2020年4月29日更新

「<物語>シリーズ」忍野扇の正体は一体何なのか?謎多き美少女に迫る

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「<物語>シリーズ」忍野扇は一体何者!?正体不明の美少女を解説【ネタバレ注意】

忍野扇は「<物語>シリーズ」に登場するキャラクターの1人。黒のショートヘアに真っ黒な瞳が特徴的な少女で、アニメでは常に体のサイズに合わない制服を着ているため、手が袖で隠れています。 自分のことは怪異に詳しい男・忍野メメの姪と名乗っており主人公である暦のことは先輩、と呼びます。頭が良く慇懃無礼な喋り方や態度を取るので人を見下しているように感じられます。 忍野メメを思わせるような頭の良さ、推理力の高さ、卓越した話術と常人とは逸した能力を持つ扇。言動、行動、目的など、あらゆる場面で謎の多い人物です。 ※本記事では「<物語>シリーズ」のネタバレ情報を扱っています。読み進める際はご注意ください。

美少女……じゃない!?性別までもが不明

扇と暦は、暦の後輩である神原駿河が連れてきたことで出会っており、その際に忍は自分はメメの姪だと自称しています。見た目も女性にしか見えないのですが、物語の途中で神原駿河と話している扇は服装も見た目も男性の格好で登場します。 そんな扇に対して神原が「君は男だっけ」と疑問を呈するのですが、扇本人は「何を言ってるんですか、駿河先輩。僕は昔から男の子ですよ」と躊躇なく答えます。しかし、その後女性のデリケートな話題に踏み込んだ際に「あ、しまった今は男の子だっけ」と発言もしていることから、性別というくくりで考えると男とも女とも言い難い存在、と言えそうです。

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不気味で怖い、けれど可愛いくて人気も高い忍野扇

忍野扇は表情の見えない真っ黒な瞳とその表情、人を飲み込んでしまうような話術から、不気味さや怖さが感じられるキャラクターです。しかし、そのクールさやミステリアスさとは裏腹に、ちょっとしたしぐさや表情が可愛らしいとの意見も。 アニメでは余った袖をだらりと垂らした姿が可愛らしく、第一印象では不気味さを感じていたのに、不思議な魅力にはまってしまった、というファンはとても多いようです。 また、原作とアニメでは絵の雰囲気が異なっており、原作に描かれるイラストの扇の雰囲気が柔らかくそちらのファンになったという人も少なくない様子。

羽川翼とは犬猿の仲?副音声では大バトルが勃発

忍野扇は持ち前の対話スキルで阿良々木暦にはすっかり取り入っていましたが、羽川翼にはとても警戒されていました。 特に2人が衝突したのは、阿良々木暦の取り合いになった老倉育の件です。まずはお見舞いにどちらが同行するかでぶつかり、「私ときたらおっぱいを触らせてあげる」言った羽川翼が勝利。 しかしお見舞いの帰り道で再び現れた忍野扇は、2人が老倉育の母親失踪の真相がわかっていないと知り毒舌を全開に!さらに阿良々木暦が羽川翼を選んだ事は大きなミスで、「おっぱいで誘惑したことを謝ってください」「もう全盛期ではない」など胸の件も根に持ち、とにかく煽る煽る……。 また『終物語』の「おうぎダーク」で、た忍野扇と羽川翼は2人で担当した副音声でもバトルが勃発。本編では冷静を保っていた羽川翼が超毒舌に! ため口以上の口を聞き「羽川おっぱい」と呼ぶ忍野扇に、「くたばれ」「表出ろ」など、羽川翼のものとは思えない言葉で犬猿の仲っぷり発揮しました。

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“くらやみ”と忍野扇と阿良々木暦

物語で登場する、間違いを修正するという“くらやみ”という現象と扇と暦は大きく関係しています。「自分の仕事は嘘を罰することだ」などと発言していることから、扇自身がくらやみなのでは?という見解もあ利ましたが、実は、扇という人物は暦自身が生み出した怪異なのです。 何故その怪異が生まれたのか?それは暦が否定していた自分の嘘やごまかしなどの負の感情を責め続けたために、暦の中に眠る力が怪異を生み出してしまったのです。 くらやみには、自身を偽る怪異を取り込むという力があるため、正体不明の怪異だと思われていた扇はくらやみに取り込まれそうになります。しかし、暦が扇の存在を認めたことで、正体不明の怪異ではなくなり、くらやみは消滅するのです。

実は首謀者?多くの怪異事件に関与していた!

