2018年11月16日更新

ジェームズ・ポッターのすべて。ハリーの父は偉大なのかクズなのか

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ハリー・ポッターの父ジェームズとは、一体どんな人物だったのか。ハリーを守った勇敢な父?魔法界を救おうとした偉大な魔法使い?それとも実はクズだった!?ジェームズ・ポッターの人生を追って、その疑問を解明します!

ハリー・ポッターの父ジェームズ・ポッターってどんな人物?

「ハリー・ポッター」シリーズではよく回想や写真、あるいは霊体として登場してきたハリーの両親ジェームズとリリー。ハリー自身が記憶にない両親の人となりについては、周囲の人々から聞くしかありませんでした。 首席になったり、クィディッチで活躍したりと、ホグワーツ時代の功績を目にする一方、超問題児だった過去も明らかになり、困惑するハリー。知れば知るほど偉大な父の人物像が崩れていったこともありました。 そんな二面性もあったジェームズ・ポッターの人生とは、どんなものだったのかを振り返っていきます。

生い立ち〜学生時代:甘やかされた傲慢な少年だった!?

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 シリウス・ブラック
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ジェームズ・ポッターは1960年3月27日に、フリーモントとユーフェミア・ポッターのもとに生まれました。ポッター家は純血魔法使いの家系。両親が高齢で裕福、おまけに一人息子でもあったため、かなり甘やかされて育ったようです。 1971年から8年間ホグワーツ魔法魔術学校で学び、グリフィンドール寮で過ごしました。同じグリフィンドール生であるシリウス・ブラック、リーマス・ルーピン、ピーター・ペティグリューと親友になり、「悪戯仕掛け人」を名乗ってよく悪さをしていたようです。 当時は、後に妻となるリリー・エバンズにさえ嫌われるほど傲慢な少年で、特にリリーの幼馴染みであるセブルス・スネイプに対する悪戯は度を越えていました。 しかし、このジェームス、リリー、セブルスの3人の関係が、後にハリーの運命を変えることになるのです。

シリウスたちとの熱い友情:アニメーガスの能力を会得

ジェームズ、シリウス、リーマス、ピーターの4人はホグワーツの「忍びの地図」を作ります。彼らは忍びのニックネームをお互いに付けて地図に反映し、ジェームズは「プロングス」と呼ばれました。 またハリーたちがそうしたように、彼らもまたポッター家に伝わる死の秘宝「透明マント」を忍びの地図と併用していたずらを行っていたようです。 ルーピンが人狼だとわかった時は、アニメーガス(動物もどき)の能力を会得して、ルーピンが狼になった状態でも一緒に居られるよう庇う姿勢をみせるなど、友情に熱い一面も。そしてシリウスとは生涯無二の親友で、入学前のホグワーツ特急の中で意気投合したといいます。 クィディッチのチームでは優秀なシーカー(※原作ではチェイサー)だったジェームズ。成績優秀で性格も明るく、悪戯ばかりしていましたが人気者だったようです。 ハリーは父からは漆黒の髪とクィディッチの才能、母からは瞳の色と正義感の強い性格を受け継いでいます。

スネイプとの関係が「クズ」と言われる原因

ハリーポッター セブルス スネイプ
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純血魔法使いの家に生まれながら、純血主義者ではなかったジェームズ。むしろ純血主義者を嫌っており、同様に闇の魔術や死喰い人を嫌悪していました。それ故に、スリザリン生で闇の魔術に傾倒していたスネイプを敵視していたようです。 それに加えて、スネイプがリリーと幼馴染みであり好意を寄せていたことが、彼のスネイプへの執拗で悪質な悪戯をエスカレートさせたのです。そう、嫉妬からの悪戯。もはやいじめレベル……。 しかもジェームズからの最悪ないじめにあった際、止めに入ったリリーにスネイプが八つ当たりして純血でない彼女のことを「穢れた血」と呼んでしまいます。この事件はリリーとスネイプの交友関係が断絶する原因となってしまいます。

7年生で改心?リリーとの交際

首席に選ばれた7年生にはすっかり改心したジェームズ。そしてスネイプと疎遠になったリリーと交際を始めます。しかしその後リリーと付き合っている間も、スネイプとの関係は修復せず、お互いに呪いを掛け合っていたようです。 この頃のジェームズの行動を、リリーの気を引く演技だったと見るか、またはスネイプとの必然的な争いだったと見るかで彼への評価が大きく分かれているよう。後に明かされたスネイプのリリーへの純粋な想いには胸を打たれ、ジェームズのスネイプいじめには実際ショックを受けますね。 ハリーもスネイプの記憶を偶然見た際にかなりショックを受けて、それまでの偉大な父親像が崩れてしまいます。しかもこの三角関係が遠因で息子ハリーがヴォルデモートの呪いを受け、過酷な運命に引きずり込魔れるのですから、因果なものです。 しかし、スネイプとリリーが仲違いしたのは、ジェームズ同様リリーも闇の魔術と純血主義を嫌悪していたからという根本の原因も否定できません。結局、思想の面で食い違ったスネイプとは袂を分かち、共通の価値観を持ったジェームズと結婚したわけです。

