『海賊戦隊ゴーカイジャー』が海賊をモチーフにした本当の理由とは?【キャスト・あらすじ(ネタバレあり)】

2018年3月17日更新

過去に活躍したスーパー戦隊シリーズのヒーローたちが一堂に会する記念作品『海賊戦隊ゴーカイジャー』。スーパー戦隊シリーズ第35作目です。今回は本作の魅力にネタバレも交えて迫ります。

スーパー戦隊シリーズ35作記念作品『海賊戦隊ゴーカイジャー』に迫る!

『海賊戦隊ゴーカイジャー』は2011年から2012年にかけて放送された特撮番組です。スーパー戦隊シリーズ第35作目を記念して、作中では「レジェンド戦隊」と呼ばれる過去のスーパー戦隊とのクロスオーバーを前面に押し出した作品となっています。 本作のモチーフは「海賊」。主人公たちは純粋な正義の味方ではなく、平和よりも自身の目的を優先するアウトローとして設定されています。 敵役は宇宙帝国ザンギャック。名前の通り残虐な国家で、星々への侵略を繰り返し、宇宙を征服せんとする一大勢力です。 本作は子どもたちだけでなく、スーパー戦隊シリーズが好きだった大人たちまでうならせました。それでは早速本作の魅力を掘り下げていきましょう。

レジェンド大戦と宇宙最大のお宝……「ゴーカイジャー」のあらすじ

宇宙帝国ザンギャックの大艦隊を退けた「レジェンド大戦」の代償に戦う力を失ってしまった34のスーパー戦隊たち。彼らの力はレンジャーキーへと変化し、宇宙へと散らばってしまいます。 その数年後、海賊戦隊ゴーカイジャーの5人が地球にやってきます。彼らは地球にあるという宇宙最大のお宝を狙っていました。 同時にザンギャックも地球へと侵攻を再開。ザンギャックが気に入らない5人はレンジャーキーを使い、ザンギャックと一戦交えます。当初はお宝目当てで地球を守ることに無頓着だった5人でしたが、歴代スーパー戦隊の面々や地球人との触れ合いを通し、地球を守ろうと思い始めるのです。

『海賊戦隊ゴーカイジャー』のメインキャストを一挙紹介!

キャプテン・マーベラス/ゴーカイレッド:小澤亮太

ゴーカイジャーのリーダーで海賊船・ゴーカイガレオンの船長。キャプテン・マーベラスは傲岸不遜を絵にかいたような俺様タイプで、考えるより先に行動する人物です。レンジャーキーを使用して他の戦隊ヒーローに変身する際は必ずレッドの戦士に変わります。 彼は、かつて所属していた赤き海賊団のリーダー・アカレッドが残した宇宙最大のお宝を求め地球へとやってきました。アカレッドを裏切ったバスコを強く憎んでいます。 マーベラスを演じるのは小澤亮太。1988年1月生まれ、千葉県出身の男性俳優です。 小澤はスーパー戦隊シリーズ第33作『侍戦隊シンケンジャー』のオーディションでも最終選考まで残っており、本作で念願の戦隊ヒーロー役を射止めることとなりました。共演した過去シリーズの俳優たちの芝居で学んだことは非常に大きかったと語っています。

ジョー・ギブケン/ゴーカイブルー:山田裕貴

ジョー・ギブケンはゴーカイガレオンの副船長であり、チーム内ではサブリーダーとしても活躍しました。後ろで束ねた腰まで伸びた長髪が印象的なキャラクターです。 クールで口数も少ない努力家で、しばしば筋力トレーニングを行っている姿が描かれました。その戦闘能力は高く、二刀流でバッタバッタと戦闘員をなぎ倒していきます。 山田裕貴がギブケンを演じました。本作にて俳優デビューを飾り、2012年には『ボクらが恋愛できない理由』にて初主演を務めます。 俳優集団D2およびD2と合流したD-BOYSの一員でもあり、初主演作『ボクらが恋愛できない理由』は同グループがメインとなるテレビドラマ群「D×TOWN」の一本として制作されました。父は元プロ野球選手の山田和利で、山田自身も野球を趣味としています。

