『HUNTER×HUNTER』グリードアイランド編を振り返る!
冨樫義博による少年漫画『HUNTER×HUNTER』。この中でコミックの13巻から18巻、話数にすると120話から185話で描かれた物語が、グリードアイランド編と呼ばれています。 父親のジンを探すためにハンターになったゴン。彼が実家に帰ったときに見つけたジンの手掛かりが、「グリードアイランド」でした。 グリードアイランドとは、ジョイステーションというゲーム機専用のソフト。かつて100本限定で発売され、元気一括払いで58億ジェニーという高額だったのにもかかわらず、2万件以上の注文があったといいます。 ハンターにしかプレイ不可能という特殊ゲーム。プレイを始めると心も体もゲームの中に引きずりこまれ、ゲームの世界グリードアイランドを探検することになるのです。
ゲーム「グリードアイランド」のクリア条件
ゲーム参加者には指輪が与えられ、これに「ブック」と発声するとバインダーを開くことができます。バインダーには指定されたカードを収める枠100個と、そのほかのカードを自由に入れておけるポケット45個が分かれており、指定カードを100種類集めファイルすることができれば、ゲームクリアとなります。 クリアせずにゲームをやめるときには脱出用のカードが必要です。脱出用カードはレアで入手が困難なアイテムなので、手に入れられないとゲームをやめられず、グリードアイランドの中でずっと暮らすしかなくなってしまうなんてことも。また、ゲームの中で死んでしまうと現実世界でも死んでしまいます。 ゲームをクリアしたときには、指定カードのうちから3枚を選んで、現実の世界へ持って帰ることができます。例えば、ビスケは「ブループラネット」という激レアな宝石を望んでいました。
よく使用されたカードは?
No.017 大天使の息吹
入手難度は1番難しいSS。SSランクのカードは3種類しかありません。スペルカード全40種類との交換で手に入るカードです。 この大天使の息吹は、怪我や病気を治してくれる効果があります。ただ、1枚につき1人にしか使うことができません。
No.025 リスキーダイス
入手難度はBランク。ギャンブルの街ドリアスで手に入るカードです。 20面のダイスを振って大吉が出すと幸運が訪れます。1面にだけある大凶が出ると、それまでこのダイスを使ってきたすべての人が得た幸運と同じだけの不幸が降りかかるというもの。
No.084 聖騎士の首飾り
入手難度D。これを装着している間はカードによる呪いや攻撃を跳ね返すことができます。 カードにかけられた呪いもとくことができる点、使用している間はカードを奪われない点が便利です。贋作のカードを見破ることもできますが、複製されたカードも無効化されてしまうので注意が必要。 懸賞都市アントキバで開かれる月例大会で優勝することで手に入れることができます。ゴンがグリードアイランド編で首からぶら下げていた飾りは、このカードを具現化したものです。
ゴンとキルアの第2の師匠、ビスケとの出会い
ヨークシン編でグリードアイランドをオークションで落札できなかったゴンとキルア。落札した大富豪のバッテラがプレイヤー選考会を開いていたのでそこに参加し、プレイ資格を得てグリードアイランドの世界に入りました。 しかしプレイヤーとしても念能力者としても未熟な2人はうまくゲームを進められずにいます。そんな彼らに目をつけて、2人の仲をかき乱してやろうと近づいたのが、プロハンターのビスケット=クルーガーでした。 ゴンとキルアの荒削りな素質に魅入られたビスケは半ば強引に2人の師匠になります。ビスケは一旦ゲームを一切進めず、グリードアイランドのシステムを上手く使い、2人を鍛える事に専念。途中キルアはハンター試験の為に離脱しながらも2人はビスケの修行に耐えきります。 初めの動機は意地悪なものでしたが、ハンターとしての素質が高い2人を見て、自分の弟子として鍛え直してくれるのでした。
攻略難易度は最高レベル!?レイザーと14人の悪魔
