2024年1月17日更新

アルバス・ダンブルドアの人生を解剖!意外な恋人・クズ疑惑・死因まで【ハリポタ/ファンタビ】

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ハリー・ポッター、ダンブルドア

「ハリー・ポッター」シリーズではホグワーツ魔法魔術学校の校長としてハリーを導く恩師となったダンブルドア。その実力はシリーズ最大の敵でもある、ヴォルデモートにも恐れられるほどでした。 また、「ファンタスティック・ビースト」シリーズでは闇の魔法使いグリンデルバルドとの因縁や対決も描かれ、彼の壮絶な過去も明らかになっています。 多くを語らず、常にミステリアスな存在だったダンブルドア。この記事ではそんな彼の謎と人物像について、知られざる事実を紹介します。 ※この記事は「ハリー・ポッター」シリーズ、「ファンタスティック・ビースト」シリーズのネタバレを含みますので、読み進める際は注意してください。

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アルバス・ダンブルドアってどんな人物?

本名 アルバス・パーシバル・ウルフリック・ブライアン・ダンブルドア
生没年 1881年~1997年6月30日(115歳)
家族 パーシバル・ダンブルドア(父) ケンドラ・ダンブルドア(母) アバーフォース・ダンブルドア(弟) アリアナ・ダンブルドア(妹) クリーデンス・ベアボーン(甥)
俳優 リチャード・ハリス(「ハリー・ポッター」シリーズ1・2作目) マイケル・ガンボン(「ハリー・ポッター」シリーズ3作目~最終作) トビー・レグボ(「死の秘宝1」「ファンタビ2」で青年期の回想シーンを担当) ジュード・ロウ(「ファンタスティック・ビースト」シリーズ)

アルバス・ダンブルドアは、「ハリー・ポッター」シリーズで主人公ハリーを手助けするホグワーツの校長として登場しました。幼いハリーを守り、彼がいつか闇の魔法使いヴォルデモートを倒すために必要な成長を促します。 しかしそんな彼の過去には、つらい出来事があったことも明かされています。その多くは家族にまつわるもので、また彼が若いころに親しくしていた、ゲラート・グリンデルバルドの影も。 彼の性格を複雑にし、秘密主義にもしていった過去のつらい出来事が、これまでの「魔法ワールド」シリーズで描かれているのです。

【幼年期】ダンブルドア家を襲った悲劇とは?

アルバス・ダンブルドアは1881年に、パーシバル・ダンブルドア、そしてケンドラ・ダンブルドアの長男として生まれました。後にアバーフォース、そして妹のアリアナが生まれます。しかし、このアリアナを巡って最初の悲劇がダンブルドア家を襲うのです。 ある時、アリアナはマグルの少年に魔法を使っているところを見られてしまい、恐怖を感じた彼らから攻撃を受けます。それによって精神が不安定になってしまった彼女は、魔力を制御できなくなってしまいました。 それに胸を痛めた父パーシバルは、この少年たちに報復。マグルを傷つけたことは周知となり、それが原因でアズカバンに収容されたパーシバルは、獄中で亡くなってしまいます。 この事件がきっかけで、マグルから離れ安全に暮らすために母ケンドラは、3兄弟を連れてゴドリックの谷の村に移り住みました。そこで唯一、彼女が交友関係を持っていたのが『魔法史』の著者でもあり、グリンデルバルドの大叔母にあたるバチルダ・バグショットでした。 しかし、家族について話すことを禁じられたことがきっかけとなり、アルバスは秘密主義になっていくのです。

