ヴォルデモートの知っておきたい12のこと【モデルはヒトラー?】

2018年10月19日更新

「ハリー・ポッター」シリーズに登場する闇の魔法使い、ヴォルデモート卿。実は多くのユダヤ人を虐殺した独裁者アドルフ・ヒトラーといくつかの共通点があり、モデルはヒトラーなのではないかと囁かれています。今回はその共通点と、彼の知られざるトリビアについて紹介していきます。

ハリー・ポッター最恐の敵、ヴォルデモートの謎に迫る

「ハリー・ポッター」シリーズに登場し、「名前を言ってはいけないあの人」というフレーズでおなじみの伝説の闇の魔法使い・ヴォルデモート卿。 この記事では、キャラクターの基本情報から知られざるトリビアまで徹底紹介していきます。

そもそもヴォルデモート卿って?

「ハリー・ポッター」シリーズに出てくるヴォルデモート卿。 本名はトム・マールヴォロ・リドルでしたが、自身の出生を知った際、父と同じ名であることをひどく嫌悪するようになります。そして、自身のフルネームを並び替えて、ヴォルデモートと名乗るようになりました。のち、イギリス魔法界を大混乱に陥れて人々から怖れられるように。 本シリーズではハリー・ポッターを執拗に憎む、最大の敵として登場します。

なぜあんな見た目なのか?

非常に醜い姿をしているヴォルデモート卿。もともとは父親譲りの整った顔立ちを持つ美青年でした。ホグワーツ在籍時には、その美貌を利用して教授たちを丸め込んだりしたことも。 しかし、分霊箱の作成といった自己改造に伴い、徐々に見た目は変貌していきます。そして、復活後のダンブルドアとの再会では、変わり果てた姿になっていたのでした。また、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』で蘇った彼の姿は、蛇のようになっていたりと少しずつ変化し続けているようです。 ちなみに、原作での目の色は赤でしたが、映画では青色の瞳に変更されていました。

演じているキャストは、総勢7人!?

レイフ・ファインズ (ゼータ)
©PHOTOPQR/LE PARISIEN

ヴォルデモート卿を演じたのは1人ではなく、7人ものキャストたちでした。 それもそのはず、ヴォルデモート卿は、孤児院で過ごした幼少期から復活した時までスクリーンに映されています。各時代に合ったキャスティングをするためには、ヴォルデモート卿役が計7人になってもおかしくはありません。 また復活後のヴォルデモート卿も、2人の俳優によって演じられています。第1作目でのクィリナス・クィレルの後頭部に憑依していた頃は、リチャード・ブレマーが担当していましたが、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』からはレイフ・ファインズが演じるようになりました。

キャスト交代した他のキャラクターって?

モデルはヒトラーだった?

怖くて怪しいヴォルデモート卿ですが、実はナチス・ドイツを率いた独裁者アドルフ・ヒトラーがモデルになっているという説が浮上しています。 そこで今回は、ハリー・ポッター最強の敵・ヴォルデモート卿とヒトラーの共通点を探っていきます。

1. 恵まれない子供時代

「ハリー・ポッター」シリーズの作者J・K・ローリングは、本シリーズが進む中で「ヴォルデモート卿は恵まれない家庭環境にあった」と明かしています。 設定では1926年12月31日にトム・リドルとして孤児院で生まれました。母親は出産直後に死亡してしまいます。 生まれ育った孤児院でも十分な愛情を得られず、幼いトムは出自を知らないながらも自分には特別な力があるという自覚がありました。 明朗だったにもかかわらず、性格は破壊的で、権力や規律というものに従うことを嫌う子供でした。一方、ヒトラーの幼少期も不幸で不遇と言えるものでした。1889年に現在のオーストリアにあたるオーストリア=ハンガリー帝国でアロイスとクララの間に4番目の子として生まれましたが、他の3兄弟は若くして亡くなったため、実質は一人っ子として育ちました。 父親との関係が悪かった上、1907年、ヒトラーが18歳の時に母が乳がんで死亡してしまい、母の死にヒトラーはひどく落ち込みました。そして学校でも反抗的態度をとる問題児だったそうで、トムのように愛情を大いに感じることができなかった屈折した子供時代を過ごしていました。