カード集めを始めたゴン達。ビスケの修行の成果もあって順調に57枚ものカードを集める事に成功します。そんなゴン達に他のプレイヤーから連絡が入ります。「爆弾魔(ボマー)」としての本性を表したゲンスルー組が97枚のカードを集めコンプリート目前だというのです。 他のグループと協力し、ゲンスルー達を含め誰も所持していないカードを独占しようと行動を開始します。偶然にもそれまで発動しなかったイベントの条件を満たしたゴン達は、「レイザーと14人の悪魔」と呼ばれる海賊たちとスポーツで戦う事に。 ゴンたちは、はじめに行動を共にしたメンバーではクリアできないと判断。早々に勝負は諦めて情報収集に徹することに。その後、クロロを探してゲーム内に入っていたヒソカや、ツェズゲラ組ら実力者を揃えて再びレイザーに挑みます。 最終決戦はドッジボール。レイザーは念獣を使って人数合わせをしており、実質1人で戦います。それにもかかわらず、彼が念を込めて投げるボールは殺人級の威力。ゴレイヌはその威力をみて戦線離脱してしまうほどでした。 最大の課題となったのはレイザーのボールを捕ることでしたが、ヒソカのバンジーガム、キルアの念コントロール、ゴンのキャッチによって何とか反撃開始。ゴンの必殺技「ジャンケン」グーでボールを打ち出すという戦法で、勝利をつかみ取りました。
ゲームクリアの為なら何でも行う非道集団、ボマーとの対決
グリードアイランド編にてゴンとキルアの前に立ちはだかった敵が「爆弾魔(ボマー)」と呼ばれる有名なプレイヤーキラーです。 リーダーにして「爆弾魔(ボマー)」と言われる要因になっている能力を持つゲンスルー、補助役を果たすサブとバラの3人組のグループであり、他の参加者の命よりもゲームのクリアを優先する冷酷非道なグループでした。 元々リーダーのゲンスルーは、スペルカードを独占する事でゲームをクリアしようとする通称「ハメ組」と呼ばれるメンバーの1人として5年間の長期に渡って活動しており、ゲーム開始当初にはゴン達も勧誘するような行動をしていました。 しかし「ハメ組」のカードが90種を越えた所でチームを裏切り、ハメ組60人以上を殺害してカードを強奪したのです。
【メモリを集めて★5ゲンスルーを手に入れろ!】
— HUNTER×HUNTER グリードアドベンチャー公式 (@HHGREAD) October 15, 2019
再臨クエスト「悪逆非道の爆弾魔」が開催中!
この機会に獲得&覚醒をしよう!#グリアド #ハンターハンター #ゲンスルー pic.twitter.com/rZN9NE1Hae
ゴン達が「レイザーと14人の悪魔」をクリアすると、ゲンスルー達はすぐに気づきます。同時にその条件がプレイヤーキラーである自分達では満たせない事を察し、ツェズゲラたちへ交渉の連絡。オリジナルカードを所持しているのがゴンたちだと考えたゲンスルーたちはゴンたちを後回しにしたため、作戦を立てる時間ができます。 その間にゴンたちは作戦を立て、最低限の修行を積むことができました。そしてついに、ゲンスルーたちがゴンたちのもとへ。彼らはゴンたちが綿密な作戦を立てていることに気づかないまま、自然に誘導され、それぞれマンツーマンでの戦いに持ち込まれます。 もともと師範レベルの実力者であるビスケは真の姿を解放しバラを秒殺。またキルアは、変化形の修行で身につけた電気による攻撃と、武器用の重厚なヨーヨーを組み合わせを試しながらの勝負。こちらも、多少あぶない瞬間はあったものの、勝利しています。 一方、ゲンスルーと対峙したゴンは、ゲンスルーの能力「リトルフラワー」によりボロボロに。左手を吹っ飛ばされたうえ、喉をつぶされるという何とも痛々しい様に。しかし最終的には、用意していた落とし穴にはめ、大岩で逃げ道をふさいだところに必殺技「ジャンケン」グーを発動。ゲンスルーを破る事に成功しました。 これによりゲンスルー組が所有していたカードを貰い受けゴン達がゲームをクリアする事になるのです。
ゲームクリアとその後
グリードアイランドをクリアするために修行とバトルを繰り返し、強くなったゴンとキルア。実はグリードアイランドを作ったのはジンでした。このゲームをプレイすることでハンターの訓練になるよう、計算して作られていたのです。 強敵ボマーとの戦いも終え、カードを集めてゲームクリアへ進むゴンとキルア。ブックに載っていたニッグというプレイヤーの名前が、ジン(GING)のアナグラムであることに気が付きます。 ゲームのクリア賞品に細工をして、本来は持って帰ることの出来ないスペルカードを使用してジンに会おうとするゴン。しかし彼らを待ち受けていたのは……。物語はキメラ=アント編へと続いていきます。