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【ホグワーツ時代】秀才として才能を開花させる

1892年、アルバス・ダンブルドアはホグワーツ魔法魔術学校に入学し、グリフィンドール生となります。入学当初は「マグル嫌いの犯罪者の息子」という目で見られていましたが、1年もしないうちに「ホグワーツ始まって以来の秀才」との評判を得るようになりました。 在学中は主席や監督生に選ばれたほか、校内の賞という賞を獲得。さらに「秀でた呪文術へのバーナバス・フィンクリー賞」や「カイロにおける国際錬金術会議での革新的な論文における金賞」などの様々な賞を受賞しています。 またウィゼンガモット最高裁への英国青年代表に選ばれたり、「実践魔法薬」や「変身現代」、「呪文の挑戦」などに論文が掲載されたりと、様々な栄誉に輝きました。 学生ながらにして、錬金術師のニコラス・フラメルや魔法史家のバチルダ・バグショット、魔法理論家のアドルバード・ワフリングなど、当時の著名な魔法使いとも交流していたことでも知られています。 同時に、龍痘の後遺症のため、ほかの子どもたちから避けられていたエルファイアス・ドージと入学初日に友達になるなど、親切で人の内面の美しさを見る性格も兼ね備えていました

【青年期】なぜグリンデルバルドに共鳴したのか?

グリンデルバルドとの出会い

しかしその後、彼に悲劇が訪れます。1899年にホグワーツを卒業したアルバスは、ドージとともに卒業世界旅行を計画していました。ところが出発前日に、母ケンドラが妹アリアナの魔力の暴走に巻き込まれ亡くなってしまったのです。 卒業旅行は中止となり、彼は家長としてゴドリックの谷でアリアナの面倒を見ることに。しかしアルバスは、この生活では自分の能力を活かすことができないと不満を抱いていました。 そんなとき彼は、死の秘宝を求めてゴドリックの谷にやってきたグリンデルバルドに出会います。グリンデルバルドに魅了されたアルバスは、彼とともに行けば自分のあり余った魔法の力を発揮できると希望を抱いたのです。 グリンデルバルドは「大いなる善のために」という言葉を掲げ、アルバスはその考えにも共感したようでした。しかしそこには人間より優れた魔法使いが人間を支配すべきという、グリンデルバルドの危険な野望が潜んでいたのです。

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アリアナの死亡と決別

2人は死の秘宝を得るための計画を練ります。しかしホグワーツの長期休暇で帰省したアバーフォースが、兄がグリンデルバルドとの交流に夢中になり、アリアナを蔑ろにしていたことを知って激怒。 彼らの計画に大反対したアバーフォースを疎んじたグリンデルバルドは、彼に磔の呪文をかけてしまいました。これがきっかけで3人は決闘をはじめ、止めに入ったアリアナが‟誰かの”呪いに当たって亡くなってしまったのです。 グリンデルバルドには前科があったため、その場から逃げ去りました。恋心を抱いていた者に対する失望だけでなく、最愛の家族を自分のせいで失ったことで、アルバス・ダンブルドアは完全に打ちのめされます。 そして弟のアバーフォースはアリアナの葬儀で、彼女の死はアルバスのせいだと激昂し殴打。アルバスは鼻の骨を折る大けがを負い、戒めとしてけがを魔法で直すことはしませんでした。アルバスはアリアナに当たった呪いが自分のものではないか、妹を殺したのは自分ではないかとさらなる自責の念に苦しめられるようになってしまいました。

【教授時代】グリンデルバルドと対決

ダンブルドア ファンタビ ファンタスティックビースト
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教授としてニュート達を教える

こうした悲劇の後、ダンブルドアは教師としてホグワーツに戻りました。グリンデルバルドに協力したかつての過ちを正すため、彼は「闇の魔術に対する防衛術」の教授になります。いずれ危機が訪れることがわかっていた彼にとって、それに備えるためには絶好の職でした。 教え子のなかには、のちに著名な魔法動物学者となるニュート・スキャマンダーなどがおり、彼が同級生のリタ・レストレンジの罪を被り放校処分を言い渡されたとき、ダンブルドアは1人猛抗議し彼を助けました。

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「血の誓い」を破りグリンデルバルドに勝利する

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』(2022年)で対峙したダンブルドアとグリンデルバルド。彼らを縛ってきた「血の誓い」はここで破れ、ついに2人は決別することになります。 その後も別々の道を歩む2人ですが、ダンブルドアには「彼を止めるのは自分しかいない」という強い想いがありました。 そして1945年。2人は魔法界に長く語り継がれる壮大な決闘を行います。ダンブルドアはその戦いに勝利し、グリンデルバルドの野望を阻止。そして彼が持っていた死の秘宝、ニワトコの杖を手に入れました。

