2019年5月29日更新

「化物語」シリーズとは?アニメを見る順番と実際の時系列を徹底解説

化物語

西尾維新による人気ラノベシリーズ「〈物語〉シリーズ」。原作同様、アニメ版も高い人気を誇っています。原作のなかでも物語の時系列が前後しているため、アニメ版もストーリーの時系列を把握するのは困難です。今回は時系列順に各作品を詳しく解説します。

アニメ『化物語』とは?「〈物語〉シリーズ」を時系列順で一挙紹介

『化物語』は、西尾維新によるライトノベル「〈物語〉シリーズ」の第1作目の作品です。2006年に『化物語』が出版されて以降、2019年5月現在『余物語』までの全26巻が刊行されています。 アニメシリーズも制作されており、2009年に1作目『化物語』が放送されました。2019年5月からはアニメ9作目となる『続・終物語』が放送されています。 今回は「〈物語〉シリーズ」について、アニメ化された順番を振り返りつつ、時系列で観るならどの順番がいいのかをわかりやすく解説します。

アニメ「〈物語〉シリーズ」全作品を公開順に紹介 共通の世界観やあらすじは?

公開年 作品名
2009年 『化物語』
2012年 『偽物語』
2012年 『猫物語(黒)』
2013年 『猫物語(白)』
2013年 『傾物語』
2013年 『囮物語』
2013年 『鬼物語』
2013年 『恋物語』
2014年 『花物語』
2014年 『憑物語』
2015年 『終物語(上)』
2015年 『終物語(中)』
2016年 『暦物語』
2016年 『傷物語』
2017年 『終物語(下)』
2019年 『続・終物語』

アニメの「〈物語〉シリーズ」は2009年に『化物語』、2012年に『偽物語』と『猫物語(黒)』が放送されました。 2013年には『〈物語〉シリーズ セカンドシーズン』として、『猫物語(白)』、『傾物語』、『囮物語』、『鬼物語』、『恋物語』の5作品を放送。翌年に『花物語』がアニメ化されています。 以降、『憑物語』『終物語』『暦物語』がアニメ化され、『傷物語』は3部作の劇場版アニメとして上映されました。劇場先行公開された『続・終物語』が、2019年5月からテレビ放送されています。

シリーズに共通する世界観を解説

主人公は、阿良々木暦(あららぎこよみ)という1人の男子高校生。彼と彼に関わることになる少女たち、そして彼らの周りに存在する「怪異」との出来事を描く、というのが同シリーズの基本的な世界観です。 各シリーズは、その話のメインとなるキャラクターの名前と登場する怪異を冠した複数のサブタイトルで構成されています。 アニメでは4〜5話でひとつのサブタイトルになることが多く、サブタイトルに「其ノ壹(いち)」といったナンバリングが付きます。 怪異にまつわる謎解きを目指しつつも、ヒロインと暦の怒涛の会話劇が続く作風も特徴的。アニメ版でもその原作の雰囲気を忠実にアニメ化しています。

シリーズ全体のあらすじ

主人公の阿良々木暦は、田舎に住む平凡な男子校生。彼はひょんなことから街に現れた瀕死状態の女吸血鬼を助けます。そのことがきっかけで、自身も吸血鬼となってしまうのです。吸血鬼の出現によって街の霊気が乱れ始め、彼の前には様々な怪異の類が出没するようになってしまい……。 シリーズ全体を通して、暦が高校2年から3年に進学する間の春休みから約1年間の出来事を描いています。 原作やアニメで描かれた順番が必ずしもストーリーの時系列ではありません。過去に関する伏線が、後から発表される作品でようやく回収されるといったこともあります。繰り返し行ったり来たりしながら楽しむことも出来るシリーズです。

魅力的な主人公とヒロインたち

常に全力でツッコミ役に回る阿良々木暦をはじめ、魅力的なヒロインが数多く登場するのも同シリーズの特徴といえます。 阿良々木にツンデレな好意を寄せる戦場ヶ原(せんじょうがはら)ひたぎは、文房具を武器に彼を脅すヒロインらしからぬ言動がクセになるキャラクターです。 他にも小学生やボーイッシュな腐女子、メガネの優等生……といった個性豊かなヒロインが登場。彼女たちと暦によるスピード感ある会話劇によってストーリーが進んでいくのも、本シリーズの特色といえます。 会話劇のなかに重要な伏線が仕込まれている場合も。それを探すのも楽しみ方のひとつでしょう。

