『終わりのセラフ』全巻ネタバレありで魅力に迫る!王道ジャンプ系ファンタジー
『終わりのセラフ』のネタバレあらすじを解説!小説やラノベとの関係は?
漫画版『終わりのセラフ』は人類が終末を迎えた8年後を舞台とする、主人公「百夜優一郎」と「百夜ミカエラ」を主軸に描く物語です。対する小説版『終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅』は本編の4年前、つまり世界が終末を迎えるまでのストーリーが描かれる作品となっています。 物語は世界が滅びてから8年後、主人公の優一郎が自分の家族を殺した吸血鬼たちへの復讐のため、軍に入ったところから始まりました。吸血鬼たちとの戦いの過程で、優一郎は自分が“終わりのセラフ”とよばれる人体実験に巻き込まれていたことを知っていきます。
「終わりのセラフ」という言葉の意味とは?
“終わりのセラフ”とは作中で行われる人体実験および、その実験により被験者のなかに宿る“人間でも吸血鬼でもないなにか”の名称です。優一郎とミカエラはこの“終わりのセラフ”実験に深く関与しており、優一郎のなかには“第2のラッパ”とよばれるセラフが宿っていることが判明しています。
地上の世界とは?
1巻から
『終わりのセラフ』ネタバレあらすじ①(アニメ1期/漫画1~4巻)
世界が滅びてから4年。「百夜優一郎」と「百夜ミカエラ」、2人とその家族は吸血鬼の街に囚われ、家畜としての生活を余儀なくされていました。 ある日彼らは他の家族とともに街からの脱出を試みますが、計画は失敗。優一郎以外の全員が殺されてしまいます。 唯一脱出に成功した優一郎は復讐を誓い、死を目前にしたミカエラは吸血鬼となることで一命を取り留めました。
それぞれの覚悟
4年後、日本帝鬼軍に入隊した優一郎は「柊シノア」「早乙女与一」「君月士方」「三宮三葉」の4名とともに、吸血鬼によって支配された街を解放するため原宿へと赴きます。見事原宿を解放した5人は、上司である「一ノ瀬グレン」の居る新宿へと向かいました。 一方、新宿でグレンが戦っていた相手はミカエラです。ミカエラによって追い詰められたグレンを救うため、優一郎は助太刀に入り、2人は再会を果たしました。 死んだと思っていたミカエラが吸血鬼となってしまったことに動揺する優一郎。最中、仲間たちは次々と死の危機に陥ってゆきます。その光景を優一郎が目にした時、彼のなかに潜む“人ではないなにか”が暴走を始めました。 優一郎の暴走と人間側の軍の本隊が合流したことで、吸血鬼たちは撤退を余儀なくされます。 暴走から7日後、目を覚ました優一郎はその顛末を聞いたのち、吸血鬼となってしまったミカエラを救う覚悟を決めました。同じくミカエラも、人間に利用されている優一郎を救う覚悟を決めるのです。
『終わりのセラフ』ネタバレあらすじ②(アニメ2期/漫画5~11巻)
優一郎は自分たちが暮らしていた孤児院が身寄りのない子供を使って人体実験をしていたことを知ります。次なる戦いに備えて特訓を始める優一郎たち。 特訓を終えた彼らを待ち受けていたのは、名古屋にて行われる吸血鬼たちとの決戦でした。優一郎たちが名古屋に向かう一方で、ミカエラもまた優一郎を救うため名古屋へと赴きます。 名古屋にて優一郎たちは「鳴海真琴」が率いる小隊と合流、協力して吸血鬼の討伐を行います。奇策により目標を始末した優一郎たちはグレンらと合流。 次なる目標を貴族「クローリー・ユースフォード」に定めますが、圧倒的強さを誇るクロ-リーの前に人間たちは無力でした。グレンを見捨てることになりながらも戦線を離脱する一行の前に、ミカエラが現れます。
恐るべき実験で被害者が続出し……
