『SHERLOCK/シャーロック』シーズン4あらすじ&ネタバレ解説

2017年7月24日更新

BBCの大人気ドラマ『SHERLOCK/シャーロック』シーズン4がとうとう日本でも放送されました。そんな今シリーズの全3エピソードのあらすじ・ネタバレや作品のキーポイント、そして気になる続編情報についてもご紹介しています。

『SHERLOCK/シャーロック』シーズン4の展開はいかに!?【ネタバレ注意】

推理小説の金字塔『シャーロック・ホームズ』シリーズは、イギリスを舞台に世界唯一の顧問探偵シャーロック・ホームズと相棒のジョン・H・ワトソンの活躍を描いた作品で、誕生から130年経った現在でも根強い人気があります。 『シャーロック・ホームズ』はこれまでにその世界観を忠実に再現したテレビドラマや映画などによって度々実写化されてきましたが、近代イギリスが舞台の作品が現代のイギリスだったら......という観点で制作されたのがこの『SHERLOCK/シャーロック』シリーズです。 最新シーズンであるシーズン4が2017年1月1日に制作国であるイギリスで放送されて大好評を博していました。日本では2017年7月8日から隔週でエピソードが放送されており、その衝撃的な幕開けが日本でも同様に大きな話題となりました。 この記事では、『SHERLOCK/シャーロック』シーズン4のあらすじをネタバレありでご紹介します。

エピソード1「六つのサッチャー」のあらすじ&ネタバレ

前シーズンで結婚したシャーロックの相棒ジョンと看護師メアリー・モースタンの間にはロザムンドという娘が生まれ、ふたりは新たな門出を迎えました。一方、前シーズン最終話で恐喝王チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートンを殺害したシャーロックは、兄マイクロフトと政府の働きかけのお陰で無罪放免となり、再び様々な事件解決に臨みます。 ある時、シャーロックは6体のマーガレット・サッチャーの胸像が破壊された事件の調査中、この事件の裏には、元スパイであったメアリーの過去と何らかの繋がりがあることに気づきます。 そして、事件の裏に深く関わったシャーロックは、スパイ組織の人間であるヴィヴィアン・ノーブリに撃たれそうになりますが、メアリーがシャーロックを庇って銃弾に倒れて、亡くなってしまいます。 メアリーを守ると約束し奔走し続けたシャーロックでしたが、こんな結末を迎えたことでシャーロックはショックを受けると同時に、ジョンとの友情の溝が生じてしまいます。 しかし、シャーロックはメアリーの死後、自身の死を予感してメアリーが生前用意していたシャーロック宛のビデオを見つけ、メアリーはビデオを通じてジョンを守ってほしい、とシャーロックに願うのでした。

エピソード2「臥(ふ)せる探偵」のあらすじ&ネタバレ

メアリーを失ったことで深い悲しみに暮れるジョンは、セラピーに通います。一方、シャーロックもメアリーの死とジョンとの関係の悪化から薬物依存を再発させ、心身共に疲弊します。 そんな中、有名実業家で慈善家でもあるカルヴァートン・スミスの娘フェイスがシャーロックを訪ね、父親が誰かを殺そうとしていることを相談します。正常ではないシャーロックはおもむろに依頼者である彼女を突き放しますが、彼女と会話の中でカルヴァ―トンが無為差別殺人を企んでいることに気づきます。 シャーロックはジョンに協力を要請し共にカルヴァートンが多額の寄付をした病院でカルヴァ―トンに罪を吐かせようとします。助太刀として、先日相談に来たフェイスもその場に呼び出しますが、やって来たフェイスは、先日会った女性とは別人であり、シャーロックは混乱状態に陥り、カルヴァ―トンを医療用メスで攻撃しようとします。 シャーロックの暴走を力づくで抑えたジョンはその勢いでシャーロックを殴り続け、メアリーを殺したのはシャーロックだと言ってしまいます。シャーロックはそのまま病院に入院し、ジョンは何かを告げる代わりにかつて自分が使っていた杖を置いて去るのでした。

