あなたはどれから見る?「Fate」シリーズの映像作品をまとめてみた

2017年10月19日更新

2017年10月14日に公開されたアニメ映画『Fate/stay night[Heaven's Feel]』。同作は圧倒的な人気を誇る「Fate」シリーズの1作です。今回は多数のコンテンツを誇る「Fate」シリーズの映像作品をまとめました。

劇場版最新作で盛り上がる「Fate」シリーズを知ろう!

2017年10月14日に公開された『Fate/stay night[Heaven's Feel]』。本作は「Fate」シリーズの原点である『Fate/stay night』のルートの1つ「Heaven's Feel」を三部作の映画で初映像化する作品です。 「Fate」シリーズはゲームファンやアニメファンだけではなく、アニメをあまり見ないサブカル層などにも支持され、10年以上に渡り高い支持を受け続けている大人気シリーズ。その支持率の高さに応えるように多数の関連作品がリリースされており、一大コンテンツとなっています。 この記事では多層的に展開されている「Fate」シリーズの情報と、映像作品をまとめました。入門に最適な作品からディープなファンが唸る作品まで、幅広く展開されている「Fate」シリーズの世界を垣間見てみましょう。

「Fate」シリーズとは?

「Fate」シリーズは2004年に発売されたR-18ゲーム『Fate/stay night』を原点とするメディアミックス作品群です。『Fate/stay night』は好評を受け全年齢版が発売され、世界観を共有する外伝作品が漫画やアニメ、ゲームや小説の形で多数製作されています。 本シリーズの特徴は、共通の世界観でありながら各作品の設定に大きな差異があることです。そのため、各作品の必要な時に必要な設定が丁寧に説明され、どの作品からでも新規ユーザーが入りやすい作りになっています。 対して、丁寧な説明がシリーズ他作品のネタバレになってしまっている側面もあるため、シリーズファンは新規ユーザーに原点である『Fate/stay night』のアニメ化作品や、本編との繋がりが薄い『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』から視聴することを推奨している場合が多いです。

「聖杯戦争」と「サーヴァント」、「Fate」シリーズの鍵となる設定を紹介

「Fate」シリーズの鍵となる設定が、「聖杯戦争」と「サーヴァント」。シリーズの原点である『Fate/stay night』のストーリーはこの2つを軸に展開されました。ここでは『Fate/stay night』におけるこれらの用語を解説します。 聖杯戦争は、7人の魔術師が願いを叶えるために繰り広げる命懸けの戦いです。莫大な魔力を行使することでどんな願いも叶えるという「聖杯」を手にするための戦いであるため聖杯戦争と呼ばれます。 サーヴァントは聖杯戦争で魔術師とペアを組む英霊(歴史的英雄の霊)で、作中ではサーヴァントの特性を表すクラス名で呼ばれるキャラクターです。圧倒的な強さを誇り作中のバトルで大活躍しますが、歴史的英雄としての特徴が能力や宝具と呼ばれる武具に反映されてしまうため、正体が露見すると自身の弱点がバレてしまうという弱みも持っています。

「Fate」シリーズを生み出したゲームブランド「TYPE-MOON」

「Fate」シリーズのすべてのベースとなるゲーム『Fate/stay night』。同作を制作したのはゲームブランド・TYPE-MOONです。 TYPE-MOONは同ブランドで原画を務める武内崇が中心となり、1999年に同人サークルとして立ち上げられました。デビュー作『月姫』は作り込まれた世界観と伝奇物をゲーム・漫画的にアレンジした作風が話題を呼びます。 TYPE-MOONは第2作となる『Fate/stay night』の制作に際し、同人サークルとしての限界を感じて商業ゲームブランドへ転身しました。

