2023年3月1日更新

『シン・ウルトラマン』あらすじネタバレ考察 リピアーは最後どうなったのか?元ネタと比較解説

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『シン・ウルトラマン』あらすじを結末までネタバレ

①次々と禍威獣が迫り来る日本

シン・ウルトラマン
(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

『シン・ウルトラマン』の舞台は現代の日本。巨大不明生物、通称「禍威獣(カイジュウ)」が次々と襲って来る世界です。 既存の兵器では歯が立たない敵を前にして、日本政府は「禍威獣特設対策室専従班」通称「禍特対(カトクタイ)」を設立。主人公の神永新二(斎藤工)も禍特対に配属され、未知の生物から人々を守るため任務に当たっていました。 そんな中銀色の巨人が突如宇宙から現れます。巨人対策のために新たに禍特対に配属された分析官・浅見弘子(長澤まさみ)の報告書には「ウルトラマン(仮称)、正体不明」と書かれていたのでした。

②外星人ザラブの罠

「ウルトラマン」と名付けられた銀色の巨人の正体が、実は神永であることが暴露されます。それは、人類を滅ぼしに来た外星人ザラブの陰謀によって仕組まれた罠でした。ザラブは神永を拉致し、偽のウルトラマンに化けて横須賀の街を破壊し始めます。 日本政府をはじめ人々はウルトラマンが敵であると騙され、「ウルトラマン抹殺計画」が提案されますが、浅見の助けによって神永は再びウルトラマンとして出現し、ザラブを倒しました。

シン・ウルトラマン 長澤まさみ
(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

③外星人メフィラスの不平等条約

しかしその直後、次に現れた外星人メフィラスが「ベーターシステム」で浅見を巨大化し、丸の内をパニックに陥れます。メフィラスは一見紳士的な態度で、日本政府に不平等条約を持ちかけます。高い技術に釣られた政府は、条約に調印しようとしました。 しかしメフィラスの真の目的は、ベーターシステムで人類を強力な兵器に転用し、他の外星人より先に地球の資源を独占すること。 メフィラスの計略を見抜いた神永は調印式を止めに入ります。怒ったメフィラスは巨大化しウルトラマンと相対しますが、更なる危機を察知して急に去っていってしまいました。

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④ゾーフィが持ち込んだゼットン

メフィラスが去ったのは、ゾーフィの到来を悟ったからでした。ゾーフィはウルトラマンに、人類の兵器転用が可能になった危険な地球が廃棄処分となり、天体制圧用最終兵器ゼットンで破壊されることを告げます。 神永を通して人間に深い情を抱いたウルトラマンは、敵わないと知りながらゼットンに挑み、負傷。しかし彼は人類自らがこの危機に立ち向かうことを信じて、禍特対のメンバーにベーターシステムの知識を託しました。

⑤さらばウルトラマン

知識を託された禍特対は、国を超え人類のあらゆる英知を集めて、ゼットンをマルチバースの別次元へ飛ばす戦略を考え出します。しかしそれにはウルトラマンと神永の犠牲も伴っていました。 人類の策を受け入れ別次元に引きずり込まれたウルトラマンに、ゾーフィは「そんなに人間が好きになったのか」と問います。ウルトラマンはそれでも人間を愛し、地球を守りたいと願っていました。 人間の強い生命力に心を打たれ、ウルトラマンの最後の願いを聞き届けたゾーフィは、神永とウルトラマンを分離させ、神永を生かして元の世界へ戻したのでした。 ウルトラマンは死んだのか?

【感想・レビュー】賛否が分かれた理由は?

シン・ウルトラマン
©2021『シン・ウルトラマン』製作委員会 ©円谷プロ
シン・ウルトラマン』の総合評価
4.6 / 3人のレビュー
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30代男性

サクサク進むテンポ感と特撮ならではのけれん味でグイグイ惹き付けられた!ウルトラマンの初登場や変身シーンを出し惜しみしないところもよい。ビームが出ようと巨人が飛ぼうと、作り物であろうと、作品の中ではそれがリアルに見えることがある。庵野作品鑑賞後は同様の充足感に満たされる。モチーフに対する前提知識など必要なく、溢れんばかりのまっすぐな愛情に感動してしまうのだと思う。

