2020年5月25日更新

「Fate」シリーズ最強の英霊、ギルガメッシュを解説!原初の英雄にして至高の王

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「fate」シリーズもう1人の顔役!ギルガメッシュを解説【ネタバレ注意】

「Fate」シリーズのほとんどに登場し、セイバーを同シリーズの表の顔とするなら、裏の顔といわれているのがギルガメッシュです。「最強の英霊」と称されるサーヴァントであり、様々な面で規格外な存在。登場作品では、トリッキーな活躍・暗躍をしてストーリーに大きな影響を与えます。 『Fate/stay night』では、ストーリー終盤に存在するはずのない第8のサーヴァント(アーチャー)として登場。ルートによってはラスボスとして主人公・衛宮士郎の前に立ちはだかる存在となります。 彼の常人には理解できない王としての姿は多くのファンに愛されており、『Fate/stay night』だけでなく派生作品でも高い人気を誇るギルガメッシュ。本記事ではそんな彼について解説していきます。 ※本記事では「Fate」シリーズのネタバレ情報を扱っています。読み進める際はご注意下さい。

ギルガメッシュは全ての英雄の源流である“英雄王”

全身金色の鎧が目を引く彼の真名はギルガメッシュ。古代メソポタミア神話の英雄にして、ウルク第1王朝の第五代王を務めた「世界最古の英雄王」。あらゆる英雄たちの王という肩書を持つ英霊です。 彼は人類最古とされている物語『ギルガメッシュ叙事詩』の主人公その人。このことから、後に生まれるあらゆる英雄たちの物語の源流を辿れば、すべて彼に行き着くと考えることもできるのです。つまり、彼はあらゆる英雄の元となった唯一無二のオリジナルの英雄ともいえる存在。 また彼は人と女神の間に生まれた半神半人にして、この世のすべてを統べ、あらゆる宝を手に入れた王でもあります。

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かの英雄王は傲慢不遜で冷徹な性格

ギルガメッシュは強烈な自我の持ち主で、言動は暴君そのもの。傲慢不遜で唯我独尊、傍若無人な存在として描かれています。 人間だけでなく他のサーヴァントたちも「雑種」や「雑兵」呼ばわりするなど、自身が「唯一無二な王」という絶対的に上の存在だという確信を持って行動しているのです。 聖杯戦争ですら、自身が持つべき宝のひとつ・聖杯を、不届き者たちが勝手に奪い合っているという認識でいます。それだけ強い自我と自信に満ちているため、ときに隙が生じて格下相手にやられてしまうことも。常時慢心している姿から「慢心王」とも呼ばれています。 自身の興が乗れば寛大な対応をすることもありますが、基本は「逆らえば殺す」という冷徹さを持つ危険な人物です。

ギルガメッシュは聖杯に興味ナシ?

ギルガメッシュは本気を出せば一夜で聖杯戦争を終わらせられるほどの実力者。しかし、あらゆるものを手に入れた王にとって、たかが願いを叶えてくれるという聖杯ごときのために戦うというのは許しがたい行為のよう。自身の沽券に関わるとして、本気で聖杯戦争には参加しません。 むしろ彼が興味を抱いているのは、その願望機に願いを託そうとするマスターやサーヴァントたち自身。彼が召喚された『Fate/Zero』では、内に悪を秘める言峰綺礼のあり方や、英雄王であるセイバーや征服王であるライダーの王道に興味を示していました。 基本的に「雑種」である他者には関心を抱かないものの、こういった一部の参加者たちとは一定の関係性を築いています。

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ギルガメッシュは最強クラスの英霊

ギルガメッシュが最強といわれるゆえんはその宝具にあります。彼はすべてを手に入れた王。それゆえ、彼はこの世に実在するあらゆる宝具を自在に取り出すことができるのです。この最強装備の火力は圧倒的で、サーヴァント5体分+αともいわれています。 それだけの実力を持つギルガメッシュですが、彼がその力をフルで発揮することは滅多にありません。しょっちゅう必死になっているような戦い方は王の沽券に関わるとし、あえて常時慢心しているからです。慢心が思わぬ反撃を招きやられてしまうことも度々あり、彼の弱点といえます。 また、彼は王であって戦士ではありません。宝具抜きの戦闘においては、その能力はさほど高くありません。

