2018年9月3日更新

『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』天才高校生による衝撃のカンニング・クライム・ムービー

©GDH 559 CO., LTD. All rights reserved.

世界16国で異例のヒットを記録し、タイのアカデミー賞とも言われているスパンナホン賞で史上最多12部門を受賞するなど、大きな話題を呼んでいる映画『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』。今回は本作の見どころを紹介します。

タイ映画史上歴代1位!映画『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』

本国タイのみならず周辺アジア諸国でヒットを記録し、更にはアメリカやカナダ、ドイツなどの世界中の映画賞を席巻した映画『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』。 タイの高校生によるカンニング・ビジネスの様子をスリリングに描いた注目の衝撃作が、ついに9月22日より全国公開!そこで今回は、世界各国で高評価を獲得し、大きな話題を呼んでいる本作の概要や見どころについてご紹介していきます。

成績優秀な女子高校生の稼業、それはカンニング

バッド・ジーニアス
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舞台はタイのとある進学高校。小学生の頃から常に成績優秀な天才女子高校生リンは、勉強が苦手な親友のグレースをテスト中に手助けしたのをきっかけに、自分の回答と引き換えに代金を受け取るというカンニング・ビジネスを開始。それは徐々に多くの生徒に広まっていき、カンニングの実行場所は学校の定期テストから、ついに全世界大学統一入試「STIC」にまで発展していく……。 実際に中国で起こった集団不正入試事件を基に、高校生たちが大規模なカンニングを実行していく様を描いた衝撃のカンニング・クライム・ムービーです。

クールな魅力が光る新星、チュティモン・ジョンジャルーンスックジン

バッド・ジーニアス
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頭脳明晰な女子高校生リンを演じたのは、抜群のスタイルとクールビューティーな魅力が光る期待の新星、チュティモン・ジョンジャルーンスックジン。15歳の頃からモデルとして活動し、過去にはMVへの出演も経験。本格的な女優業は本作が初挑戦でありながらも、複数の映画賞で女優賞を獲得するなど、その才能を鮮烈に開花。今最も大きな注目を集めるタイの女優のひとりです。 本作では、その優秀な頭脳を生かしてカンニング稼業に手を染める女子高校生リンを熱演。彼女の洗練されたスタイリッシュな空気感とクールな佇まい、時折見せるあどけなさが相まって、不正行為の首謀者でありながら成績問題に翻弄されるキャラクターと見事にマッチしました。

輝かしい経歴を持つ映画監督、ナタウット・プーンピリヤ

本作の監督を務め、バンコク出身の映画監督ナタウット・プーンピリヤ。タイのシーナカリンウィロート大学で演劇と舞台演出を学び修士号を取得し、卒業後は短編映画を撮り続けながら、ワコールなどの大手企業のテレビCM制作を担当。 その後ニューヨーク・ブルックリンにてグラフィックを学ぶべく渡米し、タイに帰国後の2012年に制作した初の長編作品『Countdown (原題)』が、タイ・アカデミー賞と称されるスパンナホン賞で最優秀脚本賞をはじめとする3つの部門で賞を獲得。 本作では監督独特の繊細さと大胆さを伴った鋭い映像美と演出、細やかな人物描写が評価され、カナダのファンタジア映画祭で監督賞を受賞するなど、タイの代表的な映画監督のひとりであることを改めて世間に示しました。

手に汗握るド迫力のカンニングシーン

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本作の最大の見どころは、迫力満点のスリリングなカンニングシーン。恐るべき正確さを伴って遂行される主人公リンを筆頭とした高校生たちの大胆不敵なカンニング計画は、スパイ映画やアクション映画さながらのスピード感と爽快感があり、息つく間もない衝撃の連続で、鑑賞者を作品の世界に強く引き込みます。 その中でも特に注目したいのは、28分間におよぶクライマックスのカンニングシーン。全世界統一入試というオフィシャルかつ健全な場所で次々と行われる、完全なる不正行為の凄まじさは目を見張るほど。一瞬のタイミングが命取りになる展開は、息つく暇もない緊張感のあるものに仕上がっています。 それぞれの知能とトリック、度胸がぶつかり合う様子は、鑑賞者の度肝を抜くこと間違いなしです。

緻密な演出と情景および心理描写

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本作の魅力として語り逃せないのが、先ほど述べたスリリングさと共存する繊細で緻密な心理描写。手足の微妙な動きや物体の配置、計算された色彩表現や、鏡に映った表情のアップなどの独特なカメラアングルを駆使することで、登場人物の細かな感情風景が浮かび上がり、エモーショナルで上質なヒューマンドラマとしての才覚も芽生えています。 また、各登場人物の家の中の様子や両親との会話を細かく丁寧に描写することで、家柄の違いや経済的格差による勉学のチャンスの有無や将来の残酷な明暗が浮き彫りとなってきます。 たとえば、主人公のリンや同じく成績優秀なバンクは、高い学力を持ちながら貧しい家で育ったため、学校の選択肢が限定されていたり、希望の進学先に進むのにも一苦労に対し、金持ちの家庭に育ったグレースや恋人のパットは、潤沢な資金のおかげで奨学金制度などに頼らなくとも学校に通うことができています。 10代の高校生たちが抱えるそれぞれの事情や生まれ育った環境への葛藤など、随所に含まれた人間的な側面が、映画の魅力をさらに押し上げているのです。

アジア諸国に蔓延する学歴偏重への問題提起

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近年、アジア諸国で大きな波紋を呼んでいる過剰な学歴至上主義社会への問題提起が、本作のメインテーマとなっています。 学生時代の成績や出身校の優秀さで就職先や給与の額にある程度の目処が付き、その先の人生が決まってしまうため、優れた成績を獲得するための計画的な不正行為や、保護者から学校へのワイロの譲渡が横行するなど、受験戦争を取り巻く実態は危うさを極めているのです。 そんな本末転倒とも言える学校現場の問題に警鐘を鳴らした本作のヒットの裏には、発展途上のアジア諸国に蔓延する学歴偏重に対する疑問と憤怒、精神的に追い詰められていく登場人物たちへの多くの共感があるのだと考えられます。

世界中でサプライズ大ヒット記録中!

バッド・ジーニアス
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映画批評サイトRotten Tomatoesで92パーセントの高評価を獲得するなど、日本公開前から高い人気を集めている映画『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』。サプライズ的に大ヒットを記録したタイ映画ということで、多くの映画ファンから熱い視線を受けています。 臨場感のあるカンニングシーンと精密な映像表現、社会問題を背景にした重厚かつ爽快な本作に、どうぞご期待ください!大注目の一本です。