大人気ドラマ『デクスター 警察官は殺人鬼』
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ジェフ・リンジーの小説「デクスター 幼き者への挽歌」を原作にしたTVドラマ『デクスター 警察官は殺人鬼』。2006年から放送され、8シーズンまで続いた人気シリーズについてご紹介します。
気になるあらすじ
主人公のデクスター・モーガンは、マイアミ警察で働く優秀な血痕専門鑑識官。実は2つの顔を持っています。殺人課に事件解決の協力をしていない時は、法律をうまく潜り抜けて、罪を犯した悪人を捕まえて殺すという裏の顔を持っているのです。昼間は殺人事件の解決に力を注ぎ、夜になると殺人に加担する日々。でも、デクスターは無差別に殺すわけではなく、殺人犯だけを狙って殺しを繰り返します。
主人公デクスター・モーガン
デクスターの異常な好み
3歳の時、自分の母親が殺されチェーンソーで切り刻まれる現場を目撃してしまったデクスター。
その後彼を引き取った義理の父親ハリーは、幼いデクスターの中にある人を殺したいという欲求を見つけ出します。ハリーはデクスターに、殺すにふさわしい人間の殺し方、そして痕跡の消し方を教え込みました。デクスターはハリーを信頼し、裁かれなかった犯罪者だけを殺す、というハリーの掟を守り殺しを続けます。
デクスターの家族
デクスターの母親が殺された事件の捜査にあたっていたハリー・モーガンは、現場に取り残された幼いデクスターを見つけ、養子として引き取りました。ハリーには妻子がおり、実の娘はデボラ。デクスターとデボラは親しい関係が続いていますが、デボラはデクスターが何か隠し事をしていることにイライラすることもあるようです。
リタはデクスターにとってパーフェクトなガールフレンド。彼女はリタは夫から暴力を受けいた過去があり、デクスターと同じく心に傷を負っています。リタの2人の子どもコーディとアスターはデクスターになついており、デクスター自身も彼らと遊ぶことを楽しんでいるようです。
デクスターを演じるマイケル・C・ホール
マイケルはアメリカのノースカロライナ州出身で、この作品では2010年にゴールデングローブ賞主演男優賞を獲得しています。もう一つの代表作『シックス・フィート・アンダー』(2001~2005年)では、ストーリーの中心となる葬儀屋フィッシャー家の次男デイヴィッド役を好演。
2013年には詩人アレン・ギンズバーグの学生時代を描いた、ダニエル・ラドクリフ主演『キル・ユア・ダーリン(原題)』に出演するなど活躍を続けています。
デクスターの義理の妹 デボラ・モーガン
マイアミ警察の殺人課で働いています。血の気が多く感情を表に出しやすい性格の持ち主。繊細な心を持っているのですが、自分のことを悪く言われると、縮こまるのではなく暴言を吐いて立ち向かってしまいます。
ハリー・モーガン、ドリス・モーガンの間に生まれた子どもで、男勝りに育ち、父親のハリーが養子として引き取ったデクスターにかまうのを阻止しようと頻繁に喧嘩をしていました。母親のドリスは思春期の時期に他界。父親ハリーの死によって警察学校へ入ることを決意したようです。
デボラを演じたのはジェニファー・カーペンター
ケンタッキー州出身の女優で、映画『エミリー・ローズ』で主役のエミリーを演じ注目されました。グラッドリー・クーパー主演の映画「リミットレス」をドラマ化した『リミットレス』(2015~2016年)にはレベッカ役を演じています。
2008年にはデクスターでの共演をきっかけに、主人公デクスターを演じたマイケル・C・ホールと結婚。後に離婚を経験しています。
デクスターの義理の父 ハリー・モーガン
デボラの実の父親で、デクスターを引き取り父親になったハリー。彼らが若い時にハリーは死んでしまいますが、その後もデクスターが窮地に立たされた時には頻繁に現れてはアドバイスをしていきます。
