『スタンド・バイ・ミー』子役キャストのその後と現在の姿
名作映画『スタンド・バイ・ミー』子役キャストたちの現在を紹介
80年代を象徴するような映画『スタンド・バイ・ミー』(1986年)。公開から35年たった今も長く愛され続ける普及の名作です。 時代や国を隔てても誰もが共感できる、地元や旧友への懐かしいような複雑な気持ち。そんなノスタルジーに浸らせてくれたキャストたちは現在、どのように成長しているのでしょうか。 子役たちのその後の人生に迫ります。
子役キャスト一覧
\各キャストの現在を見る/
①親友4人組を演じた子役 ☜click
ゴーディ役/ウィル・ウィトン
クリス役/リヴァー・フェニックス
テディ役/コリー・フェルドマン
バーン役/ジェリー・オコンネル
エース役/キーファー・サザーランド
アイボール役/ブラッドリー・グレッグ
ビリー役/ケイシー・シーマツコ
デニー役/ジョン・キューザック
【番外編】子役たちの撮影裏話 ☜
映画のネタバレ解説はこちら
ゴーディ・ラチャンス役/ウィル・ウィトン
本作の主人公であるゴーディことゴードン・ラチャンスは、その後作家として成功し、妻と2人の子供にも恵まれました。一方で、少年時代の仲間たちとの関わりは薄くなっていき、新聞記事で親友の死を知ることになります。
ゴーディを演じたウィル・ウィートンは、1987年から1990年にかけて人気テレビドラマ『新スター・トレック』に出演しました。2013年に放送が開始されたドラマ『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』には、たびたび本人役でゲスト出演しています。
クリス・チェンバーズ役/リヴァー・フェニックス
劣悪な家庭環境に育ちながら、猛勉強の末に弁護士になったクリス・チェンバーズ。しかしファーストフード店で客同士の揉め事の仲裁に入り、運悪く刺殺されてしまいます。
彼を演じたリヴァー・フェニックスもまた、1993年に若くしてこの世を去ってしまいました。 『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』(1989年)や『マイ・プライベート・アイダホ』(1991年)など、本作以降も様々な作品で活躍した彼の死は世界に大きな衝撃を与え、今も伝説の存在として語り継がれています。 ちなみに実弟は『her/世界でひとつの彼女』(2013年)や『ジョーカー』(2019年)などに出演して実力派俳優として知られるホアキン・フェニックスです。
テディ・ドチャンプ役/コリー・フェルドマン
↑画像の左 軍隊へ憧れていたテディですが目と耳が悪かったために軍隊には入れず、やがて刑務所暮らしをすることになります。そして臨時雇いの仕事をしながら、キャッスルロックで暮らすことに。 テディを演じたコリー・フェルドマンは、『スタンド・バイ・ミー』出演後も子役として活躍を続けましたが、成長してからは大麻やコカイン中毒に苦しむようになります。 さらに離婚を経験したり、ハリウッドにおける子役への性的虐待を暴露し、自身も被害にあったと告発したりするなど、テディと同じく波乱万丈な人生を歩みました。
フェルドマンはその後、アニメ映画「ミュータント・ニンジャ・タートルズ」シリーズでメインキャラクターの声優を務めるほか、数多くの映画やテレビドラマに出演しています。
バーン・テシオ役/ジェリー・オコンネル
ぽっちゃりしていてトロく、でもどこか愛らしいキャラクターであるバーン。彼は高校卒業後5人の父となり、製鉄所で働くようになりました。 バーンを演じたジェリー・オコンネルは、その後『ピラニア3D』(2010年)をはじめとする多数の映画やドラマに出演。アメコミ作品のテレビアニメシリーズなどでアニメ声優としても活躍しています。
私生活では実写映画「X-MEN」シリーズでミスティーク(レイブン・ダークホルム)を演じたレベッカ・ローミンと結婚し、2008年に双子の女の子を授かりました。
エース・メリル役/キーファー・サザーランド
↑画像A 右側 不良グループのリーダー、エースを演じたキーファー・サザーランドは、名優ドナルド・サザーランドを父に持つサラブレッド俳優です。