そんなある日、こっそりシャーロックの入院している部屋に来たカルヴァ―トンは、シャーロックから殺してほしいと告白されたことで自身は殺人者であることを告げて殺そうとします。しかしすべてはシャーロックの計画通りで、そう言えばカルヴァ―トンが罪を吐くこと、ジョンが置いていった杖には録音機能がついていることを見越しての行動でした。 結果、カルヴァ―トンの罪は明白になり、駆けつけたジョンによって一命をとりとめたシャーロックは、ジョンと仲直りするのでした。事件は解決したかに見えましたが、何故相談に来たフェイスと病院に現れたフェイスが違う人物だったのか、という疑問が残ります。 後日、セラピーを訪れたジョンはそこでフェイスに成りすましていたのがこのセラピストであり、彼女はマイクロフトとシャーロックの妹、ユーラス・ホームズだということを知るのでした。

エピソード3「最後の問題」のあらすじ&ネタバレ

ジョンのセラピストだったはずの女性がマイクロフトとシャーロックの妹であることを告白すると同時にシャーロックを執拗においつめはじめたユーラスは、シャーロックの住居であるアパート“ベーカー街221B”を爆破します。 そして、アパート爆破の犯人、エピソード2でフェイスに成り代わってシャーロックに相談を依頼した女性、そしてエピソード1で結婚していたジョンを誘惑した女性、そのすべてがユーラスの仕業であることがわかり、シャーロック、ジョン、マイクロフトは彼女に会うためにシェリンフォードという場所に向かいます。 この場所は、高い設備が敷かれた精神医学施設でユーラスはずっとここに収容されていましたが、すでにユーラスのとある能力によって施設もユーラスの思いのままの環境となっていて、訪問したシャーロックらは袋のネズミとなります。そして、ユーラスは三人に銃を持たせて「大切な人の命を救うために別の大切な人を殺せるか」というゲームをさせます。 シャーロックは妹の存在を明かしたことはなかったですが、それは隠していたからではなく覚えていなかったのです。そして、ユーラスがシャーロックらにこの様な仕打ちをするきっかけに、彼ら3人の過去が絡んでいたのでした。

ユーラスは幼いころから天才的な頭脳の持ち主であり、人を自分の思いのままに操ることができるのです。ずば抜けた頭脳を持つユーラスでしたが、彼女には心から信頼できたり、親友と呼べたりする人間はいなかったのでした。 一方、シャーロックは今でこそ気難しく偏屈な面を持った人物ではありますが、当時は年相応の少年で、共に海賊ごっこをして遊んだビクター・トレバーという名前の親友がいました。そんなビクターに嫉妬をしたユーラスはビクターを井戸に落として溺死させ、自宅にも火を放つのでした。 男児失踪事件として目の前から突然親友が消えたことにシャーロックはショックから心を閉ざしてしまい、家族である妹ユーラスのことも記憶から消してしまうのでした。ユーラスがシャーロックを執拗追いかける理由は、兄であるシャーロックからの愛が欲しかった、というもので、ユーラスの心は未だに少女そのものだったのでした。 そのことに気づいたシャーロックはユーラスに駆け寄り、彼女をなだめます。ユーラスは逮捕されてしまいますが、ひとつの区切りがついたシャーロックとジョンは、新たな事件に臨むのでした。

ふたりの真の友情を描いたシーズン4

これまでも、シャーロックとジョンは、時にぶつかりながらも良きバディとして様々な事件に直面してきました。しかし、今作は絶対的にその友情に亀裂を入れる出来事が生じたあと、ふたりの関係性はどうなるのか、友情の行く末はどの様な変化を迎えるのか、をリアルに描いた作品と言えるでしょう。 特に、幼少期に親友だった友達を突如失い、シャーロックの人格をも大きく変えてしまったこの出来事は、彼自身記憶を改ざんしていることから、相当ショックでトラウマ的出来事となっていたのでしょう。しかし、ジョンと出会い、時に助け合いながら、時に衝突しながらも相棒として、友人として共に歩むことは、シャーロックが一度失った親友を再び取り戻す、ということです。 ジョンもシャーロックにいつも振り回されながらも彼と共に事件解決を手伝ってきましたが、メアリーが死んでしまったことで相棒のシャーロックとの友情に亀裂が入り、妻も失い、孤独の中にいました。しかし、自分を必死に守ろうとするシャーロックの姿を目の当たりにし、失ったかに思えた友情を取り戻します。 シャーロックとジョン、それぞれにとって友情とは何か、をこれまでのシーズンで如実に描いているのが今シリーズの見どころでもありますね。