2. 父親コンプレックス

孤児院を訪れたダンブルドアから自身が魔法使いであることを知らされたトムは、ホグワーツ魔法魔術学校に入学し、スリザリン寮生となります。自身が魔法使いである理由について、当初は父の才能を受け継いだものと考えていましたが、結局父は普通の人間で、魔法使いであった母を棄てたことを探り当てます。 そんな父親を憎んだトムは、父と同じ「トム・リドル」の名を嫌悪し、自身に相応しい新たな名前として「ヴォルデモート卿(フランス語で死の窃盗という意味)」を名乗り始めます。 ヒトラーも名前こそ変えなかったものの、父親とは不仲で、頻繁に反抗的な態度を見せていたそうです。厳格で家父長主義的な父との関係は最悪で、父親から度々折檻を受けることもありました。 幼い頃から父のアルコール依存症やDVを目撃してきたのと、大ドイツ主義を毛嫌いしていた父への反抗もあって、ヒトラーは次第にドイツ民族主義に傾倒していったのです。

3. 受け入れがたい血統

母がホグワーツ創立者・サラザール・スリザリンの末裔であると知ったヴォルデモート卿は、母の実家を訪ねた際に伯父から「凡庸な人間である父が母を棄てた」ことを聞きます。そして自分に相応しくない血筋の抹殺として、父と父方の祖父母を殺害し、その罪を伯父に着せました。 ヒトラーの家系の真実については今でも謎に包まれたままとなっていますが、ヴォルデモート卿の場合と非常によく似ています。ナチス党法律局長のハンス・フランクによると、ヒトラーの父アロイスが私生児であり、アロイスはユダヤ人の息子であったと述べています。 また、フランクの回顧録によると、「ヒトラーの父方の祖母マリアが父親不明で息子アロイス(ヒトラーの父)を出産。その父親が、当時マリアがメイドとして雇われていた、グラーツ在住のユダヤ人・フランケンベルガー家の当時19歳だったレオポルド・フランケンベルガーである」と記述されています。 これが本当であれば、ヒトラーには4分の1、ユダヤ人の血が入っていることになりますが、断定はされておらず、今日の研究では、ヒトラーの父がユダヤ人の血筋であるとする説はほぼ否定されています。

4. 民族浄化を実行

両者とも恵まれない家庭環境やコンプレックスなどが原因で「自分の血筋が優越である」と極端に歪んだ思想へと走っていきます。マグルは魔法使いより劣っているという考えのもと、純血主義を掲げるヴォルデモート卿は、第二次世界大戦中にユダヤ人撲滅のためホロコーストを決行したヒトラーと同じであると言えます。 「ハリー・ポッター」シリーズでは、ハリーらの決死の行動でマグルや反純血に対するホロコーストは回避できたわけですが、第二次大戦中はヒトラーという独裁者によって大量の罪のないユダヤ人や少数民族の人々が殺されています。

5. プロパガンダを利用

ヴォルデモート卿とヒトラーは共に、一般市民を操るためにメディアを使って世界支配のプロパガンダを利用していますが、両者ともこのプロパガンダがいかに重要な役割を果たしているかを理解しています。誤った情報を市民に拡散することで彼らに(ユダヤ人や人間に対する)憎悪や反感を植え付ける術を十分に熟知していました。 魔法省を完全に支配したヴォルデモート卿は、“マグル(非魔法族)生まれや半純血が純血社会を脅かす”と書かれ、魔法の秘密を盗もうとしているマグルや半純血が描かれたパンフレットを制作・配布します。 ヒトラーの場合も、ロマ人(ジプシー)やゲイの人々をターゲットにしながら、メインはユダヤ人を中傷する目的でプロパガンダを掲げてきました。

6. 自身が推奨する民族や血筋の者は見た目も大事である

魔法省を支配した際にヴォルデモート卿は、「魔法は優勢なり」というフレーズと共に、醜い容姿で裸のマグルを前に上品な衣服で王座に座る純血の魔法使いの像を、魔法省のロビーに建設しました。本シリーズで“純血”の名家マルフォイ家の一族は、金髪で青い瞳、白人、そして裕福な家庭であることが描かれており、ドラコ・マルフォイを見ればそれは一目瞭然です。 ヒトラーの場合も同じで、彼はアーリア人至上主義(北欧系ゲルマン)を掲げており、金髪で青い瞳のアーリア人は最も優秀な民族とされていました。逆に下層とみなされたユダヤ人は、存在そのものが否定されたのです。

