ブラック・ウィドウには妹がいた?エレーナの知られざる過去や「家族」との関係を徹底解説
映画『ブラック・ウィドウ』に登場!妹のエレーナとはどんな存在?
コロナ禍での公開延期を経て、いよいよマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)第24作目『ブラック・ウィドウ』が公開されました。 これまでにも「アベンジャーズ」シリーズなどで活躍してきたブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフが『アベンジャーズ/シビル・ウォー』(2016年)で逃亡者となった後、何をしていたのかが描かれた本作。 その登場キャラクターのなかでも特に気になるのが、ナターシャの「妹」だというエレーナ・ベロワです。 この記事では彼女について、映画で描かれる生い立ちや演じるキャスト、そしてコミックでの活躍などを徹底解説していきましょう! ※この記事には映画『ブラック・ウィドウ』および、これまでのMCU作品に関するネタバレが含まれます。未鑑賞の場合はご注意ください。
エレーナの生い立ちを解説!オハイオで「家族」そろって暮らす
エレーナは1990年代のアメリカ・オハイオで3年間、ナターシャの「妹」として一緒に暮らしていたことがあります。父のアレクセイ、母のメリーナとともに4人家族として、ごく普通の幸せな生活を送っていました。 ところが、実は彼らは偽の家族であり、アメリカから情報を盗み出すために潜入していたスパイ一家だったのです。任務の完了とともに、家族はバラバラに。幼いエレーナ1人だけが、偽の家族であることを知りませんでした。 その後、エレーナとナターシャはスパイを養成する「レッドルーム」で過酷な訓練プログラムを受け、ロシアの暗殺者に。しかし成長したエレーナはある事件をきっかけに、組織から逃亡して追われる身**となります。
エレーナが置かれていた過酷な環境「レッドルーム」とは?
幼く何もわからないまま、オハイオからレッドルームに送られて暗殺者として育てられたエレーナ。しかし少女たちに高度な戦闘訓練を積ませる育成プログラムは、あまりにも過酷なものでした。 レッドルームはロシアの極秘スパイ養成機関であり、冷戦時代に暗躍した組織。ソ連解体後は消滅したはずでしたが、ドレイコフ主導のもと存続していました。 レッドルームではこれまで多くの少女たちが訓練を受けており、世界各国に「ウィドウ」たちが存在しています。 組織からの逃亡を決意した経緯も、レッドルームを支配するドレイコフの洗脳から解かれ、苦痛に満ちた人生をリセットしたいという思いがあったのでしょう。 エレーナは追手から逃れる中、かつて「姉」だったナターシャに助けを求め、過去の遺恨もありつつも、互いに協力することになります。
「姉」であるナターシャ、そして「家族」との関係
オハイオでの生活はわずかな間ながら、エレーナにとっては「本物」であり、本当の家族として幼い彼女の心に刻まれていました。もちろん、ナターシャのことも本当の姉だと思っていたのでしょう。 だからこそ、レッドルームで同じように暗殺者として育てられたナターシャが先に組織を抜け、アベンジャーズに加入したことが、自分を見捨てたように感じていたのかもしれません。 ブダペストでナターシャと再会した際には、そんな過去の遺恨もあり、いきなりバトルが始まってしまいます。しかしエレーナの根底にあるのは、ナターシャへの思慕。まるで激しい姉妹ケンカのようにも見えました。 アレクセイとメリーナに再会し、家族が再び集まったことを1番喜んでいたのは、エレーナだったのです。
エレーナから引き継いだベスト
本作では、ナターシャが「インフィニティ・ウォー」から着用している緑のベストが、エレーナから引き継いだものであることが明らかになっています。 このベストはエレーナが戦闘時に着ていたもので、収納ポケットを増やしたタクティカル・ベストです。スパイ活動に役立つさまざまなツールやデバイスを隠し持つことができます。 ポケットが多いことは劇中でも2人が触れていましたが、エレーナが別れ際にナターシャにこの愛用のベストを手渡すシーンは胸が熱くなる一場面だといえるでしょう。
今後のMCUで2代目ブラック・ウィドウは生まれるのか?
『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)でのナターシャの結末を知っていれば、『ブラック・ウィドウ』でエレーナが2代目ブラック・ウィドウとなることを期待した人も多いことでしょう。 しかしエレーナ役のフローレンス・ピューは、公開前から世代交代を否定していました。 米UPROXXの取材で、彼女は「とても正直にお話ししますが、バトンを受け渡すような映画だとは思いません。」と語り、「2人の女性が、自分たちの歴史や傷に向き合うところを描いたんです。そういう方向性が最優先でした」としました。 またナターシャ役のスカーレット・ヨハンソンも、以前から「自分自身を許すことについての映画であり、家族についての映画」だと語っています。その言葉通り、本作ではナターシャの役割がエレーナに引き継がれることはありませんでした。
ドラマ『ホークアイ』にエレーナが登場!
しかしエンドロール後には、MCUお馴染みの次作への布石が!それは、ドラマ『ホークアイ』にエレーナが登場することにつながる場面です。 ナターシャの墓前に佇むエレーナが映され、「エンドゲーム」後であることがわかります。そこに、ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』に登場したヴァレンティーナが姿を現しました。 まだヴァレンティーナが何者かは明らかになっていませんが、ここではエレーナに次の任務を与える立場にあるようです。そして次のターゲットとして見せたのが、ホークアイ。 映画『ブラック・ウィドウ』では家族の物語が描かれましたが、ドラマ『ホークアイ』ではエレーナがナターシャの後を引き継ぎ、新たなウィドウとして活躍する姿が描かれるのかもしれませんね。
演じるのはフローレンス・ピュー
エレーナを演じるのは、2019年の映画『ミッドサマー』でも注目を集めたフローレンス・ピュー。彼女は同年、『ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語』でアカデミー賞助演女優賞にもノミネートされた若き実力派です。 『ブラック・ウィドウ』について彼女は、アクションやスタントをとても楽しんだとのこと。撮影初日には、ナターシャ役のスカーレット・ヨハンソンとの戦闘シーンを撮影し、「私たちはその戦いの時に恋に落ちた。それは素晴らしい体験だった。」とコメントしました。 また彼女は、「母」メリーナを演じたレイチェル・ワイズの大ファンだということも明かし、「彼女と一緒に仕事をして知恵を借りることができたり、同じ空間を分かち合えたりすることにとても興奮している」とも語っています。
原作コミックでのエレーナはどんな存在?
原作コミックでのエレーナは、映画『ブラック・ウィドウ』と同様に、ナターシャと同じレッドルームで訓練を受けた世界最高のスパイであり、暗殺者です。 エレーナはソ連崩壊後ロシアに引き継がれたレッドルームで、ナターシャと同じ師ピョートル・ヴァジリヴィッヒ・スタロコフスキーから指導を受けました。 彼が何者かによって殺害されると、エレーナは2代目ブラック・ウィドウとしてその調査に携わり、活動することになります。 デスレフ・フレンジーという血清を追っていたときには、ナターシャと対峙。ナターシャは赤毛でしたが、エレーナはその外見の違いから、「金髪の方(のブラック・ウィドウ)」と呼ばれることもあります。
ブラック・ウィドウの「妹」ことエレーナの今後とは?動向が気になる
映画『ブラック・ウィドウ』のなかでも、キーパーソンとなったエレーナ。2021年秋からディズニープラスで配信予定のマーベルドラマ『ホークアイ』にも登場予定とのことで、いったいどんな役割を担うことになるのかにも注目です。 ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフの「妹」であるエレーナ・ベロワ。今後も彼女の動向から目が離せませんね!