2024年1月5日更新

ピーター・ペティグリューはなぜ裏切った?ネズミのスキャバーズとの関係を解説【ハリー・ポッター】

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『ハリーポッターとアズカバンの囚人』から登場するピーター・ペティグリュー。小柄な人物で、彼のとがった鼻や出っ歯は、ネズミを連想させます。 作中では小心者で、常に強い者の後ろに付こうとする腰巾着なキャラとして描かれたピーター。 この記事では、ピーターの数々の裏切り行為とその理由から、ロンのペットであるスキャバーズとの関係、原作と映画では異なる最期まで、ピーターについて徹底解説していきます! ※記事には「ハリー・ポッター」シリーズのネタバレを含みます

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ピーター・ペティグリューの基本プロフィールを紹介

英名 Peter Pettigrew
誕生日 1959年9月1日から1960年8月31日の間
初登場シーン 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』
死亡日 1998年3月
グリフィンドール
栗の木の柄 , ドラゴンの心臓の琴線の芯 , 23.5cm
魔法 動物もどき(ネズミ)
俳優 ティモシー・スポール
声優 茶風林

あだ名となった「ワームテール」の由来は?若い頃のピーター・ペティグリュー

ホグワーツに入学した際、ピーター・ペディグリューは、組み分け帽子を5分以上悩ませた末にグリフィンドールに組み分けされました。組み分け帽子は彼をグリフィンドールに入れるかスリザリンに入れるかで悩んだようです。 ピーターはホグワーツ在学中、ハリーの父であるジェームズ・ポッター、シリウス・ブラック、リーマス・ルーピンが作った「マローダーズ(イタズラ仕掛け人)」というグループに入っていました。 リーマスが人狼であると発覚した際、グループのメンバーは、彼が変身しても一緒にいられるようにアニメーガスになることを決意。 ヴォルデモートがピーター・ペティグリューを呼ぶときに使うあだ名「ワームテール」は、彼がホグワーツの学生時代に、仲間たちとアニメーガス(動物もどき)になったときのあだ名に由来しています。 ピーターはネズミに変身したので、ワーム(worm=虫、ミミズ)のようなテール(tail=尻尾)を持っていることからこのあだ名「ワームテール」で呼ばれることとなりました。

ピーター・ペティグリューはなぜ親友を裏切った?

ポッター家をヴォルデモートへ売り渡す!

ピーター・ペティグリューは第一次魔法戦争中、不死鳥の騎士団に所属する傍ら、ヴォルデモートを支持するデスイーター(死喰い人)にも所属していました。 セブルス・スネイプも同じく2つの団体に属していましたが、ピーターの場合は、結局ヴォルデモート側に寝返り、スパイとして活動するように。 シビル・トレローニーの予言によってポッター家がヴォルデモートに狙われるようになると、シリウス・ブラックはダンブルドアから「秘密の守り人」に選ばれます。ポッター一家の居場所の情報を託されますが、シリウスは無断で「秘密の守り人」をピーターに変更してしまうのです。 これは、まさかピーターが秘密を握っているとは誰も思わないだろうというシリウスのアイディアでしたが、実際にはスパイだったピーターは、ポッター家の情報をヴォルデモートに提供し、悲劇が起きてしまいます。

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シリウスへ罪をなすりつける!

ポッター家を売り渡した後も、裏切り行為は続きます。ピーターはポッター家の襲撃に貢献するものの、結果ヴォルデモートは敗北。そのため、仲間であるデスイーターからは「敗北の元凶」と見なされ、裏切り者として追われる羽目になります。 一方、彼の裏切りを知ったシリウス・ブラックがピーターを追い詰めると、「裏切り者はシリウス・ブラック」「シリウスが自分を殺そうとしている」と叫び、マグル12人を巻き込む大爆発を起こし、自分は指を1本切り落としてネズミに変身して逃亡。 シリウスに殺害されたように装い、すべての罪を彼になすりつけることに成功しました。

スキャバーズの正体はピーター・ペティグリュー!なぜネズミに化けていた?

ロンがホグワーツ入学時にペットとして連れてきたネズミのスキャバーズ。しかしその正体はピーター・ペディグリューでした! ロンはなんだかんだと文句を言いながらも、スキャバーズをかわいがっていたので、正体が明らかになったときに衝撃を受けた人は多かったのではないでしょうか。 彼はなぜ、いつからネズミとして生活していたのでしょう。そしてその正体がバレたきっかけになった出来事はなんだったのでしょうか。

いつからロンのネズミになっていた?

