『進撃の巨人』始祖の巨人の能力や継承者まで徹底解説!ユミルやエレンは始祖の力をどう使う?
この記事では『進撃の巨人』に登場する「始祖の巨人」について詳しく解説しています。 始祖の巨人は物語のクライマックスで、全人類の命運を握ることになる重要な存在です。始祖の巨人への理解を深めると、より一層『進撃の巨人』を楽しむことができますよ。 ※本記事には『進撃の巨人』最新話までのネタバレを含みます。未読の方は注意してください。
始祖の巨人とは?
まず初めに「始祖の巨人」とは一体何なのか、簡単に説明します。 始祖の巨人は名前の通り、全ての巨人のなかで最初に生まれた巨人で、全ての巨人の始まりとなった存在です。それから始祖の巨人の力は9つに分けられ、知性や特殊な能力を持った「九つの巨人」が作り出されました。
作中で出てくる「座標」とは始祖の巨人のこと
また始祖の巨人は「座標」と呼ばれる場合もあります。座標とは始祖の巨人が持つ、全ての巨人を操る特殊な力のことです。 同時に始祖の巨人を示す言葉でもあるので、座標=始祖の巨人と考えて問題ありません。
始祖の巨人の継承者
始祖の巨人の主な継承者一覧
- 始祖ユミル
- カール・フリッツ
- フリーダ・レイス
- グリシャ・イェーガー
- エレン・イェーガー
始祖ユミル
もともとは初代フリッツ王に仕える奴隷でしたが、ある日偶然光るムカデのような古代生物から巨人化の力を授かります。 その圧倒的な力を使って戦争に勝利し、国の領土拡大に貢献。そして褒美として、フリッツ王の子どもを3人授かります。最後は王のために命を落とし、ユミルの肉を食した3人の娘たちにその力が継承されました。
巨人化時の容姿
巨人化した時の容姿は長髪で女型の巨人によく似た姿ですが、超大型巨人より何倍も巨大。あらゆる巨人の中でも、並外れた大きさを誇る巨人です。
カール・フリッツ
エルディア人の巨人の力によって長年支配されてきた世界に心を痛め、エルディア帝国をわざと弱体化させるために「巨人大戦」を引き起こしました。 そして大戦中に、一部のエルディア人を連れてパラディ島に移住。初代レイス王となり、島民たちの記憶を改ざんして「不戦の契り」と壁を建てました。
巨人化時の容姿
巨人化の容姿については詳しく描かれていませんが、本人は髭を蓄えた老人。かなり年を取ってから巨人の力を受け継いだと考えられています。
フリーダ・レイス
15歳の時に叔父のウーリ・レイスから「始祖の巨人」を引き継ぎますが、継承した3年後にグリシャ・イェーガーによって力を奪われてしまいます。 始祖を継承する前は「不戦の契り」に否定的でしたが、継承後は初代レイス王の思想に洗脳されてしまいました。
巨人化時の容姿
巨人化すると、15メートル級の女型の巨人に変貌。黒髪と鋭い目が印象的で、どことなくエレンの巨人化した姿に似ています。
グリシャ・イェーガー
エレンの父親・グリシャは、壁内エルディア人たちの未来を守るため845年にフリーダ・レイスから「始祖の巨人」を強奪しました。その後すぐにエレンに自分を食べさせ、「始祖の巨人」と「進撃の巨人」をエレンに継承します。
巨人化時の容姿
巨人化時の顔は髭と髪の毛で覆われていて原始人のよう。大きさは15メートル級ですが、横幅も広いの実際の体長より大きく見えます。
エレン・イェーガー
エレンの力はもともと「進撃の巨人」のみだと思われていましたが、グリシャ・イェーガーが「始祖の巨人」を継承していたことから、始祖の力も持っていることが判明しました。 そして始祖を継承したことで、エレンは父親をはじめ、過去の継承者たちの記憶を垣間見ることになります。
巨人化時の容姿
巨人化したときの容姿は、黒髪で15メートル級の巨人。ただし、始祖を掌握し「地ならし」を発動した時には、超大型巨人よりも遥かに巨大な骨格のみの姿に変貌しました。
始祖の巨人の圧倒的な能力
全ての巨人を支配できる
「始祖の巨人」には強力な3つの能力があり、その中でも「全ての巨人を操る力」は世界中から特に恐れられている力です。支配は存在する全ての巨人に適応され、意思を持たない無垢の巨人はもちろん、「九つの巨人」も操ることができます。 作中では過去に母親を捕食した巨人とエレンが再び対面した時に発動し、周りにいた巨人たちがエレンの意思の元、標的の巨人に襲い掛かりました。 またパラディ島に住む壁内人類の切り札といわれている「地ならし」も、この支配する力を使ったものです。 地ならしとは、壁に潜んでいる超大型巨人を使い世界を破壊すること、またはその力を指します。地ならしは敵国に対する抑止力として100年もの間、壁内人類の平穏を守り続けていました。
ユミルの民(=エルディア人)を思うがままに操れる
「始祖の巨人」の2つ目の能力は、ユミルの民、つまりエルディア人を思いのままにできるという力です。 具体的にできる内容としてわかっていることは、「エルディア人の記憶を改ざんできる」「体の構造を変えることができるという」という2点。
