2018年12月26日更新

ついに始動!映画「ブラック・ウィドウ」はミステリアスな彼女の何を描く?

© Walt Disney Studios Motion Pictures

『アイアンマン2』で初登場、『アベンジャーズ』『キャプテン・アメリカ/ウインター・ソルジャー』など大活躍してきたブラック・ウィドウの単独映画がついに始動。この記事では、彼女の魅力に迫りつつ、映画の最新情報を考察込みで紹介していきます。

映画「ブラック・ウィドウ」が本格始動?

マーベル・シネマティック・ユニバースには『アイアンマン2』で初登場したブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフ。スカーレット・ヨハンソンが演じたブラック・ウィドウは、「アベンジャーズ」シリーズをはじめとする数々の作品に出演してきました。 その一方で、長らくブラック・ウィドウが単独で主役となる作品は作られていませんでした。 しかし、2018年。彼女の単独映画が始動したとハリウッドの様々なメディアが報じました。撮影時期・公開時期については2018年12月時点では明らかになっていませんが、ブラック・ウィドウの単独映画に向けて、この記事では彼女の経歴と映画版の最新情報を紹介していきます。

ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフとは?

そもそもブラック・ウィドウこと、ナターシャ・ロマノフとはどういったヒーローなのか? コミックで彼女が初登場したのは1964年4月、『Tales of Suspense』第52号で、アイアンマンと敵対するロシアのスパイという設定でした。その後、コミックでは様々な設定変更などを経て、ヒーローとして活躍するようになります。

また、コミックでは彼女の様々な恋模様も描かれてきました。 その主な相手となったのは、ウインター・ソルジャーことバッキー、ホークアイ、デアデビルなどの錚々たる面々。また、ロシアのスパイのアレクセイと恋仲になったこともありますし、映画版でハルクといい雰囲気になったこともあります。 このように、ブラック・ウィドウはスパイとしての技術を活かした活躍に加えて、その恋模様でも注目されてきたヒーローなのです。

マーベル・シネマティック・ユニバースにおける彼女の活躍

『アイアンマン2』

ここからは、マーベル・シネマティック・ユニバースにおけるブラック・ウィドウの出演作を作品が公開された時系列順に紹介していきます。 まず、彼女が映画に初登場したのは2010年の『アイアンマン2』。本作での彼女はすでにS.H.I.E.L.D.のエージェントであり、アイアンマンことトニー・スタークのアシスタントを務めるため、スターク社の法務部に社員として潜入していました。

『アベンジャーズ』

次に彼女が登場したのは、2012年の『アベンジャーズ』。スーパーヒーローが集結する歴史的な作品の中で、紅一点の女性ヒーローとして活躍。男性メンバーに引けを取らない活躍を見せました。 なお、日本での宣伝では、アイアンマンのキャッチコピーが「ありえないほど《天才》」、キャプテン・アメリカのキャッチコピーが「ありえないほど《正義》」など、キャラクターごとに「ありえないほど《○○》」」というコピーが用いられており、ブラック・ウィドウのキャッチコピーは「ありえないほど《妖艶》」でした。

『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』

『アベンジャーズ』での活躍の後に、ブラック・ウィドウがスクリーンに登場したのはMCUでも最高傑作との呼び声高い2014年の『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』です。 本作でも相変わらずヒーローとしてのスタイリッシュなアクションが堪能できます。また、それ以外の見所としては、キャプテン・アメリカとのキスシーンや、いつも気丈な彼女が涙を見せる場面など、彼女の内面を掘り下げるようなドラマ性も印象的な作品になっています。

『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』

「アベンジャーズ」シリーズ第二弾である『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』にも当然出演。 本作では、ハルクとの恋愛的な描写と、ハルクになって暴走しそうになる彼を抑える描写などに加えて、ホークアイの家族との交流なども描かれています。ブラック・ウィドウは単独映画が作られていなかった分、様々な作品の中で少しずつその過去が明かされていくのも魅力的ですね。

『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』

アイアンマンとキャプテン・アメリカを中心に、スーパーヒーローたちが2つのチームに別れて戦った2016年の映画『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』。 同作でブラック・ウィドウは、基本的にはアイアンマン寄りの立場を取りつつ、最終的にはキャプテン・アメリカの支援もするという微妙な立ち位置になります。 ヒーロー同士の戦いが大きな見所の本作ではありますが、仲間同士の争いの中で揺れ動くブラック・ウィドウの心情にも注目です。

『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』

そして、2018年にサノスの本格的な登場により大きな話題を呼んだ「アベンジャーズ」シリーズ第三弾、『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』にもブラック・ウィドウは登場。 結末に関するネタバレは避けますが、キャプテン・アメリカと行動を共にしていた彼女は、キャプテン・アメリカとの抜群のコンビネーションを発揮します。登場するヒーローがさらに増えているため、出番自体は以前の作品よりも少ないかもしれませんが、しっかりと見せ場がある一本です。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』

そして、2019年公開予定の「アベンジャーズ」シリーズ第4弾にして、シリーズの集大成となる『アベンジャーズ/エンドゲーム』にもブラック・ウィドウは出演予定。 ヒーローとしての活躍ももちろんですが、ハルクとの恋の行方など、気になる要素は果たして回収されるのか?注目です。

映画「ブラック・ウィドウ」は『アベンジャーズ』以前のストーリー?