不死鳥の騎士団とデスイーターの両方から追われる身となったピーター・ペティグリューは、逃走時にネズミに化けていました。それから12年間、彼はネズミとして暮らしていたのです。 どういった経緯があったかはわかりませんが、彼はウィーズリー家のペットとなり、スキャバーズと名付けられます。当初はパーシー・ウィズリーに飼われていましたが、弟のロンがホグワーツへ入学してからは彼が飼い主となります。

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どうやって正体がバレた?

スキャバーズの正体がピーターであることがバレたのは、ウィーズリー一家の写真が新聞に載ったことがきっかけでした。 アズカバンでその新聞を見たシリウス・ブラックは、ロンが抱いているネズミがピーターであることを見抜き、彼がホグワーツに入り込んでいることを知ります。そしてハリーを守るため、アズカバンから脱獄しました。 その後、“スキャバーズ”が脱走をくり返すことにロンは困っていましたが、シリウスの脱獄を知った“ピーター”は、どうにかして彼の手から逃れようとしていたのです。

ネズミに化けていた理由は?

ピーターがネズミに化けていた理由は、彼が使える魔法「動物もどき(アニメーガス)」が関係しています。アニメーガスになるときは、変身する動物を選ぶことはできません。自分の守護霊と同じ動物に変身することになります。 ピーターはシリウスに罪をなすりつけたあと、自分の腕を1本切り落とし、アニメーガスでネズミに変身して逃亡しています。第一次魔法大戦の後、“ピーター・ペディグリュー”は死んだと思われていたため、彼は元の姿に戻ることができませんでした。 また、ピーターはジェームズやシリウスと同じく魔法省に未登録のアニメーガスだったため、彼が動物に変身できること、そしてその動物がネズミであることは親友だった3人しか知りませんでした。 さらにウィーズリー家のペットとなったことで、人間に戻るタイミングを逸してしまったのです。

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ピーター・ペティグリューは死亡した?原作と映画では異なる最期

原作では壮絶な最期を遂げていた?キーポイントは銀の手

原作の『ハリー・ポッターと死の秘宝パート1』では、ピーター・ペティグリューはマルフォイ邸にてハリー達と戦闘になります。 ピーターはハリーの首を絞め、あと一歩のところまで追い詰めますが、ハリーから、かつてシリウスが彼を殺害しようとしたときにハリーが助けたことを指摘され、一瞬手を緩めてしまいます。 ハリーの殺害を躊躇したピーターは、ヴォルデモートから与えられた銀色の手に首を絞められて死亡してしまいました。 この銀の手は、ヴォルデモート復活に必要だった「僕(しもべ)の肉」としてピーターが自分の手を捧げた見返りに、ヴォルデモートからもらったものでした。どうやらこの銀の手には、ピーターがヴォルデモートを裏切るようなことがあれば、彼を殺すよう魔法がかけられていたようです。

映画ではどのような最期だった?

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1
(C) 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Wizarding WorldTM Publishing Rights (C) J.K. Rowling WIZARDING WORLD and all related characters and elements are trademarks of and (C) Warner Bros. Entertainment Inc.

映画では、ピーター・ペディグリューの最期は原作と全く違っています。 映画の『ハリー・ポッターと死の秘宝パート1』では、ドビーに気絶させられたところで、その後の消息は不明です。 このような結末に変更されたのは、原作の悲惨な最期は子ども向けの映画にはふさわしくないと考えられたからかもしれません。また「ハリー・ポッター」シリーズには登場人物一人ひとりに細かい伏線がはられ、それらを映画全てで解消するのは不可能なため、やむを得ずカットされたと考えられます。

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ピーター・ペティグリューを演じた俳優は、ティモシー・スポール

ティモシー・スポールは1957年2月27日生まれの英国俳優です。イギリス映画を中心に幅広い役を演じ、多くの賞にノミネートされています。 「ハリー・ポッター」シリーズでは姑息で卑劣なピーターの役を見事に再現し、観る人々に嫌悪感さえ抱かせたのは、彼の演技があってこそでしょう。 2001年公開のトム・クルーズ主演映画『バニラ・スカイ』からハリウッド映画にも進出し、2003年には、日本でも大ヒットした『ラスト・サムライ』にも出演しています。 その高い演技力が評価され、2014年公開映画『ターナー、光に愛を求めて』では、第67回カンヌ国際映画祭で、最優秀男優賞を受賞しました。

ピーター・ペティグリューは卑怯ものなのか?

ピーター・ペティグリューが犯してきた数々の裏切り行為や、保身の為には殺人も厭わないその残忍さを見る限り、彼を「卑怯もの」と断定しないわけにはいかないでしょう。 ただし死の直前、自分の命を救ったハリーの殺害を躊躇したというところで初めて彼の心に良心の呵責が生まれたように思います。「善行」と呼ぶまでには至らないものの、彼にも命の恩人に恩義を感じる心はあったようですね。