宝具「王の財宝」は最強クラス!ほぼ無敵の性能を誇る

ギルガメッシュの代名詞といえる宝具が「王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)」です。英雄王が有する宝物庫から、無尽蔵に宝具を取り出し射出するという最強クラスの宝具。 あらゆる伝説のもととなった、または未来に伝説となる、時間軸さえも超越した宝具の原初がここには収められています。ひとつひとつが膨大な魔力量と破壊力を持ち、彼はそれを雨のように相手に浴びせることが可能。 そして彼が本気になったときに、「王の財宝」から取り出すのが、彼だけの宝具「乖離剣エア」です。剣と呼ばれるものが生まれるよりも前に生まれた「神造兵装」であり、最大出力「天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)」では空間を切り裂きます。

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ギルガメッシュと最友・エルキドゥの過去

神に人がとってかわろうとしていた時代、神と人とが分かたれてしまうことを恐れた神々が「天の楔」として創り出した存在がギルガメッシュです。しかし、彼は神々の思惑どおりには動かず、それを戒めるために神々は「天の鎖」となる泥人形エルキドゥを生み出します。 互いに神につくられた身の2人は出会い、激闘を繰り広げ、やがて唯一無二の“友”となったのでした。 彼との出会いでギルガメッシュは暴君とよばれていた王政を軟化、民からも尊崇の念を集める王となっていきます。多くの武勲もたてていく彼に惹かれた美と豊穣の女神イシュタルは、やがて彼に求婚。 しかし彼はこれを拒否し、彼女の怒りをかうことに。この一件で、結果的にエルキドゥは命を落としてしまいます。友の死をきっかけに不老不死の旅にでかけ、そこでギルガメッシュは人生の価値とは何たるかを知るのでした。 帰国後、彼は賢王ギルガメッシュとして穏やかに民を統治し、巨大文明を築いていきました。

セイバーに求婚を迫る!?アルトリアにエルキドゥの姿を重ねる

『Fate/Zero』で遠坂時臣に召喚されたギルガメッシュは、第四次聖杯戦争に参加することに。聖杯戦争の中盤で、彼は同じく王である英雄王・セイバー、征服王・ライダーと3人で「聖杯問答」をおこないます。 この場で3人は、酒を酌み交わしながら互いに聖杯の使いみちや、自身の信じる王道について問答を交わしました。ここでセイバーは自身の過去を悔い、過去を変えたいと願っていることを語ります。 その、人の領分を超えた叶わぬ悲願に必死に手を伸ばす姿が、彼には唯一の友・エルキドゥの姿と重ってみえたのです。破滅を願う彼女を愛してやれる存在は自分しかいない、と彼は幾度となく自分の妻となることを命令口調で伝えるのでした。

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「FGO」キャスターのギルガメッシュが人気

『Fate/Grand Order』には、キャスターのギルガメッシュが登場しています。エルキドゥの死後、不老不死の旅から帰還し、賢王ギルガメッシュとして国を治めていた頃の姿で現界したサーヴァント。「慢心王」の姿ではなく「賢王」の面が強調されています。 「FGO」メインシナリオ第1部七章をアニメ化した『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』では、賢王としてウルクを統治する生前の姿で登場。エルキドゥとの関係性なども掘り下げて描かれています。 とはいえ、言動は相変わらず傲慢不遜。本質はアーチャーと変わらないとされていますが、本作では主人公一行にとって頼れる味方となっており、ファンからも人気を集めています。

ギルガメッシュの名言3選!