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20代男性

『シン・ゴジラ』のようにリブート的な作品を期待していたけど、その意味では期待外れの普通のウルトラマンだった。あえて狙ったような俳優陣の演技のわざとらしさも、個人的には少し気になったかな。もう少し現実の地続きの世界に思えるように作ったほうが良かったんじゃないかと思う。とはいえ庵野秀明らしさはあって、そこは良かった。

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20代女性

ウルトラマン世代や特撮ファンはもちろん、『シン・ゴジラ』ファンにも見逃せない特撮愛に満ちた作品。新時代のウルトラマンにふさわしくCGをフル活用しつつも、初代ウルトラマンへの敬意やオリジナルデザインへの回帰など新旧の良さを取り入れたハイブリッドな作り方も素敵。ウルトラマンという外星人を通して、人間への批判と希望が込められている点も考えさせられます。

『シン・ウルトラマン』は映画として高い評価を受ける一方で、一部からは否定的な意見もあがりました。原作とも言える『ウルトラQ』をはじめとする「ウルトラマン」シリーズの内容を色濃く反映している部分は、特撮ファンたちから高い評価を受けています。 しかしその一方で、あまりにパロディを盛り込みすぎたため、オリジナル作品としての魅力が少し削がれているとの意見も。特に『シン・ゴジラ』のファンとして映画を観にきた層からは、期待値が高かっただけに落胆の声も上がっていました。

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【解説】ラストでウルトラマンが死んだ理由

死ななかった「本家」と死んだ「シン版」

初代『ウルトラマン』では、ゾフィーはハヤタ隊員もウルトラマンも両方に命を与え、2人とも助けました。しかし『シン・ウルトラマン』のゾーフィは、ウルトラマンが神永に自分の命を与える手助けをするにとどまっています。 つまり『シン・ウルトラマン』では、神永に命を与えたウルトラマン(リピア)は死んでしまうのです。

1人の「外星人」になったウルトラヒーロー

シン・ウルトラマン
(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

『シン・ウルトラマン』のラストでウルトラマンが死んだのは、彼が「スーパーヒーロー」ではなくなったからです。 「初代マン」やゾフィーは絶対的な正義のもとに戦う最強のスーパーヒーローとして描かれていました。一方「シン」版のウルトラマンはあくまでも1人の外星人という立ち位置になっているのです。 だからこそゾーフィも地球を無条件に救うのではなく、公平な裁定者であろうとするのです。ウルトラマンも不器用に挫折を経験し、仲間を頼るようになる1人の「人間」として等身大に描かれていました。 等身大な“リピアー”だからこそ、彼の自己犠牲は現代人の心に響くストーリーに仕上がったのではないでしょうか。

【考察】『シン・ゴジラ』のマルチバース続編?

『シン・ゴジラ』
(C)2016 TOHO CO.,LTD.

『シン・ウルトラマン』は本当に『シン・ゴジラ』より劣った作品なのでしょうか。そんなことないと筆者は思います。 以下では『シン・ウルトラマン』と『シン・ゴジラ』を比較し、『シン・ウルトラマン』ならではの魅力をひもといていきましょう。

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『シン・ゴジラ』との共通点

『シン・ウルトラマン』にも『シン・ゴジラ』の良さがたくさん受け継がれていました。特に痛切な皮肉や怪獣のクオリティは、さすが庵野秀明!と言わんばかりのクオリティです。また『シン・ゴジラ』の人気キャストがサプライズ出演する展開には前作のファンも大興奮でした。 これだけ共通点が多々あるため、2作品が同じ世界線にあるのでは?という考察も浮上しています。キャストが一緒であったり、『シン・ゴジラ』のタイトルバックの後に『シン・ウルトラマン』のものが出たりと、確かに続編のような印象も受けますね。 実は初代の『ウルトラマン』と『ゴジラ』も裏設定でつながっていました。科学特捜隊のムラマツ隊長は、ゴジラの生態研究で知られる山根博士の助手をしていたのです。

マルチバースに繰り広げられた続編?