7. ハーケンクロイツとダークマーク

西欧諸国で右卍(ハーケンクロイツ、鉤十字)マークは、人種差別や強制収容施設、ホロコーストを思い出させる悪のシンボルマークとして今では忌避されていますが、このシンボルマーク、実はナチス時代より前は「平和」を意味するマークだったんです。 このマークの起源はヒンドゥー教や仏教で、仏教をはじめ古代社会の宗教では「平和」を意味するものでしたが、現代のイギリスでは、「ヒトラーが引き起こした無数の悪」のイメージがついてしまったため、見るのも不快だと思う人がいるそうです。 一方、ヴォルデモート卿のシンボルマークは、ドクロの口から蛇が出ている「ダークマーク」と呼ばれるもの。死喰い人すべてに彫られているこのダークマークは、ハーケンクロイツよりも精巧にデザインされており、「混乱」「反感」「恐怖」のもとで虐げられている人間を抑圧するのに効果的だと思われます。 また現代の西欧では、蛇はネガティブな印象を持たれることが多いですが、古代文化によると、蛇は「多産」や「豊富」のシンボルとして知られていました。例えば、北米インディアンのホピ族は、豊富な作物収穫を祈って、蛇を解放する蛇ダンスを踊っていました。

8. 徹底した差別主義

ヒトラーは幼少の頃から反ユダヤ人的感情を抱いていたと言います。それは、当時のオーストリアで彼の家族が属していた貧困層を前に、商業的かつ経済的に手腕を見せるユダヤ人に嫌悪感を抱いた結果といえるでしょう。 当時のウィーンは反ユダヤ主義の温床で、ヒトラーはユダヤ人勢力を阻止する意向を示す政治家たちを目の当たりにしていたのです。 また、ドイツとの国境では、国のために10万人という犠牲者を出したにもかかわらず、第一次世界大戦の敗戦要因としてユダヤ人が責められていました。ヒトラーは国民の嘆きを上手く利用して、ヨーロッパを破滅に追いやったのはユダヤ人であるという思想を国民に植え付け、反ユダヤ主義を拡大していったのです。 ヒトラー同様、ヴォルデモート卿も反マグルを提唱した最初の闇の魔法使いではありません。事実、ホグワーツの創立者であるサラザール・スリザリンは反マグルの魔法使いであることを公言していましたし、共同創立者たちにマグルを学校から追放するよう説得していました。

9. 言葉巧みに人々をコントロールできる能力

トム・リドルは不遇の子供時代を過ごしたこともあってか、人知を超えた開心術の使い手でした。話術にも長けていたため、相手の心を巧みに操作することを得意としていたのです。 一方、ヒトラーが持つ言葉のパワーは、相手が多ければ多いほど効力を発揮し、彼らをコントロールする能力に長けていました。自身が指導するナチ党のスピーチの際には、最初は数人の傍聴人だったのが最後には無数の人であふれかえったほどなんだとか。 また、彼はドイツ人をはじめとするアーリア人を、単なる個人としてではなく最も優れた人類のグループとして称えるという戦術を利用しており、「自分たちが破滅したくなければ悪行も必要である」ことを彼らに理解させるためのスピーチを行っていました。 「アーリア人種至上主義」のヒトラーと「純血主義」のヴォルデモート卿は、相手は違えど、やり口は奇妙なほど類似していることが分かります。

10. ヘアスタイルもそっくりだった

不幸な家庭環境、父親コンプレックス、選民主義、そして、巧みな洗脳術……。 これまで両者の類似点をご紹介してきましたが、外見にも共通点がありました!上はトム・リドル時代のヘアスタイル。

そしてこちらが、アドルフ・ヒトラーのヘアスタイルです。 お気づきのとおり、分け目は違いますが、七三分けという髪型は同じなんです! こんなにも共通点の多いヴォルデモート卿とヒトラー。やはり、ヒトラーはヴォルデモートのモデルなのでしょうか。皆さんはどう思いますか?

ヴォルデモートに関するトリビアまとめ

ここまで、ヴォルデモート卿に関するトリビアを紹介してきました。 この記事を読んで彼に対する知識が深まったのではないでしょうか。もう一度「ハリー・ポッター」シリーズを振りかえってみましょう!