2023年11月2日更新

戦鎚(せんつい)の巨人の正体や能力を解説!タイバー家に隠された秘密とは?【進撃の巨人】

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戦鎚(せんつい)の巨人は『進撃の巨人』に登場する「九つの巨人」のうちの1体です。最後に名前が明かされた鉄槌を扱う巨人とはどんな存在なのでしょうか。 完結を描くアニメ4期でも話題となった戦鎚の巨人について、本記事で徹底解説!継承者やタイバー家の目的・歴史、巨人の能力、強さ、モデルなどをわかりやすく紹介します。 ※この記事は『進撃の巨人』の重要なネタバレを含みます。

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戦鎚(せんつい)の巨人の基本概要【進撃の巨人】

漫画初登場巻 25巻101話
アニメ初登場回 65話(4期6話)
体長 15m前後(推定)
基本能力 硬質化物質の生成
声優 能登麻美子(のとまみこ)

95話で「九つの巨人」のうち最後に名前が明かされたのが戦鎚の巨人でした。戦鎚の巨人を管理するのはマーレ軍ではなく、フリッツ王に最初に反旗を翻したエルディア帝国の元貴族・タイバー家です。 101話でタイバー家当主の妹ラーラ・タイバーが巨人化して参戦したことで、戦鎚の巨人の姿がようやく明らかとなりました。 硬質化によって生成された武器は攻撃力が高く、顔を面で覆っているような見た目が特徴的です。

戦鎚の巨人の歴代継承者!エレンに受け継がれた経緯は?

始祖 ユミル・フリッツ
エルディア帝国時代〜854年 ラーラ・タイバー
854年 エレン・イェーガー

ユミルからタイバー家へ(ラーラ)

始祖ユミルから生まれた戦鎚の巨人は、巨人大戦までエルディア帝国内の貴族・タイバー家が保有していました。145代フリッツ王と結託して、独裁国家となった帝国を崩壊させることに成功したタイバー家は、大戦の真相と本当の歴史の記憶を継承する役目を担いマーレへ。 その際、戦鎚の巨人もそのまま継承。一族のラーラ・タイバーが継承者です。

ラーラからエレンへ

レベリオ収容区でマーレ軍とパラディ島勢力の総力戦となるなか、エレンは戦鎚の巨人と交戦。エレンはうなじではなく別のところにいる戦鎚の巨人の本体(ラーラ)を見つけますが、彼女を守る水晶体は固くてエレンの攻撃も通りません。 そこでエレンは、ミカサによって動きが鈍った「顎(あぎと)の巨人」の頭をつかみ、その口の中に水晶体を放り込みます。エレンは顎の巨人の強靭な顎を使って、ラーラごと水晶を割って彼女を捕食しました。

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タイバー家の目的と正体とは?

タイバー家の歴史

表向きは独裁国家・エルディア帝国に反旗を翻した英雄の一族・タイバー家。ですが実際のところは、145代フリッツ王と結託して、エルディア帝国崩壊を裏で手引きしていました。 当のフリッツ王がパラディ島で壁の中の楽園を築く一方で、タイバー家はマーレに留まり、エルディア人の真の歴史を代々語り継いできたのです。 「救世主の末裔」と呼ばれ、政治・戦争に不干渉を貫いてきた彼らは、国内外に人脈を持つ唯一無二の立場を確立してきました。

当主・ヴィリー・タイバー

ヴィリーはタイバー家の務めとしてレベリオ収容区での演説を行います。そして自分たちの嘘を告白し、大戦を終わらせた本当の英雄・フリッツ王の真意や「不戦の契り」のことを公表しました。 そのうえでエレンが始祖の巨人を強奪し、世界が「地ならし」の危機にあることを伝え、エレンを世界共通悪としたのです。マーレ内のエルディア人への憎悪が高まるなか、ヴィリーは世界の敵意をエレン1人に向けるという務めを果たし、エレンに食われて死んでいきました。