『シン・ウルトラマン』と『シン・ゴジラ』のつながり
  1. 共通キャスト竹野内豊、斎藤工、嶋田久作、高橋一生など2作品に共通したキャストが登場している。
  2. タイトルバック『シン・ゴジラ』のタイトルバック後に『シン・ウルトラマン』のタイトルが出現。
  3. 映画のメッセージ性どちらも現代日本の外交を批判している。
  4. 初代の裏設定初代『ウルトラマン』と『ゴジラ』も「ムラマツ隊長」を通してつながっていた。

上記のように、2作品には本家を考えてもこれだけつながりや共通点がたくさんあります。 しかし正当な続編とするには1つだけ矛盾点があるのです。それはゴメスが禍威獣第1号であること。『シン・ゴジラ』でゴジラに蹂躙された後の世界を描く続編としてはふさわしくありません。 そこで出てくる概念が「マルチバース」。『シン・ウルトラマン』にも「マルチバース」の設定が出てきていましたが、『シン・ウルトラマン』は『シン・ゴジラ』のマルチバースの別世界で展開されている続編*ではないかと考えられているのです。 となると気になるのは『シン・仮面ライダー』。この作品で『シン・ゴジラ』からの伏線回収が期待できるかもしれません。

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『シン・ゴジラ』との違い

多くの共通点がある一方で、『シン・ウルトラマン』は多くの人が指摘した通り『シン・ゴジラ』とはかなり毛色の違う作品でした。 その違いはまとめれば「①人情味」と「②興奮・童心」ではないでしょうか。

①人間味

1つ目、『シン・ゴジラ』は出来事を淡々と描いていく、かなりドライな作りになっていました。だからこそ政府の対応の愚かさが際立ち、そのブラックユーモアが高く評価されたのです。 一方で『シン・ウルトラマン』は1人の主人公・リピアーの心情変化に焦点を当てた、かなりエモーショナルな作りになっています。人間を否定的に描いた前作とは対照的に、今作はリピアーが人間を好きになっていく物語なのです。

②興奮・童心

2つ目、『シン・ウルトラマン』は『シン・ゴジラ』より、わかりやすく楽しい作品になっていました。子どもと一緒に鑑賞した人もいたのではないでしょうか。 それは初代『ゴジラ』も大人向け作品で、初代『ウルトラマン』が子ども向けのテレビ番組だったのと同じです。 『シン・ウルトラマン』は私たちの童心をくすぐり、興奮をもたらしてくれる、ロマンチックな映画でした。

まとめると……「空想と浪漫。そして、友情。」

『シン・ウルトラマン』のポスターには、「空想と浪漫。そして、友情。」というキャッチコピーが書かれていました。まさしくこれこそ『シン・ゴジラ』との違いです。 『シン・ウルトラマン』は原作が本当に描いていたものの本質を突いていました。その結果『シン・ゴジラ』とは全く違った魅力を持った作品ができあがりました。『シン・ウルトラマン』は初代『ウルトラマン』を現代版にアップデートさせたような映画だったのです。

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「空想と浪漫」あふれるパロディーまとめ

自他共に認める「ウルトラ」シリーズの大ファンである庵野秀明。『帰ってきたウルトラマン』オマージュの自主映画を撮影したこともあります。 本作の一番の魅力は何と言っても、そんな庵野秀明の愛がコアなオマージュやパロディーという形で、これでもかというほどぎゅうぎゅうに詰め込まれていること。以下ではたくさんある小ネタの中から7つをピックアップして、元ネタを解説していきます!

①カラータイマーをあえて消す

シン・ウルトラマン
(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

今回の『シン・ウルトラマン』に登場するウルトラマンからは、カラータイマー・覗き穴・背びれがなくなっています。これはオリジナルデザインを手がけた成田亨へのリスペクトと、ウルトラマンの美しさに少しでも近づきたいという庵野の思いから。 当時ウルトラマンのスーツアクターを務めていた古谷敏をボディスキャンし、その体型データを基に本作のウルトラマンのデザインが制作されました。 カラータイマーの代わりに、『シン・ウルトラマン』ではボディの赤い部分がパワー減少とともに緑色に変化する設定になっています。

②メフィラス星人によるフジ隊員の巨大化

外星人メフィラスによって巨大化させられた長澤まさみ。ウルトラマン世代の人は皆知っていそうですが、これは初代『ウルトラマン』のメフィラス星人の回で大人気だったネタの再現です。 初代メフィラス星人は紳士的な性格をしており頭も良かったため、コアなファンが多くいる敵怪人でした。その狡猾な雰囲気やシュッとしたビジュアルも、初代への愛が感じられる形で非常に格好良く再現されています。 ただしフジ隊員の巨大化を現代でそのまま再現したことについては、現代的な価値観から一部で賛否の議論も巻き起こしました