【校長時代】ヴォルデモートとの対決

第一次魔法戦争

ダンブルドアは教授時代にのちにヴォルデモート卿となるトム・リドルと出会い、ホグワーツに入学させます。しかし、その後はヴォルデモートの中にある闇を感じ取り、彼と対立することになるのでした。ダンブルドアは1970年代の第1次魔法戦争にて、ヴォルデモートとの対決で大きな役割を担います。 1981年、シビル・トレローニーが「ヴォルデモートを打ち倒す可能性のある子どもが生まれる」と予言。この予言を盗み聞きしていたスネイプはヴォルデモートにそれを伝えます。ヴォルデモートはポッター夫妻を襲いますが、息子ハリーは攻撃から生き残ることができました。 ダンブルドアはハリーを彼の叔母夫婦に預け、ホグワーツに入学可能な年齢になると学校に迎え入れます。その後は彼の成長を見守りつつ、二重スパイのセブルス・スネイプとともに、やがて来るヴォルデモートとの対決に備えはじめました。

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ハリーとの出会い

ハリーはホグワーツに入学し、ダンブルドアと出会うことになります。ここからは年表形式でダンブルドアとハリーが関わった主要な出来事を紹介していきます。

1年目 ・1991年9月にハリーがホグワーツに入学。 ・その年のクリスマスにダンブルドアはジェームズ・ポッターから預かっていた透明マントをハリーに贈る。 ・スネイプにクィリナス・クィレルを監視させ、1992年6月に賢者の石を奪おうとしたクィレルからハリーを救出。
2年目 ・理事のルシウス・マルフォイの計略により秘密の部屋事件が発生し、1993年に校長を定職。ハリーが事件を解決した後、校長へ復職する。
3年目 ・1994年6月、ハリーとハーマイオニーに逆転時計でシリウス・ブラックとバックビークを助けるよう助言。
4年目 ・1994年9月から三大魔法学校対外試合が開催される。 ・1995年6月24日、ヴォルデモートが復活
5年目 ・ヴォルデモート復活を認めない魔法省と決別し、不死鳥の騎士団の活動を再開。ハリーとヴォルデモートが魂で繋がっていることからハリーとは距離を置き、スネイプにハリーの開心術訓練を命じる。 ・1996年4月に魔法省より校長を停職させられるが逃亡。6月の魔法省神秘部の戦いではヴォルデモートと対決し撃退した。この際、魔法省はヴォルデモートの復活を認めた。
6年目 ・1996年の夏、ゴーントの指輪を発見。指輪に蘇りの石がついており、死んだ妹に会いたいという思いからそれをはめてしまい呪いで余命1年になってしまう。 ・ヴォルデモートによるドラコ・マルフォイを利用したダンブルドア暗殺計画を知ると、ニワトコの杖の忠誠心を自分で終わらせるため、スネイプに自身を殺害させた。

最後はスネイプによって死亡

1995年にヴォルデモートが復活するとハリーと距離を取り、スネイプを使って陰ながら彼を導くように。そして1997年、ニワトコの杖の忠誠心を自分で終わらせるため、事前に示し合わせていたとおり、スネイプに自分を殺させました。死後は、校長室の肖像画から校長になった彼に、打倒ヴォルデモートのためのアドバイスをしています。 その後は最終決戦で死の呪いを受けて生死の狭間に来たハリーの前に現れ、彼が生き残った理由などを語り、ハリーたちを勝利へ導きました。

ダンブルドアの死の真相とは

死の直前、マルフォイがヴォルデモートの命令で自分を暗殺しようとしていることに気づいていたダンブルドア。時を同じくして、彼は分霊箱の1つであった「マールヴォロ・リドルの指輪」を破壊する際に呪いを受け、自分の命がすでに長くないことを知っていました。 そのため、マルフォイに代わってセブルスに自分の暗殺を頼んでいたのです。そこには、殺人によってマルフォイの魂が引き裂かれることを避けようとした心遣いがありました。 それと同時にセブルスが暗殺を遂行することで、セブルスにかけられた「マルフォイを守り、ダンブルドアを殺害する」という「破れぬ誓い」を守ることができたのです。この「破れぬ誓い」とは、血の呪いの1つで、契約を破ると誓いを立てた両者が死ぬというもの。

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ダンブルドアとグリンデルバルドは恋人だった?

