンバーは?

強敵「死喰い人」と戦うため戦死率も高く、未成年と学生は入団できないことになっています。 秘密裏に活動しているため、表向きは魔法省と無関係の民間団体ですが、メンバーには闇祓い、魔法省職員もいます。また団員の家族たちも、彼らの活動に協力しています。

不死鳥の騎士団の活動

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 ネビル・ロングボトム
©︎Warner Bros Pictures/LMK

「騎士団」の活動は第1期、第2期に別れます。 第1期は、ヴォルデモートが行方を眩ます1981年まで。ヴォルデモード復活後の1995年に第2期として再結成されました。 第2期の主な活動内容は、ハリー・ポッターとその関係者の護衛。ヴォルデモードの情報収集、そして死喰い人の追跡、捕獲です。ヴォルデモートが魔法省を牛耳ってからは、騎士団がレジスタンス活動をするようになりました。

現在のメンバー

第2期の「不死鳥の騎士団」に新たに加わったのがハリー、ロン、ハーマイオニー、そしてロンの兄弟、フレッド、ジョージ、ジニーが学生ながら参加。正式メンバーではありませんでしたが、彼らの活躍は目を見張るものがありました。 さらにアーサー、モリー夫妻(ロンの両親)、ビル(ウィーズリー家の長男)、チャーリー(ウィーズリー家の次男)も参加、後にルーピンと結婚したニンファドーラ・トンクスに加え、キングズリー・シャックルボルト、ヘスチア・ジョーンズらも参加しました。

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不死鳥の騎士団創立メンバー

マクゴナガル ハリーポッター
©︎Warner Bros./Photofest/zetaimage

創立者のダンブルドアをはじめ、ミネルバ・マクゴナガル、セブルス・スネイプ、ルビウス・ハグリット、リーマス・ルーピン、シリウス・ブラック、「マッド・アイ」ことムーディ、ディーダラス・ディグル、エルファイアス・ドージ、スタージス・ポドモア、エメリーン・バンス、マンダンガス・フレッチャー、そしてダンブルドアの弟・アバーフォースら創立メンバーが第1期、第2期のメンバーとして集結しました その他、創立メンバーで闘って命を落とした者、再起不能になった者、ヴォルデモート側へ寝返った者もいます。 1981年の戦いで命を落としたのが、ハリーの両親、ジェームズとリリー・ポッター。ヴォルデモートのスパイでネズミになってウィーズリー家を見張っていたピーター・ペティグリュー。ネビル・ロングボトムの両親でベラトリックスの拷問を受け廃人になってしまったフランクとアリス・ロングボトム。 ロンの母、モリーの兄弟も創立メンバーでしたが、死喰い人に殺害されています。 その他、ヴォルデモートに殺された創立メンバーは、エドガー・ボーンズ、マーリン・マッキノン、キャラドック・ディアボーン、ベンジー・フェンウィック、ドーカス・メドウズがいます。

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デスイーター(死喰い人)との戦い

不死鳥の騎士団の宿敵、ヴォルデモート率いる「死喰い人(Death Eaters:デスイーター)」は、ヴォルデモートの思想に賛同する魔法使いたちで、特に能力、格の高い人材です。一時期、死喰い人になることは優秀な魔法使いを意味し、死喰い人に憧れる人もいました。スネイプはハリーの母・リリーに認めてもらおうと、必死で死喰い人になったのです。 主なメンバーはセブルス・スネイプ(二重スパイ)、ルシウス・マルフォイ、ドラコ・マルフォイ、ピーター・ペティグリュー(裏切り者)、パーテミウス・クラウチ・ジュニア、そして一番恐ろしいベラトリックス・レストレンジです。 死喰い人との戦いは壮絶で、ハリーの両親をはじめ、大勢の騎士団が命を落としました。 物語最後の戦いで、リーマス・ルーピン、ニンファドーラ・トンクス夫妻は戦死。ロンの双子の兄、フレッドも戦死してしまいます。 多くの勇気ある魔法使いたちの活躍、そして尊い命の上に、魔法界の平和が取り戻されたのです。

マッド-アイ・ムーディ

アラスター・ムーディー ハリー・ポッターと炎のゴブレット
© Warner Bros.

