2024年1月16日更新

杉元佐一のモデルは実在する!?不死身の異名を持つ男を徹底解説【ゴールデンカムイ】

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ゴールデンカムイ
©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

杉元佐一(すぎもとさいち)は、アイヌが遺した埋蔵金を巡るサバイバルバトル漫画『ゴールデンカムイ』の主人公。多くの変態が集う『ゴールデンカムイ』の中で、主人公である彼も個性溢れるキャラクターです。今回は「不死身の杉元」の異名を持つ杉元の性格や役割・関連キャラなどを徹底解説していきます! ※この記事は2023年4月現在までのネタバレを含みますので、読み進める際は注意してください。またciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。

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『ゴールデンカムイ』杉元佐一(すぎもとさいち)のプロフィール

名前 杉元佐一(すぎもとさいち)
誕生日 3月1日
推定年齢 24歳
推定身長 165cm
キャッチコピー 『俺は不死身の杉元だッ!!』
実写キャスト 山崎賢人
声優 小林親弘

週刊ヤングジャンプで連載している野田サトル原作の漫画『ゴールデンカムイ』。杉元佐一は本作に登場する主人公。顔には大きな傷跡を残し、軍服を身にまとっています。 そんな杉元は以前、大日本帝国陸軍の第1師団に所属していた軍歴があり、日露戦争 (1904〜1905年)に参加。熾烈な戦闘があった「203高地」では、首に銃弾が貫通しながらも敵の陣地に乗り込み、死闘を繰り広げました。顔を含めて彼の身体中には多くの傷痕が残っており、戦時中の激しさを物語っています。その功績は師団内外に広く知れ渡り、脱走した囚人ですら耳にしたほどです。 また、“不死身の杉元”を自称するほど、負傷をものともしない驚くべき体力や回復力を有しているようです。この戦争体験と戦闘力は後に何度も活躍することになり、アシリパをはじめ仲間達のピンチを救ってきました。 戦後、プロローグ以降の本編では軍を除隊して北海道で砂金を集めていましたが、作中でも常に現役時代の軍服や銃剣を身に付けたままで登場しています。

トレードマークの軍帽はお風呂でも外さない!

都丹庵士に奇襲を受けた屈斜路湖付近での温泉入浴シーンや、伝説的な「ラッコ鍋」の場面など、男達の裸姿が何かと多い本作。尾形や谷垣達とは異なり、杉元はそんな時でも常に軍帽を被っており、もはや彼のトレードマークともなっています。 常に帽子を被っていて、ほとんど脱ぐことのない姿からは『ジョジョの奇妙な冒険』の第3部主人公「空条承太郎」を連想する人も多かったそうです。杉元と空条承太郎は、同じジャンプの主人公という共通点があります。杉元は乙女チックなところがあるので、クールな性格の承太郎とは結構違いますけどね。 杉元が常に軍帽を被っている理由については「裸に軍帽がエッチだから常に被らせた」と作者が回答しています。「作者は谷垣源次郎を始め、作中の男性キャラを性的に見ているのでは……?」とよく読者から言われています。はたしておふざけなのか、本気なのか気になるところですね。

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物語での役割は戦闘とグルメリポーター!?

本作の特徴のひとつであるグルメ要素。素材の味を生かした地元のアイヌ風の料理はなかなか食欲をそそられます。 リス肉のつみれ汁は杉元とアシリパが初めて一緒に作った料理です。2人以上で交代しながら血や骨ごと挽き肉にする作業は「チタタプ」と呼ばれ、「我々が刻むもの」の意味があります。「チタタプ」による料理はその後も何度か登場します。杉元曰く、ほんのり甘く柔らかい肉とコリコリした骨の食感が楽しめるようです。 ウサギ肉のオハウ(汁物)は、「チタタプ」にした肉を団子状にして煮込んだ料理です。以前に食べたリスよりもあっさりしており、ニンニクと松茸がアクセントになっているようです。その後はアシリパにドン引きされながらも味噌を入れて美味しそうに食べていました。 このように杉元は、戦闘要員だけでなくグルメリポーターとしての役目も持っているようです。

【モデル】杉元のモデルは作者の曽祖父と帝国陸軍の舩坂弘!?

本作の作者野田のブログによれば、彼の曽祖父・杉本佐一を主人公のモデルにしていると明かされています (作中の杉元とは「もと」の漢字が異なる)。杉本も日露戦争に参加していたそうですが、野田は「名前を借りただけ」と述べています。 もう1人のモデルとして指摘されているのは、大日本帝国陸軍の船坂弘という軍人です。船坂は太平洋戦争時にマリアナ・パラオ諸島戦線で従事しており、「不死身」という言葉が似合うほどの戦いぶりだったとされています。 船坂に関しては公式では明言されておらず、時間や場所も杉元および杉本とは異なります。しかし、首を撃たれたことや驚異的な回復力など、杉元との共通点を指摘する声も多くあるため、杉元のキャラ設定は杉本と船坂の両者を組み合わせて作られたと考えられています。