「〈物語〉シリーズ」原作小説は『化物語』から始まる5部構成

ここでは原作について紹介します。原作は2006年から刊行がはじまり、本編はファーストシーズン、セカンドシーズン、ファイナルシーズン、オフシーズン、モンスターシーズンの5部構成です。 『化物語』から続く阿良々木暦の一連の物語はファイナルシーズンで一旦完結し、オフシーズンではファイナルシーズンまでの物語の前日譚やその後のエピソード、裏話といった内容が描かれています。 2019年5月現在、モンスターシーズンが刊行中です。このシーズンでは大学生になった暦に再びスポットが当たり、おなじみのキャラクターたちの新たな物語が紡がれています。

ストーリーの時系列順にアニメ版「物語」を並べ替え!見どころも解説

「〈物語〉シリーズ」の基本設定や原作シリーズについて触れたところで、ここからはストーリーの時系列に沿ってアニメ各作品を並べ替えていきましょう。 同日のことを描いた作品の場合は、あわせて解説を入れています。それを参考にどちらを先に観るのかを決めるといいのではないでしょうか。 シリーズ全体を通して約1年間の出来事を描いています。作中の季節などにも注目すると時系列がわかりやすいでしょう。

1.『傷物語』(2016-2017年)

阿良々木暦と怪異が交わる始まりの物語

阿良々木暦が高校3年に進学する前の春休みの出来事が描かれているのがこの『傷物語』です。原作でのサブタイトルは「こよみヴァンプ」。3部作の劇場版アニメとして上映されました。 後に忍野忍と名乗ることになる女吸血鬼キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードと暦の出会い。そして、暦が人とは少し違った身体を手に入れるまでの出来事が描かれています。また、ヒロインの1人羽川翼との出会いや友情を育む過程もこの作品に登場。 キスショットとの出会いは、暦が怪異と関わることになる最初のきっかけです。「はじまり」の物語として重要なエピソードとなります。

2.『猫物語(黒)』(2012年)

ゴールデンウィークに出会った羽川翼と怪異の物語

春休みの間に仲を深めた阿良々木暦と同級生の羽川翼。高校3年生になってからのゴールデンウィーク期間中、暦は偶然親に殴られたという翼と遭遇します。そして、暦は翼の複雑な家庭環境を知ることになるのです。 その後、翼は怪異の一種である「障り猫」と関わってしまい、取り憑かれてしまいます。見た目も変わり果て、人を襲うようになってしまった「ブラック羽川」。彼女を救うために暦は、羽川譲りの膨大な知識を有した新種の怪異・ブラック羽川に立ち向かうことを覚悟するのです。 『猫物語(黒)』は、『傷物語』の「こよみヴァンプ」の後の出来事であり、『化物語』最初のエピソード「ひたぎクラブ」前の出来事となります。

3.『化物語』(2009年)

次々起こる怪異の事件とヒロインたちとの出会い

春休みやゴールデンウィークを通して仲良くなった羽川翼とともに文化祭の準備をしていた5月のある日。阿良々木暦はそれまで話したこともないクラスメイト戦場ヶ原ひたぎの秘密を知ってしまいます。 彼女はある日を境に体重と呼べるものを失ってしまっていたのです。その犯人は怪異の蟹でした。険悪な態度をとられながらも、暦は事件解決に乗り出していきます。 この一件を皮切りに、暦はゴールデンウィーク明けから文化祭までの間に八九寺真宵、神原駿河、千石撫子と出会うことに。そして、彼女たちが抱える怪異の問題を解決していくのでした

4.『偽物語』(2012年)

阿良々木兄妹をめぐる夏休みの物語

『偽物語』では、『化物語』の後の夏休み中の出来事が描かれています。 阿良々木暦の大きい方の妹・阿良々木火憐と小さい方の妹・阿良々木月火は正義の味方を自称しています。通っている中学では「ファイヤーシスターズ」という通り名を持つほど。 2人は、学校に危険なおまじないを意図的に流行らせている貝木泥舟(かいきでいしゅう)を成敗するため彼と対決をしていくことになります。 さらに後半では、怪異専門のゴーストバスターである影縫余弦(かげぬいよづる)と斧乃木余接(おののきよつぎ)が現れ、月火の秘密が明らかに。 兄妹の絆が少し深まる、夏休みの日々が描かれます。

5.『傾物語』(2013年)

