2026年5月25日更新

『トイ・ストーリー4』なぜ「ひどい」?結末の決断やキャラに納得できない理由とは

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トイ・ストーリー4
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『トイ・ストーリー3』のラストでは、アンディの成長によってボニーへと引き継がれたウッディたち。シリーズは“3”で完結し、アンディとウッディたちの物語も終わりを迎えたかと思われました。 しかし“3”の公開から9年後の2019年に、驚きの“4”が公開され、衝撃的で意外な結末に賛否両論の声が挙がったのです。なぜそのように評価が分かれたのかキャラクターや結末という観点から考察していきましょう。 ※この記事では「トイ・ストーリー」シリーズの重要なネタバレを含みます。読み進める際は注意してください。

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物議を醸した『トイ・ストーリー4』の結末【ネタバレ】

『トイ・ストーリー4』では、ボニーのおもちゃたちとの新しい出会いが繰り広げられます。 その中でも特にボニーが幼稚園でゴミを使って作ったおもちゃフォーキーが物語の鍵。フォーキーはボニーのお気に入りですが、自分のことをゴミだと思っているため旅行中に逃げ出してしまいます。 なんとかフォーキーを連れ戻そうとするウッディでしたが、そこでかつての仲間ボー・ピープと再会。誰かのおもちゃではなく、自由に生きるボーにウッディは少しずつ感化されていきます。 おもちゃたちは様々な困難を乗り越えながら無事にフォーキーを連れ戻し、ボニーの元へ帰ろうとします。――しかし、そんな中でウッディは衝撃の決断をするのです。 その衝撃の決断とは、仲間たちと別れ、ボーといっしょに生きていくということ。 これまで持ち主を相棒として慕い、仲間たちを決して見捨てなかったウッディ。その彼がボニーの元へ戻らず、長年苦楽を共にした仲間とも別れるという意外すぎる結末が物議を醸したのです。

【批判】『トイ・ストーリー4』「ひどい」理由一覧!キャラや結末に理由が?

観点 / キャラ 「ひどい」と言われる具体的な理由(深掘り)
ボニー アンディとの約束を守らないのがひどい 前作『3』であれほど「ウッディは僕の宝物。大切にしてね」とアンディから託されたにもかかわらず、冒頭からウッディをクローゼットに放置し、ホコリまめれにする描写が「あんまりだ」と物議を醸しました。子供の移り気な性格と言えばリアルですが、前作の感動的な引き継ぎを全否定されたように感じるファンが続出しました。さらに、ウッディがいなくなっても心配すらしない冷淡さも不評の一因です。
バズ・ライトイヤー 頼れる相棒から「ポンコツ化」への違和感!バズがおかしい? これまでのシリーズではウッディの良き相棒であり、おもちゃたちの頼れる副リーダーだったバズ。しかし今作では、自分の内蔵音声ボタンを押し、そのセリフを「内なる声(心の声)」と解釈して行動するおとぼけギャグキャラのような扱いに。自立した意志が薄れ、知能が下がってしまったかのような描写に「私の知っているバズじゃない」と落胆の声が上がりました。
ボー・ピープ キャラ変しすぎ?ポリコレを過剰に意識 過去作の「上品で優しいお姉さん(ウッディの精神的支柱)」という印象から一転、マントを羽織り杖を振り回してアクロバティックに戦うワイルドなサバイバーとして再登場。自立した女性像の描き方が唐突かつ極端すぎたため、「現代のジェンダー観(ポリコレ)を意識しすぎて原型を留めていない」という批判の的になりました。
フォーキー そもそもなぜ生きているの?繰り返されるシーンが不毛 ボニーが作った先割れスプーンの工作おもちゃ。そもそも、なぜプラスチックスプーンだったフォーキーが生きているのか理解できない視聴者も。「自分はゴミだ」と連呼してゴミ箱に飛び込もうとする不毛なやり取りが何度も繰り返され、観ていてストレスを感じる視聴者が多くいました。また、この新キャラ(ゴミ)をウッディが命がけで救おうとする一方で、レックスやポテトヘッド、ジェシーといった往年のレギュラー陣がキャンピングカーでお留守番状態になり、活躍が皆無だったことも不満を加速させました。
『3』との接続 完璧だった1〜3三部作のメッセージの破壊 『トイ・ストーリー3』は、おもちゃの宿命である「いつか子供に遊ばれなくなる日」を描きつつも、アンディからボニーへ想いが受け継がれるという、映画史に残る完璧なエンディングを迎えました。『4』はその美しい完結をわざわざ引っ張り出し、「ボニーはウッディをすぐ飽きた」「アンディの想いは無駄になった」という現実を突きつけたため、「完璧な終わり方を汚す蛇足」「商業的な都合で作られた」と批判されました。
物語の結末 「仲間と持ち主を決して見捨てない」ウッディの否定 ウッディが最終的にボニーやバズたちと別れ、特定の持ち主を持たない「野良おもちゃ」として生きる道を選んだラストが最大の炎上ポイントです。これまでの1〜3作を通してウッディが貫いてきた「どんな時も子供のそばに寄り添い、仲間を絶対に見捨てない」という信念を自ら手放し、過去の恋人(ボー)との自由を選んだように見えてしまい、長年のファンほど裏切られたようなショックを受ける結果となりました。
おもちゃのルール 世界観の崩壊と過激な行動 「人間の前では絶対に動いてはいけない、人間を騙してはいけない」というシリーズの絶対ルールが、今作ではかなり形骸化しています。ウッディがバズたちと別れるために、おもちゃたちが結託してボニーの父親が運転する車のナビのふりをしたり、アクセル・ブレーキを勝手に操作して警察沙汰一歩手前の大暴走を引き起こすシーンは、「さすがにやりすぎ」「人間を危険に晒してまでやることか」とルール・モラル面での不快感を誘いました。