グリンデルバルド ファンタビ ファンタスティックビースト
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ダンブルドアはグリンデルバルドに恋愛感情を抱いていました。彼がゲイであることは、原作者のJ・K・ローリング本人が認めています。 さらにローリングは英雑誌「Radio Times」のインタビューで、はっきりと2人が「とても情熱的な恋愛関係でした」と語っていました。しかもそれは性的なものだったとのこと!かつて深く愛し合った相手と最終的に戦う運命に陥ったダンブルドア……この情報があるだけで、また少し違った視点で彼らの行方を見守ることができそう。 グリンデルバルドからの恋心の有無は不明ですが、ダンブルドアがグリンデルバルドの本性を知ったとき、その恋心は恐怖へと変わります。敵対関係となった彼らはそれでも、すぐにはお互いを破滅させませんでした。

2人の「約束」は「血の誓い」

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密 ファンタビ3
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2人の間にあった「約束」とは、「血の誓い」と呼ばれるものです。 「血の誓い」は拘束力のある魔法契約の1つで、誓いを立てる者たちは杖で自分の手を切り、お互いの手を合わせて誓いの内容を言い、誓いが成立するとペンダントが現れます。1度血の誓いを立てたら、ペンダントを破壊し、誓いを破ることは不可能です。 10代のころにダンブルドアとグリンデルバルドは、「決して互いを攻撃しない」という誓いを立てていました。 そのため、世界魔法大戦の際、ダンブルドアはグリンデルバルドを攻撃できなかったのです。しかし同時に、この誓いがあったためにグリンデルバルドもダンブルドアを攻撃できませんでした。

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「血の誓い」はその後どうなった?

「ファンタスティック・ビースト」シリーズの3作目「ダンブルドアの秘密」で、ついに「血の誓い」は破られることになりました。それは、クリーデンスがグリンデルバルドの選挙の不正を告発した時のこと。 グリンデルバルドがクリーデンスに向けて攻撃魔法を放ちましたが、ダンブルドアはクリーデンスを防御魔法で守りました。この三すくみの状態が「血の誓い」に矛盾を生じさせ、結果的に破壊されることになったようです。 というのも、グリンデルバルドとダンブルドアが直接戦っているわけではないのに対立している構図だったから。もちろん、2人がここで決定的に決別する覚悟を持ったから誓いが破られたとも考えられます。

ダンブルドアは何がしたかった?クズ疑惑の真相

「ハリー・ポッター」シリーズで描かれているダンブルドア校長は、誰にでも分け隔てなく接する思慮深いリーダーであり、お茶目な一面も持つ好々爺という印象です。しかしヴォルデモートを倒すためにハリーの「死」が必要であるとわかっても裏で着々と計画を進めるという、冷徹な策略家の面も持っています。 ホグワーツ時代のダンブルドア校長の目的は、ハリーを守りつつヴォルデモートを倒すこと。そのためにはすべてを利用することも辞さないほどの覚悟も。つまり感情に流されずに論理的に事を進めるタイプであるといえます。

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家族を見捨て、グリンデルバルドを慕った理由

ダンブルドアは自分の出世欲や自己顕示欲から、妹を死に追いやった過去を生涯悔いていたよう。グリンデルバルドを慕ったのも、自分の才能を活かすために世に出たいと思ったからです。しかし妹の死によって、それが過ちであったことを自覚し、それ以降はそうした欲を抑え、ホグワーツの校長としての職務を全うしました。 確かにグリンデルバルドに傾倒して恋したがために、家族を見捨て、グリンデルバルドの悪行も放置する羽目にはなりました。それでも自分の過ちを認め、正しい道に歩み直そうとしたダンブルドアは完璧ではない、非常に人間的な人物ではないでしょうか。

ハリーが殺されに行くように仕向けた?