シナリオライター「奈須きのこ」執筆作品共通の世界観が人気の秘密

TYPE-MOONと『Fate/stay night』の人気の秘密は、TYPE-MOONの看板シナリオライター、奈須きのこが構築した緻密な設定と熱いストーリーにあります。 奈須きのこはTYPE-MOON創設時からのメインメンバーです。小説家としても活動しており、代表作に『空の境界』があります。 奈須の作品の特徴は、各作品で共通する独特な世界観。彼の作品では魔術や異能に関する精緻なバックグラウンドが構築されており、特に「Fate」シリーズではこの共通の世界観とストーリーの相性がよく、多くのプレイヤーを魅了したのです。

名場面の数々が動く!初のアニメ化『Fate/stay night』

「Fate」シリーズのメディアミックスは、まずアニメから始まりました。アニメ版『Fate/stay night』はスタジオディーンが制作し、2006年に放送。 オリジナルである『Fate/stay night』は攻略順に「Fate」「Unlimited Blade Works」「Heaven's Feel」の3つのストーリーが収録されており、本作は最初のルートにあたる「Fate」をベースにアニメ化しています。 原作のイベントCGをしっかり再現するなどの丁寧な作りで好評を博した本作は、『Fate/stay night』のファン層を大きく広げました。

初の劇場版は人気のルートを100分に濃縮『劇場版 Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS』

テレビアニメの好評を受け、「Fate」シリーズ初の映画『劇場版 Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS』が製作されています。 テレビアニメのスタッフが引き続き制作を担い、テレビアニメの続編的位置づけとして製作されました。本作で映像化されたのは、高い人気を誇る原作第2のルート「Unlimited Blade Works」。 映画1作、100分ほどの時間で作品を完結させるため、すでにテレビアニメ『Fate/stay night』で描かれていた共通部分はダイジェストの形で描かれるのみとなりました。そのため、テレビアニメを視聴した方向けの作品と言えます。 本作の特徴は限界まで詰められた濃厚な展開です。後に製作されたテレビアニメ版UBWと違い、物語の始動からクライマックスまで高い密度のまま駆け抜ける本作は、ファンのテンションを否応なしに高めました。

Fate、その原点に至る物語『Fate/Zero』

『Fate/Zero』は2007年に執筆された小説です。執筆はゲームメーカー・ニトロプラスのシナリオライター、虚淵玄が担当しました。 本作は『Fate/stay night』の10年前に行われた聖杯戦争を舞台にした前日譚です。なるべく『Fate/stay night』と矛盾が発生しないように注意が払われています。 当初は同人誌の形でリリースされましたが、星海社から商業出版物として再発売されるほどの人気を獲得しました。この好評を受けてテレビアニメ版も製作されています。 テレビアニメ版は2011年から全25話を分割2クールの形式で放送。制作スタジオはufotableが担当しました。

人気のルートを丁寧に描いた大作『Fate/stay night [Unlimited Blade Works] 』

『Fate/stay night [Unlimited Blade Works] 』は2014年から放送された、『Fate/stay night』二度目のテレビアニメ化作品です。制作は『Fate/zero』と同様ufotableが担当しました。 本作は最初のテレビアニメ及び劇場版とは別のものとして作られ、共通する部分も再び映像化した事実上のリメイク作です。 本作では数々の謎が明かされる人気のルートが奈須の監修でブラッシュアップされ、じっくり2クールかけて描かれています。クオリティの高さに定評があるufotableの奮闘が実現したテレビアニメらしからぬ美麗な映像もまた見るものを魅了しました。 2017年に公開された映画『Fate/stay night [Heaven's Feel] 』は本作のスタッフによって製作されています。そのため、同作の予習には本作が最適です。

電脳世界の聖杯戦争を描く外伝シリーズの最新作『Fate/EXTRA Last Encore』

『Fate/EXTRA』は2010年にプレイステーション・ポータブルで発売されたゲームです。近未来を舞台に、電子世界で展開される聖杯戦争を描いています。2012年には続編となる『Fate/EXTRA CCC』が発売される人気作となりました。2016年にはジャンルをアクションゲームに変えた続編『Fate/XTERRA』が発売されています。 そんな『Fate/EXTRA』を原作としたアニメが『Fate/EXTRA Last Encore』。『Fate/EXTRA CCC』のオープニングを担当したシャフトの制作で、2017年冬に放送予定です。奈須による監修の元新たな『Fate/EXTRA』の世界が描かれることが明かされています。