【ひどい理由①】約束を守らないボニーが「ひどい」

本作に対し、否定的な意見の1つに「ボニーの行動」が挙げられます。 ボニーはアンディと「ウッディたちを大切にする」と約束しておもちゃを譲り受けました。しかし『トイ・ストーリー4』ではそんなウッディたちをぞんざいに扱っているのです。フォーキーの横にウッディがいてもまるで無視。彼がいなくなったことにも気づいていません。 アンディは自分の大切なおもちゃたちをボニーが大事にしてくれると信じて、親友であるウッディを手放したはずです。これまでのアンディとウッディたちの絆を見てきた往年のファンほど、彼女の振る舞いに嫌悪感を抱いた人が多かったようです。

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【ひどい理由②】バズがおかしい?ボーはポリコレへの意識でキャラ変

ボーやバズなど、これまで活躍してきたキャラクターたちがまるで別人のようになってしまっている、というのもマイナス評価の大きな要因。 まず以前のボーはワンピース姿でおだやかな表情をし、ウッディたちを優しく包み込む存在でした。それが本作ではパンツ姿で強気な表情、ウッディにもズバズバ文句を言うキャラクターに。 次にバズはウッディや仲間のためなら自ら危険も冒す男前なキャラクターだったはずですが、本作では内臓ボイスに従うばかり。自分の意志というものがまるでありません。 以上のように、思い入れのあるキャラクターたちの設定が過去と大きく異なったため、受け入れられないファンたちが多かったようです。

【ひどい理由③】結末に納得がいかない?前作までとの価値観のずれ

否定派で最も多いのが結末に対する意見。そもそも先述したように、ウッディの決断は「トイ・ストーリー」シリーズのファンからすれば、思いもよらないものでした。これまでウッディは他の誰よりも持ち主のことを第一に考え、行動してきたからです。 しかし『4』では、持ち主の元を去り「持ち主のいない自由な世界」を生きる結末を選択。この自己実現とも取れる結末は、過去作でウッディが葛藤の末に選んできた「おもちゃとしての使命」や、完璧だった『3』の継承のメッセージを根底から覆すものとなりました。 またバズやジェシーなどの仲間たちとの別れも驚くほどあっさりしていたため、「数々の冒険を通して築いてきた絆はどこへ?」という疑問が拭えなかったようです。 “3”までの「トイ・ストーリー」は主にウッディと持ち主であるアンディとの結びつきや、仲間たちとの友情を描いてきたからこそ、今回の結末に納得できないというファンの意見が目立ちました。