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③生まれ変わったゼットンとゾフィー

公開前から噂されていた「宇宙恐竜ゼットン」と「ゾフィー」の登場。やはりクライマックスで『シン・ウルトラマン』に出現しました。 しかし本作ではゼットンは宇宙恐竜ではなく、「ゾーフィ」が地球を滅ぼす「最終兵器ゼットン」を地球の衛星軌道上に設置する設定に変わっています。 ゾフィーが「ゾーフィ」として登場しゼットンを召喚するというネタは、実は昭和期の児童誌で発表された誤情報。オタクによくいじられるこのネタをあえてラストシーンに活用するとはさすが庵野秀明でした。

④にせウルトラマンが強烈チョップに悶える

初代『ウルトラマン』ザラブ星人、にせウルトラマン
©︎円谷プロ

初代ウルトラマンには、ウルトラマンがにせウルトラマンにチョップし、その痛みでスーツアクターが悶えるというシーンが。『シン・ウルトラマン』でも、そのシーンをオマージュした動きをする場面があり、コアなファンは見逃さなかったようです。

⑤滝のデスクまわり

滝の左側のパソコン画面には、円谷プロ制作のSF特撮テレビ番組『マイティジャック』の戦艦が映し出されています。 さらに右側のパソコン画面には『サンダーバード』の戦闘機が!もはやこの作品は円谷プロでもなくイギリスで制作された特撮人形劇です。 制作会社を超えた共演にファンも大興奮!「ウルトラマン」シリーズを超えた特撮愛が満ち満ちています。

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⑥モーションアクターに本家を起用!?

モーションアクションアクターとして本作のウルトラマンのアクションを担った人たちの中に、庵野秀明の名があるのは驚き!しかしそれだけでなく、初代ウルトラマンのスーツアクターを務めたレジェンド、古谷敏も名を連ねています。 ウルトラマンは古谷敏の体型に合わせて、特に手足の長さや頭の小ささを前提にデザインが決められたといいます。今作では古谷敏をはじめアクターのモーション・キャプチャーを撮って、ウルトラマンの動きを決めたそうです。

⑦ウルトラマンといえばあの曲!がたくさん

『シン・ウルトラマン』の音楽を担当したのは、「エヴァンゲリオン」シリーズや『シン・ゴジラ』の音楽を手がけた鷺巣詩郎ですが、クレジットには宮内國郎の名がともに表示されています。 宮内國郎は『ウルトラQ』や『ウルトラマン』など初期シリーズの音楽を手がけていた人物。『シン・ウルトラマン』には『ウルトラQ』のテーマ曲や『ウルトラマン』メインタイトルなど、数々のシリーズ名曲が劇中曲として使われています。もちろん選曲したのは庵野秀明!

「友情」を描いた成長物語

ここまで「空想と浪漫」として童心くすぐるパロディーを紹介してきましたが、この作品にはもう1つ大きな魅力があります。それは「友情」の描き方です。

個で生きるウルトラマンと集団で生きる弱い人間

シン・ウルトラマン 長澤まさみ 斎藤 工
(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

『シン・ウルトラマン』にはリピアーが「友情」を学んでいく、成長物語としての見応えもありました。 個体の生物として完全体であるウルトラマンは、もともと群れで行動せず、単体で最も合理的な選択をします。初めの頃の神永(中身はリピアー)は、バディとなった浅見やチームメンバーの非合理的な協調性を疑問に思っていました。 しかし個としては弱いからこそ、人間は集団で生きることができることを知ります。弱くても希望を捨てずに生きる人間たちを、ウルトラマンは好きになったのかもしれません。 だからこそウルトラマンは、友となった人間たちのために命を投げ打つのです。

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シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバースの行く末を考察