異色スピンアウトは入門に最適『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』

シリーズ最大の異色作が『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』です。2007年に連載開始された『Fate/Stay night』のスピンアウト漫画作品で、2017年10月現在は3シリーズ目が連載されています。 主人公は小学校に通う普通の少女、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。ある日偶然手にしたカレイドステッキと契約を結び、魔法少女プリズマイリヤになります。 本作が異色作と言われる理由は『カードキャプターさくら』などの影響が強く出た魔法少女作品であるところです。まるで「Fate」シリーズのキャラを転用した別作品のようですが、第3シリーズで原作との意外な接点が明かされました。 テレビアニメが2013年から断続的に放送されており、2017年には劇場版も製作されています。シリーズの中では一番ライトな雰囲気にまとまっているため、シリーズ入門に最適な作品です。

話題のソーシャルゲームをアニメで描く『Fate/Grand Order -First Order-』

『Fate/Grand Order』は、2015年にリリースされたソーシャルゲームです。サーヴァントを獲得する英霊召喚、いわゆる「ガチャ」が爆発的な売上を記録し、シリーズ最大のヒット作となりました。 本作の舞台となるのは歴史が何者かに改修され、人類が絶滅することになってしまった世界です。主人公は歴史の狂いを是正するため時間遡行を行い、事件の確信へ迫る戦いに挑みます。 シリーズ第1部が完結した2016年末、本作のアニメが制作されました。タイトルは『Fate/Grand Order -First Order-』。アニメーション制作はLay-duceが担当しました。 アニメはストーリーの序盤を映像化することに徹しているため、ゲームへの導入に適しています。ゲーム自体も基本無料であるため、スマートフォンさえ持っていれば手軽に楽しめる作品です。

総勢28人による「聖杯大戦争」勃発『Fate/Apocrypha』

『Fate/Apocrypha』は2012年から2014年にかけて刊行された小説で、作者は東出祐一郎。没になったオンラインゲーム用の企画を小説用にリメイクしたものです。 舞台は世界中で聖杯戦争が起きている世界です。聖杯の変化により召喚できるサーヴァントの数が14人となったため、2つの魔術結社が7人ずつサーヴァントを召喚する事態となります。 その結果、本作では2つの陣営が14人のサーヴァントと14人の魔術師、計28人をぶつけ合う「聖杯大戦争」が勃発。陣営勝利後の聖杯争奪戦を見据えながらも自陣営の勝利を画策する魔術師たちの策略と激突が繰り広げられます。 本作のアニメは2017年に放送。制作は『Fate/Grand Order』でオープニングやCMのアニメーションを担当したA-1 Picturesです。本作はシリーズファンに向けたディープな世界観が特徴となっています。

ファンに笑いを届けるコメディ外伝『Carnival Phantasm』&『Fate/ゼロカフェ』

「Fate」シリーズの外伝の中にはシリアスとは無縁なコメディ作品もあります。特にその中で話題となったのが『Carnival Phantasm』と『Fate/ゼロカフェ』です。 『Carnival Phantasm』はTYPE-MOON作品がクロスオーバーするOVA作品。原作は武梨えりによる同趣旨の漫画『TAKE MOON』と、「Fate」シリーズを含むTYPE-MOON作品です。 内容はまさにTYPE-MOONファン向けのカーニバルといえるコメディ集となっています。アニメーション制作・ラルケ、2011年リリース。 『Fate/ゼロカフェ』は『Fate/Zero』をアニメ化したufotableによる漫画で、ufotable自身の手によりコメディ外伝初の映像化作品として短編映画が上映されました。 「Fate」シリーズには数々の名作が揃っています。ぜひこの機会に一度触れてみてください。