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【肯定】『トイ・ストーリー4』ウッディの新しい生き方に感動

波紋を呼んだ『トイ・ストーリー4』ですが、もちろん賛成派も多くいます。 まずは「自分の生き方を選んだウッディを尊重したい」という意見。ずっと「おもちゃ」としての役割を果たしてきたウッディが、新しい生き方を選んでもいいのではないか、というものです。 また単純に新しく登場したフォーキーやダッキー・バニーといったキャラクターたちが可愛いという意見もありました。とくにダッキーとバニーのコンビはふわふわで愛らしいビジュアルにもかかわらず、毒舌をはくユーモア溢れるキャラクターで、本作の笑いどころとなっていました。

【考察】『トイ・ストーリー4』が賛否両論になった理由

「生き方の多様性」を描いたストーリーである

本作はウッディがおもちゃとしての使命や仲間たちではなく「自分の人生」を選んだという結末にしたことで、「生き方の多様性」を描いたと言えます。 またボーは現代における自立した強い女性像を表しています。ゴミでできたフォーキーや、ボイスボックスが壊れていたギャビーギャビーは、生まれながらにして何かしらのハンデを負っている者の象徴とも言えるでしょう。 さらにボニーのお気に入りとはならなかったウッディや、ハーモニーに拾われなかったギャビーギャビーによって「持ち主に可愛がられること」は本当に幸せなのかという問いを投げかけています。 おもちゃたちの生き様を通して、様々な問題や価値観を提示した挑戦的なストーリーなのです。

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「トイ・ストーリー」ファンとの感覚の違い

『トイ・ストーリー』ウッディ、バズ
©2019 Disney/Pixar

「生き方の多様性」は物語のメッセージとしては素晴らしいのですが、「果たして「トイ・ストーリー」のテーマとして適切だったのか」とファンの間で疑問視されています。これまでのシリーズでは持ち主や仲間との絆が一貫して描かれ、ファンもそれを魅力に感じてきたからです。 本シリーズを愛してきたファンほど、ウッディは必ずボニーや仲間の元へ帰ると信じていたでしょう。ウッディとバズのコンビも永久だと考えていたはずです。 ピクサーが「多様性」をはじめとした社会問題に真摯に取り組んでいるのはうなずけます。しかしキャラクターに愛着のある「トイ・ストーリー」ファンの感覚とはズレてしまったことで、賛否両論が巻き起こったのでしょう。

【海外の反応】『トイ・ストーリー4』「ひどい」と言われるのは日本だけ?

日本では否定的な声も多かった本作ですが、実は海外では圧倒的に肯定派が多く、作品は高く評価されています。これには国民性による価値観の違いが影響しているのではないでしょうか。 例えばアメリカなどでは個人の意見を尊重し、自分の意思を貫く風潮があります。しかし日本ではまだまだ集団意識や同調意識が強く、「仲間といることが幸せ」と考える人が多いはずです。 また海外では日本よりも、偏見や差別を排除しようという意識が高いということもあるかもしれません。自由や多様性を尊重する考えが根付いているのです。 いずれにしても海外で『トイ・ストーリー4』は好評であり、日本とは全く違う反応となっています。その理由には国民性による価値観や文化の違いが関係していそうです。

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『トイ・ストーリー4』の結末「ひどい」かどうかは見て確かめよう

本作はこれまでのシリーズとは異なる方向性に挑戦した物語で、日本では賛否両論を呼びました。「トイ・ストーリー」への愛着や、個人の価値観によっても評価が違うかもしれません。 『トイ・ストーリー4』の結末をどう受け取るかは自由です。自分がどう感じたかによって、新たな価値観に気付けることもあるでしょう。 シリーズに一石を投じた本作ですが、まだ見たことのない人はぜひ鑑賞して他の人の感想と照らし合わせてみてください!