優一郎を救うため、たった1人決死の覚悟で人間たちに挑むミカエラ。その様子を見たシノアたち4人の助けもあって、ミカエラは気を失っていた優一郎の奪取に成功しました。 彼の目覚めを待つ中でミカエラの吸血衝動はピークを迎えます。目を覚ました優一郎に諭され、彼の血を吸ったミカエラは完全な吸血鬼となってしまいました。ミカエラを説得した優一郎は仲間のいる名古屋空港へと向かいます。 空港では軍を率いる「柊暮人」が現れました。暮人による“終わりのセラフ”実験により次々と軍の人間たちがその場で殺されていきます。 駆けつけた優一郎とミカエラはシノアたちとともに撤退を図りますが、その場に現れたグレンにそれを阻まれます。“家族”を守るため優一郎は再び暴走を決意し、自らもセラフとなってセラフを撃破します。 その後、軍にも居場所を失った優一郎、ミカエラ、シノア、君月、与一、三葉、鳴海の7人は1度身を潜めることになりました。
『終わりのセラフ』ネタバレあらすじ③(漫画12巻~17巻)
7人の前に「フェリド・バートリー」とクロウリーが現れます。彼らと手を組むことを決断し、一行はフェリドとグレンとの待ち合わせ場所である大阪湾へ向かいました。 しかし合流前に現れた上位貴族たちによってフェリドは囚われ、「クルル・ツェペシ」とともに日光拷問にかけられます。彼らを救う計画を練るため、優一郎たちはいったん目的地であるフェリド邸へと向かいました。 フェリド邸でグレンと合流した一行は、世界滅亡に関するいくつかの真実をグレンの口から知ることになります。そしてグレンの目的が“全人類の蘇生”であることも。
さらなる強さを手に入れる優一郎
半信半疑の一行をよそに、優一郎は自分の中のセラフを手懐けるための特訓を始めます。その後、クルルとフェリドを救うための戦いに彼らは臨みました。 第5位始祖「キ・ルク」との戦いを経て、なんとかフェリドの救出に成功しますが、クルルだけは連れ去られてしまいます。 戦いを終えた一行はひとまず名古屋にあるグレンの実家へと赴くのですが、そこには優一郎と同じく、セラフとなり封印されている第6天使の姿がありました。 天使を救うために優一郎は天使と交戦。薬を打ち込むことでセラフを停止させます。天使の消滅にともない、現れた謎のナイフがフェリドの手に渡りました。 それにともなう世界の変化を吸血鬼たちが認識します。吸血鬼たちはクルルの口から真相を聞くため、クルルを解放しました。
『終わりのセラフ』ネタバレあらすじ④(漫画18巻~23巻)
東京へ帰還した優一郎たち。グレンは暮人と会い、彼を含めた“柊家”が真祖である「四鎌童子」に取り憑かれていることを知りました。 四鎌童子はシノアを乗っ取るため、シノアの中の優一郎への恋心を利用します。優一郎を助けるために力を使ったシノアは真祖に身体を乗っ取られ、彼女の身体は急激に吸血鬼化をはじめました。 真祖の目覚めを知ったクルルと吸血鬼たちは東京へと向かいます。同時に、現れた“百夜教”の手により優一郎と彼の持つ鬼呪装備「阿修羅丸」が奪われました。 百夜教を率いるのは第2位始祖「リーグ・スタフォード」。現れたリーグは真祖との交戦を開始します。そして同時刻、グレンのなかに潜んでいた「柊真昼」ではないもう一体の鬼「ノ夜」が目覚めました。 覚醒したグレンはリーグとともに真祖に挑みます。しかしリーグはグレンを裏切り、グレンもまたリーグを裏切りました。リーグの不意をつき、フェリドが謎のナイフ“罪鍵”をリーグに突き刺します。 同時にリーグのもつ3本の罪鍵を奪ったグレン、真昼、ノ夜によって真祖は再び封印されました。
ミカエラに命の危険が
