2021年3月19日更新

『梨泰院(イテウォン)クラス』大ヒットの理由を考察!梨泰院ってどんな街?

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パク・ソジュン
©Yonhap News/YNA/Newscom/Zeta Image

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日本でも話題沸騰!『梨泰院(イテウォン)クラス』大ヒットの秘密って?

VODサービス「Netflix」にて、2020年3月28日より日本独占配信が開始した『梨泰院クラス』。原作は韓国の大型ポータルサイト、「Daum」に掲載されたウェブ漫画です。 原作者チョ・グァンジン自ら手がけた脚本を、パク・ソジュン主演で実写化し、韓国では2020年1月から3月までJTBCで放送されました。韓ドラお得意の復讐劇と、現代の若者たちを中心とした群像劇が軸の作品で、日韓の芸能人の間でも中毒者が続出しています。 この記事では、ドラマ『梨泰院(イテウォン)クラス』が国を超えて愛される秘密は何か、大ヒットの理由に迫っていきたいと思います!

【あらすじ】梨泰院が舞台の青春群像劇

パク・セロイは高校時代、転校先の学校で韓国最大の外食企業「長家(チャンガ)」グループの御曹司チャン・グンウォンの横暴を許せず、一発殴ってしまいます。 セロイは退学処分になり、さらに男手一つで育ててくれた父の勤め先が長家だったことから、父は20年以上務めた会社をクビに……。失意の中、グンウォンのひき逃げ事件でセロイの父は亡くなり、またも彼を殴って今度は少年院に送られました。 父の敵討ちと復讐を果たすため、“打倒・長家グループ”を掲げたセロイ。国内No.1の飲食チェーンを作るべく、個性豊かな仲間たちと再起を目指し、梨泰院に1号店を出店するのでした。

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『梨泰院クラス』が大ヒットしたのはなぜ?

韓国での最終回の視聴率は16.5%をマークし、JTBC史上3位という快挙を達成しました。国内外で話題を呼び、日本ではおうち時間のお供にする人が続出!Netflix日本国内の「今日の総合TOP10」にて、『愛の不時着』とともに連日上位にランクインしたのです。 「トレンディエンジェル」の斎藤司、「GLAY」のヒサシら芸能人もハマっていると公言しており、新たな韓流ブームの到来と言っても過言ではありません!

1.爽やかで力強いストーリー展開

『梨泰院クラス』の軸となるのは、前科持ちな上に権力もお金もないセロイが、自分を陥れた権力者に無謀な戦いを挑む痛快な復讐劇です。 セロイを取り巻くのは、ソシオパス、トランスジェンダーなどなど……マイノリティ差別に晒されながらも、自分を貫く若者たち。彼らの友情、恋愛といった青春群像劇も丁寧に描きつつ、飲食業での成功というビジネス要素が絡んできます。 セロイは学歴の代わりに、経営者としての冷静な視点、優れたリーダーシップを持っており、恋愛要素があるのはちょっと……と敬遠していた男性をも魅了!金と権力を使いセロイを追い詰めるチャン会長とのバトルは、名優ユ・ジェミョンの演技も相まって、凄まじい緊迫感です!

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2.混沌とした梨泰院という舞台

タイトルの“梨泰院”は、本作の舞台であると同時に、実在する地名でもあります。大都市ソウル随一の繁華街で、日本の六本木や渋谷のようなイメージです。 実際に原作漫画は、日本では『六本木クラス~信念を貫いた一発逆転物語~』というタイトルで設定変更され、ウェブ配信されています。梨泰院の近隣には大使館が多く、各国の駐在員が滞在することや米軍基地が近いことから、国際色がとても豊かな地域なのです。 外国人相手の土産物の売買や飲食店、売春宿、混血児の町として繁栄した歴史もあるそうで、LGBTなどのマイノリティにも寛容なんだとか!生まれや育ち、文化、価値観も違う人びとが集まる混沌とした梨泰院は、多様性が叫ばれるこの時代にぴったりな舞台と言えるでしょう。

3.キャラクターとキャスト自体の魅力

パク・セロイ/パク・ソジュン

“甘い夜”を意味する居酒屋「タンバム」の経営者で、株式会社ic代表取締役。目標に向かって確固たる信念を持ち、誰にも分け隔てなく接する優れたリーダーです。人の心に響く言葉、必要であれば復讐相手の著作からも知識を得るクールな手腕は、ビジネスマンの支持を集めました。 そんなセロイを演じたのは、韓国で“ラブコメ神”との異名をとるパク・ソジュン。原作に合わせてイガグリ頭に変身し、あまりの変わりっぷりに驚きの声が上がりました。

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チョ・イソ/キム・ダミ 

タンバムのマネージャーで、株式会社ic専務理事のチョ・イソ。SNSのインフルエンサー、パワーブロガーとしても有名で、IQ162の天才少女です。良心の呵責を感じにくい「ソシオパス」の傾向があり、満たされなかった彼女の日々は、セロイとの出会いで一変します。 セロイへの想いも素直に口に出し、手段を問わず彼を支える痛快なキャラクターであり、守られるだけじゃない新たなヒロイン像かもしれません。 イソを演じたのは、映画『The Witch/魔⼥』で新人賞を総なめにしたキム・ダミ。本作がドラマ初出演でしたが、独特の存在感と新人らしからぬ演技力を披露しました。

マ・ヒョニ/イ・ジュヨン

マ・ヒョニはタンバムの料理長で、株式会社icの従業員。セロイとは、彼が開店資金集めのために工場で働いていた際に出会いました。 気さくだけれど気難しい性格で、ブルーのショートヘアが特徴の美少年ですが、実はトランスジェンダー(性同一性障害)という秘密を抱えています。セロイとの絆、料理の上達のために健気に努力する姿が人気を集めたキャラクター、ヒョニ演じたのはイ・ジュヨン。 ドラマ「恋のゴールドメダル」では、イケメンな女子大生を演じており、本作でも中性的な魅力を発揮し難役を好演しました。

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オ・スア/クォン・ナラ

20代の若さで長家グループ戦略企画部長となったオ・スアは、セロイの高校時代の同級生で、彼にとって初恋の相手でもあります。 幼い頃に母に捨てられ、グループが支援する孤児院で育っており、その担当者だったセロイの父を慕っていました。過去の影響から、プライドと自立心に溢れ、安易な同情を嫌うキャリアウーマン。セロイは彼女の心の拠り所の一つで、堂々とした素直な性格も魅力のキャラクターです。 スアを演じているのは、ドラマ「あやしいパートナー」などの人気作にも出演している、元アイドルグループ「HELLOVENUS」のクォン・ナラです。

『梨泰院クラス』では、「BTS」のVも参加した、韓国ドラマに必須のOSTにも注目!

韓国ドラマと言えば、OST(オリジナル・サウンド・トラック)による盛り上がりも不可欠!1つのドラマに、20曲近くも製作される名曲の宝庫です! 『梨泰院クラス』も例外ではなく、ストーリーやキャクターの心情とリンクした曲が流れますが、特に話題なのが「BTS」のVによるバラード「Sweet Night」。Vはドラマ「花郎<ファラン>」での共演後、パク・ソジュンと親交が深く、その縁でOSTを手がけることに。同曲はiTunesトップチャートなどを席巻し、大きな注目を集めました。 共感しやすい痛快なストーリー、個性と魅力が溢れるキャラクター、名曲揃いのOSTとすべての要素が揃っているのが本作の魅力でしょう!