『今際の国のアリス』はなぜ“世界で”大ヒットしたのか?海外ファンの声から成功の鍵を徹底考察!【Netflixオリジナルシリーズ】
『今際(いまわ)の国のアリス』が日本発Netflix実写作品として最高視聴世帯数に!世界的ヒットの理由を紐解く
Netflixオリジナルドラマシリーズとして、2020年12月10日から全世界に独占配信された山崎賢人×土屋太鳳のW主演作『今際の国のアリス』。「げぇむ」というデスゲームを強いられる「今際の国」で、生きるためにげぇむに挑む人々の姿を描いたアクション・スリラーです。 配信後28日間で全世界1,800万世帯が視聴し、大ヒットを記録!日本発の実写オリジナル作品としては、過去最大規模で視聴されたドラマとなりました。約40の国や地域で、総合TOP10入りも果たしています。 しかし日本のドラマが、なぜここまで世界でヒットしたのでしょうか?その成功の鍵は何だったのでしょうか?この記事では、本作のヒットの理由を海外ファンの評価から探っていきます。 ※本記事は『今際の国のアリス』のネタバレを含む可能性があります。未鑑賞の方はご注意ください。また本記事で紹介している評価やレビューは、2021年1月現在のものです。
海外大手レビューサイトIMDbやRotten Tomatosで高評価・好スコアを獲得!
IMDbでは10点中7.8点の高評価
海外大手データサイト「インターネット・ムービー・データベース」(IMDb)には、世界で視聴されている映画・ドラマの基本情報、トリビアやレビューなどが掲載されています。データ量が豊富で、英語作品のみならず日本の映画・ドラマ・アニメ作品の情報まで探すことが可能です。 レビュー方法は、視聴者による10点満点の採点とコメント投稿。世界中の人の感想や評価が集まっているサイトであるため、様々な視点からのレビューを見ることができ、信憑性が高いと言えるでしょう。 『今際の国のアリス』は10点中7.8点というハイスコアを獲得!同系ジャンルの他作品と比較すると、『バトル・ロワイヤル』(2000年)の7.6点や『GANTZ』(2010年)の6.5点、『カイジ ファイナルゲーム』(2020年)の5.0点より高いスコアであることがわかります。 さらに同年配信のNetflix作品で韓国発ドラマシリーズ『Sweet Home-俺と世界の絶望-』の7.4点よりもやや高い評価を得ています。
Rotten Tomatosのオーディエンス・スコアは94%
米映画評論サイト「Rotten Tomatos (ロッテン・トマト)」には、一般視聴者のオーディエンス・スコアの平均と、批評家によるトマトメーターの平均が表示されています。採点は★5つが満点で、3.5以上のものが肯定的な評価として計上されます。 トマトメーターで肯定的なレビューが60%以上なら「Fresh (新鮮)」なトマト、59%以下は「Rotten (腐った)」トマトと評価されるのが特徴です。 『今際の国のアリス』のオーディエンス・スコアは94%となっており、かなりの高評価!批評家によるトマトメーターは83%で、トップの批評に限ると100%となっています。
海外ユーザーの絶賛レビューから『今際のアリス』世界的ヒットの理由を探る!
ここからはIMDbのレビューから、10点を付けているユーザーの声をまとめ、『今際の国のアリス』の世界的ヒットの理由を探っていきましょう。 海外には『バトル・ロワイヤル』に代表されるデスゲーム・ジャンルのファンが多く、本作もそういったジャンル作品と比較されることが多々あるようです。
Loved it!(めっちゃ好き!) 10点/10点
漫画は読んだことがないので、原作に忠実かどうかはコメントできないけれど、キャストの演技とキャラクター造成が良かった。映像とセットのデザインも美しい。プロットも良く、観ていて飽きない。『バトル・ロワイヤル』が好きなら、きっと気にいるはず。
Really Good(超良い) 10点/10点
2エピソード観たけど、すごく良かった!アニメや漫画のファンじゃないけど(というか、これが漫画原作なんて知らなかったけど)、面白い。サスペンスフルで、ハラハラドキドキする!
BRILLIANT(見事!) 10点/10点
一流の手に汗握るスリラー!!映像と音響がめっちゃイイ!!スリラーファンなら、絶対観とけ!
Super intense(超イカしてる) 10点/10点
1話しか観てないけど、ハマった。演技がスゴイ。アイデアが面白い上に怖すぎ。みんな頭良すぎだし、もし自分ならきっともう死んでる。次の話を観るのが待ちきれない。
One of 2020's Best Netflix Series(2020年ベストネトフリドラマの1つ) 10点/10点
全然内容を知らないまま観たら、びっくりするくらい良かった。年ベストレベルの作品。シーズン1では、なぜ彼らが「今際の国」に来たのかは明かされず、「げぇむ」自体がフォーカスされていて、参加者たちのバックグランドが描かれていた。 どの「げぇむ」もユニークで、解き方もユニーク。物語のペース配分やストーリー、キャラクターの性格描写、演技などどれもすばらしく、どのエピソードもダレる瞬間がなかった。
世界的ヒットのキーとなった3つのポイントを考察!
1. 作品のクオリティが高い
日本ドラマは海外ドラマに比べ、どうしてもスケールが小さくなりがち。しかし『今際の国のアリス』では、無人の渋谷スクランブル交差点を大規模なセットを作って撮影したり、VFX(視覚効果)を駆使してリアルさと不思議さの両方を表現しています。 レビューにあったように、キャストの熱演、映像や音響のすばらしさにも高い評価が集まっていました。総じて作品のクオリティが高いことが、ヒットの理由の1つとなったようです。
2.「バトルロワイアル」系スリラーが海外で受けやすい
前述した通り、海外にはデスゲーム・ジャンルのファンが多く、レビューにも『バトル・ロワイヤル』好きなら間違いないといった意見もありました。生死をかけたデスゲームを、ただの殺し合いとして描くのではなく、“生き残るために”戦うといった視点で描いているのが、このジャンルの共通する人気の理由です。 このジャンル作の中でも、『今際の国のアリス』はスリラーとしての完成度が高く、続きが気になる点では群を抜いています。これは映画ではなく、ドラマシリーズとしての特徴を活かした点でしょう。
3. マンガやアニメを知らない人も、原作を知っている人も楽しめる
海外レビュアーの中には、漫画やアニメのファンではなく、原作漫画があることすら知らない人もいました。原作を知らなくても面白いというコメントから、単に漫画・アニメ好きの日本趣味から生じた人気でないことがわかります。 逆に原作漫画に忠実で、再現度が高いからすごいという声もあり、もちろん原作の面白さを加味してドラマを観た人もいるよう。本作のファンが原作を知っていても知らなくても楽しめたことも、成功の鍵だったのかもしれません。
世界で大ヒット!『今際の国のアリス』のシーズン2が制作決定
多くの海外ファンも心待ちにしている『今際の国のアリス』シーズン2の制作が決定!さらに2021年には、Netflixで25本を超える日本発の実写やアニメのオリジナル作品が制作されることも発表されました。 『今際の国のアリス』の世界的ヒットを受けて、日本発のオリジナル作品がこれからも強化され、さらに多くの人たちに鑑賞されるようになるのは嬉しい限り。次のヒット作が生まれるのも楽しみですね!