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【実写キャスト】映画で杉元を演じるのは山崎賢人

山﨑賢人(山崎賢人)

実写映画『ゴールデンカムイ』で杉元佐一役を演じるのは俳優の山崎賢人です。彼はこれまで数多くの漫画の実写化作品で主演を務めてきた人物で、『斉木楠雄のΨ難』の斉木楠雄役や『キングダム』の信役などで知られています。 杉元は筋骨隆々とした軍人である上、作中で何かと脱ぐことも多いキャラ。山崎賢人それほどたくましいイメージはないため、一部のファンからは心配の声も上がっていますが、実際彼がどんな筋肉を見せてくれるのか気になりますね。

【声優】杉元佐一を演じるのは小林親弘

小林親弘

小林親弘(こばやしちかひろ)が杉元佐一の声を担当しています。2007年から活動している彼は、演劇集団円に所属し俳優および声優として出演してきました。 低くも落ち着いた声が特徴であり、青年役を演じてきたことが多いようです。杉元役もそのひとつですが、普段と戦闘時で裏表の激しい彼を上手く表現してくれました。 代表作としては『BEASTARS』のレゴシ役や、『イエスタデイをうたって』の魚住陸生役などが挙げられ、いずれも主人公を務めました。

【能力】戦闘能力はまさに鬼神!心はいまだ戦場に……

戦争で恐るべき凶暴性を獲得した彼ですが、その戦闘力は金塊探索でもたびたび活躍してきました。また、脱獄囚に襲われても立ち向かい、鶴見中尉にナイフで頬を刺されても次の話では何事も無かったかのような回復力を持っています。 戦闘時には、敵のロシア人は人間ではないと自らに言い聞かせたり、窮地に陥ると「俺は不死身の杉元だ!」と叫び相手にナイフや拳で近接戦闘を仕掛けます。その様子は自己暗示をかけ奮い立たせているようですが、これは戦争で身に付けた彼なりの生き抜く術なのかもしれません。 他方、戦場で命を落とした兵士達の亡霊が出る夢を見て苦しむことも。杉元の中では、まだ「戦争」は終わっていないようです。

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【目的】アイヌの埋蔵金を狙う杉元の目的とは?

軍を除隊後、北海道で砂金を探していた杉元。網走監獄の元囚人からアイヌ人が隠した金塊の話を聞くと、偶然出会ったアイヌの少女アシリパと協力して埋蔵金探しの冒険を始めることになりました。彼がお金を必要としていたのは、同じ故郷にいた想い人の梅子のためでした。 幼馴染の梅子は目の病気を患い、夫の寅次も戦争で亡くしてしまいました。その病気を治せるのは当時アメリカに居た医者であったため、治療代と渡航費を稼ぐために彼は金を求めていたのです。

【その後】杉元は最後どうなった?

最後の戦いで生死不明となった杉元ですが、最終回では元気な姿を見せていたので、死亡せず生き残ったことがわかります。五稜郭で金塊の一部を手に入れた杉元は、当初の目的である「梅ちゃん」の目の治療代を渡すために、東京に向かいました。 以前と違い目が見えなくても杉元だと気づいていくれた梅子に杉元は治療代を渡し、息子の寅次郎には父親は立派な人だったと伝え、東京を去ります。 アシリパとの出会いを経て、様々な経験をした杉元の故郷は、すでに北海道の地になっていたんですね。自分の居場所を決めた杉元は、北海道の地でこれかも生きていくのでしょう。

【性格】主人公・杉元はどんな漢?

①優しくて義理堅い

顔に大きな傷跡があり一見恐ろしい人物に見える杉元ですが、義理人情に厚く、子どもやお年寄りに優しい人格者です。父親からは、その優しさから損をする性格と評され、実際、相思相愛だった相手や親友を想って自ら身を引いた過去があります。 自分が結核を患っていた可能性があり、大切な人を巻き込みたくなかったとはいえ、なかなかできることではありません。杉元の優しすぎる性格は、他者に心配されるほどなのです。

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②敵には容赦ない?殺されるくらいなら躊躇せず殺す!

ゴールデンカムイ
©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

優しい性格の杉元ですが、同じ鍋を囲っても後にアシリパを連れ去り敵対することになった尾形キロランケには強い殺意を抱くなど、敵を躊躇いなく殺そうとする冷酷さも持ちます。 これは戦争で経験した修羅場の影響で、優しさや慈悲など通じない戦争の中では、殺される前に躊躇せず殺さなければ生き残れない状況が続いたからです。「敵は悪人なんだ、死んでも苦しむことはない」と自己暗示をかけなければ、優しい杉元の精神は壊れてしまっていたかもしれません。 敵と定めた相手の殺害には一切の躊躇がなく、死刑囚の遺体の皮を容赦なく剥ぎ取る時の表情は「コイツが一番おっかねぇ」白石を怖がらせました。

③乙女チックでかわいい一面!?