グレンが次に向かったのは優一郎のところです。グレンに連れていかれる寸前、ミカエラにより優一郎は救出されます。優一郎とミカエラはグレンと交戦。 しかしグレンへの手傷と引き換えに、ミカエラが命を落とし鬼となる前兆が始まります。ミカエラを救う方法を知るクルルに導かれた優一郎はシノア、君月、与一、三葉と合流します。 合流後にクルルから告げられた真実。それは彼らの本当の敵が四鎌童子であるということでした。その言葉を聞いた直後、その場に駆けつけたグレンは「真祖につかまるまえに ミカエラをおまえ(優一郎)の鬼呪装備にする!!」と彼らに告げます。
『終わりのセラフ』登場人物を改めて紹介
百夜優一郎(ひゃくやゆういちろう)
本作の主人公。同じ孤児院で育ったミカエラ、同じ隊の仲間たち、自分を救ったグレンを自らの“家族”と呼び、家族のためなら平気で命を懸ける優しい少年です。家族からは「優」の愛称で呼ばれます。 過去百夜教によって“終わりのセラフ”の人体実験を受けていますが、本人は憶えていません。また、千年以上前に真祖と行動をともにしていた「ユウ」と瓜二つです。
百夜ミカエラ(ひゃくやミカエラ)
本作のもうひとりの主人公。優一郎とともに孤児院で育った彼の家族です。家族と吸血鬼の元を脱出する際、瀕死の状態の彼は第3位始祖であるクルルの血を飲み吸血鬼となって生き永らえました。 ミカエラは真祖である四鎌童子こと「シカ・マドゥ」の娘「ミカエラ」と同じ顔と名前を持っていますが、詳細は謎に包まれています。
日本帝鬼軍吸血鬼殲滅部隊「月鬼ノ組」の人々
一瀬グレンを指揮官とする対吸血鬼精鋭部隊。優一郎が所属するシノア隊も月鬼ノ組に属しています。 名古屋決戦にてその多くが“終わりのセラフ”実験により殺害されました。最初から月鬼ノ組は、帝鬼軍本部からは捨て駒の扱いを受けていたのです。その後生き残ったのはシノア隊、グレン隊、鳴海真琴のみ。事実上壊滅しています。
日本帝鬼軍本部の人々
終末世界の日本において唯一残った人間組織。その実権は“柊家”が握っており、柊暮人主導のもと密かに“終わりのセラフ”の実験を行っています。 名古屋決戦後、父である「柊天利」を殺害したことで暮人が実権を掌握。しかし同時に父に宿る真祖が暮人に乗り移り、最終的にはシノアへと移ります。帝鬼軍を組織したのは真祖であり、代々柊の当主に乗り移っていたことがのちに判明しました。
小説版『終わりのセラフ』との違いは?
小説版『終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅』および『終わりのセラフ 一瀬グレン、19歳の世界再誕』は、原作者の鏡貴也が執筆を担当する、一瀬グレンを主人公としたスピンオフ作品です。 小説版を読まなくとも本編は理解できるようになってはいますが、この小説版を読むことで、本編では掴みづらい一瀬グレンというキャラクターを理解できるようになります。 小説を読むのが苦手な方は『月刊少年マガジン』より漫画版『終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅』(2021年4月現在既刊全10巻)が連載されていますので、そちらを読んでみるのもおすすめです。
『終わりのセラフ』アニメ3期もあるかも?ネタバレあらすじで予習しよう
『終わりのセラフ』は2015年10月から放送された第2シリーズ“名古屋決戦編”以降、アニメ化の予定は発表されていません。放送当時、アニメが原作へと追いついてしまったことが1番の原因です。 2021年4月現在はアニメ化からしばらくの月日が経過し、俗にいう原作のストックは充分に溜まっています。もちろん原作の人気も健在ですから、またいつアニメ化が発表されてもおかしくありません。 是非この機会に『終わりのセラフ』の世界をもう1度堪能してみてください。まだ作品を見ていない、読んでない人にもおすすめの作品となっています。