ダンブルドアの「ヴォルデモートを倒す」計画には、必然的にハリーの「死」が必要でした。というのもハリーの中にはヴォルデモートの魂が入っており、ハリー自身が「分霊箱」だったため、最後の分霊箱であるハリーの「死」こそがヴォルデモートを倒すことだったからです。 しかしそれを事前に知っていたダンブルドアは、ハリーには伝えていませんでした。それどころかハリー自身が“殺されに行くように”仕向けたといってもいいでしょう。しかし、ダンブルドアはハリーが“死なない”ことも知っていました。 ヴォルデモートを倒すために非情な作戦を立てたとも感じますが、ダンブルドアにはもちろん葛藤もあり、さらにハリーの復活にも確信があったのです。

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ダンブルドア=良い人ってホント?彼の本性とは

普段のダンブルドアは、お茶目で風変わりなおじいちゃんといった雰囲気です。とらえどころのない飄々とした性格や気まぐれな言動でも有名で、周囲を笑わせるために冗談を言うことも少なくありません。 魔法界最強である彼は、望めばどんな高い地位にもつけるにも関わらず、学校の校長という教育者としての道を選びました。 それは打倒ヴォルデモートの鍵であるハリーを見守りつつ、彼がその使命を果たせるように導くためです。もちろんホグワーツの他の教授陣とともに、ほかの若い魔法使いや魔女たちの育成にも力を注ぎました。

ハリーへの態度が変わった理由は?ハリーを利用していた?

先述の通り「ハリー・ポッター」シリーズ後半の作品になるにつれて、以前のダンブルドアとの間には印象のギャップが生まれ、ハリーだけではなく鑑賞者である我々も戸惑ったはず。 しかしダンブルドアがそうしたのは、ヴォルデモートが完全復活し、彼がハリーとの絆を利用してくる(開心術をかける)ことに気づいたからです。決してハリーを嫌いになったり、嫌なおじいちゃんになったわけではありませんでした。 この時も、ダンブルドアは裏でセブルス・スネイプに対して、ハリーに閉心術を教えるように頼んでいたのです。彼はずっとハリーのことを考えていました。

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ハグリッドに見せたダンブルドアの優しさ

ダンブルドアは小説4巻目『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』にて、魔法新聞の記者リータ・スキーターによって半巨人(母親が巨人族)であることを暴露されて小屋に引きこもったハグリッドを、すぐには助けようとしませんでした。 これについて著者のJ・K・ローリングは「ハグリッドに考える時間を与え、自分自身の力でその状況を抜け出すのを待とうと思ったの。自分で切り抜ける方が、状況はもっとよくなると考えていたからよ」と、ダンブルドアの心情を述べています。 このようにたまに人を突き放したりして孤独な雰囲気を持つダンブルドアですが、彼は本当に最後まで他者の幸せを願う、優しい校長先生だったのです。

ダンブルドア校長の能力・強さ

史上最強格の魔法使いであるダンブルドアには、無言呪文、杖なし呪文は当たり前で、本来不可能であるはずのホグワーツ内での姿現し、および姿くらましができます。 彼の戦闘は一見地味に見えますが、それでも他の魔法使いを圧倒するその強さは際立っています。前述のとおりホグワーツ在学時から秀才と言われていた彼は、魔法界最強として知られており、第一次魔法大戦ではニワトコの杖を持ったグリンデルバルドとの決闘に勝利。この決闘はのちに伝説となっています。 またヴォルデモート復活を目前にした神秘部の戦いでは、たった1人で並み居るデスイーターを一網打尽にするなど、凄まじい強さを見せつけました。 さらにダンブルドアは、魔法の実力もさることながら、古代の魔法にも精通し水中人の言語も使い、パーセルタング(ヘビ語)も理解するなど、魔法に関する知識にも富んだ人物でもあります。 彼の守護霊はダンブルドア家の象徴でもある不死鳥であり、彼が組織した不死鳥の騎士団の名前の由来にもなっています。

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ヴォルデモートはダンブルドアを恐れていた?