『シン・仮面ライダー』
©石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会

「シン・エヴァンゲリオン」、『シン・ゴジラ』、『シン・ウルトラマン』、『シン・仮面ライダー』の4作品からなるのが「シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース」というレーベルです。次回作『シン・仮面ライダー』にも大きな期待が寄せられています。 『シン・ゴジラ』と『シン・ウルトラマン』が絶妙につながりを見せたことから、『シン・仮面ライダー』もマルチバースに展開されるのではないかと考察が大盛り上がり。思い返せば「シン・エヴァンゲリヲン」もラストだけ実写で終わるという意味深な結末を迎えていました。 マルチバース続編とまでいかなくとも、前作の主要キャストがサプライズ出演するのは初期特撮シリーズのお決まり展開。『シン・ウルトラマン』に竹野内豊が登場したことから、『シン・仮面ライダー』にも今作から誰かがサプライズゲストとして出演する可能性もあります。 仮面ライダーつながりとしては、今年配信開始された『仮面ライダーBLACK SUN』に主演する西島秀俊が登場しても面白いかもしれません。

登場人物&キャスト一覧

神永新二役/斎藤工

斎藤工
Ⓒ2021「シン・ウルトラマン」製作委員会

メインキャストを務めるのは斎藤工(1981年8月22日生まれ)です。その役所は主人公の「ウルトラマンになる男」、つまり神永新二。ちなみに斎藤は、『シン・ゴジラ』では戦車に乗る自衛官役に扮していました。 斎藤は俳優のみならず、監督や映画評論家としても活躍。映画館がない地域へ移動型映画館を提供するプロジェクト「cinema bird」を2014年から始めるなど、積極的に活動しています。そして2019年1月には、映画界への貢献が評価され、日本映画ペンクラブ賞特別奨励賞を受賞しました。 映画愛に溢れた斎藤なら、『シン・ウルトラマン』をより魅力的な作品にしてくれること間違いなしです。

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浅見弘子役/長澤まさみ

シン・ウルトラマン 長澤まさみ
(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

長澤まさみ(1987年6月3日生まれ)が演じるのは、斎藤演じる主人公の相棒役。『シン・ゴジラ』には出演していませんが、本作でメインキャストに抜擢されました。 長澤の活躍は留まることを知らず、2019年には映画『キングダム』や『コンフィデンスマンJP -ロマンス編-』といったヒット作にメインキャストとして次々出演しています。 「コンフィデンスマンJP」で演じたダー子は少々おふざけキャラでしたが、『キングダム』の楊端和は強く威厳のあるキャラクターでした。『シン・ウルトラマン』ではどんな役柄を演じてくれるのか、楽しみですね!

田村君男役/西島秀俊

シン・ウルトラマン 西島秀俊
(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

禍特対(カトクタイ)の班長を務める田村君男を演じるのは西島秀俊。西島はジブリ作品2013年の『風立ちぬ』にて庵野と共演していますが、樋口と一緒に仕事をするのは本作が初となります。 西島も大活躍中の俳優で、2019年には映画『空母いぶき』など4本の映画・ドラマで主演を務めています。 どんな役柄にもはまりながら、安定感のある演技をみせる西島。本作でも抜群の存在感を放ってくれることが期待されます。

滝明久役/有岡大貴

ジャニーズ事務所に所属する、Hey! Say! JUMPの有岡大貴(1991年4月15日生まれ)も禍特対の一員として出演します。演じるのは非粒子物理学者の滝明久。 有岡と言えば「コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」の2017年のドラマ3rd seasonと2018年の劇場版に出演。嫌味な性格でありつつも成長を見せる名取颯馬役を演じ切りました。 ドラマや映画への出演経験がそこまで多いわけではありませんが、「コード・ブルー」では、名取を演じるには有岡のビジュアルが不可欠だと指名を受けてのキャステイングでした。本作でも有岡だからこその役柄を演じるのかが気になりますね!

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船縁由美役/早見あかり

シン・ウルトラマン 早見あかり
(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

元ももいろクローバーのメンバーで、今は人気女優となった早見あかり(1995年3月17日生まれ)も、禍特対の凡庸生物学者・船縁由美として出演します。2018年7月には結婚を発表し話題に。 2014年の連続テレビ小説『マッサン』に出演し、2015年には早見が演じた亀山すみれを主役にしたスピンオフドラマが放送され好評を博しました。 2019に公開された映画『僕のワンダフル・ジャーニー』では日本語吹き替えを務めるなど、ますます飛躍を見せる早見。本作で活躍する姿が待ち遠しいですね!

政府の男役/竹野内豊

『シン・ゴジラ』
(C)2016 TOHO CO.,LTD.