八九寺真宵の運命に立ち向かう時間を超えた物語

妹たちと怪異との出来事が起こった夏休みの最終日から始まるのがこの『傾物語』(かぶきものがたり)です。 夏休み最終日に阿良々木暦と忍野忍はひょんなことから過去へタイムスリップします。タイムスリップした先は11年前でした。 11年前のその日は、幽霊となってこの世を彷徨うことになった八九寺真宵の交通事故が起こるちょうど前日。そこで、暦と忍は事故から真宵を救えるのではないかと考えるのでした。 過去を変えてしまうと大きなタイムパラドックスが起こるかもしれない。それでもなんとか真宵の運命を変えられないかと、暦たちが奮闘する姿が描かれます。

6.『鬼物語』(2013年)

吸血鬼の400年に渡る物語

タイムスリップした『傾物語』の翌日、2学期がスタートした8月21日からの出来事が『鬼物語』です。 阿良々木暦が八九寺真宵と雑談をしていたところに突如現れた「くらやみ」。暦は直感的に危機を察知し、なんとかその「くらやみ」から一時的に逃れることに成功します。 その正体が分からずにいると、暦の影で眠っていた忍野忍が目を覚まし「くらやみ」について語り出すのでした。 真宵の物語を軸に、忍ことキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードが吸血鬼の王として君臨していた400年前の出来事が明らかになっていきます。

7.『猫物語(白)』(2013年)

羽川翼、決着の物語

『猫物語(白)』は『鬼物語』と同じく8月21日から始まる物語です。『鬼物語』で「くらやみ」から逃げることになった阿良々木暦。そのせいで、2学期が始まっても登校しておらず行方不明という扱いになっていました。 そんななか、羽川翼は虎の怪異に出会い、その後実家が全焼してしまいます。翼は住む家を失い、友人らの家を転々とする生活を送ることに。その頃から、翼は不可解な記憶の欠落があることに悩むようになるのでした。 『猫物語(黒)』や『化物語』でも決着がつかなかった、翼と家族との問題についに決着がつくエピソードです。

8.『終物語(中)』(2015年)

忍野忍と阿良々木暦の終わりに向かう物語

アニメ『終物語』の7話から12話にかけて放送された「しのぶメイル」が原作の中巻にあたるエピソードです。2学期開始直後から続く阿良々木暦と忍野忍の一連の出来事に決着がつく物語です。 『鬼物語』で語られた400年前の出来事に関わるとある事件が起こります。暦は半年ぶりに人間の身体に戻っていましたが、忍のために奮闘することになるのでした。 時系列的には、『猫物語(白)』の後半とほぼ同時進行です。忍に関する話をまとめて追いたい場合は、『猫物語(白)』より先にこちらを観てもいいかもしれません。今回は『猫物語(白)』のほうが先に制作されていたため、この順番にしています。

9.『終物語(上)』(2015年)

キーパーソン忍野扇の登場

アニメ『終物語』の1〜6話までは、2学期に入って少し経った10月下旬の出来事です。このエピソードには、新キャラクターの忍野扇(おしのおうぎ)が登場します。 扇は阿良々木暦の高校に10月になってから転校してきた1年生です。暦は後輩の神原駿河を介して彼女と知り合うことに。扇と語り合うなかで、2人は学校内の隠し部屋にたどり着きます。 その部屋に入ると、時間は止まり、部屋から出ることもできなくなってしまうのでした。原因が分からないなか、暦は扇に対して自分の身に起きた2年前の事件を語りだします。

10.『囮物語』(2013年)

千石撫子と新たな怪異の物語

『囮物語』は、10月の終わりから11月にかけての出来事が描かれます。『化物語』のヒロインの1人千石撫子をメインとした物語です。 撫子はこの頃、やけに白い蛇を目にするようになっていました。やがて「クチナワ」という白い蛇からある頼み事をされます。その頼みを叶えてあげた撫子は、そのまま蛇神の怪異へと変身してしまうのでした。 暴走する怪異を止めるため、阿良々木暦は事件解決に乗り出すことに……。撫子と新たな怪異をめぐる事件が描かれます。

11.『恋物語』(2013年)

千石撫子と戦場ヶ原ひたぎの恋の行方

セカンドシーズンの最後の物語である『恋物語』は、千石撫子が蛇神の怪異となった11月から年明けまでのエピソードです。 撫子は小学生の頃から、同級生の兄である阿良々木暦への密かな恋心を抱いていました。しかし、彼には戦場ヶ原ひたぎという恋人がいたのです。 恋心をこじらせた撫子は、暦を殺そうとします。しかし、恋人である戦場ヶ原ひたぎが取引をもちかけ、なんとか4ヶ月間の猶予をもらうのでした。 その間に、ひたぎはかつて自身を騙した詐欺師の貝木泥舟に撫子を騙す依頼をします。撫子とひたぎ、そして暦との恋の物語に決着がつくまでの話が、貝木の視点で語られる物語です。