ヴォルデモートがトム・リドルだったころ、ホグワーツへの入学を斡旋したのがダンブルドアでした。ダンブルドアはリドルの才能を認めると同時に、彼の底にある野心に警戒。「秘密の部屋」事件が起きた際にはダンブルドアだけがリドルを怪しんでいました。 またホグワーツの秘密を探ろうとするリドルに、教職の地位を与えないなど次第に敵対していくことに。魔法の実力自体は拮抗していると思われる2人。ですが自身の野望や策略をすべて見抜くようなダンブルドアを、ヴォルデモートは恐れていたようです。

ダンブルドア校長にまつわる考察やトリビア

『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』(2022年)
(C) 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights (C)J.K.R

ながーい本名に隠された意味

ダンブルドアの本名はアルバス・パーシバル・ウルフリック・ブライアン・ダンブルドア。この長い名前には1つ1つの単語に意味が込められているようです。 まずアルバスはラテン語で「白」という意味で「善」の象徴とされ、パーシバルは父の名前であると同時にアーサー王物語に登場する騎士の名前でもあります。そしてウルフリックは狼の力、ひいては伝説の英雄ベーオウルフを暗示し、ブライアンには「強い」「気高い」などの意味があるようです。 最後にダンブルドアはヨーロッパの生活に根付く益虫「マルハナバチ」を意味し、彼が鼻歌を歌いながらホグワーツを歩くイメージからつけられたそう。この長い名前には彼の持つ「優しさ」や「強さ」が表れています。

ダンブルドアがついた「みぞの鏡」の嘘

ダンブルドアは小説版「賢者の石」で、ハリーに対して彼らしい嘘を吐いていました。それは、最終的に賢者の石が隠されていたあの「みぞの鏡」に関してです。 鏡の中に両親を見たハリーは、ダンブルドアには何が見えるのかを問いました。彼は「素敵な靴下が見える。いくつあっても足りないものだ」と答えていましたが、ハリーはこの時「先生は本当のことを言っていないのかもしれない」と感じています。 ダンブルドアが実際見たもの。それは先述の通り、悲惨な出来事によって失った家族だったのです。父パーシバルも母ケンドラも、そして妹のアリアナもいて、アバーフォースと仲直りをし、家族が揃って幸せそうにしている姿。これこそ、彼が本当に求めるものだったのです。 ちなみに、映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使い』(2018年)の中で、ダンブルドアが「みぞの鏡」を見たときに写ったものはグリンデルバルドでした。史実に基づくと、彼はこの後グリンデルバルドを打ち負かすことになります。 この時、彼に対する想いを完全に絶ったからこそ、「みぞの鏡」には彼でなく家族が写ったのだと言えるでしょう。

ダンブルドアの死は予言されていた?13の暗示と最後の1人

映画シリーズには描かれていませんが、実はダンブルドアの運命はとある人物によって暗示されていたのです。その人物とは、映画『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』から出てきたトレローニー先生。 彼女はハリーについての予言もしていましたが、小説版「アズカバンの囚人」の中でダンブルドアの死をも暗示していたのです。時はクリスマス。皆がディナーを楽しむ所へやってくると、彼女は自分がテーブルにつけば座っている人数が13人になることに気付きます。 13とは忌み数であり、彼女は13人の中で最初に席を立った人間が死ぬと信じていました。ところが、実は席にはすでに13人が座っていたのです。そう、もう1人の人物とはロンのポケットの中にいたスキャバーズこと、ピーター・ペティグリューでした。 彼女はそれに気付きませんでしたが、すでに13人座っているテーブルの席で最初に立ったのは、トレローニーに挨拶をするため立ち上がったダンブルドアだったのです。 すでにこの時点で彼の運命が仄めかされていたように思えます。

ダンブルドア自体が「死」そのものだった?