4作目の『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』でキーキャラクターとなっていたマッド−アイ・ムーディこと、アラスター・ムーディですが、あまり詳しくは知らないという人が多いのではないでしょうか?(「炎のゴブレット」で出ていたのは、大部分が本人ではなかったということもありますが。)

彼は騎士団第1期、第2期共に中心メンバーとして活躍しています。代々魔法省に闇祓いとして仕えている純潔の家庭に生まれ、学校でも非常に優秀な成績を収めた生徒でした。闇祓いになってからは、「アズカバンの半分は彼の捕らえたデスイーターで埋まっている」と言わしめるほどの活躍をしました。引退する頃には、「史上最強の闇祓い」とも呼ばれています。 しかしそのムーディも、騎士団メンバーとハリーを守りながら箒で移動している際にヴォルデモートに襲撃され、命を落としました。彼の使っていた義眼はドローレス・アンブリッジの手に渡り、監視用として使われていましたが、ハリーが取り返し、森の中に埋葬されました。十分なものとは言えませんでしたが、これがムーディにとっての埋葬となったのです。

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キングズリー・シャックルボルト

不死鳥の騎士団の中でも最も過小評価されていると言っても過言ではないのが、キングズリー・シャックルボルトです。 彼は騎士団に第2期から参加している、魔法省の現役闇祓いです。その実力は魔法省でも認められているものと見え、マグルの首相をヴォルデモートから守るために秘書として送り込まれていました。彼が魔法使いだと知らなかったマグルの首相は、「一人で二人分の仕事ができる優秀な秘書」と認めています。魔法をとっても優秀な人物であるということでしょう。 シャックルボルトはホグワーツの戦いでも陣頭指揮をとり大活躍します。ヴォルデモートを打ち破った後は魔法省大臣に就任し、腐敗した魔法省の改革に尽力したとのことです。

アバフォース・ダンブルドア

アルバス・ダンブルドアの弟である、アバフォース・ダンブルドアはあまり注目されないキャラクターの1人ですが、非常に優秀な魔法使いです。 彼は、兄のアルバスの目立った活躍の影に隠れることを余儀なくされていた上、母親が亡くなった後は妹のアリアナの面倒を献身的に見ていたため、表舞台に立つことはありませんでした。自分たちのことを顧みない兄のことを憎々しく思っていましたが、不死鳥の騎士団の結成当時からのメンバーであり、その実力は兄に勝るとも劣りません。 短気で皮肉っぽい性格の持ち主ではありますが非常に勇敢な人物で、ハリーたちの窮地を助けた上、ホグワーツの戦いにも参加し、活躍しました。

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グリモールド・プレイス12番地

不死鳥の騎士団の本部といえば、グリモールド・プレイス12番地です。この家はマグルの家々の真っ只中にありますが、ダンブルドアによってその場所が守られており、場所を知るものにしか見つけることができないようになっています。 もともとはマグルが所有していた家を、ブラック家が“説得”することで手に入れました。その後は代々ブラック家に受け継がれており、シリウスも幼少期をここで過ごしました。そしてこの家を相続したシリウスが騎士団に提供したことで、本部となったのです。シリウスの死後は、ハリーに受け渡されました。 作者のJ.K.ローリングは命名の際に言葉遊びを多用しますが、この名称もその一つです。「グリモールド(Grimmauld)」は、「グリム(Grim)=不気味な」と「オールド(Old)=古い」からできているという説が有力で、この場所のイメージをそのまま表していると言えます。

隠れ穴

グリモールド・プレイスがもはや使用できなくなってから、新しく不死鳥の騎士団の本部とされたのが、隠れ穴です。ロンの実家として物語では何度も登場しているので、なじみ深い場所でもあります。 雑多な印象を受けますが、とても家庭的な暖かい場所で、イギリスの片田舎の家をイメージされているのでしょう。ロンの母親であるモリー・ウィーズリーによってきちんと管理されていて、ハリーの心が休まる場所の一つです。 しかし、騎士団本部となったことで、デスイーターからの襲撃を受けることになります。『ハリー・ポッターと謎のプリンス』ではベラトリックス・レストレンジたちによって火を放たれましたし、『ハリー・ポッターと死の秘宝』でビル・ウィーズリーの結婚式が行われていた時にも襲撃されました。 暖かい家が戦いの場に変わることが、物語の大きな推進力になっています。