ハリーは、母親が殺された現場にいた幼いデクスターを見つけ引き取りましたが、彼と一緒に過ごすうちにデクスターの殺人に対する興味を見抜きます。「ハリスの掟」と呼ばれる「罪のない人は殺さない」などという決まりを守らせることで、彼の殺人を認めつつもその異常性をコントロールさせた人物です。
ジェイムス・レマー
整った顔立ちで、情熱的な役やシリアスな役など様々な役をこなすジェイムス・レマー。人気のカーアクション映画『ワイルド・スピードX2』(2003年)や南北戦争直前の黒人奴隷制度をテーマに取り上げた、タランティーノ監督の『ジャンゴ繋がれざる者』(2012年)など多くの話題作に出演しています。
また、映画だけでなく、TVドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』(2001~2004年)ではサマンサと恋に落ちる富豪のリチャード役など、存在感のある役柄でTVドラマの世界でも活躍しています。
デクスターの恋人 リタ・ベネット
リタはアスターとコーディという2人の子どもをもつ母親。警察官であるデボラに、暴力をふるう夫ポールから救い出してもらいます。デボラを通してデクスターと出会い、少しずつ恋人としての関係を築いていきます。というのも、彼女は夫からの暴力のせいではじめはデクスターを信用することに不安を感じてしまっていたのです。
リタは少しずつデクスターと過ごす時間が心地よくなっていき、デクスターとの関係は彼女を辛い過去から解放していきます。
デクスターとリタはのちに結婚。ハリソンという息子が生まれます。
ジュリー・ベンツ
ジュリー・ベンツはペンシルバニア州出身の女優。フィギュアスケーターだった母親の影響で3歳からスケートを始め、13才で全米選手権に出るなど活躍をしていました。しかし、疲労骨折から選手生命を絶たれてしまい、ジュリーは女優の道に進むことになります。
1996年から2000年まで放送されたTVドラマ『バフィー~恋する十字架~』ではダーラ役を好演。オーディションで主役の座を逃し、敵のダーラという小さな役になりましたが、その演技が評価され、いくつかのエピソードに引き続きダーラとしての出演が決まったと言われています。
その後も『CSI』シリーズ(2006年)や今もなお人気の番組『スーパー・ナチュラル』(2006年)などTVドラマを中心に活躍しています。
一番人気は「冷凍庫キラー」をめぐるシーズン1
シーズン8まで続いたデクスターシリーズですが、評価が高いのはシーズン1のようです。シーズン1には既にデクスターに関する情報がほとんど入っていて、シーズン1だけで視聴者を魅了してしまっています(シーズン2以降に広げる必要がないくらいに・・・)。
「冷凍庫キラー」の結末は特に評価の高いポイント。デクスターの義理の妹デボラの婚約者だったというだけでなく、生き別れたデクスターのお兄さんだったとは・・・と2度驚かされました。こんな衝撃的な結末は二度とお目にかかれないだろうと言うファンもいるようです。
最も残酷なエピソードは?
ファンの間で最も凶悪だとされているエピソードはシーズン4のエピソード12「宿命」とのこと。
「トリニティ・キラー」を殺したことによって、デクスターの大切な家族に危害が加わってしまいます。シーズン4のラストでは、最高潮を迎えて衝撃の結果に。妻のリタは殺され、息子のハリソンは母親のリタの血の海の中に取り残され座っているという、まさにデクスターの始まり(幼い頃にした体験)と同じ状況に・・・。
残念だったエピソードは?
残念なエピソードとしてあげられているのは、デボラの死を扱ったエピソード(ファイナルシーズン)。
撃たれたデボラは手術を受けて一命はとりとめましたが、脳死状態に。デクスターはデボラのいる病室に入り込み、呼吸器のスイッチを切り、デボラを病院の外へ運び出します。
どんどん弱っていくデボラを自分の船に乗せ沖に出て、彼女の亡骸を海に沈めて・・・ファンの中には「なんで?」と不満の声があがっているようです。