これはファンの間の推論に過ぎないのですが、著者J・K・ローリング自身も気に入っているセオリーなのです。「ダンブルドア=死そのもの」とはなんとも突拍子もないように感じますが、その推論は「死の秘宝」で描かれたペベレル兄弟に関係してきます。 ペベレル兄弟とは、もともと「ニワトコの杖・蘇りの石・透明マント」の死の秘宝を手にした3兄弟。彼らは、それぞれが「死」を出し抜き、秘宝を手に入れました。そこに、とある人物たちを当てはめていくことができるのです。 ニワトコの杖を求めた結果、殺されたヴォルデモートは長男。今は亡きかつて愛した女性を想うあまり、彼女の後を追って死を迎えたスネイプは、真ん中の次男。 そして、透明マントを手にしていたハリーは3男であり、ペベレル兄弟の話のように死を旧友のように迎え入れるのです。 ハリーが死を迎え入れた時、それはヴォルデモートの分霊箱として1度死んだ時でした。その時彼を待っていたのが、ダンブルドアでしたよね。ここから、このハリーが迎えた「死」はダンブルドアだったという推論が生まれたのです! J・K・ローリングはこれについて自身のTwitterにて「素晴らしく、見事に当てはまっている」とコメントしています。

ハリー以外で唯一「死の秘宝」を3つ所持していた人物

ダンブルドアはかつて死の秘宝3つをすべて所持していました。ニワトコの杖はかつて所持していたグリンデルバルドを決闘で倒し手に入れ、透明マントはジェームズ・ポッターから借り受け、蘇りの石は分霊箱の調査をしているなかで発見。 彼は蘇りの石を発見した際、死んでしまった妹に会いたいという願いがよぎり石のついた指輪をはめてしまいます。それにより余命1年となる呪いにかかってしまいました。

ダンブルドア校長の弟は誰?

アルバス・ダンブルドアの弟は「ハリポタ」シリーズでお馴染みのアバーフォース・ダンブルドアです。しかし「ファンタビ2」で彼の新たな弟候補が登場しました。それがクリーデンス・ベアボーン。 クリーデンス・ベアボーンは反魔法族組織新セーレム救世軍の指導者メアリー・ルー・ベアボーンの養子で、ノーマジ(非魔法族)として育てられました。 グリンデルバルドは、「ファンタビ2」のラストシーンにて、彼の本名が「アウレリウス・ダンブルドア」であり、そしてアルバス・ダンブルドアの弟であると告げます。 シリーズ3作目『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』で明かされたのは、クリーデンスがアバーフォース・ダンブルドアの息子だということ。 アバーフォースはアルバスの弟であるため、彼にとってクリーデンスは甥にあたります。

ダンブルドア校長を演じている俳優は誰?

ダンブルドアを演じた俳優一覧

  1. リチャード・ハリス「ハリポタ」シリーズ1・2作目。72歳で逝去し、「秘密の部屋」が遺作に。
  2. マイケル・ガンボン「ハリポタ」シリーズ3作目~最終作。
  3. トビー・レグボ「死の秘宝1」「ファンタビ2」での青年期の回想シーンを担当。
  4. ジュード・ロウ「ファンタビ」シリーズで中年期のダンブルドアを演じる。

ダンブルドア校長役は誰?俳優が変わった?

これまでダンブルドア役は、4人の俳優が演じています。 「ハリポタ」1作目・2作目を担当したのはリチャード・ハリス。彼が演じたダンブルドアは上品で茶目っ気があり、原作のイメージをしっかりと踏襲していました。しかし彼は2作目の「秘密の部屋」を遺作として亡くなります。その後はマイケル・ガンボンがハリスの遺志を継ぎダンブルドアを演じています。マイケル・ガンボンも2023年9月28日に息を引き取りました。 3作目以降シリーズの雰囲気が変わったからなのか、彼が演じるダンブルドアは、力強い印象があります。 また、ダンブルドアの青年期の回想シーンは、トビー・レグボが若いころの彼を演じました。 そして中年期のダンブルドアを演じているのは、映画「シャーロック・ホームズ」シリーズなどでも知られるジュード・ロウです。本シリーズでの彼はまだホグワーツのいち教師ですが、すでにカリスマ性あふれる存在感があります。

「ハリー・ポッター」シリーズのダンブルドアは偉大で賢明な魔法使いだった!

本記事では「ハリポタ」シリーズの小説、そして映画版で描かれたダンブルドアという人物について深掘りしていきました。しかし、彼の若き日をより深く描くのは今後続々と公開が予定されている「ファンタスティック・ビースト」シリーズです。 まだ多く残る彼の謎が全て明かされる時は来るのでしょうか?今後の新作に期待したいところですね。