外星人メフィラスとの条約締結の場で総理大臣の側にいる「政府の男」として、竹野内豊が出演しています。竹野内豊といえば、『シン・ゴジラ』で内閣総理大臣補佐官・赤坂秀樹を演じて強い印象を残した「庵野組」の一員です。 竹野内豊は、ドラマ『ビーチボーイズ』(1997年)や映画『冷静と情熱のあいだ』(2001年)など、ドラマや映画で活躍する人気中堅俳優の1人。2021年には月9ドラマ『イチケイのカラス』で主演を務め、映画では2023年公開予定の『唄う六人の女』で山田孝之とW主演を務めることが発表されました。

宗像龍彦役/田中哲司

田中哲司(1966年2月18日生まれ)と言えば、2019年の『あなたの番です 反撃編』が記憶に新しいですね。 「SPEC」シリーズや「緊急取調室」シリーズなどを始め、映画に舞台にと様々な作品で名バイプレイヤーとして活躍しています。 本作では禍特対の室長・宗像龍彦を演じていますが、禍特対の責任ある立場ながらチームの一員としても存在感を見せています。

外星人メフィラス役/山本耕史

山本耕史

特撮作品繋がりで挙げると、2019年の『仮面ライダーゼロワン』に出演したことが話題となった山本耕史(1976年10月31日生まれ)。特報映像で見せた「メフィラス」と書いた名刺を差し出す姿で、その怪しげな存在感が公開前から話題を呼んでいました。 2019年のドラマ『12人の抱かれたい女たち』では、台本なしで個性派女優たちとの会話劇に挑戦。即興劇のドラマに出演するなど新しい分野も開拓し、2022年はNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にも出演しています。 メフィラスは「郷に入っては郷に従え」など格言好きで、外交上手な外星人。人間の姿もイケメンですが、本来の姿も山本に合わせてか、初代ウルトラマンのメフィラス星人よりもかなりカッコよく改変されていました。

小室肇役/岩松了

禍威獣被害に対応するため新設された防災庁の防災大臣・小室肇を演じるのは、岩松了。劇作家や演出家としても活躍しており、多くのドラマや舞台を手掛けています。俳優としては「時効警察」シリーズの熊本役などが有名です。

早坂役/長塚圭史

陸自戦闘団長の早坂を演じるのは、田中哲司や岩松了と同じ劇団「鈍牛倶楽部」に所属する長塚圭史。1996年に演劇プロデュースユニット「阿佐ヶ谷スパイダース」を結成し、劇作家・演出家・俳優として多方面で活躍しています。2017年の『花筐/HANAGATAMI』以来となる映画出演に注目です。

大隈泰司役/嶋田久作

嶋田久作
キヤノンMJグループ 企業CM「あなたの胸を打ちたい」篇

内閣総理大臣・大隈泰司を演じるのは、2018年の連続テレビ小説『半分、青い。』などにも出演した嶋田久作。過去に「ウルトラ」シリーズに出演した経験を持ち、『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』の監督として知られる実相寺昭雄の作品にも多く参加しています。

狩場邦彦役/益岡徹

防衛大臣・狩場邦彦を演じるのは、名バイプレーヤーの益岡徹です。仲代達矢主宰の「無名塾」出身で、近年では2019年の映画『空母いぶき』や舞台『奇跡の人』などに出演しています。

中西誠一役/山崎一

外務大臣・中西誠一を演じるのは、舞台を中心に活躍し、2018年には劇団を旗揚げした山崎一。舞台出身のベテラン俳優で、2022年はドラマ『逃亡医F』や大河ドラマ『鎌倉殿の13人』などに出演しています。

加賀美役/和田聰宏(わだ そうこう)

和田聰宏

神永の公安時代の元同僚・加賀美を演じるのは、『あなたの番です』や『知らなくていいコト』など話題のドラマに多数出演している和田聰宏。2021年は『あなたの番です 劇場版』や『明日の食卓』などの映画、2022年は『逃亡医F』や『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』などのドラマに出演しています。

ウルトラマン(リピア)の声/高橋一生

高橋一生

『シン・ゴジラ』でクセの強い巨災対のメンバー・安田を演じた高橋一生が、リピアことウルトラマンの声を担当しています。ラスト近くのシーンでゾーフィと会話を交わす、神永ではないウルトラマン自身の声です。 高橋一生は、2022年はドラマ『インビジブル』で破天荒な刑事役を好演中。2020年と2021年に放送された『岸辺露伴は動かない』や、2020年の『恋せぬふたり』など話題のNHKドラマでも主演を務めました。

