華やかな芸能一家、高嶋政宏の見ておきたい出演ドラマ8選
“この国の最後の砦”SAT隊長・中丸文夫役高嶋政宏さん!一號と蘇我、香椎と中丸!このコントラストがドラマの太い柱となり最後まで支え続けてくれました!「まだお疲れさまとは言いたくない」中丸という役を背負い続ける高嶋さんの覚悟に敬礼! pic.twitter.com/i1V2S4av5S
— エス-最後の警官- (@s_movie2015) March 15, 2014
高嶋政宏は1965年生まれ、東京都出身の俳優です。成城大学の法学部に通っていた1987年に映画『トットチャンネル』で俳優デビューしました。『トットチャンネル』と『BU・SU』の映画2作品の演技が評価され、キネマ旬報ベスト・テンの新人男優賞、毎日映画コンクールスポニチのグランプリ新人賞、ブルーリボン賞の新人賞、日本アカデミー賞の新人俳優賞、報知映画賞の新人賞を総なめにします。 ドラマでも『純ちゃんの応援歌』で世間に知られるようになり1993年の『同窓会』では強烈なインパクトを人々に植えつけました。それから正統派から個性の強い役まで幅広く演じつづけています。 父親は俳優、タレント、司会者でもある高島忠夫。母親は宝塚歌劇団の元星組男役トップスターで女優の寿美花代。弟は俳優の高嶋政伸という、華やかな芸能一家に生まれ育ちました。ちなみに従妹はバイオリニストの高嶋ちさ子です。 2000年にミュージカル『エリザベート』の共演をきっかけに女優で歌手のシルビア・グラブと交際をしました。2005年に結婚をしてからも仕事は順調で、バラエティ番組に出演をしたり映画『キングダム』や『空母いぶき』など話題作に次々と出演をしています。
三度目の大河ドラマ出演で徳川家康を演じた『利家とまつ』
2002年にNHKで放送された第41作目の大河ドラマです。主役の前田利家を唐沢寿明、妻のまつを松嶋菜々子が演じました。当時の大河ドラマでは旬の若手俳優が起用されるのは珍しく、また松嶋菜々子と入籍直後の反町隆史が織田信長を演じたことで注目された作品です。 加賀百万石を治めた大名、前田利家が妻のまつと共に戦国時代から桃山時代までの戦乱の世を生き抜いた姿が描かれています。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の世と変わっていく中、前田利家はそれぞれに仕え重臣として目をかけられます。くせ者ぞろいの将軍を相手に、前田利家がどうやって百万石の大名にまでのし上がったのかが見どころの物語です。 前田利家と渡り合う三将軍のうちの一人、徳川家康を高嶋政宏が演じています。織田信長の死後、豊臣秀吉(香川照之)と前田利家を脅かすことになる存在です。 大河ドラマにはこれまでも、渡辺謙主演の『独眼竜政宗』、中村橋之助主演の『毛利元就』に出演したことがあります。『独眼竜政宗』では伊達政宗の側近の家臣、片倉小十郎重綱を演じました。役柄が家臣から将軍になったとなれば大出世したと言えます。
『柳生十兵衛七番勝負 島原の乱』では悲しい運命を辿る刺客に!
2006年にNHKの木曜時代劇として放送されました。2005年の『柳生十兵衛七番勝負』の第2シリーズで、引き続き村上弘明が主演を務めました。 前作の『柳生十兵衛七番勝負』の原作は津本陽の小説です。人気があったことから作られた第2シリーズでは、原作をベースにしつつもオリジナルのストーリーになっています。 江戸時代の初期のこと、島原では一揆が起こりそうになっていました。一揆を起こそうとしている連中を一気に叩きのめしたい幕府側の柳生但馬守(夏八木勲)。一揆にかこつけて幕府を揺るがそうと企てる朝廷と老中の酒井阿波守忠行(布施明)。 そんな幕府側と朝廷側の人間が睨みあう中、十兵衛もその諍いに巻きこまれていきます。待ち受ける過酷な運命を切り開くように剣をふるい戦っていく十兵衛の物語です。 十兵衛の兄弟子の荒木又右衛門を高嶋政宏が演じました。朝廷側の人間に送りこまれた刺客でもあり、兄弟子である十兵衛と剣を交えることになります。
主役とは対照的に冷徹な代議士弁秘書役の『隠蔽指令』
2009年にWOWOWの連続ドラマ枠で放送されました。原作は2008年に刊行された江上剛の経済小説です。 ドラマの舞台はメガバンクの大東和銀行。そこで真面目に働き会社に尽くしてきた銀行員、天野善彦(高橋克典)が主役です。銀行が合併することで、次々と起こるトラブルに天野が巻きこまれ翻弄されていく物語になっています。合併をきっかけに見えてくる銀行の裏の実態や事情、銀行員たちの秘密や思惑、欲望などが見どころです。 高嶋政宏は銀行員ではなく代議士秘書の地村英雄を演じています。天野とは大学時代に野球部でバッテリーを組んでいた間柄です。天野とは親しくありながらも、まっすぐで曲がったことが嫌いな天野とは対照的に、目的のためなら手段を選ばないような性格をしています。
『ストロベリーナイト』では姫川のよき理解者を好演