本作以降もコンスタントに映画やドラマへの出演をつづけた彼は、2001年からスタートしたテレビシリーズ「24 -TWENTY FOUR-」で主人公ジャック・バウアーを演じ、世界的に大ブレイクしました。
アイボール・チェンバーズ役/ブラッドリー・グレッグ
※画像Aの左 エース率いる不良グループのメンバーであるアイボール・チェンバーズ。右目が痙攣することからこのあだ名がつけられた彼の本名はリチャードで、クリスの兄でもあります。
アイボールを演じたブラッドリー・グレッグは、1989年の『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』をはじめ、本作への出演後にも数多くの映画やテレビシリーズで活躍しました。
ビリー・テシオ役/ケイシー・シーマツコ
↑画像の右奥 バーンの兄であり、少年の死体を発見したビリー・テシオを演じたケイシー・シーマツコ。『スタンド・バイ・ミー』当時の画像は用意できませんでしたが、彼は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズの3-D(ビフの手下)役でも知られているので、その画像を用意しました。 その後は主にテレビで活躍しており、『NYPDブルー』(1996年〜2003年)や『ダメージ』(2007年〜2012年)など様々な作品に出演。 また「グランド・セフト・オート」シリーズや「レッド・デッド・リデンプション」シリーズなどの人気ビデオゲームにも声優として出演しています。
デニー・ラチャンス役/ジョン・キューザック
ゴーディの兄であるデニー・ランチャスは、フットボールのスター選手で両親からも期待されていました。自動車事故で亡くなった彼は、クリスと同様にゴーディの文才を認めていた数少ない人物であり、ゴーディも兄を慕っていました。
デニーを演じたジョン・キューザックは2000年の『ハイ・フィデリティ』をはじめとする数多くの映画に出演。プロデューサーや脚本家としても才能を開花させ、同じくスティーブン・キングを原作に作られた『セル』(2016年)では、主演と製作総指揮を務めています。
映画本編より悪ガキ?奔放すぎる子役たちの撮影中の逸話
リアルに「悪ガキ」だった子役たち
『スタンド・バイ・ミー』のメインキャストはウィル・ウィートン、リヴァー・フェニックス、コリー・フェルドマン、ジェリー・オコンネルの4人。劇中でもタバコをふかしたり、決して優等生ではなかった彼らですが、実際の撮影中にも「ワル」なエピソードを残しているようです。
リヴァー・フェニックスは撮影中に「大人」になり、楽屋で「ハイ」になっていた?
リヴァー・フェニックスは本作撮影中に童貞を捨てた、という噂があります。監督ロブ・ライナーが、リヴァー・フェニックスが意味ありげな笑みを浮かべて撮影現場に現れた日のことを覚えていると語ったからです。 しかしリヴァーはいくつかの雑誌インタビューで「4歳で童貞を喪失した」「レイプされた」という衝撃的な告発をしているのでこの推測は間違っていたよう。もしかしたらただ恋をしていただけかもしれませんね。 またコリー・フェルドマンは、彼が楽屋でマリファナを吸ってハイになっているところを目撃したとも証言しています(なお、フェルドマンも当時マリファナを嗜んでいたそうです)。
コリーとリヴァーは特に問題児だった?
撮影当時コリー・フェルドマンとリヴァー・フェニックスは未成年だったにもかかわらず、地元のナイトクラブへと夜な夜な繰り出し、そこでマリファナを吸ったり、飲酒したりと、どんちゃん騒ぎしていたそうです。 映画の中でもタバコを吸ったり、少年たちがやんちゃをする描写はありますが、現実の彼らの方がもう少し過激な遊びをしていたようですね。
あの頃だから愛おしい『スタンド・バイ・ミー』のキャストの現在
1986年に公開された映画『スタンド・バイ・ミー』。公開から35年以上も経った現在、幼かったキャストたちに当時の面影は感じられないかもしれません。 しかし『スタンド・バイ・ミー』は青春時代を振り返るノスタルジックな物語です。大人になった私たちも皆、2度と戻れない夏の思い出を胸にしまって生きています。 子役たちが成長した今あの映像は2度と再現できないからこそ、懐かしい映像として愛さずにはいられないのではないでしょうか。