ゾーフィの声/山寺宏一

山寺宏一

ウルトラマンを追って地球にやって来た、光の星の使者ゾーフィの声を担当したのは、人気声優の山寺宏一。人間を守ろうとするウルトラマンが理解できないゾーフィは、地球を星ごと破壊するため最終兵器ゼットンを躊躇なく配備します。 山寺宏一は声優の他にも俳優やナレーター、司会者など幅広く活躍。吹き替え声優としても多くの担当を持っており、特にウィル・スミスやクリス・プラットなどが有名です。

外星人ザラブ役/津田健次郎

外星人ザラブの声を担当するのは声優・俳優として活躍する津田健次郎。『テニスの王子様』の乾貞治役や『呪術廻戦』七海建人役など数々の名作で存在感を発揮する人気声優です。 津田は「子供の頃に観ていたウルトラマン、その進化ともいえる『シン・ウルトラマン』に参加させて頂けるとは!面白い役を演じさせて頂きありがとうございます。」とコメントしています。

制作スタッフ

庵野秀明

『シン・ゴジラ』
(C)2016 TOHO CO.,LTD.

言わずと知れた庵野秀明(1960年5月22日生まれ)ですが、元々はアニメの作画を手掛けるアニメーターでした。その後、1988年の『トップをねらえ!』や1990年の『ふしぎの海のナディア』、1995年以降はTVアニメや劇場版で「新世紀エヴァンゲリオン」を監督。 実写作品もいくつか監督しており、社会現象を巻き起こした2016年の『シン・ゴジラ』では総監督と脚本を担当しました。 自身もアニメや特撮作品のマニアであり、『宇宙戦艦ヤマト』や『ウルトラマン』には強く影響を受けたと公言しています。その中でも『帰ってきたウルトラマン』に熱中したと言い、1983年には『帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令』を自主制作しました。 総監督とさらに主演のウルトラマン役を顔出しで務めたほどのウルトラマンファンなのです。 そんな庵野が企画・脚本を手がけた『シン・ウルトラマン』。本作ではモーションアクションアクターとしても参加しており、「ウルトラ」シリーズの楽曲の選曲や編集、総監修など多岐にわたる分野を担いました。

樋口真嗣

樋口真嗣監督
Ⓒ2021「シン・ウルトラマン」製作委員会

『シン・ゴジラ』で監督・特技監督を務めた樋口真嗣(1965年9月22日)が、『シン・ウルトラマン』を監督。庵野と親交が深く、盟友と呼ばれています。 樋口は「平成ガメラ」シリーズなど様々な特撮作品に携わり、2015年には「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」2部作を監督しました。「新世紀エヴァンゲリオン」シリーズにも参加しており、実は主人公・碇シンジの名前は樋口に由来しているのです。 盟友・庵野とのタッグで新たなゴジラを生み出しましたが、ウルトラマンはどのように生まれ変わるのでしょうか。

主題歌は米津玄師の書き下ろし楽曲「M八七」

そんな映画『シン・ウルトラマン』の主題歌は、シンガーソングライター・米津玄師の「M八七」(エム ハチジュウナナ)。このタイトルは米津のアイデアをもとにして、庵野監督がリクエストを出して決まったものだそうです。 米津自身も庵野監督作品のファンで、主題歌の担当依頼を受けたときは「何かの間違いでは」と思ったとのこと。しかし公開された音楽は程よくレトロな世界観を持ち、迫力や重厚感のある仕上がりとなっていて、『シン・ウルトラマン』と見事にマッチしていました。

『シン・ウルトラマン』は特撮マニアも大満足の名作映画!

庵野秀明が企画・脚本、彼の盟友である樋口真嗣が監督を務めた『シン・ウルトラマン』。地球を守るヒーロー、ウルトラマンを主人公とした初期「ウルトラ」シリーズに敬意を払いつつ、新時代のウルトラマンとして新たに命を吹き込んだ本作は、特撮愛にあふれる名作といえるでしょう。 禍威獣とは何か、ウルトラマンがなぜ人類と地球を守ろうと思ったのか、そんなテーマにも注目して、ぜひ劇場で見届けてほしい作品です。