ユーラス・ホームズの存在

今シリーズで初めて登場し、また誰もが驚いたであろう人物が、ユーラス・ホームズでしょう。これまで、原作小説とそれをもとにした実写化作品ではシャーロックに妹がいる、という描写はありません。しかし、今作ではシャーロックを試す存在として登場したのが彼女でした。 ユーラスはシャーロックの大切なものを奪おうとし、そしてシャーロックの彼らに対する心意を試します。シャーロックは各シーズン通して社会に興味を抱かない傾向にありながらもどこか孤独感をもつ人物です。しかし、明確な比較はできませんが、ある意味、もう一人のシャーロックとしてユーラスが描かれている様にも思えます。 ユーラスはその天才的な頭脳のため幼いころから称賛されるも常に孤独で寂しく、身体が大人になっても中身は愛情を欲する少女のままだったのでした。一方、シャーロックは違います。天才的な頭脳を持ち、自他共に社会不適合者という程に偏屈で時に冷酷に思われることはあれど、相棒や信頼し合える人がたくさんいます。 ユーラスは子供でありながらも人間として決して許されないことをしましたが、もし彼女に心から信頼し合える大切な人がいたら、この様にはならなかったのでしょう。友情や信頼を知っているシャーロックとそれを知らないユーラス、二人は二律背反の存在として描かれているのでしょうね。

メアリーの死

今作は、ジョンの妻であるメアリーの死によって衝撃的な幕開けを迎えました。メアリーの死は悲しみや衝撃をもたらしましたが、一方で新しい道も与えました。 スパイであったことからも生前から自分の死を覚悟していたメアリーの願いは、これからもジョンがシャーロックの相棒として、彼と共に歩むことであり、それがジョンを守るということ自体にも繋がるのでした。だから、シャーロックは自分の命を危険にさらしてでも、ジョンを守るというメアリーとの約束を守ろうとしたのでしょうし、ジョンも一度は突き放したシャーロックの大切さを実感したのでした。 メアリーの死はジョン、シャーロックとジョンに深い悲しみや後悔を与えましたが、そんなふたりを見越して、様々なことを乗り越えていく大切なふたりの背中を押したのでしょう。 それにしても、シーズン4は、特に女性の登場人物がストーリーを、そしてシャーロックとジョンの運命をおし進めてくれる印象がありましたね。

作品を越えての“シャーロック”への敬意。

最終エピソード「最後の問題」のラストでは、シャーロックとジョンが“ラスボーン・プレイス”という場所から走って出てくる場面があります。このラスボーン・プレイスとは、ロンドンに実際にある通りのことなのですが、今作ではある意味を持っています。 これは、過去にシャーロックを演じ、そしてそのシャーロック像に絶大な人気を誇った俳優ベイジル・ラスボーンへの敬意なのだそうです。ベイジルは、1939年にアメリカで公開されたワーナー・ブラザーズ制作映画『バスカヴィル家の犬』でシャーロック役を演じたのを皮切りに、『シャーロック・ホームズの冒険』や『シャーロック・ホームズと恐怖の声』など計14作品でシャーロックを演じました。 その人気は絶大なもので、求められるサインがベイジル本人の名前ではなく“シャーロック”と書いてくれ、と多くの人にねだられたり、いまでもアメリカでは“ベイジルは最高のホームズ”と言われたりしています。

『SHERLOCK/シャーロック』シーズン5は制作されるの!?

大好評のうちに幕を閉じた『SHERLOCK/シャーロック』シーズン4。シーズンがここまで続くと気になるのが続編の有無です。しかし、続編制作・放送にはあまり期待が出来なさそうなのが現状の様です。 今作のクリエイターかつシャーロックの兄マイクロフト役を演じているマーク・ゲイティスは、ラジオ・タイムズ 誌のインタビューで「続編を制作したとしても2年以上先になるだろう。」と話しており、主演のベネディクト・カンバーバッチも「今作が最後になるのではないかと思う。今すぐ次のシーズンに備えるというのは厳しい。」と言っています。 現に、シーズン4の最終エピソードのタイトルは「最後の問題」。カンバーバッジ演じるシャーロックともお別れになってしまうかもしれません。 ただ、この『SHERLOCK/シャーロック』シリーズは世界的に爆発的な人気を誇る作品ですし、何が起こるかわからない、というのもこの作品自体の魅力でもあります。 なので、首を長くして待っていれば、シーズン5製作決定という嬉しいニュースが届くかもしれません。