ルカ・ミルフィ/ゴーカイイエロー:市道真央

男勝りで勝気な性格のルカ・ミルフィ。幼いころから貧しい生活を送り、ザンギャックの武器倉庫から盗みを働いて生き抜いている最中にマーベラスたちと出会い、彼らに合流しました。 全宇宙を買い取るという野望を持っているため、メンバーの中でも一番金にがめつい人物となっています。ワイヤーで剣を自在に操るトリッキーな戦法を得意としています。 ルカ・ミルフィ役は市道真央。週刊少年ジャンプの読者投稿コーナー「ジャン魂G!」のアシスタントを務めた後、本作で俳優デビューしました。 本作バトルシーンへのアテレコをきっかけとして声の仕事に興味を持ち、2012年からは「M・A・O」名義で声優業も行っています。2017年には『宇宙戦隊キュウレンジャー』ラプター283/ワシピンク役(キャラクターは着ぐるみ。M・A・O名義でアフレコを担当)で女性としては初となる2度目の戦隊ヒーロー役を演じました。

ドン・ドッゴイヤー/ゴーカイグリーン:清水一希

ドン・ドッゴイヤーはハカセの通称で呼ばれるゴーカイジャーのメカニック担当です。パーマをかけた金髪が目を引きます。ギャグメーカーで戦力としては若干心もとなく、ザンギャックからも取るに足らない存在ととらえられえていました。 メカニック担当なだけあり手先が器用で、日常生活でもその器用さを生かして家事を一手に引き受けています。几帳面な性格で、メンバーにふるまう料理は栄養面まできっちり計算して作っていました。 ドッゴイヤーを演じた清水一希は1990年生まれの俳優です。2008年にジュノン・スーパーボーイ・コンテストの「理想の恋人賞」を受賞して芸能界に入ります。 俳優デビューは2009年の『ごくせん THE MOVIE』。2010年には俳優集団「NAKED BOYZ」のプロジェクトメンバーとなり、2015年8月まで同グループに所属していました。

アイム・ド・ファミーユ/ゴーカイピンク:小池唯

ザンギャックにより滅ぼされたファミーユ星の元王女、アイム・ド・ファミーユはやや世間知らずな面が目立つ女海賊です。困っている人を見るとほおっておけない優しい性格の持ち主で、ゴーカイジャーの中では珍しく地球を守りたいと明確に意思表示する場面が多く描かれています。 ファミーユ星で両親を目の前で殺された際に何もできなかった無力感から強い向上心を持っており、本編開始時にはすでに一流の戦士になっていました。紅茶を飲んでいる場面が多いのも印象的です。 小池唯がアイム・ド・ファミーユ役を務めました。2006年にジュニアアイドルとして芸能界にデビューし、グラビアアイドルとして活躍しました。 『トミカヒーローレスキューファイアー』『仮面ライダーW』などの特撮番組にもゲスト出演しており、本作では満を持してのレギュラー出演となっています。埼玉出身で、本作でもアイムが出自を偽装する際に出身地を埼玉と偽るという楽屋ネタが用いられています。

伊狩鎧/ゴーカイシルバー:池田純矢

17話から登場したゴーカイシルバーはゴーカイジャー唯一の地球人です。正義感が強く、明るい性格をしています。 交通事故から子どもをかばって命の危機に瀕した際、レジェンド戦隊たちからその勇気を認められ、レンジャーキーを託されました。その後鎧は「平和のためにザンギャックを倒す」というまっすぐな気持ちをマーベラスに気に入られ、正式にゴーカイジャーの一員となります。 伊狩鎧を演じたのは池田純也。2006年ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト準グランプリを受賞し、2007年のドラマ『私たちの教科書』にて俳優デビュー。 2013年には『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』にて声優デビューしたほか、2015年には舞台『エン*ゲキ#01君との距離は100億光年』にて脚本家・演出家としてのキャリアもスタートさせました。

モバイレーツで過去の戦隊ヒーローに変身!