1.「慢心せずして何が王か」

「慢心王」ギルガメッシュを象徴するセリフが「慢心せずして何が王か」です。慢心してこそ王、自ら驕り高ぶってこそ王、というのは普通に受け取ればかなり乱暴な理論ですが、この不遜な開き直りこそが彼の彼らしさの表れといえるでしょう。 アニメ化されている『Fate/stay night』や『Fate/Zero』では実は彼はこのセリフを口にしていません。この名言が聞けるのは『Fate/stay night』の続編にあたるファンディスク『Fate/hollow ataraxia』です。同作では、終盤に慢心を捨て滅多に見られない本気全開の格好いい姿も観ることができるのでおすすめ。 またアプリ『Fate/Grand Order』に登場するアーチャーギルガメッシュが戦闘に勝利した際に口にしています。

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2.「人間とは犠牲がなくては生を謳歌できぬ獣の名だ」

「人間とは犠牲がなくては生を謳歌できぬ獣の名だ」は『Fate/stay night』の「Unlimited Blade Works」ルートにおいて発せられた言葉。同ルートでは、「正義の味方」をまっすぐ目指す衛宮士郎の姿が色濃く浮かび上がるストーリーが展開されます。 士郎の「正義の味方」という理想に対し、ギルガメッシュは彼が理想とする「正義」や「誰も傷つかない世界」を真っ向から否定。神に生み出され、人類の裁定者となることを決め、人の生というものをみてきた彼の、真理をつく言葉です。 また、平等という理想も「綺麗事」と一蹴し、「闇を直視できぬ弱者の戯言」と切り捨てます。同時に士郎が抱える歪な「正義感」の正体を、彼自身に突きつけるのです。倒れている彼を文字通り見下しこの言葉を口にする姿は、英雄王の威厳にあふれています。

3.「最後の最後で己が神話を乗り越えたか」

「最後の最後で己が神話を乗り越えたか」というセリフはアニメ『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』第15話「神話の対決」にて登場しました。 マスターであるイリヤスフィール・フォン・アインツベルンを守護しようとするバーサーカー(ヘラクレス)との戦闘で、ギルガメッシュが彼を倒した後に発した一言。 ヘラクレスは伝承をもとにした宝具の効果で本来11回蘇生することが可能です。12回殺されると消滅してしまうのですが、このとき彼はイリヤを守るために12回殺された体で、ギルガメッシュの天の鎖を引きちぎったのです。 そしてあと一歩でギルガメッシュの首を捻り潰すところまで彼は向かってきました。宝具射出によりなんとか勝利したものの、ギルガメッシュは珍しく焦った表情に。「己の神話」を超えてもなお挑んできた大英雄への賞賛です。

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アニメ版「fate」シリーズでギルガメッシュを演じる声優は関智一

ギルガメッシュを演じているのは関智一です。1991年に海外アニメの吹き替えで声優デビュー。劇団「ヘロヘロQカムパニー」の座長としても活動しています。 『機動武闘伝Gガンダム』主人公のドモン・カッシュ役をはじめ、『機動戦士Vガンダム』トマーシュ・マサリク役、『機動戦士ガンダムSEED』イザーク・ジュール役など同シリーズに多数出演。 ほかにもリニューアル後の『ドラえもん』のスネ夫役や『PSYCHO-PASS サイコパス』の狡噛慎也役、『のだめカンタービレ』の千秋真一役、『STEINS;GATE』の橋田至役、『昭和元禄落語心中』の与太郎役など有名キャラを多数担当。 熱血ヒーローからクールな2枚目キャラ、さらには可愛らしいキャラまで幅広く演じる実力派です。

「Fate」シリーズのギルガメッシュは愛されキャラ

「Fate」シリーズの人気サーヴァントギルガメッシュについて詳しくみてきました。一見すると「慢心王」な一面や傍若無人な振舞いが目立ちますが、その裏には英雄王たる所以を感じる深い言葉や確固たる信念があります。また王らしさに歯止めが効かず、ときにコミカルな扱いを受けることも。そんな一面も含め、多くのファンに愛されている王のなかの王です。