12.『憑物語』(2014年)

ファイナルシーズン、突入

ファイナルシーズンの1作目『憑物語』は、2月中旬の出来事を描いています。 吸血鬼の眷属である阿良々木暦は、これまでの怪異との戦いの中で幾度も吸血鬼の力を使ってきました。そのせいで、暦の身体自身に変化が生じ始めていたのです。 暦は、怪異の専門家である影縫余弦と斧乃木余接に診てもらうことに。その結果、暦自身が「生まれつきの吸血鬼」に変化しつつあることが分かります。 これ以上、力を使わずに生きていこうと決意する暦。そこに後輩の神原駿河と一緒にいた暦の妹2人が誘拐されたという知らせが入るのでした。

13.『暦物語』(2016年)

阿良々木暦の12ヶ月を振り返る物語

『暦物語』は、阿良々木暦が高校3年生になった4月から翌年の3月までを1話1月の形で振り返る作品です。 本編のラストスパートに入る前に作中での1年間の出来事を振り返りつつ、これまで描かれていなかった出来事も新たに描かれています。 『暦物語』は原作でも『憑物語』のあとに発表された作品です。アニメ版でもこのタイミングで観るのがちょうどいいでしょう。 12話のエピソード「こよみデッド」では3月の大学受験の日の出来事が描かれています。その日、暦を待っていたのは怪異の専門家の元締めである臥煙伊豆湖(がえんいずこ)でした。彼女は暦の死を言い渡しますが……。

14.『終物語(下)』(2017年)

地獄で知らされる「はじまり」の物語

『暦物語』の「こよみデッド」での出来事によって、地獄にたどり着いた阿良々木暦。暦のその後が、この『終物語(下)』で描かれます。アニメ版では2夜連続2時間スペシャルという形で放送されました。 暦は地獄で八九寺真宵と出会い、そこでなぜ自分が地獄にいるのかを知ることになるのでした。すべての「はじまり」が解き明かされる、という内容です。 真宵との地獄での物語に加え、戦場ヶ原ひたぎとの高校最後のデート、そして謎の転校生・忍野扇との決着が描かれます。 目まぐるしく過ぎ去っていった暦の卒業までの物語です。本編としては締めくくりのエピソードとなります。

15.『続・終物語』(2019年)

キャラ総出演の総まとめな物語

この『続・終物語』はおまけとして制作されたファイナルシーズンの最終作にあたります。 いろいろなことが起きた阿良々木暦の高校3年がついに幕を閉じました。 卒業式の翌日、暦はあらゆるものが逆になってしまう鏡の世界に入り込んでしまうのでした。どうにか元の世界に戻ろうと奔走する暦の姿が描かれます。 物語中にはこれまで登場したサブキャラクターがすべて登場。1話限りで登場しなくなってしまったキャラクターたちも登場するため、シリーズファンは同窓会のような気分で楽しめる作品でしょう。

16.『花物語』(2014年)

阿良々木暦卒業後の新たな物語

セカンドシーズンのひとつ『花物語』が、時系列としては最も進んでいる話です。阿良々木暦たちはすでに卒業しており、ヒロインの1人である神原駿河が3年生に進学してからの春の物語です。 阿良々木暦に怪異から救ってもらってから11ヶ月後。駿河は「悪魔様」の噂を聞きつけその真相を探ります。たどり着いた先にいたのは、バスケットボールでの中学時代の宿敵・沼地蠟花(ぬまちろうか)でした。 セカンドシーズンのなかで唯一、時系列が違うこの『花物語』はアニメ放送時もセカンドシーズンの他作品とは別に一挙放送されました。 暦たちが卒業してからの話なので、時系列で観る場合、最後に観るのがおすすめです。

『化物語』に始まるアニメ「〈物語〉シリーズ」!放送順・時系列順で繰り返し楽しめる

今回は「〈物語〉シリーズ」をストーリー内の時系列順に詳しく紹介しました。時系列で観た場合、人間関係や事件の成り行きがわかりやすくなるでしょう。一方で、原作順やアニメ放送順で観るのもまた違った味わいがあります。何周しても楽しめる作品なので、自分なりの「〈物語〉シリーズ」の楽しみ方を探してみてくださいね!