ラーラ・タイバー

ラーラはヴィリーの妹で、メイド服に黒髪の淑女です。兄がエレンへの宣戦布告という務めに命を掛けるため、戦鎚の巨人の能力は代わりに妹のラーラが継承しました。ヴィリーの死を受けて彼女が巨人化したことで、初めて継承者が彼女だと判明します。 兄は妹を継承者にしてしまったことに罪悪感を抱いていましたが、ラーラ自身は感情を乱さずに淡々と自身の役目をまっとうしていました。ラーラはエレンと善戦するも最期は彼に捕食されます。

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戦鎚の巨人の能力と強さ!硬質化や遠隔操作など豊富なスキルを保持

特筆すべきは戦鎚の巨人の強さは、硬質化物質を操って自在に武器を生成できる点です。ハンマーや剣、ムチ、クロスボウといった近~遠距離武器に対応できるだけでなく、地面から槍を無数に出して相手の動きを封じるなどの変幻自在な戦い方もできます。 硬質化物質はかなりの硬度を誇り、エレンでも傷をつけることができませんでした。弱点が巨人体にない点も強みですが、燃費が悪く最初の波状攻撃で仕留められないと負けるリスクが高まってしまう能力です。

硬質化能力

戦鎚の巨人の硬質化は身体を覆うだけでなく、周辺の地面を硬質化することも可能です。 しかもこの硬質化物質は、顎の巨人じゃないと砕けないほどの硬度を誇るので、それを身体にまとわれるだけで敵としてはかなり厄介な代物でしょう。実際に彼女は鎧のようなマスクを装着しており、防御力を底上げしていました。

武器を生み出す能力

硬質化能力は汎用性が高く、制限なしでいろんな武器を作れてしまいます。戦鎚の名にふさわしい巨大ハンマーももちろん使いますが、オリジナルの武器からしなりを加えたムチ状のものまで、正直なんでもありです。 状況判断能力が高いほど、この能力の真価を発揮できるはず。そういう意味ではつねに冷静なラーラとの相性がよい能力でしょう。

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捕縛能力

硬質化能力は攻守のみならず、捕縛にも優れています。 地面を通して硬質化物質を生成することができるので、エレンを巨大な杭で地面から貫いたり、無数の突起物を地面に潜ませておいて足止めをしたり、自分に近づくエレンに無数の槍を刺して動きを封じたり……。エレンも戦闘中に何度もこの能力で動きを止められていました。

遠隔操作

他の巨人にはない特徴が、この遠隔操作です。本来いるはずのうなじには本体が入っておらず、巨人から出ているコードのようなものの先にラーラは潜んでいました。 巨人から離れていることでノーガードになってしまう気もしますが、この本体も硬質化によってガードすることが可能。エレンも奥の手(顎の巨人)がなければ、ラーラ本体の捕食は難しかったでしょう。

弱点は?

硬質化物質の生成ありきの戦闘スタイルのため、消耗が激しい点が弱点です。そもそも巨人を戦闘端末のように扱っているので、常時巨人を動かすだけのエネルギーも必要となります。 接続を切られても再接続すれば再び巨人を動かせますが、終盤はその体力も残っていないようでした。戦いが長引くと厳しい能力だといえます。

戦鎚の巨人のモデルは北欧神話の雷神?

「九つの巨人」は北欧神話をモチーフとしていることから、戦鎚の巨人は北欧神話に出てくる戦鎚ミョルニルを持つ雷神・トールがモデルだと考えられます。戦鎚とは戦闘用のハンマーのこと。まさに戦鎚の巨人がエレンの頭を砕いた、身体よりも大きいあの長いハンマーのことですね。 北欧神話のトールは最高神オーディンを父に持つアース神族最強の戦神として、神々の敵・巨人と戦います。トールは神々と人間を巨人から守る要として描かれているのです。 そのあたりも人類の平和のために巨人=エレンへ宣戦布告をしたタイバー家に重なるものがあり、戦鎚の巨人のモデルは北欧神話のトールと考えてよいのではないでしょうか。

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巨大な鉄槌でインパクトを残した戦鎚の巨人

進撃の巨人
(C)諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会

戦鎚の巨人は登場回数は多くないものの、武器生成でエレンを苦しめた鉄槌の巨人のインパクトは相当大きなものでした。タイバー家の目的なども含めて複雑な部分ではあるので、改めて完結した漫画やアニメを観てみるのもいいかもしれませんね!