ゴーカイジャー最大の特徴として、過去のスーパー戦隊ヒーローに変身できるという点が挙げられます。携帯型の変身アイテム、モバイレーツにスーパー戦隊ヒーローの力が封印された鍵、レンジャーキーを挿入することで対応する戦士の力が解放されるのです。 基本的には元のヒーローそのままの姿になりますが、元の戦士と変身する者の性別が違う場合には性別に合わせた変化が見られました。またゴーカイジャーへの変身も、各戦士のレンジャーキーを用いて行われます。 スーパー戦隊シリーズおなじみの合体ロボ、ゴーカイオーは過去の作品に登場したメカと合体しました。映画『特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE』では『轟轟戦隊ボウケンジャー』のダイボウケンに変化する場面も登場しています。

全スーパー戦隊が一堂に会する圧巻の場面も登場!

スーパー戦隊シリーズ35作を記念し、全ヒーローが登場する本作。各作品3名以上のヒーローが誕生していたため、その数はなんと総勢199名に達しました。 そのうち182名が同時に登場したのが、あらすじでも紹介した「レジェンド大戦」のシーンです。パイロット版を兼ねて制作されたこのシーンでは、CGモデルや合成による人数のごまかしが使用されておらず、まさに本作のタイトル通り豪快の一言でしか言い表せません。 このシーンでは182名のヒーロー役のほか、敵役となるザンギャック一味も登場しての大立ち回りを200人以上のスーツアクターが演じました。この前代未聞のアクションシーンをものにするため、スタッフは全国各地で行われているヒーローショーの出演者にも召集をかけたといわれています。

歴代戦隊ヒーローの主要キャストが客演して話題に

また、本作では歴代ヒーローのキャストが再び変身前のヒーローの役を演じたことも話題となりました。1話ではアカレンジャー/海城剛役の誠直哉が声で客演したのを皮切りに、半数以上の話数に何らかの形で過去の出演者が登場しています。 中にはゴーカイジャーと敵対する人物もおり、それぞれの正義感がぶつかるストーリーもまた魅力満点です。それぞれの歴代作品の(レジェンド大戦を経たパラレルワールドではありますが)後日談も語られ、往年のファンも唸らせられる場面が多数制作されました。

【ネタバレあり】宇宙海賊バスコの放つ圧倒的な存在感

個性豊かなゴーカイジャーの6人や次々客演する歴代キャストに負けない存在感を放った敵役に、宇宙海賊のバスコ・タ・ジョロキアがいます。ザンギャック公認の海賊で、ゴーカイジャーと同じ宇宙最大のお宝を狙っている男です。 彼を一言で表すなら腹黒。他人を一切信用せず、目的のためには手段を選ばず、虎視眈々と敵も味方も出し抜かんと策略を張り巡らせます。 普段はレンジャーキーを用いて戦隊ヒーローを実体化させ、ゴーカイジャーたちにけしかけて戦います。真の姿は赤い怪物で、ゴーカイジャーも一蹴するほどの実力を誇りますが、宇宙最大のお宝にたどり着くために必要だからと彼らを見逃していました。 特にインパクトが強かったのが相棒であり一度は命をかけて守った宇宙猿、サリーを用いた作戦でした。彼はサリーにお守りと称して爆弾を渡し、マーベラスの前で爆発させたのです。 大事な者でさえ必要とあれば捨て駒として利用するその姿から、当時の子どもたちには相当恐れられたといいます。人間態を演じた細貝圭が参加したイベントでは泣き出す子どもが現れ、時には細貝が罵倒されることもありました。

「ゴーカイジャー」で海賊がモチーフになった意外な理由

ゴーカイジャーのモチーフは海賊です。このモチーフには宇宙最大のお宝やレンジャーキーを求め宇宙を旅していたという基本設定以外にもう一つ、意外な意味が込められているのはご存知でしょうか? それは「海賊版」。法律を無視して製作、販売される非合法な商品を指す言葉です。 製作サイドは過去の戦隊ヒーローの姿を借りて勝手に戦うことが多かったゴーカイジャーに、無法なコピー品を重ね合わせたのです。これは劇中でもたびたびゴーカイジャーが自身を海賊版と称していることからもうかがえます。 記念作品として、総力を挙げて制作された『海賊戦隊ゴーカイジャー』。スパイスのきいた過去作品ネタなどは大人の目から見ても面白く、スーパー戦隊シリーズに親しんだ経験がある方にまんべんなくお勧めできる作品です!