記憶の改ざん
記憶の改ざんは145代カール・フリッツが束の間の楽園を築くため、パラディ島内のエルディア人に向けて発動しました。フリッツ王の力により壁内人類は偽りの記憶を植え付けられ、巨人について何も知らないまま100年の月日を過ごすことになります。
身体の改造
体の構造を変える力があるとわかったのは、エルディア人の「安楽死計画」が露見したときです。ジークの考える計画は、始祖の巨人の力を使いエルディア人を子どもの産めない体に改造し、穏やかに民族の絶滅を待つというものでした。 このことから、始祖の巨人にはエルディア人を肉体的にも操る力があるとわかります。
巨人を無尽蔵に生成できる
人間が巨人化する際に、何もない所から突然現れる巨人の肉体。実は、巨人の肉体を作り出すのも「始祖の巨人」の力によるものでした。厳密に言うと、初代始祖の巨人である始祖ユミルの力といえます。 作中には下半身を失ったジークが、始祖ユミルによって体を復元されるシーンが描かれています。あたり一面が砂に囲まれた場所で、もくもくと土をこねジークの体を作り続けるユミル。肉体が消滅した後、彼女は死の概念すらない世界「道」に存在し続け、ひとりで巨人を作り続けていたのです。 エレンが「道」にたどり着き始祖の巨人を掌握したことで、ユミルの力もエレンに受け継がれたと考えられます。つまり「道」を通じて巨人の肉体を、ほぼ無尽蔵に生み出せるようになったということです。
始祖の巨人の力を発動できる条件
これまでに紹介した「始祖の巨人」の力を発動するためには、ある条件があります。それは始祖ユミルの血を継ぐ王家であることです。 王家の血を持たないものは単身で力を発動することはできません。ただし王族と体が触れることで発動が可能になります。 また王家レイス家が受け継いだ始祖の巨人は、「不戦の契り」の影響で継承時にカール・フリッツ王の思想にそむくことができなくなります。そのため人類の存続を危惧したグリシャ・イェーガーによって、845年に始祖を奪われてしまいました。
始祖の巨人の大きさ
歴代「始祖の巨人」たちの中で圧倒的な大きさを誇っていたのは、始祖ユミルです。 作中の描写から推測するに、大きさは200メートルほどだと考えられます。超大型巨人が60メートル程度なので、どれだけ巨大なのかがわかりますよね。 しかし200メートル級のユミルよりも、大きい巨人がただ1人だけ存在します。それは「地ならし」を発動した最終形態のエレンです。もはや大きさがどのくらいなのかは計測できませんが、ユミルの倍以上はあるでしょう。 つまり『進撃の巨人』の中で最も大きな巨人は、エレンといえます。
始祖の巨人の歴史
始祖ユミルが巨人化!子に食い尽くされ……
初代フリッツ王に仕える奴隷の少女・ユミルは、ある時古代生物に出会い「始祖の巨人」の力を手に入れました。その後ユミルは王の子どもを3人産み、王のために命を落とします。 ユミルの力は彼女の遺体を食べた3人の娘に受け継がれ、ユミルの民に渡っていきました。
「不戦の契り」
それから約1900年後、当時の始祖の巨人・145代カールフリッツ王は、巨人の力による凄惨な争いに心を痛めていました。そして巨人の戦いに終止符を打つため、彼はパラディ島に移り住み、3重の壁の中で生きることを決意します。 カール・フリッツ王による「不戦の契り」のもと、パラディ島には偽りの歴史と仮初めの平和が続いていました。
グリシャが始祖を奪取
その一方で、フリッツ王の子孫であるレイス家が始祖を所有する限り、壁内の人類に未来はないと考えたグリシャ・イェーガーは始祖の奪取を企てます。 グリシャは進撃の巨人の力を使い、始祖の巨人を持つレイス家長女のフリーダ・レイスに勝利。3重の壁ができてから初めて、王家以外の人間が始祖の巨人を継承することになりました。
エレンが地鳴らしを発動
グリシャから始祖の巨人を継承したエレン。巨人の秘密に近づいた彼は、腹違いの兄・ジークと接触を果たします。彼はマーレの戦士であり、エルディア王家の血を引く者でした。 王家の血を引く者と共闘したことで、エレンは始祖の巨人の本来の力を使いこなすようになります。そしてついに島の人間を守るため、「地ならし」を発動したのでした。 島以外の世界を消滅させようとしたエレンは、最終的にミカサの手によって討伐されます。そして全ての巨人の力が始祖の巨人とともに消滅したのでした。
始祖の巨人はすべての始まり!圧倒的な能力は代々継承される……
今回は「始祖の巨人」について詳しく紹介しました! 始祖の巨人の歴史を見ると『進撃の巨人』に込められた思いやテーマを考えるポイントになります。始祖の巨人がどのように活躍しているのか興味を持った人は、ぜひ本編でチェックしてみてください。