『ゲーム・オブ・スローンズ』随一の悪女サーセイは最後どうなった?【ネタバレ注意!】
『ゲーム・オブ・スローンズ』のサーセイ、その悪行の数々と顛末をおさらい!
2011年から2019まで放送され、全世界で熱狂的に支持されたテレビシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』。多くの個性的なキャラクターが登場し、その人間模様、陰謀、策略の数々で先の読めない展開が話題となりました。 そんなキャラクターのなかでも、シリーズ随一の悪女といえるサーセイ・ラニスターを紹介しましょう。 彼女の悪行や衝撃のエピソードを振り返りつつ、サーセイが胸に秘めていた真意を探っていきたいと思います。 ※この記事には『ゲーム・オブ・スローンズ』最終章までのネタバレがあります!未見の方、結末を知りたくない方はご注意ください!
サーセイを演じたレナ・ヘディ
サーセイを演じたレナ・ヘディ(リーナ・ヒーディとも)は、1973年10月3日生まれ、イギリス出身の女優です。 『ゲーム・オブ・スローンズ』(以下、GOT)出演以前から、2008年から2009年にはテレビシリーズ『サラ・コナー・クロニクルズ』で、主演を務めるなど活躍していました。映画での代表作には、『パージ』(2013年)や「300〈スリー・ハンドレッド〉 」シリーズ、『高慢と偏見とゾンビ』(2016年)などがあります。
GOT随一の悪女サーセイ・ラニスターとは【悪行の数々をふり返る】
ラニスター家の長女であるサーセイは、七王国を治めるロバート・バラシオンの妃。しかし、若いころから双子の弟ジェイミーと男女の仲で、彼女の3人の子供の父親はジェイミーです。 どこまでの冷酷非道で、権力を求める彼女が行った悪行の数々を振り返ってみましょう。
夫ロバート王の死を画策、エダード・スタークの身の破滅を招く
シリーズ序盤、サーセイはいとこで夫ロバート王の従者であるランセルとともに、彼の暗殺を画策。計画は成功し、長男ジョフリーが王位に就きました。 その後、自分の3人の子供の本当の父親を知っているエダード・スタークを追放しようとするものの、残虐な性格のジョフリーを制御しきれず、彼は斬首されてしまうことになります。
弟ティリオンが長男ジョフリーを殺したと思い込む
ジョフリーが自らの婚儀の席で毒殺されたとき、サーセイは息子が絶命する直前に指差したティリオンを犯人と思い込み、逮捕させました。その後、彼を殺すため決闘裁判でグレガー・クレゲインを代理闘士に立てます。
ベイラー聖堂を爆破
王座についた次男トメンが、妃マージョリー・タイレルに操られることを恐れたサーセイは、七神聖教のハイ・スパローと組んで、彼女の兄ロラスを男色の罪で、マージョリーを偽証罪で逮捕させます。 しかし、いとこで愛人だったランセルに不倫とジェイミーとの関係をバラされ、自らも逮捕されてしまいました。 その後、なんとか解放されたサーセイは、タイレル家とハイ・スパローへの復讐のため、彼らの裁判が行われているベイラー聖堂を爆破します。
エラリア・サンドに死にゆく娘の姿を見せる
トメンの死で七王国の女王に君臨したサーセイは、長女ミアセラを殺したエラリア・サンドを幽閉し、彼女の娘に毒を盛ります。エラリアに彼女の娘が死に、その遺体が腐る様子を見せるという拷問を課しました。
タイレル家を破滅させる
タイレル家がデナーリス側に寝返ったことの報復として、「女王の手」であるジェイミーにタイレル家のリヴァーラン城を襲撃させます。そしてジョフリー殺しの真犯人、オレナ・タイレルに服毒自殺をさせ、タイレル家を破滅させました。
シリーズ史上もっとも衝撃的な罰「贖罪の行進」
権力を手にするため悪行の限りを尽くしてきたサーセイですが、七神聖教のハイ・スパローと手を組んだころから、彼女は数々の悲劇に見舞われるようになりました。 タイレル家をその地位から引きずり下ろすため、ロラスとマージョリーを逮捕させたはいいものの、改心し敬虔な聖教信者となったランセルに、過去の不倫をバラされてしまったサーセイ。さらにジェイミーとの関係も明るみに出てしまい、逮捕されます。 彼女は不倫の罪だけを認め、他の罪に関する裁判のときには戻るという条件で解放されることに。 しかし、そのためには体毛をすべて剃られ、全裸で城まで“恥辱の道”を歩く「贖罪の行進」をしなければなりませんでした。その間、集まった民衆からは石や動物の糞を投げつけられます。サーセイはトメンに会いたい一心で城まで歩ききりますが、このときに彼女のなかに生まれた復讐の炎が、彼女自身を苦しめることになるのです。 タイレル家とハイ・スパローへの復讐のため、彼らが集まっているときを見計らって聖堂を爆破したサーセイ。しかし、このことで愛する王妃を失ったトメンは飛び降り自殺してしまうのでした。
サーセイ本人は玉座を望んでいなかった?彼女の真意とは
トメンの死後、七王国の女王となったサーセイ。しかし、愛する子供たちを全員亡くした彼女にとって、王座にいったいどれほどの意味があったのでしょう。 その後も地位を維持するため、狡猾に策略を巡らせるサーセイでしたが、そんな彼女に愛想を尽かし、愛し合っていたはずのジェイミーも出ていってしまいました。 最終的に彼女はデナーリスと対決することになりますが、彼女に玉座を守り通そうという意志があったのか、その最期をみると疑問が残ります。
たったひとつの愛とサーセイの死
最終章の第5話で、サーセイは最後のときを迎えました。 デナーリスがドラゴンの炎で王都を焼き尽くし、次々と建物が崩れ落ちるなか、ジェイミーは城にいたサーセイをなんとか逃がそうとします。しかし、ふたりは瓦礫に囲まれ行き場がなくなってしまいます。妊娠していることを告白し、ジェイミーとの子供を死なせたくないと涙を流すサーセイ。 死を覚悟したジェイミーは「大切なのは俺たちだ」と彼女を抱きしめ、ふたりは崩れ落ちる城に飲み込まれでいくのでした。
すべては子供たちのため……サーセイは愛に生きた女性だった!?
権力を追い求める悪女、というイメージの強いサーセイですが、思い返してみれば彼女の行動はいつも「子供たちのため」でした。 彼女は、愛する子供たちのためなら文字通りなんでもしました。彼らを失った悲しみと怒りから、過剰とも思える復讐もしました。そして、最後には愛するジェイミーの腕のなかで一生を終えたのです。 彼女の行動は許されるものではありませんが、まさに母として、女として、愛に生きたといえるのではないでしょうか。