ケヴィン・ファイギ
©Birdie Thompson/AdMedia/Newscom/Zeta Image

このように、MCUでも様々な作品に作品に登場し、その過去が少しずつ語られてきたブラック・ウィドウですが、待望の単独主演映画では、『アベンジャーズ』以前のストーリーが語られることが示唆されています。 その説が出たのは、2014年のこと。『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』でもブラック・ウィドウの過去の一部が語られましたが、マーベルのプロデューサー・ケヴィン・ファイギは、ブラック・ウィドウの更なる過去を描くことに興味を示していたのです。 ブラック・ウィドウの過去となると、彼女がKGBのスパイだった頃の話なのでしょうか?よりリアリティのあるスパイアクション映画になるのだとすると、これまでのMCUとはまた違った魅力を打ち出した作品になりそうですね。

主演スカーレット・ヨハンソン以外のキャストはどうなる?

スカーレット・ヨハンソン
OTTAVIA DA RE/SINTESI/SIPA/Newscom/Zeta Image

ブラック・ウィドウの単独映画の主演を務めるのはスカーレット・ヨハンソンだと報じられています。 これまでシリーズを通して演じてきたので当然という見方も出来ますが、先述のブラック・ウィドウの『アベンジャーズ』以前の物語を描くという可能性が示唆されていることを考えると、やや意外にも感じます。 スカーレット・ヨハンソンが起用されているということは、『アベンジャーズ』以前といっても、ブラック・ウィドウがティーンエイジャーだった頃の話を描くわけではないのかもしれませんね。 また、ストーリーと共に、共演者についても注目が集まります。

例えば、コミック版には、「ナターシャと同じ施設で訓練を受けたブラック・ウィドウ・エレーナ・ベロワ」というキャラクターが登場します。エレーナはナターシャ殺害の命令を受けて彼女を追い続けますが、ナターシャはエレーナが組織が洗脳されていることに気づき、彼女を救います。 他にも、コミックではナターシャはKGBによって、テストパイロットのアレクセイ・ショスタコフという男性と結びつけられ、結婚していた過去があります。 しかし、結婚から程なくして、今度はKGBによってアレクセイの死が偽造され、ナターシャは夫と引き裂いてしまったのです(これは彼女が「ウィドウ(未亡人)」を名乗る理由の一つです)。 その後、彼女は任務のなかで夫が超人血清(キャプテン・アメリカが投薬されたもの)の被験者となって生存していたことを知ります。 元夫のアレクセイ、ナターシャと同じ境遇をもつもう一人の「ブラック・ウィドウ」エレーナなど、コミックには印象的なキャラクターが多数登場するため、これらのキャラクターが登場するとしたら、誰が演じるかも注目ですね。

メインスタッフは女性になる?監督、脚本は女性に決定済み!?

ブラック・ウィドウ単独主演映画の共演者は2018年12月時点では明らかになっていませんが、その一方で、監督と脚本家については決定済みだと報じられています。 監督に抜擢されたのは、映画『さよなら、アドルフ』で注目され、同じくドイツが舞台のスリラー映画『ベルリン・シンドローム』で評価を高めたオーストラリア出身の女性映画監督・ケイト・ショートランド。 『さよなら、アドルフ』も『ベルリン・シンドローム』もシリアスな作風のため、『ブラック・ウィドウ』もロシアやそれに類する国を舞台にしたシリアスなスパイアクションになるかもしれません。 ただし、脚本家が『アナと雪の女王/家族の思い出』を手掛けたジャック・スカエファーという女性だとも報じられており、ファミリー向けの作品を手掛けた彼女が起用されたということは、シリアス一辺倒ではなく、クスリと出来るような場面も用意されている可能性もあります。 また、監督と脚本、それに主演が女性ということで、他のメインスタッフも女性で固められるのでしょうか?

なぜ今、彼女の単独映画が制作されることになったのか?

キャプテン・マーベル
©︎MARVEL STUDIOS

それにしても、なぜ今『ブラック・ウィドウ』の主演映画始動しているのでしょうか? 例えば、女性ヒーローがメインの大ヒット作品というと、近年だとDCの『ワンダーウーマン』が記憶に新しいですが、マーベルはこれに対抗するように『キャプテン・マーベル』の映画をスタートさせます。

それだけでなく、マーベルはイスラム教徒で女性のスーパーヒーロー、ミズ・マーベルも映画化するのではないかと噂されているのです。「男女」という性差だけでなく、今度はキリスト教ではない宗教を信仰するヒーローが計画されているというのは斬新ですよね。

ブラックパンサー
©MARVEL STUDIOS/DISNEY

こうした背景には、黒人俳優と監督がメインを務めた『ブラックパンサー』の世界的な大ヒットがあることは想像に難くないですよね。 性差、人種、宗教、出身国……。マーベルはそうした様々な「差別」や「違い」にとらわれない、多様なヒーローを世界中に届けようとしているようです。 その中で、あえてブラック・ウィドウを主役に起用して描くものがあるとすれば、「ロシア」ではないでしょうか?KGBに所属していた過去をもつ彼女であれば、ロシア圏の人々に届く新たなヒーロー像が確立出来るのかもしれないとマーベルは考えたのかもしれません。 そうしてヒーローが多様化していくと、やがては中国や日本といったアジア圏にも訴求するような様々なヒーロー映画が作られるかもしれませんね(実際、「エンドゲーム」の予告編では日本が舞台と思われるカットがあります)。 ブラック・ウィドウの単独映画化は、様々なヒーロー像を描こうとするマーベルの新たな挑戦の一歩といえそうです。

描かれるのはスパイ時代?ブラック・ウィドウはどこへ向かうのか?

ブラック・ウィドウの単独映画で描かれるのは、彼女のスパイ時代となるのか?それとも、すでに組織は抜けたあとで、アベンジャーズに加入する直前の話になるのか? 共演者やストーリーなど、詳細はまだまだ不明なブラック・ウィドウの単独映画ですが、ciatrでは、随時最新情報を追いかけて行きたいと思います。