一度スイッチが入れば敵対者に容赦しない杉元ですが、元兵士にしては似つかわしくないような可愛いものや癒されるもの好きの一面も。アシリパに食べられると思ったヒグマの子の面倒を見ると言い出したり、白石と一緒に道端の野花を愛でたりしています。 他にもキラキラした目をしたり頬を赤らめたり、女の子座りしたり「トゥクン……」と擬音を出しながら恋バナに興味津々だったりと、数多くの乙女チックなエピソード持ちです。 ヒロインのアシリパが逞しくてあまりヒロインアピールをしないのに対し、戦場帰りの主人公・杉元の方が可愛らしい姿を見せるというギャップが『ゴールデンカムイ』の魅力の1つ……なのかもしれません。

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【関係①】杉元と梅ちゃんの関係は?

親友・寅次に託された杉元の初恋相手

親友の寅次の妻の梅ちゃんは杉元にとって初恋の相手です。杉元と梅ちゃんはかつて相思相愛でしたが、結核で家族を失った杉元は、自分も感染しているかしれない状況で一緒になることはできず、自ら故郷を離れます。 その後、結核が発症していなかったことがわかり故郷に帰った杉元ですが、その時には梅ちゃんは寅次の元へ嫁いでいました。杉元は2人のことを想って身を引きます。 日露戦争に参加した杉元は、そこで寅次と再会。目の病気にかかった梅ちゃんにアメリカの最新の治療を受けさせたい、そのために戦争が終わった後は北海道で砂金を掘り当て一山あてると語る寅次ですが、戦争の中で杉元を庇い戦死してしまいます。 寡婦となった梅ちゃんに自分ができることを考えた杉元は、寅次に代わって砂金を掘って一山あてるために北海道へ向かいました。ここから『ゴールデンカムイ』のストーリーが始まります。

【関係②】杉元とアシリパの関係は?

大切な相棒!

ヒロインのアシリパとは、ヒグマに襲われそうになったところを毒矢で助けてもらったことで知り合いました。彼女のことは「アシリパさん」と年下ながら「さん」付けで呼び、アイヌ民族で、少女であっても差別せず対等に扱っています。 彼女の危機には怒りに身を任せ暴走し、家永カノが睡眠中のアシリパの目玉を舐めた際には家永を蹴飛ばしました。尾形達に樺太へ連れて行かれた際も、彼女と再会すべくどこまでも追っていく強い意志を見せます。 網走監獄で彼女の父に会った際には、少数民族独立という目標のためアシリパを戦えるよう育てたと聞かされました。しかし杉元は、彼女に関してはただ「山で鹿を獲って」「チタタプして」「ヒンナヒンナしていて欲しい」と訴えかけたのです。 山で平和に過ごし、かつての自分のように人を殺して苦しむことがあってなならないというアシリパへの思いが伝わってきます。

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【最終回】杉元とアシリパは結婚した?

原作の最終回で、すべてが終わった後杉元とアシリパは同じコタン(村)で過ごしていることが描かれています。 しかしどんな関係にあるのかははっきりとせず、お互いの呼び方も相変わらず「杉元」と「アシリパさん」。おそらく一緒に暮らしてはいるものの、これまでのように相棒的存在のままでいるのではないでしょうか。 ただその場面の時点で、アシリパはまだ年齢的には子どもです。アシリパが杉元に好意を抱いているらしい描写はあったので、杉元の反応次第で関係が変わっていく可能性もあるでしょう。想像が広がりますね。

【関係③】杉元と菊田特務曹長の関係は?

陸軍第一師団に入隊したきっかけ

敵陣営の第七師団に属する菊田杢太郎(きくたもくたろう)は、陸軍第一師団に入る前の杉元の知人で、杉元が軍に入るきっかけを作った人物です。当て所もなくフラフラしていた杉元を拾って餌付けし、野良犬のように手がつけられなかったことから「ノラ坊」と名付けました。 身なりを整えると割と品のあるイケメンだった杉元の顔に目をつけた菊田は「替え玉作戦」を杉元に託します。花沢勇作(はなざわゆうさく)と入れ替わりお見合いをして勇作の童貞を守る作戦は、紆余曲折がありつつも婚約は無くなったこともあり一応成功しました。 その後「軍に入れば食いっぱぐれることはない」と陸軍に入ることを決めた杉元に、戦死した弟を思い浮かべた菊田は、形見の軍帽を杉元にプレゼントし、別れました。杉元が軍に入るきっかけを作ったのは、鶴見中尉の部下・菊田だったのです。

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俺は不死身の杉元だッ!!かっこいい杉元佐一を見返そう!

ゴールデンカムイ
©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

今回は『ゴールデンカムイ』の主人公、杉元について解説しました。杉元は基本的には優しく義理堅いものの、戦闘では躊躇なく敵を殺す凶暴性も秘めています。と思えば乙女チックな面も見せるなど、主人公でありつつも一癖も二癖もあるキャラクターです。 そんな杉元が砂金を掘り当てるために北海道を訪れることから始まる『ゴールデンカムイ』。作中では彼の様々な面が見れますので、ぜひ杉元の活躍に注目してみましょう!