リリーとの結婚とハリーの誕生

ハリーポッター 秘密の石
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ホグワーツを卒業した後、ジェームズとリリーは18歳で結婚。1980年7月31日には二人の住むゴドリックの谷で、息子のハリー・ジェームズ・ポッターが誕生します。後見人は、結婚式では花婿付添人を務めた親友のシリウス・ブラック。 ちなみに1979年にジェームズの両親が病死した時、彼はポッター家の莫大な財産を相続しています。そのため闇払いとしての活動を主にして、定職につかずとも生活できたようです。さらに、その財産で狼人間であるために定職に就くことができなかったルーピンを援助していました。

不死鳥の騎士団の設立:第一次魔法戦争に参戦

ジェームズとリリーは友人たちと共に、ヴォルデモート卿と死喰い人=デスイーターに対抗する組織、「不死鳥の騎士団」を結成。第一次魔法戦争に参戦しました。 その間も再三ヴォルデモート卿に狙われたジェームズは、初めはヴォルデモート卿の配下につくよう誘われていたようです。 しかし、ヴォルデモート卿と息子ハリーに関する「予言」が明らかになると、ダンブルドアの指示により今度は隠遁生活を送ることに。この予言をヴォルデモート卿に伝えたのは、ジェームズを憎んでいたスネイプでした。

ピーターの裏切りとその最期

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 ピーター・ペティグリュー
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そんな中、親友だったピーター・ペティグリューの裏切りが発覚。隠遁場所の情報を明かされてしまいます。1981年10月31日、ハロウィンの晩にヴォルデモート卿の襲撃に遭い、ジェームズはリリーにハリーを連れて逃げるよう促しました。 しかしジェームズの力はヴォルデモート卿に及ばず、ハリーを連れたリリーにも魔の手は及んでしまいます。ジェームズとリリーはその場で非業の死を迎え、ハリーの額に傷を残してヴォルデモート卿は力を失いました。 ジェームズとリリーの享年は21歳。リリーの深い愛がハリーをヴォルデモートの死の呪いから守り、予言通り「生き残った男の子」としてヴォルデモート卿に対抗する魔法使いとして成長していくのです。

ジェームズとリリーがハリーに残したもの

ジェームズがハリーに遺した物は、家宝の透明マント、そして双子のウィーズリー兄弟から運命的にハリーの手に渡った忍びの地図。ホグワーツでの学生時代の武勇伝も、ジェームズがハリーに残した遺産といえます。 また、ジェームズがアニメーガスの能力で変身した姿は雄鹿でしたが、ハリーの守護霊もまた雄鹿です。ジェームズとリリーの守護霊は雄鹿と雌鹿で対になっており、ハリーの両親への想いと二人のハリーへの思いが強く反映されたものなのです。 しかし、ジェームズがハリーに残したものの中には負の遺産も。スネイプはハリーがジェームズと外見が瓜二つだったため、ハリーの知らないところで一方的に憎んでいたのです。 とはいえ、一方ではリリーのためにハリーを守るという意志もあったスネイプ。そんな彼の愛憎が、ハリー自身の運命と第二次魔法大戦の結末に大きな影響を与えることになります。

ハリーの息子ジェームズ

ハリーは戦争後、闇祓いとなってウィーズリー家のジニーと結婚し、3人の子どもをもうけています。長男にはジェームズ・シリウス、次男にアルバス・セブルス、そして長女にリリー・ルーナと名を付けました。 長男は父ジェームズと後見人シリウス、次男は恩師ダンブルドアとスネイプの名前にちなんでいるのです。このことからも、ハリーがジェームズの過去を知ってからも尊敬の念を持ち続け、一方で母に対するスネイプの愛の深さに敬意を込めたことがわかります。 ハリーがその後、26歳という若さで闇祓い局の局長となって活躍したのも、ジェームズの遺志をしっかり受け継いで成長した証なのではないでしょうか。

ジェームズ・ポッターは偉大ながらも過去にクズの黒歴史あり!

ハリー・ポッターの父ジェームズの人生に、こんな二面性があるとは驚きでした。いわゆる学生時代の黒歴史、ドン引きするレベルのいじめが明らかに! それでもハリーが父への敬愛を失わなかったのは、その後リリーという聡明な母と結婚し魔法界を全力で守ったこと、何より自分に対する愛情が確かなものだったことを知っていたからでしょう。 原作者が意図した「完璧な人間などいない」ということは、何より魔法界のヒーローとして持ち上げられたジェームズの黒歴史が最大限に物語っています。