実は忍野扇は関係なさそうな怪異事件にも関わっており、キッカケを作っている人物なのです。どの怪異にどのように関与しているのかを一挙紹介します! 『花物語』では、男子学生の制服姿で神原駿河の前に現れ、猿の手を持つ彼女に「悪魔様」のこと吹き込みました。レイニーデビルに悩まされている神原駿河が「悪魔」というキーワードが気になり、再び猿の手の怪異の件に首を突っ込みます。 『囮物語』では千石撫子の前に颯爽と現れ、初対面の彼女にわざとらしく自己紹介し、北白蛇神社のご神体のお札の事を伝えました。加えてのちに千石撫子が「くちなわさん」に見えてしまうシュシュも忍野扇が渡し、彼女はまんまと神様にまでなってしまうのです。 『恋物語』で千石撫子を人間に戻した貝木泥舟が町を去ろうとした時、彼を襲撃した子どもは「扇さんの言った通りだった!」と言いました。これは忍野扇の指示で襲わせたことと、蜂の件にも関わっている可能性を示唆しています。 『憑物語』で、不死身の怪異の専門家・手折正弦に無害認定をされているキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードと阿良々木暦の退治を依頼したのも忍野扇でした。

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忍野扇が暗躍していた目的とは?

扇は阿良々木が関わってきた怪異の事件で暗躍していた人物でした。暦たちが出会ってきた少女たちが関わってきた事件や手折正弦に暦を退治させようとしたり、暦に対して敵対心を持っているとも思える行動に出ています。 これについては、扇自身が暦の自己批判の精神によって生み出した怪異であったため、暦自身が目を逸らし続け、曖昧にしている負の感情をはっきりとつきつけることを目的としているように思われます。

永遠の15歳?忍野扇のその後は……

忍野扇は『終物語』で阿良々木暦に助けられ、忍野メメに姪と認められた事で「暗闇」に飲み込まれずに済みました。そのため阿良々木暦の卒業式の日もいつもと変わらない姿で、直江津高校に存在していたのです。 怪異である忍野扇は年をとらないので、『結物語』で23歳になった阿良々木暦たち対し彼女は未だ15歳!卒業後は、存在しない1年3組」の生徒として、直江津高校に通い続けていることが発覚しました。 しかも忍野扇は「迷える生徒をさらに迷わせる存在」として七不思議になっていたのです!それを知った阿良々木暦は「手に負えないくらい終わっている」と言いました。

意味深で少し怖い忍野扇の名言を紹介!

「私は何も知りませんよ。あなたが知っているんです、阿良々木先輩」

毒を含んだ言葉を多数吐き出す扇ですが、「私が知ってるんじゃありません。あなたが知ってるんですよ、阿良々木先輩」という言葉は彼女を代表する台詞です。意味深であり、印象的であり、そして重要なキーワードともなっている言葉です。 彼女を象徴するこのセリフ。阿良々木暦は彼女の口車に乗せられてさまざまな事を喋ってしまい、気づかなかった事にも気付かされていきます。 この言葉は暦が「何を知っているんだ」という疑問を呈した際に答えた言葉なのですが、徐々に明らかになっていく扇の正体を考えていくと、暦に対する「あなたが知ってるんですよ」という言葉は「貴方自身がすべてを知っているんですよ」と言っているようにも聞こえます。

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「愚か者」

忍野扇は真相に気づかない阿良々木暦に対して、「この愚か者が」など辛辣な言葉を使います。「愚か者」というセリフは、その決め手として使っているのです。

「阿良々木先輩、交差点の信号が全て赤になる瞬間があるのをご存じですか?」

『傾物語』の冒頭で、忍野扇が阿良々木暦に教えた信号のトリビアです。交通事故が起きないように交差点の信号には、3秒間すべて赤信号になるという忍野扇。 実は原作では、「赤と青信号の間には黄色信号がある」というセリフがあり、これは『傾物語』の結末を暗に示している言葉なのです。

アニメ版「<物語>シリーズ」で忍野扇を演じる声優は水橋かおり

忍野扇の声を演じているのは、愛称ミズハス、こと声優の水橋かおりです。1974年8月28日生まれで、声優以外にはナレーターとしても活躍しており、2017年現在はアーツビジョンに所属しています。代表作品は『魔法少女まどか☆マギカ』の巴マミや『ひだまりスケッチ』の宮子などです。 子供の頃から音読や台詞を読むのが好きだった水橋は声優を目指して専門学校に通い、2000年の10月に『機巧奇傳ヒヲウ戦記』という作品でデビューしています。その翌年にはNHKのアニメ『カスミン』で主人公の春のカスミを演じ、この時の役で広く知られることとなりました。 可愛いキャラクターを演じることの多い水橋ですが、少年キャラなどの出演も多いです。また、1人何役も演じられる器用さも持ち合わせており、困ったときのミズハス、と呼ばれているのだそうです。