2010年にフジテレビで土曜プレミアム特別企画として放送され、その後連続ドラマ、映画となってシリーズ化しました。原作は誉田哲也の小説「姫川玲子」シリーズで、累計発行部数400万部を超える人気作品です。 主役はノンキャリアから若くして警部補に昇進した姫川玲子(竹内結子)。異例の早さで出世したことと女性ということで、男社会の警察の中で厳しい目にさらされながらも、捜査一課の姫川班を率いて事件を解決していきます。事件が解決される以外にも姫川の暗い過去が明かされたり、姫川班の個性的なメンバーが活躍したりと色々と見どころがある刑事もののドラマです。 男社会の警察では敵視されることが多い姫川の数少ない理解者、上司の今泉春男を高嶋政宏が演じました。所轄に勤務していた姫川を、周囲に反対されながらも捜査一課に呼び寄せたほどその捜査能力を高く買っています。
隊員に信頼されるSATの隊長がかっこいい『S -最後の警官-』
2014年にTBSの日曜劇場枠で放送されました。「ビックコミック」で連載をしていた原作・小森陽一、作画・藤堂裕の漫画が原作になります。 警察にはテロなどの特殊な事案で動く部隊、特殊急襲部隊のSATと特殊捜査班のSITがいます。そしてドラマに登場するのはSATの機動力とSITの捜査力を兼ね備えた架空の最強部隊「NPS」です。 犯人を殺さずに生きたまま確保することを目的とするNPSに配属されたのが神御蔵一號(向井理)と蘇我伊織(綾野剛)。元プロボクサーから警官になりスカウトされた御蔵、凄腕のSATのスナイパーの蘇我、正反対の性格をして考え方も違う2人が激しく衝突しながらNSPとして活躍をするドラマになっています。 蘇我の上司だったSATの隊長、中丸文夫を高嶋政宏が演じました。隊員に慕われる頼もしい隊長で、SATを誇りに思っています。一方でNSPの新設には懐疑的であり、NSPが成果を上げても中々受け入れられないという頑固な一面もある役どころです。
若手俳優に混じって織田信長の家臣を演じた『信長協奏曲』
2014年にフジテレビの開局55周年プロジェクトで月9のドラマにはじまり、テレビアニメ、映画が制作されました。「ゲッサン」で連載していた石井あゆみの漫画が原作になります。小学館漫画賞少年向け部門で受賞した有名な作品です。 普通の高校生だったサブローが戦国時代にタイムスリップをして周りから織田信長に見間違えられてしまいます。見間違えられたままサブローが織田信長として戦国時代を生きていくことになる物語です。未来からきた今時の男子高生ならではの考え方ややり方で、仲間とともに時代を切り開いていくという、青春ものと時代劇が合わさった斬新なドラマになっています。 織田信長役の小栗旬をはじめ、名だたる戦国武将を若手の俳優が演じてその中に混じって高嶋政宏は柴田勝家を演じています。父の織田信秀から仕え、織田信長にも重用されていた家臣の一人です。
大河ドラマ4作品目の出演となる『おんな城主 直虎』
2017年にNHKで放送された第56作目の大河ドラマです。戦国時代に女性にして領主になった井伊直虎を描いており、主演を柴崎コウが務めました。 主人公の井伊直虎に関する資料はほぼ残っていなく、どんな人物だったかはあまり分かっていないと言います。なので、細かい記録を元に想像で補う形でストーリーが描かれています。 直虎は井伊家の惣領娘で、幼いころから男勝りで活発でした。自分が家の跡を継ぐものと思っていましたが、そのうち嫁ぐことになり妻として生きていこうと一度は心に決めました。 ですが、戦乱の世の混乱に巻きこまれて、妻としてつつましく生きていくわけにはいかなくなります。腹を決めて女城主となり厳しい戦乱の世を切り抜けていこうとする直虎。そんな戦国時代の新たな女性像を描きだした作品です。 「徳川四天王」と称された腕の立つ武将、本多忠勝を高嶋政宏が演じました。大河ドラマの出演は『独眼竜政宗』『毛利元就』『利家とまつ』につづいて4作品目となります。
『ハラスメントゲーム』では次期社長を狙う野心的な常務役
2018年にテレビ東京開局55周年特別企画ドラマとして制作された作品です。『白い巨塔』や『昼顔』など有名なドラマを手がけた脚本家、井上由美子が小説デビューした作品が原作になっています。 原作者の井上由美子が脚本も手がけ、監督は『コードブルー』を手がけた西浦正記が務めています。スピンオフの企画としてドラマ放送後に「バカリズムの新説ハラスメント大事典」が放送されたことでも話題になりました。 主役の秋津渉(唐沢寿明)はある事情があって左遷され、大手スーパーの富山中央店店長をしています。そんなある日、左遷される前にいたマルオーホールディングス本社に呼び戻されて、いきなりコンプライアンス室の室長に任命されることに。左遷された過去を抱える秋津が、部下の高村真琴(広瀬アリス)とあらゆるハラスメントの問題に切り込んでいく物語になっています。 本社で働いていたころの秋津の部下だった脇田治夫を高嶋政宏が演じました。秋津が左遷されたのを尻目に常務に出世をしていて、次期社長を狙っています。
高嶋政宏は大河ドラマに4作品も出演して、一方でマイナーなドラマにも出演をしてきました。これだけ多くの作品に出演して幅広い役を演じているのなら、まだまだこれからも俳優として活躍していくことが期待されるところです。